サラディンとクルド族

サラーフ・アッディーンなどと最近の教科書では書かれています。
クルド族の英雄サラディン、かっこいいスね。ところで、サラディン
がアッバース朝カリフに派遣されてファーティマ朝に行き、そこで
宰相になったうえ、国をのっとってしまう、という脈絡がよく分からない
のですが、誰か分かるように教えてください。

>14
独立運動はやってます。
ＫＤＰ(クルディスタン民主党)やＰＵＫ(クルディスタン愛国同盟)
などが活動しています。

トルコって、民族別の人口統計取ってないんだよね。
独立運動の名目にされるとかなわないから。
だからトルコ国民6000万のうちの
クルド人の割合は下はほんの数パーセントというのから
上は20〜30パーセントまで、いろいろな説がある。

>>14
トルコでは70年代から「クルド労働者党」を組織して
東部山岳地帯でゲリラ活動をしたり、
都市部でテロを繰り返したりしています。
指導者のアブドゥッラー・オジャラン議長は
3年くらい前に国外でトルコ特殊部隊に捕らえられ、
死刑判決を受けて現在収監中。
イラクではクルド民主党・クルド愛国同盟の二組織があるが、
深刻な相互対立を起こしている。
イランとシリアはどうなってるのか知りません。

三国それぞれに組織があったと思います。
でも足並みが揃わないので独立は遠いかと・・

クルド人ってホントにメディア人の後裔なのか？

イランにはＫＤＰＩ(イラン・クルド民主党)があります。
ちなみに旧ソ連のアルメニアとアゼルバイジャンには
２０万人ほどのクルド人が住んでいます。

やっぱりさ、ひらぺったいモンゴル顔の奴らなんか
興味わかねーーよな。
どんなに貧乏でも彫の深いかっこいい人達だと憧れちゃうもん

>>15
アッバース朝カリフじゃなくて、
ザンギー朝のヌール・アッディーンに派遣された。
ヌール・アッディーンはシリアの内陸部を領して
沿岸部の十字軍国家と戦っていたスンナ派の君主。

12世紀末のファーティマ朝ではカリフが完全に実権を失い
有力者の政争に十字軍国家が介入してくる末期状況だった。
ヌール・アッディーンは十字軍にエジプトを占領されるわけにはいかない、
むしろ十字軍包囲網を作るためにエジプトを勢力圏に取り込もうと考えて
配下のクルド人武将シールクーフを派遣してエジプトを制圧させた。
十字軍をエジプトから追い払ったシールクーフは
開放者として迎えられてファーティマ朝の宰相に任命されたが、
まもなく急死してしまい、甥のサラディンが後を継いだ。
ヌール・アッディーンは配下のサラディンが勝手に宰相になったことに怒って
自らエジプトに乗り込む準備を始めたが急死。
こうしてうやむやのうちにサラディンによるエジプト統治が始まる。
サラディンはカリフに力がないのをいいことに
エジプトにスンナ派を復活させてしまった。
しかも、まもなくカリフが死んでファーティマ朝が断絶してしまい、
宰相サラディンが代わりに君主になってアイユーブ朝が開かれた。

やっぱりわかりにくい説明のようで申し訳ないが、
要するに自壊寸前のファーティマ朝に介入にやってきたスンナ派の将軍が
うやむやのうちにエジプトを完全に乗っ取ってしまったってこと。

>>21
クルドは彫り深いよ。

>>22
確か、サラディンが宰相になった後、
ヌール・アッディーンに出頭を命じられて
実際に行こうとしていたけど、
親父の忠告で取りやめたんですよね。

馬鹿正直に行ったら確実に幽閉かあぼーんされてましたな。

＞２１、２２
クルド人の赤ん坊見てると金髪碧眼で、ヨーロッパ人と
みまちがえそうですね。
クルド人やペルシア人にはまれに大人でも金髪碧眼の人が
いるみたいです。

アンドレ・アガシはイラン系（少数民族らしいけど）。

＞２６
イランの少数民族は、アゼリー人、アフガン人、アルメニア人、
アッシリア人、ユダヤ人、アラブ人、クルド人など。

カバキはイタリア人を装ったイラン人だった。

日本に来てるイラン人が女口説くときイタリア人やスペイン人を
装う事があるらしい。

>>22 >>23　ありがとうございます。勉強になりました。

地図をみてると、「クルディスタン」と呼ばれる地域と、
アルメニア人が主張するアルメニアの領土(大アルメニア)は、
だいぶ重なってますね。
クルド人が独立国家を持てたとして、
今度はクルドＶＳアルメニアということになるのかな。

>>30
19世紀までは若干のトルコ人遊牧民と
クルド人・アルメニア人が交じり合って暮らしていたらしい。

ひとまず、啓蒙書として、講談社選書メチエのサラディン本は読んでおけ。

マルワーン朝について詳しいく教えて。

>>32
佐藤次高さんの『イスラームの英雄 サラディン』ね。

『アラブが見た十字軍』ではサラフッディーンと表記してたな。
あの書は一読の価値アリ。

イラン・イラク戦争後、クルド人がイランに協力した報復として、
男性は殺害され、女性は連れ去られたが、その中にはクウェートの
裕福な家庭に売り飛ばされた人もいたとか。

>>33
http://ds.hbi.ne.jp/netencyhome/
で"マルワーン朝"で検索。これより詳しいのは知らない。

シュメールやアッシリアやギリシャなんかの文献に
"カルダカ""クルティエ""カルダカイ"といった山岳部の民族が出てくる。
これがクルド人を指しているのであればクルドの歴史はユダヤ並みに
長いことになる。

現代のクルド人について
http://tanakanews.com/990309kurd.htm

>>38
クルド人とかアルメニア人は、コーカサス〜小アジア一帯で支配的地位を
築いたことがないのもかかわらず、やたらと歴史が長いよね。

＞４０
やっぱ、山岳地帯に住んでる人々ってまとまりがわるいのかな。
アフガニスタンの各民族もそうだけど。

山ごと谷ごと、村ごと部族ごとに帰属意識が細分化されるからじゃないかな？
うまく連合を組めればスイスのような国になれるのかも。

>>30,>>31
重なっていると言えばアッシリア人居住地もクルディスタンに
すっぽり入っている。イラクだけで150万人となかなかの数のようだ。
http://www.aina.org/aol/peter/brief.htm

クルド人の内紛の激しさは有名。
各政党も、部族長が党首に代わっただけという人もいる。

アメリカのダブルスタンダードはクルド問題にも見られる。
イラクの対クルド政策については非難しても、
トルコの対クルド政策にはダンマリだ。

アメリカが本当に徹底的な対イラク戦争をやったら、
ついにクルディスタン共和国が誕生するかも。
でもって即座に内戦状態になるかも。

>>8
インドとスリランカのタミル人は7000万人いるよ。

最近トルコではクルド語解禁に向かっているそうだ。
トルコ共和国としては重大な方針転換だが、
そこまでしてでもEUに入りたいんだろうね。

>>43
アルメニア人と同じようにアッシリア人にも虐殺・追放があったらしいね。

「正しい独裁者」ケマルの、数少ない負の遺産ですな。
ついてなさすぎだよクルド人。

>>48
「負の遺産」って何が？

ローマ時代の記録に「カルドゥキア人」というのが出てきますが、
どうもこれはクルド人のことらしいですな。
ローマ軍が東方に攻め込んだときも彼らの武勇にさんざん悩まされたとか。

「山岳トルコ人」って言うのも無理矢理な感じ

>51
同感。

大体、「トルコ」っていう名称からして胡散臭い。
国民や政府の構成員のレベルからしても
民族的なつながりも文化的なつながりも
名前以上にどこがどう「トルコ」なのか怪しいのに、
なんでケマルがわざわざ「トルコ」語を国語にしたのか不思議。

ペルシア語にでもしたら、イラン（カージャール朝か？）に（文化的な意味も含めて）吸収されるし、
アラビア語にしても、再吸収されるだろうし、
ギリシア語なんてもっての他だったからか？

なもんだから、上層部の人間しか使わないようなオスマン・トルコ語を
国語にでっち上げたに違いないと、ついつい勘ぐってしまう。

中央アジアから小アジアまでトルコ語でとおるらしい
つまりトルコ語が土着語

>>52
いや、その、それはいくらなんでも言い過ぎだと思うぞ。
トルコ共和国の「国民」形成が上からの作為を孕んでいたのは事実だが、
オスマン語とてアナトリアで話されていたトルコ語をベースにしているんだから。
アゼルバイジャンはもちろんトルコ共和国の国外だが、
共和国トルコ語と非常に類似したトルコ語が話されているじゃない。

アイユーブ朝についてのいい本ないですか？

age

>>52
シルクロードあたりだと古いトルコ語話してるよ。

おいおい、シルクロードってどのへんのことさしてんだ？

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

age

age

クルディスタンのスペルって頭文字はＫですか、Ｃですか？
前者なら、韓国が独立を支援しそうな気がするのですが……。

>>62
Ｋです。

>前者なら、韓国が独立を支援しそうな気がするのですが……。
なんで？

またイラク情勢がきな臭くなってきましたな。