1 :
世界@名無史さん :
02/01/23 11:56 中世欧州における武器や防具の値段ってどのくらいだったのでしょうか。 本来オーダーメイドのプレートメイルを高額故においそれと買い換えられずに代々手直しして着続けるとか、チェンメイルですら全身分用意できない騎士がいた、とか剣は全体が金属だから極めて高価等はネットで見かけたのですが、 具体的な金額…… 例えば当時の一般的な騎士の年収が銀貨何枚分に相当し、プレートアーマー一式は幾等だった、とか パンや卵と言った生活必需品の値段との対比など、もし御存知でしたらご教授くださると幸いです。
500ウォンくらいじゃないかな。
3 :
世界@名無史さん :02/01/25 16:06
プレートメイルってのはどの程度実用品だったの? 騎士道の黄金時代の装備はチェインメイルだったって聞いたけど。
4 :
世界@名無史さん :02/01/25 16:15
銅の剣 100G 鋼の剣 1300G はやぶさの剣 25000G 布の服 10G 鉄の鎧 1100G 鋼の鎧 2400G 身かわしの服 2900G ドラゴンメイル 9800G 水の羽衣 12500G 鉄の盾 1200G 力の盾 15000G
5 :
世界@名無史さん :02/01/25 16:22
>4 懐かしいなオイ
>3 中世の大半はチェンメイルまでで、プレートを用いるように なったのは中世末期の14世紀からで、フルプレートは最後の 15、16世紀だけだったみたいです。 防御力は凄まじいものの、クロスボウはともかくロングボウは 防げずに貫通されたり、落馬したら死確定と、デメリットも多 くてコストパフォーマンスが良いとは言い難かったみたいです ね。
7 :
世界@名無史さん :02/01/25 20:31
そういや日本の武具もどれくらいの値段か知らないな。
8 :
世界@名無史さん :02/01/27 12:46
外伝も含めてサターンは3Dシューティングのいいゲームが多いな。 PS2でガングリフォン(フレイズ)やったら、”こんなものガングリフォン じゃない!”と思った。連ジもきっとがっかりすると思って買ってない。 結論:サターンのシューティングにはマニア心を擽る何かがある
10 :
世界@名無史さん :02/02/24 15:58
10GET
11 :
世界@名無史さん :02/03/13 11:34
AGE
12 :
世界@名無史さん :02/04/01 23:58
はあ!
13 :
世界@名無史さん :02/04/02 00:27
1度、チュートン騎士団の防具(複製だもちろん)をフル装着したけど ありゃ重い(約70kg弱)。落馬したらもちろん、こけても立ち上がるのは 容易でじゃない。
14 :
世界@名無史さん :02/04/02 00:34
149 名前:世界@名無史さん 投稿日:02/03/29 02:14
>>147 >甲冑の値段
ピンキリだが、今でいう自動車の値段と同じくらいらしい。
王侯貴族はフェラーリ、雑兵は中古車って感じか?
だそうです。
収入に占める割合もやはり同じなのかな?
ナポレオニックまで時代が下がってくると、マーケットがあって、 品物が豊富にあるから値段もはっきりしてくるけど、中世は、難しい。 探せば、ガイドブックみたいなものや、プライスリスト等も、あると思う。
>>15 このスレで問題になってるのは現代の骨董価値じゃないよ?
>>16 さん
同感。
ちなみに、カロリング朝の騎兵の完全装備は、トータルで
40〜45スーだったらしい。
1スーが、どれくらいの値段か、よお分からんが
当時は牛一頭が3スーだった。
中世盛期以降は、残念ながらよお分からん。
18 :
世界@名無史さん :02/04/02 02:37
いつの時代でも兵器は世界一高価なもの。 現代に例えると 城=軍艦 騎士の装備ひと揃え=戦車一台 くらいと考えればいいのかな
19 :
世界@名無史さん :02/04/02 02:45
甲冑を自弁でまかなう分、兵卒の倍の給料がもらえる傭兵「倍給兵」がいたらしい。
戦場跡に行って、戦死者の鎧を剥ぎ取って売ったら飯が食えるでしょうか?
21 :
世界@名無史さん :02/04/04 11:47
>>20 むしろ住民はそれで生活していたと思われ。
22 :
世界@名無史さん :02/04/04 11:49
23 :
世界@名無史さん :02/04/04 14:13
封建制度が強かった日本・欧州では 武具に美的価値を求める傾向が強かったからねえ。 だから当時から高いやつは高かったし 今でもマニアはたくさんいる。
甲冑の値段についてだが、イギリスの十六世紀の数字なら提供できる。 これはグリニッジにあった当時有名な Armoury の1540年時点での値段である。 Undecorated garniture :£12 Complate harness for field & tilt :£10 Complate harness for the field :£8 Armour without leg harness :£6 13s 4d Leg harness :£1 6s 8d Coat of Plate (Brigandine?) :£4 Cuirass & Collar :£2 Cuirass (Pair of curettes) :£1 13s 4d Collar :6s Pair of single curettes(?) :£1 6s 8d Brestplate :£1 Backplate :13s 4d Helmet :£1 6s 8d Pauldrons :10s Arm defence :6s 8d Gauntlets :10s Tassets/Cuishes :13s 4d ( Williams,Alan & de Reuck,Anthony: The Royal Armoury at Greenwich 1515-1649: A History of its Technology p.33: Royal Armouries Monograph 4: 1995) この表は甲冑に関する当時の専門用語で埋まっているが、参考までに一部訳しておくと、 harness はこの場合、鎧のこと、tiltは馬上試合、Brigandineは鎧帷子、Cuirassは胴鎧、 Pauldronは肩甲、Tassets/Cuishesは腿の部分を保護するもの。curetteは良くわからない。 辞書を見てもわからないし、原表にも?がついている位なので、不明なのかもしれない。 結局装飾のないスタンダードなフルプレート鎧は付属品とも一式 garniture で£12、 鎧だけなら£10というのが1540年当時の値段だということになる。
しかしこれに金メッキなどによる装飾が施されるようになると値段もぐっと跳ね上がる。 例えば、ヘンリー八世が自分の harness made with scales(金属製の「うろこの鎧」だね) に金メッキの装飾をさせた1544年の勘定書が残っているが、店の側では諸費用コミの加工賃に £45を要求している。勘定書から伺われる工程は複雑で、酸で処理した後でメッキしたらしい。 また[Wayter to guilde]なる用語が使われているのだが、これはどうも最初に硫酸銅の溶液で 鉄の上に銅メッキしたか、あるいはその上からさらに水銀化合物を用いてアマルガムの技術で 金メッキをしたことを指すらしい。比較的装飾部分の少ない「うろこの鎧」でこうなのだから、 フルプレートに豪華な装飾を施すと大変な値段になるのは当然であろう。王や大貴族用の 豪華な鎧には£200もするものがあり上記の本にも写真があるが、確かに見事なものである。 さて、問題は当時の貨幣価値ということになるがこれは面倒である。というのは十六世紀は 一世紀で物価が五倍になったというインフレーションの時代で、何かを基準にしようとしても すこし時代がずれると物差し自体のスケールが測る対象と合わなくなってしまうからだ。 だが幸いなことに、このグリニッジの店における職人の賃金水準の記録が残っており、 当時、店の Master Workman クラスの年収が当時大体£24〜26だったらしいことがわかる。 そういったことから、この本の著者たちは、鎧の値段£10は、ほぼ現在の£5000にあたる、 としている。現在の£1を200円(これは実感としては円安だが)とすればフルプレートは 装飾のないもので百万円、豪華なもので二千万円ということになり、上の誰かが言っていた ように、大衆車から高級スポーツカーにいたる車の値段ぐらい、ということになるだろうか。 ちなみに騎士にとってより高価についたのは鎧よりむしろ馬だった。当時軍馬は極めて高価で、 普通の乗用馬が£5〜10だったのに対して、軍馬は£50〜100についたそうである。
26 :
世界@名無史さん :02/04/04 15:28
百年戦争末期頃(1446年ごろ) 若い騎士一人を最高級品の武具で完全武装させるのにかかった金額は 125〜250リーヴル・トゥルノワで、 一般的な装甲騎兵の給金8ヶ月〜16ヶ月分に相当したそうな。 これよりワンランク落ちる装備では サレット兜が3,4リーヴル、 半甲冑ないしブリガンディーヌが11リーヴル 槍組全員の装備の価格が70〜80リーヴル。 安物の剣が1リーヴルを僅かに超えるくらい。 火器では ヴグレール長砲16門 セルパンティーヌ長砲20門、 クゥルヴリーヌ長砲40門、 リボドカン(多連装砲車)門数不明 が、合計で4198リーヴル +火薬20000ポンドが2200リーヴル。 (1リーヴル・トゥールノワはフランスのトゥールで作られたリーヴル貨1枚)
27 :
世界@名無史さん :02/04/04 15:28
1384年に書かれた記録では、 コート・ド・フェール・ボンヌ(胴鎧?) +ガントレ(篭手) +アヴァンブラ(腕鎧) の合計が16リーヴル・トゥールノワ 裏側がチェインメイル貼りのアルノワ・ド・ジャンブ(脚鎧)が一対で5と2分の1リーヴル バイザーつきのバシネット兜が、2〜3リーヴル だったそうです。 以上、オスプレイ・メンアットアームズ 「百年戦争のフランス軍」からの受け売りでした。
関係ないけどオスプレイ・メンアットアームズって これ自体専門書からの受け売りなのに参考文献とか全く 書いてないのがズルい。
29 :
世界@名無史さん :02/04/28 01:56
バカ重いプレートメイルは馬上専用で、戦場より競技会での使用の方が多く、 戦場で実際に使われたのはもっと軽い鎧(チェーンメイルとかスケールメイル) だったということでいいんでしょうか?
30 :
世界@名無史さん :02/05/18 00:52
AGE
>28 あー、そういう本ってなんかすげー嫌な感じだよね・・・
32 :
世界@名無史さん :02/05/23 16:16
>>29 一応戦場でもスーツアーマーは使われたことは使われたが、ほとんどお飾りみたいなもんだね。
33 :
世界@名無史さん :
02/05/27 07:52 戦争終わって食い詰めた騎士たちは、鎧を質に入れたりしたんだろうなぁ……と想像。 でも買い叩かれてすげえ安かったに違いない。