今回は、民国軍閥を考えるうえで、ぜひ読んで頂きたい入門書を紹介します。
(1)時代背景を知る上での書
○尾形勇・岸本美緒編『中国史』(山川出版社、1998年)
通史としての中国を理解する上で、ぜひ読んで下さい。民国軍閥にとって重要
なのは、第六章・第七章です。
○小島晋治・丸山松幸『中国近現代史』(岩波新書、1986年)
○横山宏章『中華民国』(中公新書、1997年)
いずれも民国史についての入門書です。まずこの2冊で、民国史の流れを把握
してみてください。
(2)民国軍閥についての専門書
○ジェローム・チェン著、北村稔ほか訳『軍紳政権』(岩波書店、1991年)
民国軍閥について詳しく知りたい方には必読です。僕自身は、ジェローム・チェンの
民国軍閥観については批判的な態度を持っていますが、それでも軍閥の構造を知る上で
は読まなければならないでしょう。残念ながら、現在は版元品切れのようですが。
○波多野善大『中国近代軍閥の研究』(河出書房新社、1973年)
30年近く前に書かれた本ですが、依然として日本での軍閥研究の基本書としての
地位を維持しています。中国軍閥史について丁寧にまとめている他、個別の軍閥
についての論文も収録されています。
応用編については、次の機会に書き込みます。