★★★ 名著「遊牧民から見た世界史」 ★★★

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1:01/09/10 01:48
2世界@名無史さん:01/09/10 02:04
杉山正明『遊牧民から見た世界史』日本経済新聞社(1997年)
…のことだよね。

確かに面白い本だったけど、
ちょっと言い過ぎのところがあると思う。
ヨーロッパ・中国(中心)>遊牧・内陸ユーラシア(辺境)という
「偏見」を引っくり返そうと急くばかりに
遊牧・内陸ユーラシア>ヨーロッパ・中国という
「偏見」になってしまっている、というか。
他言語史料を使い広大な領域に渡る問題を扱うモンゴル帝国時代史の良さは
ユーラシアの諸文明世界の歴史の間を繋げて
それぞれを相対化して理解できることだと思うのだが、
ただの遊牧民「文明」史に陥っているのではないか。
3世界@名無史さん:01/09/22 08:18
むしろ白帝社の「耶律楚材とその時代」のほうが悪口芸が徹底していて最高です。
中国好きには嫌われてますね。
4匈奴人:01/09/23 21:04
なんとステキな本だ・・・
欲しい。
杉山正明萌え
5世界@名無史さん:01/09/24 00:03
「耶律楚材とその時代」は確かに凄い。
杉山正明萌えは必読か。
6  :01/09/24 18:21
この人、中国人に何か恨みでもあるの?
遊牧民に肩入れしすぎてるよ
7世界@名無史さん:01/09/24 18:22
全然スレ立てれん!
8世界@名無史さん:01/09/24 21:07
>>6
著書のタイトル見ましょうよ。
あくまで視点が遊牧民なんだから。
まあカウンターと捉えるべきでしょうね。
9世界@名無史さん:01/09/24 23:18
耶律楚材のことをコケ下ろす、杉山正明萌え。
別に、集史に耶律楚材のことが載ってないというし、実はたいしたこと無かった可能性も十分あるし。
10世界@名無史さん:01/09/25 10:00
中国人にたいする憎悪を感じる
11世界@名無史さん:01/09/25 10:07
>>10
それが内陸アジアの遊牧民なのかもしれない
12世界@名無史さん:01/09/25 23:04
(外)モンゴル人、ウイグル人はすごーーーーーく漢人を憎んでるぞ。特に後者。
13世界@名無史さん:01/09/25 23:11
ウイグルの民族問題は半端じゃないよな。
勝手にウイグル名乗ってるんだけどね。
14かきつばた:01/09/25 23:14
>>12
モンゴル人もチベット人は、精一杯がんばったところでも、集まって気勢を挙げるくらいだけど、 ウィグル人だけ 爆弾テロ闘争やってますもんね。
15世界@名無史さん:01/09/25 23:20
>>13
もともとロシア人があの地域にすんでるトルコ系民族をウイグルと呼んだのだから、彼らのせいではないだろう。
16世界@名無史さん:01/09/25 23:21
ウイグル人が漢人を憎むのも良くわかる。
新疆にウイグル人に倍する漢人が流入してるんじゃなかったけ。
まさに、民族存亡の危機。
17かきつばた:01/09/25 23:38
東トルキスタンの「ウイグル族」は、古代ウイグル王国と直接の血縁関係にあるかどうか不明。

1935年に、自分たちの名称として「ウイグル」を採択したオアシス都市のトルコ系ムスリム達の末裔であることは間違いない。
18世界@名無史さん:01/09/26 18:08
>>14
チベット人やモンゴル人による
テロ闘争が見受けられないのは
チベット仏教の教義が影響しての
ことなんでしょうかね?
19アマノウヅメ:01/09/26 18:26
ビルマ(ミャンマーとは呼びたくない)あたりには仏教原理派がいて
けっこう闘争的だそうですがテロの話はないようです。
ベトナムでもゲリラ戦はあったけどテロらしいテロはなかったような。
仏教はテロに向かないんですかね。
20世界@名無史さん:01/09/26 18:29
タミル人はヒンドゥーでしたっけ?
21世界@名無史さん:01/09/26 19:17
一向宗みたいなのは出てこないのかなぁ…。
ともあれ、仏教徒は平和的ってのは(一応の、だけど)仏教徒の一員としてなんとなく嬉しいですね。

>>20
そうだよ。
政権側のシンハラ人が仏教徒。
22世界@名無史さん:01/09/26 19:49
一向宗は別に好戦的というわけではないぞ
権力者からの弾圧に抵抗しただけで、彼らは商工業者が多かったらしいし
23世界@名無史さん:01/09/27 07:57
>>22
19620年代のドキュソ説を未だに信じてるですか・・・
ここの部分ね
>権力者からの弾圧に抵抗しただけで
24世界@名無史さん:01/09/27 07:58
>>23です
失礼
19620年代→1960年代
2522です:01/09/27 08:17
>>23
「権力者からの弾圧」というのは別に宗教的なことを言ってるわけじゃないぞ

一向宗の門徒に商工業に従事する者が多かったのは常識
それらの者が自由な経済活動を行えなくなったのが一向一揆の原因の一つ
また、権力者の側に彼らを支配下に組み込もうとする動きがあったことも事実
(毛利水軍と呼ばれた海賊衆も一向宗が多かった)
26世界@名無史さん:01/09/27 08:58
>それらの者が自由な経済活動を行えなくなったのが一向一揆の原因の一つ

このように一向一揆をおしなべて
>権力者からの弾圧に抵抗しただけで
と考えることが1960年代の学説。

>権力者の側に彼らを支配下に組み込もうとする動きがあったことも事実
そんなことはどのような門徒でも同じでしょう。

一向宗=抵抗者の宗教としてしか捉えなかった時代の遺物です。
>好戦的ではない
と以前お書きになっているので、ギャップに驚いた次第です。
2725です:01/09/27 11:21
>>26
「好戦的ではない」ということと「戦争行為をしない」というのは別
「一向宗=抵抗者の宗教」などとは一言も言ってないぞ

俺のこの意見は1990年代の学説に従ってのもの
「そんなことはどのような門徒でも同じ」などという画一的な視点しか
持っていないあなたの方こそ古いのでは?

誰か遊牧民の話題に戻してくれないかな(お願い)
28YP:01/10/03 01:35
触発されて今日購入しました。
29世界@名無史さん:01/10/03 01:48
>>28
眉に唾を付けつつ楽しんで読んでください。
30世界@名無史さん:01/10/03 03:12
そいえば最後の巨大遊牧帝国を築いたジュンガルのガルダン
は元はラマ教(チベット仏教)の高僧だそうじゃねー。
31世界@名無史さん:01/10/19 06:48
ウイグル人は白人の血が流れてるから攻撃的なんだよ
モンゴロイドは温厚だから平和に暮らせればそれでよし
32世界@名無史さん:01/10/19 10:47
北魏王室元氏と日本の皇族賜姓である源氏とが
もしかしたら関係あるかもっていう話は面白い。
確かめようがないけど。
33梵阿弥:01/10/19 10:55
嵯峨皇辺りが参考にしたそうですが。
34世界@名無史さん:01/10/19 18:22
>>32
源氏の歴史について語った本(出版されたのは『遊牧民から見た世界史』よりずっと前)に
嵯峨天皇が北魏の故事を参考に源姓を採用したことを自明の史実として扱ってたよ。
だから(その本の著者の説が正しいかどうかはともかく)
杉山さんの独創的な考えというわけではないね…。
35世界@名無史さん:01/10/19 19:02
杉山正明氏はやたらと句読点を付けますね。
‘、’の本来的な正しい使い方なのか知らんけど。
36世界@名無史さん:01/10/27 17:49
そんな事より>>1よ、ちょいと聞いてくれよ。スレとあんま関係ないけどさ。
このあいだ、ちくま新書の「モンゴル帝国の興亡」買ったんです。岡田英弘著。
そしたらなんか前にも読んだことあるような文章なんです。
で、よく見たらなんか「はじめに」に、「歴史は世界中にあるものではない」、とか書いてるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
岡田英弘な、モンゴル帝国史でも「歴史とはなにか」の主張繰り返してんじゃねーよ、ボケが。
「モンゴル帝国の興亡」だよ、モンゴル帝国。
なんか「西方のハーンたちと明朝・朝鮮」とかいう章あるし。
明朝・朝鮮もモンゴル帝国扱いか。おめでてーな。
そこで今どき「オスマン王家は駐留モンゴル軍の出身である」、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前な、オスマン朝の出自は非モンゴルのカユ部族でほぼ確定してるんだからそりゃ古いと。
モンゴル帝国史ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
次々現われる最新学説を取り入れないといつ自説が覆されてもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。老大家は、すっこんでろ。
で、やっと最後まで読んだと思ったら、「あとがき」で、
「本書は私がかつて執筆した三つの原稿の集成である」、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、再録なんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、「(この原稿は)簡にして要を得ており、今でも価値が高い」、だ。
お前は本当は耄碌したんじゃないかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、印税欲しいだけちゃうんかと。
遊牧民史ヲタの俺から言わせてもらえば今、内陸史の間での最新流行はやっぱり、「中央ユーラシア史」、これだね。
「新版世界各国史 中央ユーラシア史」。これが通の歴史本。
「中央ユーラシア史」ってのは最新の学説が多めに入ってる。
そん代わり取り扱う地域・時代の広さに対してページが少なめ。これ。
で、それに巻末にやたら詳細な系図付き。これ最強。
しかしこれを買うと3500円もして懐が苦しくなるという危険も伴う、諸刃の剣。
貧乏学生にはお薦め出来ない。
まあお前、>>1は、「遊牧民から見た世界史」でも読んでなさいってこった。
37世界@名無史さん:01/10/27 18:02
吉野家のパクリのなかでも秀逸な部類だな。
38世界@名無史さん:01/10/27 20:54
この本は素晴らしかった。
視点を変えることの重要性を教えてくれた。
ただ、騎馬民族の軍事力を過大評価してないかな?
たしかに騎馬隊の破壊力や機動力は大きいけど、戦争はそれが絶対ではないだろう。
平原ならまだしも、起伏に富んだ中国の山野を蹂躙するには、騎馬隊だけでは無理
がある。
それに歴史上、歩兵中心の漢族が騎馬民族を圧倒したこともあったわけだし、大体
漢族だって騎馬隊は持ってただろうから。
39世界@名無史さん:01/10/28 01:25
>36
その本読んでみよう。出版社も教えてーな。
(値段も安いよ(W)

>1
36は冗談だから気にするな。
40世界@名無史さん:01/10/28 01:43
>>36
「新版世界各国史4 中央ユーラシア史」 小松久男 山川出版社
のことですか?そんないいなら読んでみよう。
4136:01/10/28 05:00
>>39-40
36は冗談なんだから素直に信じて「中央ユーラシア史」買わないように(w
ちゃんと本屋で立ち読みして自分で検討してから買ってね。

岡田英弘の「モンゴル帝国の興亡」(ちくま新書)は
言ってることはいつもの繰り返しだが、
モンゴル年代記の翻訳などを積極的に取り入れた
北元時代のモンゴル史についての部分はなかなか良い。昔の本の再録だけど。
ただ、再録の際に切り貼りしたせいか前後の文意がやや通じていない部分がある。
それに、36であげたオスマン王家云々のように受け入れがたい説がそのまま載ってる。
単品で通史として読むにはお薦めできない。

小松久男(編)「中央ユーラシア史」(山川出版)、
この本は450ページほどに各国史レベルの情報を詰め込みまくってるので
この時代はやたら詳しく(例えばダライ・ラマ)
この国にはほとんど触れていない(ジューンガル)、
というように内容にばらつき有り、
「簡にして要を得」るということはないね。
そこが諸刃の剣。詳しい部分はかなり良いのだけど…。
系図が詳細なのは本当。カザフ・ハーンの系図まである。
本文中にカザフの歴史なんてほとんど出てこないのに(w
4240:01/10/28 17:01
>>41
そうですね、立ち読みしてきめます。
いままで各国史の本でいいの見たことないし。
43まむし直:01/10/28 18:42
>>36
(゚д゚)ウマー ワラタゾ
44世界@名無史さん:01/11/08 18:04
>岡田英弘の「モンゴル帝国の興亡」(ちくま新書)は
>言ってることはいつもの繰り返しだが、
>モンゴル年代記の翻訳などを積極的に取り入れた
>北元時代のモンゴル史についての部分はなかなか良い。
同感。しかしもう岡田のは買わん。
それに比べたら、杉山はかわいげがある?
>「中央ユーラシア史」(山川出版)
今度見つけに行こうっと。やはり、山川が一番安心かな?
45世界@名無史さん
age