ニュース速報@介護・福祉板 Part2

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25ななしのフクちゃん
□■□訪問介護 事業所の減少 鮮明に 規制強化や給付抑制響く□■□

高齢化に伴う介護需要の急増が見込まれる中、自宅にホームヘルパーを派遣する訪問介護
事業所が昨年十二月以降三カ月連続で減少していることが、独立行政法人福祉医療機構の
集計で分かった。

二〇〇〇年度の介護保険制度導入以降、増加傾向が続いていたが、減少傾向が明確に
なったのは初めて。

〇六年度の制度改正で利益を出しにくい報酬体系になったことや人手不足などに伴う
経営難、訪問介護最大手だったコムスンに対する事業所指定打ち切り処分といった
規制強化の動きなどが背景にあるとみられる。

地域によっては、事業所の撤退でサービスが受けられなくなる恐れもあり、今後の体制整備の
懸念材料となりそうだ。

同機構の調査では、〇八年二月末の訪問介護事業所は前年同期比四百五十八減の
二万七千十一。昨年五月をピークにコムスンへの処分が決まった六月から、その影響などで
四カ月連続で減少し、いったんは回復したものの、コムスンの他社への事業譲渡が終了した
十二月以降は、また減少が続いている。

訪問介護は食事や排せつ介助など在宅で生活するために必要な介護保険の中核的な
サービス。制度開始と同時に、今後の需要増を見込んだ企業などが参入し、訪問介護事業所は
スタート当初の二倍以上に急増した。

しかし、事業所を運営する事業者に支払われる介護報酬が〇六年度の改定で介護給付費
抑制策の一環として抑えられ、経営難に陥る事業者が続出。

他業種での人手不足や仕事の厳しさに見合わない待遇の悪さなどから、人の確保も難しく
なった。

さらに行政による規制強化の動きも目立っており、企業が新規参入に二の足を踏んでいる
ケースもあるとみられる。

<訪問介護事業所> 食事や排せつ介助などの身体介護や掃除や調理などの生活援助の
サービスを提供する事業所。

介護報酬単価は、30分以上1時間未満で身体介護が4020円、生活援助は2080円。
利用者負担は1割。2006年度の制度改正で、軽度の要支援者に対する生活援助の
利用が制限された。

東京新聞 2008年3月24日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008032402097868.html