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ななしのフクちゃん:
国の医療費抑制で、病院経営者が決断を迫られる中、医は
算術とばかりに、中央集権的な収益体制を構築し、
富を独占する病院コングロマリットが京都市山科区
にある。矢野一郎理事長が君臨する医療グループ
「洛和会ヘルスケアシステム」だ。理事長一族で作
る関連会社がグループ内の病院やクリニックの医療
機器、薬品などを仕入れ、系列老人ホームなどの福
祉施設の経営を指導し収益を一族に集中させている。
地域中核病院への指定工作や医療過誤などの不祥事
の続発がすでに明らかになっているが、関連会社に
よる利益収奪体質にみられる「医療商人」とも言え
る体質は最近、総本山、洛和会音羽病院のVRE感
染問題で一端を垣間見せた。
「山科の病院 入院患者23人からVRE 京都で
初、保菌者を隔離」 2005年2月23日付け京
都新聞一面トップ。ほとんどの抗生物質が効かない
院内感染、VREが京都市山科区の音羽病院(松村
理司院長、698床)の入院患者23人から検出さ
れていたことをスクープしていた。京都市内でVR
Eの保菌者の報告は初めてで、市内の医療関係者を
驚かせた。音羽病院の記者会見によると、1月4日
に糖尿病で入院中の六十五歳の男性患者からVRE
を検出。他の入院患者2人からも尿検査で偶然、V
REを検出したことから、この3人を含めおむつを
している患者150人を検査し、2月23日までに
23人が保菌していることがわかった。最初に保菌
が確認された4人は耐性型が同一株で、排泄物など
を媒介に院内感染した可能性が高かった。