聲の形ネタバレスレッド Part.9

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真柴「あ―― そーいえばさ 西宮さんのほうはなんで いじめられちゃったんだろーね」
真柴はなんでこの話題を振ってきたのか、表情からは伺えない。
   「石田君から見てそんな要素ある? 同じクラスだったんでしょ?」
石田「そ そんな話よりさっ あっそうだあの
    川井さん?のことってどー思ってるの? 真柴君のこと気にしてるみたいだけど」
石田は明らかに動揺の色が隠せていない。
真柴「へ そうなの? 普通にかわいいと思うけどさ …… ってかなんで話そらすの!? 教えてよ!」
川井のことはあっさりとスルー。食いついたが最後、真柴は離れようとしない。
石田「(…なんでそんなこと聞くの…?)ほら…耳が聞こえないから…それで…… からかわれて……」
真柴「ふ――ん 耳なしホーイチとか?」
石田は簡単に当てられ驚き、肯定する。
   「あはっ 正解!? やべ――っカン当たった!」              ……… ……… 本当に勘?
   「しっかしひでーよなあ」    まさか… 誰かに聞いてたりしないよな……? 昔のこと 俺のこと
   「普通障害の子なんていじめちゃダメってわかるだろ まあ誰に対してもダメだけどさ」
   「バカだよなーそいつ」                                        俺のことだ
   「ねえどんな奴が主犯だったの?」                         俺だ 元わんぱく少年
   「そいつ今どんなツラして生きてんだろ」                            こんなツラだ
   「そいつが今目の前にいたらぶっとばしてー」                          ここにいる
   「そう思わない?」                                             そう思う

石田の中で、過去と現在がないまぜになる。
 島田「石田将也に近づかない方がいいぜ いじめっ子だから」
 中学時代の同級生たちが、皆石田の元を去っていく。
 ひとり残された石田の背後から。
 真柴「本当?」
 永束「西宮さんをいじめて転校させたって本当?」
 石田「…… そーだよ…」
 石田は竹内がされたように、真柴にペットボトルの水をぶっかけられる。
 永束たち「サイテー 消えろクズ」
 掴みかけた仲間たちからも見捨てられ、石田は孤独の闇に包まれる……

真柴「大丈夫?石田君 呼んでもボーっとしてるからどうしたのかと思った」
石田「ごめん大丈夫…」                             何不安になってるんだ俺は……
   「教室戻ろ」                                    ネガティブ思考よくない……
真柴「うん」      くだらないことでビビリすぎだ 誰かが俺のこと言うとか… そう…くだらないこと…

石田たちが教室に戻ると、それぞれを待つ者がいた。
川井「あ 遅いよ真柴君〜! お昼一緒に台本読もって決めたのに〜」
真柴「あーごめん でもあのいじめっ子のキャラ僕全然共感できなかったよ」
川井「あーいうのは共感できなくていいのっ あ ホコリついてる!」
石田は疑念にとらわれたまま。
永束「おっ!いたいたやーしょー 見てコレ!まじでドンピシャ! 映画のいい素材になるかもだぜ!」
石田「……」
永束「やーしょ……?」
永束の話し声も耳に入らず。
真柴「じゃ行こっか委員長!」
川井「やめてよその呼び方〜!」
川井が真柴に続き教室を出ようとする。それを。
石田「待って川合さん」
石田は川井の肩に手を置き、呼び止めた。

■そして…物語は…幕を開ける…… 次号「教室の王様」