【大今良時】　聲の形 6　【マガジン】

真希波・マリ・イラストリアス
「やーねえ、この人、酔っぱらいだにゃ。」

渚カヲル
「仕方ないだろ。この人を放っておく訳にはいかないさ。この人の免許証を見てわかったけど、石田 将也…。」

石田 将也
「おーい、ここを開けてくれ〜。」

渚カヲル
「危ない！寝ぼけて踏切に飛び込むのはやめて〜。」

真希波・マリ・イラストリアス
「きゃー、電車が来る！」

ガァー！ガタガタン！ガタガタン！ガタガタン！ガタガタン！←キハ40系気動車が通過するときの通過音。

渚カヲル
「あの、リツコさん、石田くんの怪異は分かったかい？」

赤木リツコ
「実はその事を電話で話したかったんだわ。」

渚カヲル
「で、石田君はどうなされましたか？」

赤木リツコ
「ああ、石田君のお母さんの連絡があって迎えに来られてね。本人は何も覚えていないし、
石田君のお母さんも飲みに行かないかで不安になっているぐらいで思っているのよ。
今、タクシーでNERV本部を出たところなんだが…。」

石田の母親
「将也、何をしたの？今朝、会社とNERVから電話がかかってきて、何かがあったのかと心配したわ。んもう、恥ずかしいわ。
将也、聞いているの？何よ？この目つきは？お母さんに何か言うことでもあるというの？意気地なし、ろくでなし、それでも将也は男なの？
恐ろしい、なにか悪い事でもしたみたいに、下を見て怯えて…、何故？何故なの？ほら、また目をそらす…。まともに顔を見られないの？
下を向くのはやめなさいと言っているでしょ？」

石田の妹
「やめて！やめて！やめて！嫌いよ！お母さんも、将也も嫌い！そんな夫婦も大嫌い！これが夫婦なの？親子なの？将也が悪いんじゃないのよ！
お母さんが悪いのよ！もうおしまいだわ！なにもかも！？ううっ…、うええ〜〜〜ん！え〜ん！」

石田 将也
「運転手さん、停めてくれ。」

石田の母親
「あらら、将也。」

石田 将也
「会社に行く。」

石田の母親
「ええっ、もう4時ですよ。」