>>81 5.幸せな花嫁
さて、殺気立っていた江戸の街は一転、お祝いムード一色である。
桂が万事屋に戻ったところで、真撰組にもそのことがしれたためだ。
鬼兵隊の捜索は緩くなり、変わりに桂が将軍家へ嫁ぐための準備に大忙しとなったのである。
帰ってきた桂は一転して、結婚を承諾した。
銀時には釈然としないところが多かったが、まあ、コレで悩みの種も消えてめでたしめでたしなのかという気持ちもあった。
誰よりも、さっちゃんがなぜがこれを祝賀していた。(その話をしていたときも、突然天井からやってきて、「そうよ、それがいいわよ!」と大絶賛したのであった。)
新八と神楽はどことなく不満そうな顔で、
「それでいいんですか、銀さん」
などと言うのだが、お尋ね者より良いでしょうがと銀時が軽く返すので、それ以上何も言わなかった。
たが、その実、銀時の心情は複雑だった。