>>721 「どうして答えないの?」
????“桂、本当のことを言う。・・・俺は、お前が、お前のことが、・・・好”
・・・なんて言おうとしたんだ。
今更、何を言うつもりだったんだ。
「言えないことなの?」
・・・本当に、お前は・・・
俺に会いにきたのか?
馬鹿みたいに、死にそうな怪我をしながら。
俺に、それを、渡すために・・・そのためだけに?
・・・なんで?
今日が、俺の・・・誕生日だから・・・?
「あっそ。知らないんだ。じゃあ、いらねーよな」
「!!」
銀時のその言葉に、とっさに、飛びついていた。
その簪、返してくれ!!あいつが、命を駆けてくれたもの!!よく、見たいんだ!!
だが、力が入らない身体。
簡単に銀時に、振り払われる。どさっと、床に倒れ込んだ。
・・・・
「あ」
突然、銀時が声を上げた。
そして、
「お前、転んで・・・頭打ったりしなかった?」
さっきの、詰問調の冷たい、言葉ではなく、やや心配そうな声を出す。
その声に、少しほっとして、銀時を見る。ああ、なんでか、心配してくれている。
だから、ゆっくり首を横に振った。怪我何かしていない。だって、もともと転んでもいないのだから。
と、とたん。
銀時の顔が険しくなる。
「?」
「・・・血が付いてる。」
「!!!!!」
た・・・・高杉・・・
やっぱりお前・・・・
「俺さあ、言ったよね。」
ああ、銀時、ごめん。
「こそこそされんの、嫌いだって」
知ってる。
知ってて、俺は、・・・・