【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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715名無しさんの次レスにご期待下さい
>>712
「あれ、それ、どうした?」

突然、銀時がきいてきた。居間から、キッチンの俺に声を掛ける。

一瞬、ヒャッと思った。な、何が??何かおかしいか??

「ああ、下のババアにもらったのか。あいつ・・・俺には何にもよこさねーくせに」

などと言っている。何だ、何のことだ??

あ、もしかして、割烹着のことか?

ええ??全く同じものなのに、気付くのか??どこかに名前でもあるのだろうか・・・

などと、割烹着をわたわた見ていたら、

「はあ?なにしてんの?」と言われた。

「あ・・・ああ」

「?」

なんか、怪訝な顔をする銀時、こういう時、銀時は本当に鋭い。神掛かった勘を発揮することがある。

さっきより、若干近づいてきて、言った。
716名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 18:41:30.30 ID:EUseI9cg0
「頭のどうしたってきいてんの」

「あ、頭・・・」

ぱっと、頭を抑える。

乱れているのだろうか。あ、ソファーに倒されたから・・・。

「風が強くてな・・・」と言って、キッチンの鏡を見に行く。

だが、映っていたのは、いつもと変わらぬ、自分の髪型。やや乱れてはいるものの、ちゃんと結い上げて赤い簪で止まっている。

「そんなに、乱れては居ないと思うが」

そんな俺に、更に近づいて銀時は言った。

そんな目で見ないでくれ・・・

既に、俺を疑っている。

「青い玉。どうしたって言ってんの」

「青い玉?」

は・・???

青い玉?玉ってなんだ。分からない。

きょとんとした俺に、ものすごく嫌そうな顔をした。
717名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 18:42:04.95 ID:vAB70XD/0
「ふーん。」と、俺の顔をじろじろ見る。

で、

「風が強かったから、飛んできたの?」

「?」

「飛んできて、勝手に刺さったの?」

「??」

「それとも、転んで刺さったのかなぁ?」

「???」

銀時、わからないよ。

からかうのは止めてくれ。

言いたいことがあるなら、言ったらいいだろう。

そっと、俺の後ろ頭に手を伸ばす。

「!!」何か、頭から抜き取った。

いつもの簪かと思ったら、髪が堕ちてこないので違うんだろう。
718名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 18:42:47.89 ID:7qPOsgGZ0
銀時が、ものすごく怖い顔で、俺に、それをつきつけた。

「こ、れ、」

「!!!!!」

目の前には、見たこともない、

青い玉の付いた、簪??????



「何?今知ったの?」

は・・・・

息が出来ない。苦しい。

ドクドクドク・・・・・

心臓の音がうるさい。
719名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 18:43:27.70 ID:MAjIN/340
「ふーん。知らなかったんだ。てことは、さあ。

自分で買ったわけじゃねえよなあ。もらったものでもないよなあ。」

くるくると、その簪をもてあそぶ。

ああ、もうだめだ。

こいつは、もう気付いてる。気付いていて・・・・

もう、正直に、言おう。

と思ったのに、言葉が出ない。

ああ。そうだ。

俺が買ったんじゃない。もらったわけでも。

勝手に、刺していったんだ。俺が、気付かないうちに。



高杉が????????
720名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 18:44:09.70 ID:uodnpb/e0
どうして。

どうして・・・・・

思考がぐるぐる回って、追いつかない。

ああ、あいつが来た時を、思い出してみれば。



「じゃあ、なんで」

あいつは、いつもの通りの態度だったじゃないか。

何しに来た、と言えば、

????“てめえに、会いに来たと言ったら、信じるか?”

それに対して、俺は、・・・

????“信じない!!用がないなら、出て行け!!”

って言ったんだ・・・



「頭についてんの?」

俺に会いに来た?なぜ?一体何で?
721名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 18:44:47.85 ID:ytatOR3g0
「誰が刺したの?」

狂ったような、口づけをして・・・

????“桂。桂、俺を見ろ”

????“言われなくても、見ている!”

見ていたじゃないか。分からないのか。



「何で、気付かないの?」

   ????“桂。聞いてくれ。一度しか言わねえから”

   高杉、お前、なんでヅラって呼ばなかった?

   お前が、桂なんて呼ぶ時は。

   決まって、真剣な時だった・・・・。