【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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670名無しさんの次レスにご期待下さい
>>668
でも、あれ?何か違和感を感じた。

桂が後ろを向いた時。きらりと青い玉が奇麗に光った。

桂の髪に、俺の上げた赤い簪以外の何かが付いていたことはない。なんだ?よく見ると、青い玉の付いた簪みたい。

でも、なんか、ものはともかく、お世辞にも奇麗に刺さっているとは言えない。枝が半分以上突き出た、それ。



「あれ、それ、どうした?」

一応聞いてみる。なんか、あの赤い簪以外があいつの髪に付いているのが嫌だ。違和感じゃなくて、不愉快だ。俺ってつくづく、嫉妬深いよなあ。

われながら。ああ、でもどうせ、これは、あれか、誕生日だから。

「ああ、下のババアにもらったのか。あいつ・・・俺には何にもよこさねーくせに」

まったく、あのババア・・・って、あれ、桂、どうした。

何か、せわしなく割烹着をわたわた見ている。

「はあ?なにしてんの?」

「あ・・・ああ」

「?」
671名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 12:10:49.99 ID:hNaCzMtk0
なんか、おかしくねえ?こいつ。

・ ・・さっき、玄関からなかなか上がろうとしなかったし。

何か、ふわふわしてるし。

動揺しすぎじゃねえ?

「頭のどうしたってきいてんの」と言えば、

「あ、頭・・・」

ぱっと、頭を抑える。

「風が強くてな・・・」と言って、キッチンの鏡を見に行く。

おいおい。話しかみ合ってねえよ。

「そんなに、乱れては居ないと思うが」だって。

何それ。髪の毛乱れてるなんて言ってねーだろーが。

俺が言ってるのは、その、

「青い玉。どうしたって言ってんの」

青い玉の簪だよ。・・・なんだ、まさか・・・
672名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 12:11:31.87 ID:PsOU7kGE0
「青い玉?」

!!!!こいつ、やっぱわかってねえ!!!!

なんで??なんでだ??

・・・あ、

あらためて、桂の顔をよくよく見ると、・・・・ああ、正面からじゃ見えねえんだ。

後ろ頭に、変な位置で刺さってる。計算か、そうじゃないかは分からないが。

・・・後ろから見ないと、分からない。

「ふーん。」

ってことは、なに?隠してることがあるよなあ。さっきから、こそこそと、その態度。

なあ、桂。

「風が強かったから、飛んできたの?」

「?」

「飛んできて、勝手に刺さったの?」
673名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 12:12:32.00 ID:1dmNoDIn0
「??」

「それとも、転んで刺さったのかなぁ?」

「???」

ああ、やっぱり分かってない。

顔にハテナがいっぱいだぜ。

・・・だったらさあ、教えてやるよ。



そっと、その後ろ頭に手を伸ばし、頭からそれを抜き取る。

「!!」

それを、桂につきつけて、言ってやる。

「こ、れ、」

「!!!!!」

驚愕の表情。

やっぱりな。こいつ・・・
674名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/12/09(日) 12:13:09.90 ID:03o6u/090
「何?今知ったの?」

青い玉を凝視する桂。

なんて顔で見てるんだ。・・・むかつく。



「ふーん。知らなかったんだ。てことは、さあ。

自分で買ったわけじゃねえよなあ。もらったものでもないよなあ。」

くるくると、その簪をもてあそぶ。・・・いえよ。自分の口で。

なのに、桂は真っ青な顔して、ぶるぶると震えだした。

何で言わねえの?