>>668 でも、あれ?何か違和感を感じた。
桂が後ろを向いた時。きらりと青い玉が奇麗に光った。
桂の髪に、俺の上げた赤い簪以外の何かが付いていたことはない。なんだ?よく見ると、青い玉の付いた簪みたい。
でも、なんか、ものはともかく、お世辞にも奇麗に刺さっているとは言えない。枝が半分以上突き出た、それ。
「あれ、それ、どうした?」
一応聞いてみる。なんか、あの赤い簪以外があいつの髪に付いているのが嫌だ。違和感じゃなくて、不愉快だ。俺ってつくづく、嫉妬深いよなあ。
われながら。ああ、でもどうせ、これは、あれか、誕生日だから。
「ああ、下のババアにもらったのか。あいつ・・・俺には何にもよこさねーくせに」
まったく、あのババア・・・って、あれ、桂、どうした。
何か、せわしなく割烹着をわたわた見ている。
「はあ?なにしてんの?」
「あ・・・ああ」
「?」