「なんだい」
「真撰組でさあ。ここに、片目包帯で隠した男、きやせんでしたか?」
真撰組の、沖田だ。
「さあ、見てないねえ」
とっさに嘘が出る。
「・・・怪我してると思うんですがね」
「知らないよ」
「そうですかぃ。なんか、引き戸に血が付いていたモンでしたから・・・念のため、中あらためさせてもらっても良いですか?」
「はあ?何言ってンだい!あたしゃ、歌舞伎町四天王のお登勢だよ!あたしを嘘つき呼ばわりする気かい?ただじゃすまないよ。」
「信じてねえ訳じゃねぇんでさ・・・探しているのが、やっかいな奴でしてねえ」