【空知英秋】銀魂 二百十四訓

このエントリーをはてなブックマークに追加
60名無しさんの次レスにご期待下さい
「随分、べっぴんになったモンだなあ、ヅラァ」

フーと煙を吐きながら言った、その言葉の主は・・・ 「高杉!」

しかも、自分の本性まで知っている。恐るべき諜報能力。

「ヅラじゃない・・・和田 月子だ」

「へえ・・・そういや、お前、旧姓は和田だったか・・・なるほど、昔に戻ったと言うことか」クク・・・といやな笑いを浮かべた。



鬼兵隊の計画はこうだ。

将軍の婚約者(?)を幕府は血眼になって探すだろう。

鬼兵隊は、月子を盾に身代金を要求する。そして、将軍自らに取引に来させ、将軍もろとも消してしまおうということだ。

もちろん、桂は犠牲になるだろうが、そんなことは高杉の知ったことではない。



大事な人質である、三食昼寝付き、何の不自由もない暮らしを桂は堪能していた。

というのも、高杉は桂に、「男だけでなく、女の姿でも追われる身とは根っからの犯罪者じゃねえか。」と皮肉った上で、

「ここなら、幕府も追っては来ない。将軍のほとぼりが冷めるまでいていいぜ」と申し出をした。