【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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>>49
続き

3.獣たちと過ごす日々

将軍からの使いに、「もう少しまて」だのと何度か桂が伝えたころ、買い物に一人で行ったときにふいに後ろから声をかけられた。

気づかなかったのは、常に将軍のことに費え考えていたことと、女の身体になって、感覚が鈍ってしまったからかもしれない。

ふと、振り向くと、ヘッドフォンをした男がいた。放つ気がただものではない。そうとうの手練れのようだ。

「もし、そこの美しいお方。拙者と遊びませんか」

そう話すやいなや、・・・身構えるより早く、いきなり桂のみぞおちにパンチを食らわせた。桂の記憶はそこでとぎれた。



目を覚ませたとき、そこは見慣れぬ和室だった。

「気が付きましたか?手荒なことをして住みませんね、月子さん」表情のない声がかかる。それは、武市だった。

「はあん。こいつっすか、将軍のごひいきってのは。まあ、キレイだけど、私の方が若いっす!」偉く高飛車な態度でいう、この女は、来島・・・

ということは、ということは・・・桂の脳裏に、嫌な影がよぎった。