「ん?嫉妬か?」さもおかしそうに言うので、頭に来た。
「そんなわけあるまい。あきれているんだ」
「へえ・・・でも、てめえは、そんな俺が好きなんだろ」と又嗤う。
「あほか・・・・・・」
だが、悪くない。
こんな高杉は、悪くないと思った。
何か手持ち蓋差にしているので、
俺がいる限り、煙草が吸えないのだろうと思って。
「帰るから、存分に吸え」と言って、着物を取りに立つ。そのとき。
・・・・近くの鏡台に、移った自分の姿を見て、絶句した。
まさかと思ったが・・・・
一面に紅い跡。
鏡越しに、こっちを伺っている隻眼がすっと細まった。
「たかすぎいいいいい!!!!」