>>574 それに、子供の頃の高杉を思い出す。
誰かをほめる先生を、こんな顔で見てたっけ。
・ ・・ああ、何だか今、不覚にも、可愛いと思ってしまった。
この、今では狂った獣のような男が。
傍若無人な、この男が。
もはや誰を失っても、(俺や銀時さえ春雨に売ったとしても)意にかいさぬ冷血なこの男が。
・・・嫉妬。
「・・・」
なんでか俯く。そんな様子が、たまらない。何となく、頭をなでる。
「・・・今日のお前は、なんか、少し、好きかも・・・」
「・・・・・!!!!」
びくっと、肩をふるわせた。俯いたままなので表情は分からない。
「気持ちわりいこと言ってンじゃねえ・・・」
そのまま、口づけてきたので、やっぱりどんな顔をしているかは分からないままだ。