ああ、行くのか。そんなに、俺といたくないのか。そいつに、何かすると思っているのか。
「待てよ」
手首を捕んで、引き寄せる。
「はなせ」ありったけのすごみをきかせたつもりだろうが、全然効かねえ。
「一度この部屋に入って、何もしないなんて野暮じゃねえか」
「は・・・貴様」
そんなにこいつが大事なら。お望みのこと、してやろうか。奴の腹に手を当てる。何も聞こえないし感じねえが、ここには、奴の宿した命がある。
今、俺はお前の大切な命を握っているんだぜ、桂。さあどうする。
「・・・・!!!」桂が息をのむのが分かる。
「こいつ、いなくなったら困るよなあ。銀時、狂っちまうかもしれねえな。クク・・それもそれで又面白えかもな。また、あの白夜叉に会えるんじゃあねえか」
「な・・・」その反応。たまらねえ。腹をゆっくりさする。
「桂・・・」低く耳元でささやく。
「・・・・高杉」
素早く桂を抱え上げると、隣の布団にゆっくり寝かせた。どう扱えばいいのか。