【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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気づいたら、自分のいいように動いていた。限界が近い。

俺が目を細めると、承知したかのように手を沿えた。

「・・・・ぅっ・・・」

は・・・

最後まで、手も口もはなさず、飲み下す。

出来た女だ。

その赤らんだ頬をなでた時、

トントントン・・・と階段を上る音が。

何となく、その音に聞き覚えがある気がする。

「高杉はン」

女が何か言ったが、構わず立ち上がり、

ふすまをあけた。

思わず、くるりと、向きを変える、妓ではない女。

紅い簪で結い上げた、黒髪。細い項。あの匂い。

気づいたら、奴の髪のかんざしを抜き取っていた。

バサ・・・っと、髪が堕ちる。ああ、奇麗だ。

俺を振り向いて、

!!!!!!

驚愕の表情。



静かに奴の腕を掴むと、無言で部屋に連れ入る。

奴はつったったまま。「座れ」と言えば。

部屋の隅、俺と離れたところに座る。

手を腹に載せて、警戒している。そんなにそいつが大事なのか。

「高杉はん、一体、どういうわけですのん」

とろりとした女がすり寄ってきた。忘れていた。

「気が変わった。出ていってくれ」