>>501 桂が、ぽそりと、
「銀時は、どうして・・・」と言った。
うううう!!
そりゃ、そもそもは俺だけど。
俺だけど!!!
その、また、そもそもはお前が・・・
っていうのを、又 高杉の前で言いたくない。ぐっとこらえる。
高杉が、さっきの煙管を消し、手持ち蓋差にしている。
一応、俺の子を気遣ってくれているのか。
いやいや、何考えてんの、俺。気遣ってたらそもそもこんな行為しないでしょ!!
「つーか、てめえ、ヅラ妊娠してるのしってんだろうが」
「だから?」
「・・・っ!!子供に何かあったらどうするつもりだ!!」
「じゃ、てめえは俺の子が腹ン中いた時、こいつと何にもなかったのか?」
どうなんだ、と、剣呑な目で俺を睨む。
「・・・・」
「ほらみろ。お互い様だ」
「っつーか、こっちは夫婦なんだ!!」
「てめーは良いのかよ」
「ああ?」
「浮気。それもお互い様だろ」
「銀時・・・すまなかった。は、反省している・・・」
な・・・っ。なんだよ、否定しないの!?
ていうか、そもそも俺にはだめって言うくせに・・・
そのとき、
TULLL・・・・高杉の電話が鳴った。
「ああ・・・・分かった。待ってろ」
そう言って、立ち上がる。
「俺は、もう行く。じゃあな」さっさと出ていこうとする奴に、つかみかかる。
「てめえ、待て!!」勝手すぎるだろうが!!!
「なんだよ」なんだよ、じゃねえ!!!
「謝れよ!」
「はあ?」
「あやまれっていってんの!!」
「誰に」
「俺とヅラに」
「・・・・」ものすごく不本意で、嫌そうな顔を高杉はした。だが、思い当たったのか
「てめえに謝ることはねえが・・・」つ・・と、ヅラを見て。
「さっき、殴られたのは、ヅラの分と思っておいてくれ。それでいいだろ」
さっと、部屋を出て行った。
くそ・・・
でも、責め立てる理由もねえし、なにより自分が惨めだ。
こんな近くにいて、「守る」と息巻いておきながら
あっさり奥さんを寝取られちまったんだからな・・・
俺って、最低・・・
「ごめんな、ヅラ・・」
「いや、元はと言えば俺が・・・なんだか、お前の子だと思うと、どうしても無事に産まなければと思って・・・色々考えすぎた。すまない」
「いや・・・俺がしっかりしていないから」
そっと手を差し出せば、一応掴まってくれる。
「かえろうか」
「・・・ああ」