【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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489名無しさんの次レスにご期待下さい
「あんなに美しい女性なのに、騎兵隊でもどうにも男湯に入りたいと言って」

ガシャン!!!おっとっと・・酒がこぼれちまった。妓がすかさず拭いてくれる。気が利くねえ。

「大丈夫ですか、坂田さん」武市がおしぼりをくれた。それを見て、おかしそうに万斎が笑っている。本当にいやな奴だ。

「・・・まあ、それで、仕方がないので、晋助の部屋にある風呂をすすめたでござるよ」

!!!!

「個室に風呂が付いているのが晋助の部屋しかなかった故」

はっと、反射的に高杉を見た。チッと舌打ちし、睨むようなまなざしで万斎を見ている。

「それである時・・・」

「万斎」

高杉が止めた。

「それくらいにしておけ」

そして、ついっと、隣の妓を引き寄せて、耳元で何かささやく。みるみる妓のほほが赤らむのが見えた。ああ・・・

「俺は、上に行って来る。適当に飲ませてやってくれ」

その妓を連れ立って席を立った。

堂々としてやがるな????!!何か悔しい。

出口に近い、俺の脇を奴が通過する寸前、

「おーおー行って舐めてもらえ。失恋の傷でも何処でも」

って言ってやれば、とっさに、俺が木刀に手を置いていたのが分かったんだろう、鋭い殺気だけを残して奴が出て行く。



と、俺の近くにいた妓が、高杉に近づいた。

「高杉はん、今宵はわてを指名してくれたんじゃおまへんの」

「悪ぃな。気が変わった」そう言って、素っ気なく二階へ消えていった。

「何あいつ、何様?」

「昔は違ったのでござろうか」

「あいつの女関係なんて俺は興味ねえよ」くいっと酒をあおり

「つーか、写メとってやりゃよかったな。んで、ヅラに・・」と言いかけて、はっとなる。

万斎を見ると、にたり、と笑っていた。武市は相変わらず表情が読めない。