【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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「だから・・・あいつが、俺に愛情があるとかどうとかいうことは、ない。なにしろ、・・・き・・気持ちの悪い・・・俺を、だ・・抱くのは、

それなりの理由があったからだ。・・・分かったら、お引き取り願えるだろうか」

「いや、それは誤解でござるよ。晋助は」

ここで引き下がるわけにはいかない。だが、桂は更に、声を潜めて話し出す。

「奴は、俺に将軍を、寝床で殺害しろと言った。だから、きっと、その為に俺を、男に馴染ませるために・・・したことだ。それ以外に理由はない。あの行為に・・・」

なぜか、桂はとてもつらそうに、哀しそうに言った。



ああ、そのときのことを思い出しているのか。

そう言うことに、二人の間ではなっていたのか。

晋助が、拙者に言ったこととは矛盾する。ということは、本当は理由など無かったのだ。

戦略など、あるはずのない行為。

当然だ。ただの、“愛”に、理由などない。