【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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「ちょっと、月子殿を呼んでくださらんか」

「ナニイッテル。月子はニンキモノダヨ。ムリね」

「チップを渡すでござるから」と、懐にいくらかやれば、

「マッテロネ」と、月子のところへ行く。

あれが有名なこそ泥キャサリンか・・・



月子となにやら言い合って、困った顔をしながら月子がやってくる。

「なんだ」

むっとしている。

「拙者は客でござる。もっと愛想良くしないと、経営に響くでござるよ」と言えば、

「・・・関わるなと言ったのはそちらの方だ」という。

以前、温泉であった時のことを話しているのだろう。

「まあ、それはそれ。今日はちと、相談がござって参った次第」

「?なんだ?」

「以前の温泉にて、主と交わした秘密の約束があったでござろう」

言えば、すぐにぴんと来たか、

「!!!貴様、まさか・・・!!」

「いやいや、拙者、約束は何があっても守る男。晋助には一言も言っていないでござるよ」

「そ、そうか・・・」あからさまに安堵のため息をつく。



「その、秘密だが、やはり、拙者の思ってたとおりだったのであろうか」

う??ん、と桂は悩むそぶりを見せたが、

「それも秘密のうち。誰にも言わないでござるよ」と言えば、

こくり、と、頷いた。やはり。