「・・・どこまで」
「最後以外は全部でござる。部屋に送る途中で、息巻く娘達に遭遇してしまったので」
「・・・へえ・・・」
あ、動揺してる。
「娘さん達の話を聞いて、激高してらした様子」
「・・・・・!!」
そんな、浮気のばれた亭主のような顔しなくても。
まあ、こんな晋助も悪くはない。
いや、むしろちょっと良いかもしれない。
人間らしくて。
なにより、構っていて、面白い。と、思うのだから、自分もなかなかだ。
しかし、この先、公のみんなの前で、高杉がその煙管を使っているのを、見たことがない。
だが、部屋では往々にしてそれで吸っている。
仕事の上では、私事を持ち込まないようにしているのか、はたまた、思い出して集中できなくなるとか・・・(そんな可愛いことはあるまいが)謎である。