>>417 その次の朝、高杉たちは朝早く経った。そのため、すずという娘が高杉の部屋で目を覚ました時には誰もいなかった。
そして、三人分の宿泊費は全て支払われていた。
あんなにも、熱く、自分を欲した男。
傲慢で、横暴な態度なのに、情熱と相反する優しさを持っている。
ただ一つの眼差しは、危うげで、切なく、
自分を見ているようで、見ていないようでもある。
その熱が大きすぎて、知らなかった自分を思い出せない。過ぎ去った今は、凍えそう。
娘は、その男を思い出して、また泣いた。
一夜の夢とは知っていた。でも、
知っていてもなお、
本当に、好きだったのに・・・・と。