【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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>>386
「突っ立ってないで、入れや」

どうも、女を追い出すのに今までかかったようだ。

「別に、追い出さずとも良かったのに。拙者は後でも」

「ずっと部屋の前にいながら、よく言うぜ」

「泣いていたでござるよ」

「ああ?鳴き声はうるさかったが。十分満足したんじゃねえかな」

「晋助は、途中だったのでは」

「俺はいい。いつものこったろうが」



別段、気にもとめずそういって、「で、なんだ」と用件を促す。

やれやれ。

万斎は、先程騎兵隊から連絡があった件を手短に放した。全てを聞いた後、すかさず、

「どう思う?」との意見を求められ、自分の意見を言う。この男は、いつもそうだ。自分の意見を求めてくる。

終始、目を細め、歪ませた笑みを浮かべながら、「てめえは相変わらず聡いな」と、言う。

ああ、たまらない。

この男の、こういうところ。



そして、決まってその後で、自分の考えの上を言う。

「まあ、加え言いえば、家持を使って竈を壊させたら完璧だな。家持ちには息子が居た。ありゃ相当などら息子だ。2??3人当てりゃ堕ちんだろ」

「・・・なるほど。適任者を手配いたそう」

「最後に、爆破するなら待機は10人前後ってところだな」

「・・・ちと多くはござらんか」

犠牲者と言うには。一応は戦力だ。

「少なすぎんと、不審に思うだろうが。十人くれえが丁度良い」

平然と、10人の命のやり取りを口にする。この時点で、その10人の命は売られた。