・・・
「・・・・」
奴の気配がする。
わざとらしく立ち去らずにいる。
動きを止めた俺を不思議そうに見上げる女。
「ここで終わりとさせてくれ」
言えば、不思議そうに
「・・・え?」
俺を見る。
「いいだろ、あんたは十分楽しんだはずだぜ」
体を離せば、プライドが傷ついたのか。
「なんで・・・何言って・・・」
泣きそうな顔をした。めんどくせえな。
「耳が痛くてかなわねえ。もう勘弁してくれや」
女の服をそっちに放る。もう泣いている。
「わりいが、これから用事があるんだ。ちっと席を外してくれねえか」
「何よ!!!馬鹿にして!!!」
今度は怒ったのか。忙しい女だ。
ばっ、と、服を着て飛び出していった。
ドアの外に、奴がいる。
「突っ立ってないで、入れや」