万斎に、視線を送る。ため息混じりに、奴が女に向かう。
「高杉?」
ああ、なんだったっけ。
「・・・30kgだったかなぁ」
「・・・!!!!もういい!!貴様はどうせ、女のことにしか興味がないのだろう!この間だって、女と・・・そう言うことしか頭にないのだな・・・
父親なのに、松之助の話も聞かないで・・・大体、この電話もうっとおしいとでも思っているのだろう!」
「ま・・・まてまて」
「もう、・・・良い父親だと思った俺が馬鹿だった・・・」
「待てといってるだろーが」
万斎が、なにやら話しているが、女がこっちを見ている。
ちっ。しっかり抑えとけよ。
「晋助!!その電話切らないと、続きしてあげないからア!!」
でかい声で女が叫んだ。
ブチッ・・・
気付いたら、その女の顔面に、拳を入れるところだった。間一髪、万斎が止めて、その風圧で、女は気絶した。
「高杉・・・今日もか・・・お前、・・・・最低だな・・・・」
プッ・・・・ツーツーツー
「・・・・」
プッ
「・・・・」
万斎も、無言だ。
「万斎」
「女は捨てておくでござるよ」
「・・・もう、この船に危ない女乗せんな」
「・・・判断が難しいところでござるな・・・」