【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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部屋を出ると、案の定奴が居る。

「おや、珍しく、息が粗いでござるな」しれっと、言う。

「なんだ」

「月子殿から、お電話でござる」

「ああ」

思い出したように掛かってくる電話。



ふう。息を整える。それを見て、さも楽しそうに。

「部屋の中でかけないでござるか」

じろりと、万斎を見る。てめえ、黙ってろ。分かってるくせによく言うぜ。

俺が電話する間、大抵こいつもいる。別に気にしたこともないが。

「なんだ、どうした」

出れば、

「あ、あの・・元気か?こちらは変わりないのだが」

「おう」

久しぶりの、奴の声。

「そう言えば、松之助の誕生日、お前、知らぬのではないかと思って・・・」

「ああ。そうだな」そういえば。

「五月五日だ。・・・端午の節句」

「こりゃずいぶんと・・・出来た日だな。めでてぇもんだ・・・」

などと、話し込んでいると。

(ヅラは大抵、話しが長い。話し始めると止まらない。まるで本物の女のようだ)

ん・・・

本物の女と言えば・・