「何してる人なんだい?堅気じゃなさそうだねえ。」待ち時間にお登勢が話す。
「凶悪テロリスト」
「銀時!」
「いや、間違ってはいない・・・」
「攘夷志士かい」
「そんなところです」
「・・・あんた、男運悪いねえ。奇麗なのにもったいない」
「ど??ゆ??意味だよ、ババア!!!!」
「おっ、高杉。何度も悪いのう??。月子さんがどうしてもって言うきに。替わるぜよ」
はああ???!!でたよ!!!坂本が携帯を手渡す。
「もしもし、かつ・・月子だ」
何となく、一同静かになって、耳をそばだてる。
「・・・ああ、元気だ。お前は?・・・そうか。ついこの間、離乳食を初めてな。・・・うむ。よく食べてよく眠る。きっと丈夫に育つぞ。・・・今は、寝かしつけてきた」
なんて、うれしそうに話しちゃって。まあ、子供の話しだし、ヅラは親ばかだから仕方ない。にしても。くそ、面白くねえ。ぐいっともう一杯。
「つーか、もう良いよね。十分でしょ!」と、電話を捕ろうとすると、お登勢に殴られた。
「って??な、ババア!」
「野暮なことすんじゃないよ。父親が息子心配すんのは当然だろ」
「父親は俺だっつーーの。・・・」頭さすりながら、手酌でまずい酒をすする。
気になって気になって仕方ないという様子の俺を見かねて、坂本が、じゃったら、スピーカーにすればいいきに。という。
なんか、それもそれでプライベートをのぞき見るようでちょっと・・・と思ったが、酔っている俺は誘惑には勝てなかった。
(いや、みんな実は聞きたいんだろう!!!)お登勢が、「今日はもうあんた達しかいないから店じまいにするよ。好きなだけ話な」と、承諾した。