「あんたもたいがい甲斐性なしだねえ。こんなとこで愚だ巻いてないで、夫婦の問題は夫婦で解決するもんだよ」
「ババアにはわかんねーんだよ!男のナイーブなところなんざ。だーってろィ!」
はあーと、お登勢がため息を吐く。おれは、ぐいっと一杯飲んで、
「ちょっと、これからおね??ちゃんのいるお店いかねえ?確かめてみる!」
坂本を連れて出ようとする。
「確かめるって何をじゃ?浮気はいかんぜよ、金時」
「浮気じゃねえよ!!調査!!!調査です!!!」
「んな??に気になるなら、本人に聞いてみればいいじゃろおが」
「聞けねえよ!!!だから、他の人の意見を聞いてみようと思ってるんだろーがアアア!」
「じゃあ、高杉に聞いてみればいいきに」
「出来るかアアア!!!っつーか、何処にいるかしらねーーっつの」
「今は、会いにいかんでも、話すだけなら、これがあるっちゃろ。」
キラン、と、最新型携帯を取り出す。
こ、こいつ、・・・高杉の番号知ってるのか・・・あなどれねえ!スザっと後ずさる。
あ、そういや商人だったもんな。お得意先か。
「それ、職権乱用じゃねえの・・・」
「別に、元々友達なんだから、電話くらいよかろ!おんしを鬼兵隊に届けたときの方がギリギリじゃ。」
そりゃそうか。確かに、会ったらぶった切ると言ったけど、話すくらいなら。
TULLLLL・・・・マジか!うわ??なんでか、緊張する。
しばしの沈黙。どうやら、他の部下が出たらしい。総督お願いしますって。快援隊・坂本・・・って名乗ると、あっさり承諾したようだ。こいつの人脈、すげえな、おい。頭空だけど。
「あ??!高杉か!元気にしとるかの!毎度おおきに??。あ、いま、金時と飲んでるんじゃけど・・・」アハハハといつもの調子だ。
つーか、俺は銀時だ、銀時!まあいいや。耳を近づけて、話を聞いてやれ。
ああ??、『は?銀時?』むかつく例の低い声が聞こえる。
「あ??用事?ああ、何か金時が聞きたいことがあるって・・・ちょっと待って、替わるきに」えっっ???!!
そう言って、受話器を俺に差し出す。
ちょっと、なんて言えばいいの!!心の準備できてないんだけど!!!