【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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1.万事屋への依頼者

万事屋に、客が来た。

扉を開けた新八は、固まってしまう。すごい美人だった。「あ、あの・・・」と見ほれて言葉が出ない。

なかなか戻ってこない新八を気にして銀時が来た。「なに???お客さん?」とだらしなくやってきた男も珍しく驚いた顔をした。

後ろから神楽がやってきて「どうしたアル?・・・すごい美人アル!」

「依頼に来たのだが、あがっても良いだろうか?」

当の本人は、なんとも凛とした声で言った。まるで武士のようなしゃべり方だ。



お茶くみは本来新八の十八番であるが、このときばかりはなぜか銀時が入れた。「ささ。ど??ぞ!粗茶ですが!」

この男が緊張しているなんて珍しい。

「何処かで見たような顔アル。女優か何かアルか?」

そのとき、すかさず言った美女の言葉に、一瞬にして空気が凍り付いた。

「女優じゃない!桂だ!」