「何なのだ、一体」自分の後ろにいる俺に振り向きもせず、うんざりしたような声を出す。その細い身体を、初めて抱きしめた。何とも言えない匂いがする。
「確かめさせて」
「何を?」
「・・・夫婦の絆?」
「はあ??」
いや、実際。
こいつの布団に入った俺は、やばかった。
自分でも信じられないと思う。
でも、これが真実だ。
なんでこんなに高杉のことが気になったのか。
なんでこいつに腹立たしさを感じていたのか。
こんな俺もいたってことなんか知りたくもねえ。
なのに、その半面、ものすごく知りたいんだ、お前のこと。