「てめ????、言えって言ったのてめえだろうが!!この借りは、男になったら倍返しだかんな!!いや、十倍返しだな!!!」
「ああ、男になったら好きなだけ殴りかかってこい。返り討ちにしてくれるわ。大体、貴様は無粋なことをづけづけと・・・」
「だってさあ。気になるじゃん。夫としては」
うっと桂が言葉に詰まる。
一応、迷惑かけているという自負は、義理堅いこいつには人一倍だ。
「そんな回数が知りたくて、文句をたれていたのか・・・仕方のない奴だ。そんなの聞いてどうする」
「気になるって言っただけです??。別にどうするもこうするも」あれ?いやいや、どうするつもりだったんだ、俺は。そもそも何でこんな話してんの?
確かに、どうでも良いことだよな・・・。うん、どうでもいい。なのに、なんで。
と、考えていると、なにやら横で桂が眉間にしわを寄せながら指折り数えている。
「いち、にい、さん・・・」
「はっ、ちょ、辞めて辞めて辞めて!!!いい、そんなん知らなくて良いから!!お願い、辞めて!!!」とあわてて止める。焦った??!やだこいつ。
くそまじめな奴はこれだから困る。マジ、リアルな数教えられてもどうしていいかこまるだろ??がああ!つーか、思い出されるのもいやだっつーの!!
「なんだ、貴様が教えろと言ったのではないか」と、むっとする桂。