お前には分かるまいよ。俺たちのことなんざ。
「だが、それじゃあ、この世界をぶっ壊すことにはならねえよ。俺はそんなに気が長い方じゃねえ」
万斎、聡いお前のことだ。ここまで言えば、きっと桂側に考えが合っての情事と納得するんだろう?
いや、今一番そう思いたいのは、俺の方かもしれねえが。
桂との関係に、何でも良いから理由を求めているのは、万斎、てめえより俺の方なんだよ。
「・・・折を見て、将軍に使いを出すが、今はまだその時期じゃねえ」と言って、話を終わりにした。これ以上、こいつといると痛くない腹を探られそうだったからだ。