【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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191名無しさんの次レスにご期待下さい
>>182
あたらずとも遠からず。こいつは俺のことをそれなりに理解しているのだろう。

「・・・フン」

「紅桜に飲まれたあの男のことも、お前の計算のうちなのだろう。・・・哀れなものだ」

「あれは、奴が望んだことだ」

「そういうもっともらしい理屈付けをするところも嫌いなんだ」

「嫌いなとこばっかりだな」自嘲気味になる。

「昨日は、・・・俺のことも、あやつと同じなのだろうと思った」

「・・・・」なるほどな。だからか・・・。桂の行動に妙に得心がいく。



こいつは、こういう奴だ、昔から。自分の身のことなど何とも思ってはいない。以蔵に斬られたときですら、自分の斬られたことに怒ったのではない。

俺がしようとしていることに怒り、阻止しようとしてきた。大切なものを守るためならば、自分がどうなろうと関係ないのだ。国でも人でも。

目的のために手段を選ばない、という意味では、こいつは俺と似ている。ただ、犠牲にするのが他人であるか、自分自身であるかだけの差だ。

だが、その差は大きい。だから、いつも相容れない。