貴様の戦略を暴くために、利用されているふりをするだけなのに、あの熱いまなざしが頭から離れない。
まるで愛しいものを見るかのような・・・そんな錯覚に陥ってしまう。
訳の分からない感情を植え付けないでくれ。変な熱を残すな。
たちの悪い男だ。貴様は、なんて・・・
「ずるいやつだ、貴様は・・・」
あいつはどんな顔をしただろう。きっと気にもとめていないだろう。
貴様のせいで、俺はどうかしてしまいそうだ。
他人の心は分からない。
でも、自分の心も分からないときがある。
だから、この感情に、名前など付けられない。