【空知英秋】銀魂 二百十四訓

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つっとこちらに近づいて、「よう」と言った。

胸の子に気づき、「奴の子か」と聞く。

なんと返事をしてみようもないのでこたえあぐねていたら、肯定と受け取ったらしい。

「お前さんもずいぶんと趣味が変わったモンだなぁ」と、小馬鹿にしたように言う。その言いぐさにカチンと来たので、

「貴様に言えたことか」と言えば「・・・ちげえねえ」と笑った。



そして、ふと思い出したように言った。

「ガキ産んだ割に、その姿とは、がせだったようだな。」

「解毒剤も持っているのだが、この子に乳もやらねばならぬのでな」

「・・・へえ」

高杉の気配を感じてか、子供がもぞもぞと動くので、奴もそれに注意をやる。

親子というのは、やはり見えぬ絆があるのだろうか。