【サンデー/若木民喜】神のみぞ知るセカイ FLAG177

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■ちひろに攻略の事実がバレるも、歩美を落とすために突き進むのみ!歩美(かのじょ)は河原に現れるか……?

桂馬が歩美を待つその脇で、ちひろはハクアに説明を求めている。
ちひろ「桂木が闘ってるって…何を!?」
ハクア「今、詳しく説明してるヒマないけど…」「今、私たちは歩美の中にある…」「「力」を必要としてるの。」「そのために、歩美を恋に落とさないといけないのよ!!」
ちひろ「だからなんでそこに恋が出てくんのよ!!」「訳わかんね――!!」
ハクア「歩美には悪いけど…」「やらないとヴィンテージは止められない。」
ちひろは、ついさっきのことを思い出す。
ちひろ(学校で襲ってきた連中…?)(あれって、もしかしてそうなの…?)
ハクア「桂木だけがこの状況を救える、」「唯一の手段を持ってる。」
ちひろ「そ、それでさっきから……」「桂木は歩美をユーワクしてんの?」「何考えてんのよ!!」「それで歩美が本気になったらどーすんの!!」
ハクア「本気になってもらわないと困るの!!」「こっちも好きでやってる訳じゃないわよ!!」
桂馬「お前らうるさいぞ!!」
   (歩美を取り巻くしがらみは多いが一つ一つ対応するなんて論外だ。)(こういう場合はとにかく論点を単純化する!!)
   (ボクが好きか嫌いか……)(ボク・オア・ナッシングの状態にするんだ!!)

この「来ちゃった?」は人類にとっては偉大な「来ちゃった?」である。 FLAG.180「Dirty Works」

ついに歩美が、河原に来た。ハクアはちひろに静かにしてて、と小声でささやく。
ちひろ(歩美、来ちゃダメだって!!)(これは罠なんだよ…!!)

桂馬は飛び石に座り、川に石を投げ、退屈そうに待ってる風を装う。
歩美「か、」「桂木!」
桂馬「あ、歩美!」「来たのか……?」
歩美「よ、」「呼び出したのそっちじゃん…」
桂馬「あ、」「そ、そうだけど……」
桂馬は言いながら立ち上がる。歩美はそっぽ向きつつ、
歩美「別に…」「下着ドロボーから私の取り返すだけよ。」
桂馬「ドロボー!?」「違うって言ってんだろ!!」
歩美「ドロボードロボー!!」
言い訳なんて聞きたくない、とでもいわんばかりに怒鳴り返す。
桂馬「こ…これは、落ちてたのを拾っただけで…」
歩美「わぁ――」「だ、出すな――!!」
歩美があわてて取り返そうとして桂馬が避ける。
2人は体勢を崩す…が、お互いの体にしがみつき、川に落ちずにすむ。

ハクア「しかし、うまいことやるわね。」「あの変態男…」
ちひろ(な…)(なんじゃこのバカ芝居は――!!)
368名無しさんの次レスにご期待下さい:2012/03/13(火) 10:19:35.66 ID:Z4oCmJpy0
転落せずにすみ、桂馬たちは少し離れる。
歩美「……落ちるじゃんか…」
桂馬「す、すまん…」「ボク、迷惑かけてばっかりだな……」「現実のこーゆーの慣れてなくて…」
歩美「本っ当!!いっつも迷惑なことばっかりして!!」
しかし、それ以上怒鳴り返すわけでもなく、歩美は黙ってうつむく。
このままおとなしく攻略続行、とはいかないわけで。ノーラの連絡がハクアに届く。
ノーラ「まずいわよ。」「早くもヴィンテージの追っ手が来たわよ!!」「今、歩美の家の近くで1人始末したわ。」
    「思ったより人数いるわよ!!」「そっちにも今、行ったわ!!」「移動した方がいいわよ!!」
ハクア「移動って…!!」「今、いいところなのに!!」
桂馬「こーなったら…」「とことん…迷惑かけるよ!!」
歩美「………」「な…」「なに…?」
ハクア「桂木!!ヴィンテージがここに来るわ!」「場所移動しましょう!!」
桂馬(移動!?)(くそ!!あと5分遅く来いよ!!)
計画変更を余儀なくされ、桂馬は見せたい場所がある、と歩美の手を取り移動。ハクアもちひろを促し後に続く。
ちひろ(歩美と桂木…)(前から関係あったのかな…)(じゃあ前夜祭の私とのデートは、)(なんだったのさ…)
誰もいなくなった河原の上空を、ヴィンテージの追っ手が漂う。

歩美「公園――?」「桂木が公園に連れてくるなんて、」「外 出ない子供だったんじゃないの?」
歩美はミニすべり台のてっぺんに座り、桂馬はイルカの乗り物にまたがる。
桂馬「ボクだって公園ぐらい行ってた。」「すべり台にジャングルジム、砂場にシーソー…」「色んな場所でゲームしたよ。」
歩美「それってイミあるの?」「わ、すべれない。」「お尻はさまった―――」
ちひろたちは自販機の陰に。桂馬たちはブランコに乗りかえて。
桂馬「ここに、」「歩美と来られてよかった。」
歩美「…どして?」
ここにも、追っ手が迫る。ハクアに歩美の注意をそらすよう言われ、桂馬はブランコから転がり落ちる。
ハクアがためらいなく追っ手を切り裂くのを見て、ちひろの血の気が引く。
歩美「大丈夫、桂木!?」
桂馬「あてて…」「話すのに精一杯で…」「ブランコ忘れてた。」
歩美「ほんとバカ…」
追っ手はハクアが倒したものの、ここにももう居られない。次の場所へ移動。
桂馬(次は舞島神社だ…)(くそ!!いい場所もセリフも次々なくなる!!)「好感度はキープしてるが…」
ハクア「ちひろ、また移動よ。」「ごめんね大丈夫?」
ちひろ「あの…」「桂木が失敗したらどーなんの?」
ハクア「失敗?」「そんなの許さないわ!!」

近くのコンビニ・LAWSAN。
リューネ「まー、見つかんなくてもお前らがひどい目に遭うだけだけどさ、」「もう見つけた時以外連絡しないでよ、面倒くさい。」
からあげサンを手に、通信を切る。
息を切らした桂馬が休んでいるのは、すぐそばだった。
桂馬(こ…この攻略はゲーマーには厳しい… 舞島神社遠い!!)(次で決めないと…!!)

フィジカルはからっきしな桂馬の前に、リューネ(ヴィンテージ幹部)が!次号、流血!?