銀月短編
「ちょっと!まだ掃除終わってないの!?」
坂田銀時の妻、妙が言った
月詠は申し訳なさそうに頭を下げる
「すまん…すぐ終わらせる」
「その口のききかたどうにかならないの?女中のくせに」
そこに九兵衛が口を挟む
「まあまあ、妙ちゃん、落ち着いて。彼女は吉原出の卑しい身分なんだし仕方ない」
「でも…銀さんがどうしてもっていうから置いてやってるだけなのに。まったく、感謝しなさいよ!」
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しばらくして銀時がやってきた
「お疲れ。手伝おうか?」
「もう終わる」
「あのさ…妙の奴になんか言われてないか?」
「…」
「何かあったら言えよ。あいつ、性格悪いからな」
「大丈夫じゃ。心配いらん」
「俺、本当は…」
妙なんかとか結婚したくなかった、お前と結婚したかった、と言いかけたのを我慢した
「…?」
「いや、何でもねぇ…。俺はもう行くけど頑張れよ!」