【若木民喜/サンデー】神のみぞ知るセカイ FLAG169

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どうみても、邪悪なたくらみ、ですよね… FLAG171「For a Few Lovers More」

■舞校祭の起源を追って辿り着いた「一本岩」。中には、想像を絶する仕掛けが!ヤバすぎるコレ!

LC「に、にーさま……」「これ、なんですか……!?」
桂馬「エルシィ…」「逃げるぞ…!!」
言ったそばからセンサーが鳴りかける。桂馬はセンサーを握って音を抑え、LCを抱えもと来た道を飛んで逃げる。
LC「にーさま……」
桂馬「止まるな―――!!」「全速力で離れろ!!」「急げ急げ!!」
LC「は、はい〜〜」

リミュエルが双眼鏡で一本岩を見ている。
二階堂「あの2人中を見たぞ……」「どうして結界を外した?」
リミュエル「結界に引っかかって捕まるよりマシじゃ。」「あの2人は一般人じゃない。」「捕まったらこっちにも不利益になる。」
      「入る前に警告できればよかったが…」「桂木の動きが、想像より早くてな…」
二階堂「あの2人…」「見つからなかったかな…」
リミュエル「追っ手も出てないし、中にいた時間を考えると、たぶん接触もしてない。」「大丈夫だろう。」
      「中の連中も、自分たちの結界に穴が開いたとはまさか思わん。」「私の結界破りは完璧じゃ!!」
二階堂「ま…」「何かつけられてないか、あとで確認しておこう。」
リミュエル「お前は心配性じゃな。」
二階堂「担任教師とはそーゆーものなんだよ。」「頼むぞ桂木……」「お前は一番の鍵を握ってるんだ……」

屋上。桂馬たちが濡れた服を乾かしている。
桂馬「何か変なもん付いてないか?」「発信機とか…」
LC「大丈夫ですよ!」「それよりさっきのあれ、なんですか!?」「一本岩の中に…」「あんな隠し場所があったなんて…!!」
桂馬「なんだろうなあれは…」「いい雰囲気じゃなかったな。」
LC「あの回りにいた卵みたいなもの…」「見覚えがありますよ!!」「あれは」「成長した駆け魂です!!」
  「檜さんの攻略の時に出てきた…」「魂度4の駆け魂です!!」「あの人たちは、」「ヴィンテージですよ!!」
  「あそこで駆け魂を育てて…」「古悪魔を復活させるつもりなんです!!」
桂馬「育てる……」「母体もないのに…?」
LC「えと、」「えと、」
LCに言われても答えは出そうにない。
桂馬「エルシィ、」「なんでうちの学校の校章って、」「六角形なんだろうな?」
LC「は?」
女神の描かれた校章。10年前の駆け魂大脱走。ふさがれていたシアターの抜け穴。ヴィンテージとそのたくらみ…
桂馬「この場所で今……」「とてつもない何かが起ころうとしてる…」「…つまり、」
   「ボクには、」「関係ない。」
いちゲーマーの手に負えるもんじゃない、とばかりに桂馬は考えをやめる。
そしてLCに、かのんの代役に戻り、余計なことは一切するなと命じて屋上を後にする。

軽音部室。ちひろが一人練習している。
歩美「ちひろ―――」「そろそろ会場だよ――」「ちひろはカフェ行かないの?」
ちひろ「うち当番午後からだし、」「もーちょい練習しとく――」「歌も演奏もだからさ――」「責任重大だし。」
歩美「でも何かバンド、行けそーじゃん!!」「よかったよ――」
   「……」「あ…」「あのさ、」「ちひろ……」
歩美が言いかけたのは、昨夜のこと。しかし、かける言葉が見つからない。
ちひろ「どした?」
歩美「え、」「舞校祭楽しもーぜ〜〜〜」「イエ――!!」
ちひろ「イエ――イ!!」「なんだそれ――」
歩美「あはは。」「じゃーねー。」
また独りになったちひろが、練習に戻る。その表情はない。一方、歩美はもんもんとしている。

LC(いいのかな〜〜?)(本当に放っておいて〜〜〜)
岡田「かのん――!!」「あんたはまた勝手なこと――」

10時前。一般入場開始前のアナウンスが流れる中。屋台エリアの真っ只中で、桂馬と歩美が、相対する。
桂馬(もう…)(気を遣ってる状況じゃなさそうだ…)
放送「舞校祭が始まるよ―――!!」

小細工なんてもう要らない。いざ、真剣勝負!