【福地翼】アナグルモール 2捜査目【サンデー】

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アナグルモール 第8間 最後の日

人間のデータを手に入れるために家族に植えつけた種が青白く光る。
あと1日でスパイ活動も終わり、任務達成目前でニヤけるルチル。

ちなみに今日は京介の誕生日。千羽は出がけに京介を祝う。
「これからも変わらず、家族想いの京介でいてね!」
京介は素直に例を言えず千羽をグリグリする。
「変わんねーよ。アナグルモールだからな……オレはよ」
じいちゃん母ちゃん千羽が微笑む。家族共通ワードの何からしい。

『アナグルモール』という言葉が無性に引っかかるルチル。
クラスの皆に聞いて回るが誰もそんな言葉に覚えはない。学校中に聞きまわっても誰も知らない。
知っているのは草薙家の家族のみのようだ。

どうせスパイ活動も今日で終わり、帰りに京介に直接聞くかと卵焼きに飯オンリーの弁当を大喜びで頬張るルチル。
「飽きね!?それさすがに飽きね!?」本人のリクエストらしい。

学校帰り、雨がポツポツ降る中ルチルは京介にアナグルモールはなんなのかと問う。

「なんで…お前はみんなと違う生き方ができるんだ?オレにはわかんねぇんだ」
「みんなと違うってことは…みんなからはじかれるってことだろ?」
「俺はずっとはじかれて生きてきたから…だから周りと同じになろうって努力してきたんだ!」
「なんなんだよアナグルモールって……!!それになればみんなと違くても平気でいられるのか!?」
「お前みたいに…強くなれるのか?」

自分と逆の京介がわからないルチルは次第に熱くなる。

「ってゆーかよぉ。ルチル…。」
「お前人間じゃねえだろ。」

顔面ノックされても倒れない。ストーカーとの河川敷の件といいおかしなことだらけ。
京介にはとっくにルチルがまともな人間でないことはバレていた。

(バレたバレたバレたバレたバレた……!!!バレた!!!!)
(死……!!!)シリアスに命の危機を感じ動転するルチル。

「教えてやるよ、アナグルモールがなんなのか。」
「本当はよ、ウチの家族だけの秘密っつーか…恥ずかしくてあんま余所じゃ言えねーことなんだけどよ…特別に教えてやる。」
「おめーも一応…家族だからよ」

その時背後から声が。

「しくじったな。そこまでだよルチル。」
「この折りたたみ傘という物は実にいいな。使う時だけ広がり、必要がなくなればコンパクトにできる。」
「お前も、もう…必要がなくなったよ…」

リンゴを手で切る能力者のような風貌の男が姿を現したところで次号。