PSYREN-サイレン- ネタバレスレッド LAST-CALL
アゲハ(…何をやっているんだ…俺は…)
…自分を包み込んでくれる暖かさを感じた。
…自分を安心させてくれる優しい声を聞いた。
…自分を守るという決意の言葉が聞こえた。
アゲハ(…肝心なところでブッ倒れて…みんなに代わりに戦わせて…
俺がどうなっても…雨宮だけは守るんじゃなかったのかよ!?)
雨 宮「夜科!?」
ノヴァの影響で雨宮は夜科の心の声が聞こえた。雨宮はアゲハのほうを振り向く。
アゲハがゆっくりと立ち上がっていた。
アゲハ「…礼は言わないぞ、天戯弥勒」
ミロク「姉さんの借りを返しただけだ。ところで…気付いていると思うが、それは俺の好きなタイミングで使わせてもらうぞ」
ミロクはアゲハの傷のあった場所を指し示す。
アゲハ「勝手にしろ」
雨宮とカブトには二人の会話の後半が理解できなかった。
そして、アゲハは戦いの場へと歩き出す。
アゲハ「すまない…雨宮、カブト。少し眠っちまった。俺はもう大丈夫だから…あとは任せてくれ」
雨 宮「…なっ?」
雨宮はアゲハの前に両手を広げて立ちはだかる。
雨 宮「何言ってるの!?そんなの駄目に決まってるじゃない!!
夜科の脳のダメージはキュアじゃ取り除けなかったんだよ!?これ以上力を使ったら本当に死んじゃう!!」
カブト「雨宮ちゃんの言うとおりだ…お前がいなくても何とかする!いいから休んでろ!!」
アゲハ「ここはPSYREN世界じゃない。この世界で汚れるのは俺一人で十分だ。それに…」
アゲハの瞳にはPSYREN世界のミロクと戦ったとき以上の殺意が宿っていた。
アゲハ「あの世界の皆を殺したミスラを絶対に許さない…!俺が仇をとりたいんだ…どいてくれ、雨宮!」
雨 宮「っ!!」
分かっていた…分かっていた!!あの世界は誰にも救えなかった…救えるはずがなかった…。
それでも夜科が苦しまなかったはずがない…自分を責めなかったはずがない…
アビス「…桜子、下がりましょう。アゲハは止められない…」
雨 宮「でも!!」
アビス「アタシたちのアゲハがやるって言ってるのよ!!信じてあげなくて何が愛してるよ!?」
アビスが瞳に涙をためながら叫ぶ。
雨宮がうつむく。深く…深く悩んで…アゲハに道を譲った。
アゲハ「ありがとう、アビス…すまない、雨宮」
祭が影虎にテレパスを送る。
祭 (影虎、夜科が復活した!メルゼズ“暴王”の巻き添えを喰わないように退くぞ!)
影 虎(…やはり、任せるしかないんですか?アイツ…死んじまうかもしれないですよ?)
夜科はあんなにボロボロなのに…まだ戦うつもりなのだ。ミスラを倒せるのは夜科だけというのは分かる。
それでも夜科に任せるしかない自分たちが情けない…
祭 (…歯がゆい気持ちは分かる。わたしも同じだ…。だが、夜科自身が決着をつけたがってる。止められんよ…。
あとは信じるだけだ。他ならぬ雨宮が信じたんだ…わたしたちが信じなくてどうする?)
影 虎(…漢には退けないときがある…夜科にとって今がそうなんですね…。
分かりました、俺も信じます。アイツがそう簡単に死ぬはずがない!)
ミスラを挟み込むかたちで攻撃をしていた二人はそれぞれ後退する。
ミスラ「どうした、いまさら逃げるのか!?逃げても死ぬ運命に変わりはないぞ!!」
祭 「言っただろう?私たちはアイツらの休憩の間だけ相手になると…任せたぞ、夜科」
ミスラは後ろを向く。アゲハがゆっくりと歩いていた。
ミスラ「なんだ、またお前か…お前のような死に損ないに何ができる?」
アゲハ「…」
ミスラ「お前だけじゃない…誰も僕を止めることなんて出来るものか。
クァト・ネヴァスがこの星すべてを喰らいつくす運命…僕はその運命を導くかがり火だ。
ここまでの戦いで分かっただろう?僕は不死身なんだよ。お前たちにかがり火は消せない…滅びの運命は変えられない!!」
アゲハ「確かに俺は…あの世界の運命を変えることができなかった。
…それでも運命は変えられる。俺はそれを…自分の身をもって知っているんだ…」
アゲハはここに辿り着くまでのことを思い出す。
誰が…自分の命を救ってくれた?
アゲハ「ドルキに殺される俺の運命を…カイルたちが変えてくれた…」
誰が…限界を超える力を教えてくれた?
アゲハ「ノヴァが無かったら…あの世界の弥勒に勝てなかっただろう。その運命を…親父が変えてくれた…」
ミスラ(…ドルキ?…あの世界の弥勒?さっきから何を言っているんだ、コイツ?)
誰の願いが…自分をここまで導いてくれた?
アゲハ「10年間、お前に操られ続ける弟の運命を…07号が変えてみせた!」
ミスラの顔が驚愕に染まる。
ミスラ「07号…?弥勒が殺し損ねた女…まさか、この状況…全部アイツが!?」
アゲハ「そして俺が…!!ここでお前を殺して、あの最悪の運命を変える!!
この世界だけは…みんなが幸せな道を歩いていかなきゃいけないんだ!!!」
アゲハがノヴァを発動する。全身全霊が漆黒に染まり…全身全霊が悲鳴を上げる。
…関係ない!俺がどうなっても…みんなを守るんだ!!
アゲハ「消えろ!!ミスラ、クァト・ネヴァス!!お前たちの導く運命なんて、誰も望んでなんかいない!!!」
アゲハが左手を前に突き出し、握り締める。左手を開くといくつもの小さなメルゼズが生み出される。
アゲハ「ランス“流星”!!」
ランスがすさまじい速さでミスラに向かっていく。
ミスラ「…ふざけるなよ…どいつもこいつも…生贄の羊の分際で…!」
突然ミスラの体からいくつもの球体が飛び出す。
祭 (イルミナ!?いや、この世界では存在できないはず…強化版と言ったところか?)
イルミナがミスラを守るようにランスと激突する。ランスとイルミナが消滅する。
ミスラ「僕はこの星の王!!クァト・ネヴァスは神だ!!
おまえたちが歯向かっていい相手じゃないんだよ!!家畜どもがぁぁぁァァァ!!!」
ミスラの体からどんどんイルミナが生み出される。それらが飛んでいき、アゲハの周囲を囲んでいく。
ミスラ「クァト・ネヴァスの分身たちよ!!そいつの肉体と精神を喰らい尽くせ!!」
四方八方からイルミナがアゲハに襲い掛かる。アゲハはボルテクスでイルミナを防ぐ。
ミスラ(たいした防御だ…だけど…)
ミスラはイルミナを生み出し続ける。さらにイルミナとは別の球体がミスラの前に浮かぶ。
ミスラはイルミナを生み出しながらレーザーを放つことができた。
ミスラ「分身を防ぎながら、コレも防げるのかぁ?できるものならやってみろ!!」
ミスラから巨大なレーザーが発射される。さすがにボルテクスで防ぎきれる攻撃ではない。
アゲハ「…」
アゲハはボルテクスを解除し、両手にディスクを生み出す。ボルテクスが消え、いくつものイルミナがアゲハに迫る。
雨 宮(ディスクだけでイルミナとレーザーを防ぎきれるの?夜科!?)
ミロク「…セフィラゲート“生命の門”…開門」
雨 宮「…えっ?」
アゲハの胸から何かがゆっくりと出てくる。それを確認したアゲハは自分にせまるイルミナをディスクで粉砕していく。
アゲハの胸から出た何かは魔法陣へと変化し、巨大なレーザーを発射した。
ミスラの放ったレーザーとアゲハから出現したレーザーが激突する。
2つのレーザーの威力は互角だった。レーザーは消滅しあい、すさまじい衝撃波が生み出された。
ミスラは驚愕と衝撃波のせいで動きが止まってしまう。
ミスラ「セフィラゲート“生命の門”!?なんでアイツが弥勒の技を!?」
ミスラの動揺をアゲハは見逃さない。一瞬でミスラに肉迫し、ディスクで切りかかる。
ミスラは右に回避するが、反応が遅れている。左肩から先と左側の蜘蛛の足2本を切り飛ばされた。
ミスラ「ぐっ!!・・・なめるなぁ!!!」
切り飛ばしたミスラの一部が地面に落ちる。そして、すぐにいくつものイルミナへと変化し、アゲハへと襲い掛かる。
アゲハ「っ!?・・・ちっ!」
虚をつかれながらもアゲハはこれをディスクで防御する。
ミスラはすばやくアゲハの背後へと回り込む。そして、残った蜘蛛の足全てでアゲハを貫かんとする。
ミスラ「滅びろ、人間!!おまえたちに未来なんてないんだよ!!」
アゲハの防御が間に合うタイミングではない…
しかし、アゲハの背中からまた何かが出てきた。
それは一瞬にして太い幹となり幾重にも枝が分岐し、ミスラを貫く!!!
ミスラ「がはっ!!?」
セフィロトはミスラを貫いたまま成長し、アゲハとミスラの距離が離される。
ミスラ「また…弥勒の技?…なんで」
アゲハの胸からまたセフィロトの種が出される。ミスラはそれが魔法陣に変化するのをなす術もなく、呆然と見つめる。
ミスラ「…弥勒!!おまえ、あの男にいったい何をしたんだ!!?」
セフィラゲートが光を放つ。光は何も応えずミスラを飲み込んだ。
ミスラ「ぎゃあああぁぁああアあアアアああぁぁァぁぁ!!!」
カブト「なんで…アゲハが天戯弥勒の技を使えるんだ?」
ミスラと同じようにカブト、祭、影虎も呆然としていた。
グラナ、ジュナスは苦笑している。
雨宮は先ほどのアゲハとミロクの会話を思い出す。
雨 宮「…まさか」
ミロク「先ほどの治療のときにセフィロト“生命の樹”の種を奴の体に植え込んでおいた。
姉さんの力を取り込んで、外に出せるような体だ。俺の力で同じことをするのは造作もない」
雨・ア「あなた(お前)!!悪いようにはしないと言っておきながら!!!」
ミロク「騙したつもりはないが?害はないし、もう奴の体に種は残っていない」
ミスラ「ミ…ロク…弥勒ゥゥゥ!!!僕がいなければ…グリゴリでモルモットとして死ぬしかなかったくせに、その恩を忘れやがって!!」
雨 宮「まだ生きてるの!?」
グラナ「ゴキブリ以上にしぶてぇヤツだな」
ミスラは生きていたが、再生のスピードが先ほどと比べてずいぶん遅い。イルミナを生み出すことはミスラにとって諸刃の剣だった。
ミスラ「いまさら人間の味方をして何になる!?
おまえのような化け物がこの世界に受け入れてもらえるわけがない!!分かりきっているだろう!!?」
ミロク「受け入れてもらうつもりなど毛頭ない。
新たなるサイキッカーの世界を創る…お前と道を違えても、この道だけは違えわしない」
ミロクはミスラを見る。その顔には若干の憂いが浮かんでいた。
ミロク「ミスラ…どんな目的があろうと、お前が俺にグリゴリを抜け出すきっかけを与えてくれたのは事実だ…そのことには感謝している。
だが…姉さんが命がけで伝えてくれたんだ。…狼になるな、黒い羊のまま生きろ…とな。
俺はこれ以上、姉さんの思いを踏みにじることはできない」
ミスラ「そのとおりだよ…お前は黒い羊のまま…狼に喰われてればいいんだ…!!」
アゲハ「喰われるのはお前だ。PSYREN世界の皆の無念を思い知れ」
アゲハが次々とメルゼズを生み出していく。一つ一つに憎しみと怒りをこめながら…
ミスラ「…やめろ!!地球は…クァト・ネヴァスの一部となる運命なんだ!!
…神と同化し、悠久なる時を…宇宙を旅して生きる…。この喜びが…誉れが…!何故理解できない!!?」
アゲハ「…それが理解できるのはクァト・ネヴァスの家畜となったお前だけだ。俺はお前を理解する気はない」
アゲハの姿が消え…一瞬でミスラの後ろに現れる。その動きに追従したメルゼズがミスラの体を喰らい尽くす。
ミスラ「ぎゃアあァぁぁァああ!!!」
攻撃は終わらない。アゲハは右腕を高く掲げ、メルゼズを生み出す。それは今まで生み出したメルゼズの中で最も巨大だった。
それを持ったままアゲハは跳ぶ。
ミスラ「…や…め」
アゲハ「今度こそ…終わりだ!!!」
アゲハがメルゼズを振り下ろす。
黒き月はミスラを飲み込み…完全に消滅させた。
テレカにより少しずつ変えられし運命は大きな流れとなり…たった今、世界の運命は変えられたのだ。
CALL.143IF 『道を』 END
最終決戦引き伸ばし第2弾です。
自分で作ってなんですが、ミロクの外道っぷりは笑ってしまいます。
第1弾でコメントをくれた方、ありがとうございました。
乙
感動して泣きそうになったわ
岩代にみせてやりたいくらいだ
乙。アゲハ、弥勒△
素晴らしいGJ!
_ __
/´=:ミ´二.ヾ\
/ '/ '´rー=、ヽ.ヽ 、ヽ
i / 〃,イ| | |_L| l l 当スレは誰でもウェルカム
|.l.l ル'__リヽ ヘl_Nヽ!.l | 当板を荒らしている糞コテ、
| |.バ ̄o` ´o ̄,"|l | トーキング・ヘッド◆JOJO/AxYxI (笑)虐殺AAで
. レ1  ̄ 〈|:  ̄ !`| ご自由にお楽しみください
ド」 、ー-----‐ァ ,lイ!
_,,... -‐| l ト、`¨二¨´ ,.イ.l lー- ...._
,ィ''"´:::::::::::::::| l.l ::::ヽ、__, .::´ :l.l |:::::::::::::::::`¨lヽ r'つ
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今週の巻末コメントでエニグマの作者のが面白かった
それサイレンへのお誘いですよ
エニグマの作者もサイレンへ導かれたか・・・
まり子じゃサイレン世界生き残れんな
アルフレッドに首ねじられるわ
危険区域に入らないうちにPSI覚醒して上手く使えれば・・・
無理ゲー入ってるが
覚醒したPSIがそれなりに使えるヤツだったらいいけどな
ドラゴンテイルとか使い勝手いいけど、本当に強いヤツには勝てない能力だよ
PSIは幻視とか暴王とか特殊な奴じゃない限りは基本発想力だと思う
訓練すればヒリョーさんでも発火能力だの電撃使いだの発現できないこともないんじゃね?
>>495 発火能力や電撃使いを使ってるキャラは1人や2人しかいないから、それらも特殊な能力に分類されるんじゃね?
訓練したら誰でも使えるのは、
テレキネシス、バーストエネルギーの操作、テレパス、マインドジャック、あとライズ
あたりな気がする
ドラゴンテール、バースト弾、ベリアルクロー、光輪、鬼哭砲、黒骨、神刃、元気玉、バリア
とか全部ただのバーストエネルギーを操作したものだよな
いや、ベリアルクローはライズも注入してる
まりこはesじゃね?エニグマ的に
勿論サイレン世界じゃ何の役にも立たないw
>>498 スミオ→テレパス
しげる→未来予知
タケマル→過去視
モト→光学迷彩 とトランス系が多いよな
ひいなさんの"第三の手"とヒリューさんの"神の見えざる手"って同じ能力w
跡が残る残らないが違うけど
過去視じゃなくて時間逆行じゃね?
ヒリョーさんの"神の見えざる手"って名前はカッコイイが
女の子にタッチするだけのセクハラ能力w
>>501 空き缶握りつぶす時と、vsタツオでも使っているぞ
あと、ドラゴンタクシーのドラゴンの手は"神の見えざる手"かもよ?
尻尾はドラゴンテイルだったわけだし
保守
CALL.144 IF 『繋がる世界』
戦いは終結し、アゲハはーーー!?
変な空間のベットで目覚めるアゲハ。
アゲハ『あれ…?俺なんでこんな処にいるんだっけ…?』
ベットに座るアゲハ…
アゲハ『ーーーああそっか。力を使いすぎて…俺、死んだんだっけ』
突然公衆電話が鳴り、アゲハが受話器をとる。
アゲハ『誰だ?』
主《やっと…!やっと電話に出たな夜科アゲハ…》
アゲハ『……!その声は まさか……!!07号か!?』
主《またお前と話せる機会をずっと待っていた…》《今、私とお前は別の世界の時の次元を超えて繋がっているのだ…》
アゲハ『生きてた…!!俺が!?』
アゲハが拳を握り涙を流す。
アゲハ『でも…俺はまた何も救えなかった』
ボロボロのネメシスQに転送されるシーン回想が入りカイルの悲しそうな表情が…
アゲハ『何のための力だ…何が…何が暴王だ…。俺は…今まで何のために闘ってきたんだろうな』
黙って目を閉じる主と肩を震わせて泣き崩れるアゲハ。
アゲハ『なぁ俺…。このままここで寝ていたいんだ…。永遠に目覚めることの無いように…この場所で…。
誰も守れない、何も変えられなかった自分を…許すことはできない…』
黙って聞き届ける主にアゲハが呟く。
アゲハ『俺はもう…戦うことに疲れたんだ』
アゲハの後ろに人影が…
そしてアゲハにゲンコツ。
アゲハ『痛ってえ!?』
アゲハが振り向くとなんとそこにはネメシスQが…
最終決戦のようにボロボロではなく傷一つついていない…
主《自分に酔っているのか腐れ童貞。私の話も聞かずに感傷に浸るな》
アゲハ『…え?』
主《救われたんだよ未来は。お前らが知らないだけでな》
アゲハ『救わ…れた?』
アゲハ『じゃあみんなは無事なのか!?ウロボロスは!?』
主《ウロボロスは屑となってまた宙へと消えた。我が弟とグラナの命と引き換えに…》
アゲハ『弥勒とグラナが…!?どういうことなんだよ!?』
シーンが変わり宙へと突っ込むグラナと弥勒…
弥勒『今更許しを乞おうなどとは思わん。おめおめと生き続ける気も毛頭ない。だからーーーせめて貴様だけは道連れにしてやる!クァトネヴァス!!』
弥勒の咆哮と共に生命の門が空に多数出現。
グラナ『俺と弥勒の全生命力を注いだ…いや、地球の全生命から分けてもらった魂の一撃だ。例えお前の正体が極超巨星以上の化物であっても…』
弥勒『グラナ』
グラナ『それ以上は言うんじゃねえ。俺は言ったはずだ。友(ダチ)のために心底から命張れるような馬鹿になりてえって。な』
弥勒『フ…。そうだったな。それじゃあーーー』
グラナ『やるか』
主《己自身を全て力に換えーーー》《生命の門が天を貫き》《グラナがそれを宙へと押し上げた》
主《この星をクァトネヴァスの好きにはさせない…》《それが一時でもこの星の頂点に立った彼らの最後の意志だったのだろう》
アゲハ『宙の…中心…』
主《空からウロボロスの膜は消えーーー。そしてウロボロスも消滅した》
カイルがグラナを見上げて何かを叫んでいる。
敵だったはずの根の住人までもが歓喜して弥勒とグラナを讃えている。
グラナ『へっ…。他人に感謝されるような立場にいねえし…こんな柄じゃねえのにな…』
天に4人の人影(形からウラヌス、シャイナ、ヴィーゴ、ドルキっぽい)が映りグラナがそれを見上げる。
グラナ『…何だ。もう迎えに来やがったのかよお前ら…ったく、仕方ねえなあーーー』
消える弥勒とグラナ…空を見上げる未来のみんな…
主《世界に光が射したーーー…》
カイル『W・I・S・Eも地上の化け物たちもみんな消えちまった。俺達は地上で新しい生活を始めてる。この世界はこれからもずっとこのまま続けていくよ…アゲハ!』
アゲハ『カイル!!』
カイル『みんな無事だよ…マリーもフーもシャオもヴァンも…みんな…だから大丈夫…』
カイル《ーーー…俺達は大丈夫だから》
アゲハ『よかった…!!』
カイル『それに弥勒の新しい生命を創り出す計画は失敗したが、その時地上に拡がった生命の欠片がどうやら俺達にとっていい結果を生んだみたいなんだ』
カイル《アゲハに今の地上を見せられないのが残念だよ》
アゲハ『……?』
主《さあ話はここまでだ時間がない》《お前ももう…向こうの世界へ戻れ》
アゲハ『え……』
主《お前の帰りをずっと待ってる人間達がいる》《お前が見届けなければまらない世界がある》
アゲハ『でも帰りたくても…死んだんだ俺は……!』
主《お前はまだ生きているよ 夜科アゲハ》《ただ脳のダメージが酷く長い期間深い眠りにつかなければならなかったんだ》《もう傷は癒えている…》《だが眠りが深すぎて自分では起きられないのだ》
主の言葉に呆気にとられるアゲハ。
アゲハ『生きてる…?俺が…?』
おねえ『だから私達が目覚めさせてやるって言ってんの!みーんなアンタの為に集まったんだから!!』
アゲハ『姉キ!!?』
マリー『アゲハさん…。私…ずっと…ずっとあなたの事を愛していました!!その気持ちは今でも…!!』
アゲハ『マ、マリー!?』
マリーに告白され顔を真っ赤にするアゲハ。シャオの顔は青ざめヴァンが背中を叩いて慰めている。
ラン『もし過去の俺らに会ったら伝えておいてくれ』
ハルヒコ『影虎さんにはよっく感謝しとけってな!口ごたえしたらノヴァでボコってもいいからさ!』
アゲハ『ハ、ハハ…』
切なそうに空を見上げて語る朱鳥。その隣には西河さんも…
朱鳥『アゲハ…この世界で僕はもう君に会うことはないだろう』『それでも僕は君の事を忘れはしない』
アゲハ『オヤジ…』
朱鳥『そっちに戻ったらくれぐれも親不孝はしないように』
アゲハ『…うん』
朱鳥『分かりましたね?ーーー僕の自慢の息子よ』
朱鳥の眼鏡が白く曇って眼が見えなくなる。その頬には涙が…
アゲハ『…うん!』
主《つもる話もあるだろうがそろそろこの男を目覚めさせなければならない。おしゃべりはここまでだ》
フレ『それじゃあいくぞーっ!せーの!!!』
主《例えこれが今生の別れだとしても》《私たちは繋がってるぞ 夜科アゲハ》
緑が蘇った地上…集まっているみんな…
島原から合流したのか、いつの間にか隅っこには太河や億号の姿も…
未来のみんな『さっさと起きろ!アゲハー!!!』
アゲハ『みんな…!!』
眼を覚ますアゲハ…病室には現代のみんなが…
カイル『アゲハーーーッ!!!』
だれか『夜科!!』
アゲハ『みんな…?どうしてここに…?』
エルモア『ワシが予言したんじゃ。お前が今日目覚めるとな』
抱きつく雨宮…マリーは傍で泣きじゃくり、フレデリカも目をこすっている
雨宮『よかった…!! 夜科…!!』
おねえ『雨宮ちゃんに感謝しなさいよ…半年間アンタの隣でずっと待ってたんだから』
雨宮『あなたがいないと生きられないから…お願いだから…もうどこにもいかないで…!!』
アゲハ『ーーー…ごめん。そしてーーー』
アゲハ『ただいま』
次週アオリ
物語は終結し、運命は終着する。
そして今…全てが終焉(フィナーレ)を迎える…
次号、感動の最終回Cカラー!
作者コメント
ここまでこれて満足です。
でも、もう少しだけ続くんですよこれが
乙。つくづく思う…psyrenは愛されているなぁと
509 :
名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/25(月) 16:35:23.36 ID:FV/5m0BoO
サイレン糞おもしれー!
今週のべるぜバブの
挨拶代わりじゃ→ズドーン
はグラナを思い出させた
ジャンプ卒業してから半年以上経ったから今何連載してるのかさえ分からん
ファンタスティックフォーを見てたが
星を食って生きるって、まんまクアト・ネヴァスだな
地球がクアト・ネヴァスに食われる時もあんな感じなんだろか
逆?
身の程知らずな発言吹いた
サイレンのはむしろビッグゲテスターを想起したけどな
あとファンに愛されてない作品ってのは存在しないのでそれもまた的外れな発言
愛してくれる人がもっと多ければねえ・・・
前者は分かるが
「psyrenは愛されているなぁ」ってのはSSへの賛辞もかねてるだろうから
後者はただの挙げ足取りだな
岩代先生…
新作が…読みたいです…
打ち切り後の読切はちょっと微妙だったな…
あれはほとんどキャラ紹介だけで終了してるからな
ま、好評だったならそのうち本誌で読み切りなり連載なりで動きがあるでしょ
今週の巻末コメで田村先生が携帯失くしたとか言ってたけど、
岩代先生、田村先生と連絡とれてるかなぁ?
ドルキ「俺って意外と人気あったんだな、死んじゃってごめんな」
みたいな最終巻のコメントが好き
人気が出たのは死んだ後だけどなw
現代での活躍が欲しかった
しかし当たり前だが何の音沙汰もないな…
読切は万人向けになってたがその分普通の漫画って感じだったからアンケート微妙な気がするし。
このまま漫画業界から消えたとかないと良いが…
他紙でも構わんから岩代の漫画が読みたい…
リリエンの作者本誌読切かあ…
岩代も早く本誌に読切欲しいわ
来週のバレは?
この人の絵はブレイドかヤングガンガン向きだな
527 :
名無しさんの次レスにご期待下さい:
やな