【本家】Hunter×Hunter妄想完結スレ【追悼】part4

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1名無しさんの次レスにご期待下さい
進行も完結もしない休載続きのHunter×Hunter
それならもう俺等の妄想シナリオで完結させちまおうZE!
と立てられた妄想シナリオ投稿スレです

前スレ
HUNTER×HUNTER妄想完結スレpart3
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1227252918/l50

↓まとめページ作ってみました【過去スレ神作品掲載】
http://maruzaru.web.fc2.com/index.html
2名無しさんの次レスにご期待下さい:2010/10/18(月) 18:54:52 ID:aT0r2eRvP
【投稿者用テンプレ】
・長編(いくつかのレスに別れる投稿)を投下する場合にはコテ&トリをつけ、
続きの書き込みには前レスアンカをつけましょう
・長編を投稿する前にはできるだけ書き溜めをしておきましょう
最低限読む人の心を掴む展開までは一気に投下できるようお薦めします
・批評批判や荒らし、または投下に対する反応なしでめげるようなら
始めから妄想投下には向いていなかったというこってす
・他の人が長編投下中でも並行して投下可能です
また、1レス完結の妄想投下も歓迎します

【読者テンプレ】
・長編作品投下者に、続きを催促するのは無粋です
投下者も人間ですので生活があります まったり待ちましょう
・作品投下がない間の雑談、作品に対する感想や批評、議論などは基本自由です
あまり煽りすぎると投下者が逃げる可能性があるのでほどほどに

・雑談はsage進行、作品投下時には基本ageでまったり行きましょう
3丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/18(月) 18:59:25 ID:aT0r2eRvP
>>1はスレ立て代行に依頼しました
依頼主、まとめページ主は
前回作品投下の途中で規制を喰らって死んでいました丸猿です
落ち着いたら続きの投下に入るので
まとめを読みつつまったり待っていもらえれば幸いです
4丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/20(水) 22:21:53 ID:bnuYtaLYP
まだ需要があるかはわかりませんが、
以前投下していた妄想シナリオ
妄想「蜘蛛壊滅編」

【これまでのお話】
クロロが旅団の新メンバーとして迎えた旧友、ネハン・シャカルダ
彼への旅団メンバーの不和感はそのままクロロへの不信感となる
その小さな旅団内の結束の亀裂を見、笑みをこぼす者たち
背信者ボノレノフ、コルトピ、カルト、そしてフランクリン
彼らはクラピカ、キルアと共に旅団壊滅へと動き出した
×ノブナガ対フランクリン○
△フィンクス対コルトピ△
×フェイタン対ボノレノフ○
×マチ対カルト○
×シズク対クラピカ○
×シャルナーク対キルア○
決着は付きつつあるように見えたが・・・
クロロは謎の女性に言う
「俺の能力で確認するところ、まだ決着の付いている戦いはないようだ」
さらには意味深い言葉を残しひとり歩きをするシャカルダ
人知れず起こるこの争いに気付き決戦の場に向かうゴンとレオリオ
クロロに敗れ、失意に沈むヒソカ
物語はここから終結に向かう・・・

駄文乱文、進行の遅さにはご容赦を
妄想「蜘蛛壊滅編」その9 投下します
5丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/20(水) 22:24:33 ID:bnuYtaLYP
妄想「蜘蛛壊滅編」その9

・・・戒め・・・
それこそが人を真に成長させる。

フェイタンは・・生まれながらに戦闘の才覚を持つ、戦闘の天才であった。
それゆえに、それまでに経験してきた戦闘においての彼の勝率は、100%。
それは彼にとって初めて経験する、生まれて初めての敗北だった。
全てのオーラを放散してしまったフェイタンは、肉体的にも精神的にも打ちのめされ、
身動きをとる事も出来ず完全なる敗北感を感じていた。
敗北感。フェイタンの初めて経験する感情だった。

オーラを使い切り、崩れ動かないフェイタンにボルクの蹴りが向かう。
腹にその蹴りの直撃を受け、倒れたまま吹きとばされるフェイタン。
オーラをまとわないフェイタンのダメージははかりきれない・・!
「くくく・・wいいザマだな!フェイタン・・w」
ボルクは、弄ぶかのように抵抗のできないフェイタンを追い、さらに蹴りを放つ。
床に倒れたまま、無表情に天を見上げるフェイタン。
しかしフェイタンの心の中にあったものは、絶望や諦観ではなかった。
生まれながらの戦闘の天才であったフェイタン。
初めての敗北の中で彼の心の中にあったのは・・・
己の敗北への戒めと、反省。そして、今この状況の中で出来得る、
目の前の敵に勝つための手段・・・。戦闘への勝利。その手段の模索だった。
6丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/20(水) 22:26:50 ID:bnuYtaLYP
フェイタンはある確固たる持論を持っている。
戦闘における本当の強さとは・・・
念の使い方。能力。・・そんなものではない・・!!
戦闘判断力の鍛錬。己の肉体による攻防劇。格闘の極致。
格闘こそが戦闘の本質であり、念とはそれを補うものとしてあるべき。
それがフェイタンの、幼い時分からの自論であった。
それゆえに。彼は己のオーラの癖。そしてその癖を補うべく発動せざるをえなかった
自分自身の能力に、ある種の不満すらも感じていた。
今、人生においての初めての敗北。
そしてオーラの放散という一見絶望的な境地に立たされた事で、
彼は、新たな能力を手に入れる事となる・・・!

ボルクに蹴り飛ばされ、吹き飛んだ地から、フェイタンはよろめきながらも立ち上がった。
「・・・んあ?・・さすがは幻影旅団ってとこか。
オーラを失い、肉体も限界でありながらまだ立つか・・・。
だがwwもはや貴様には抵抗するすべもあるまいwwww」
フェイタンは・・ただ黙って立ちつくす。
呼吸を整え・・・空を見つめるフェイタン・・。
そして、発動する。
服装は変わらないが・・両の手に具現化される黒い革手袋。
「・・・・!?」
とっさに凝によりフェイタンを改めて観察するボルク。
『かすかにだが・・奴の内にオーラの存在を感じる・・?』
「・・・なるほど。『絶』か。
ただ無抵抗に撃たれていた訳ではなく、
オーラを使い切ったと同時に、すでに絶の態勢に入りオーラの回復を謀っていたか。
さすがに驚異的な回復力だな。この短期間でそれだけのオーラを取り戻しているとは・・。」
「・・しかし!その程度のオーラでは俺の堅にすら対抗できまい!
先刻のような能力を発動できるほどのオーラに達するまで、逃げ回る気か?ww」
フェイタンはただ黙って立ちつくす。絶の態勢を保ったまま。
「はっwくくくくwwwこの期におよんで絶か。
所詮は無駄なあがき!!望み通り!終わらせてやるよ!!!」
ボルクが勢いよく飛び出し!フェイタンめがけて飛び回し蹴りを放つ!!
変わらず絶状態のフェイタン!

―――――――――ずんっっっっっ!―――――――――――――

・・・・瞬間。イヤな音が響く。
着地しようとしたボルクが、派手に転げた。
ボルクには何が起こったのかわからなかった。
フェイタンは、先ほどと何ひとつ変わらず立っている。絶のまま。
ボルクの蹴りはフェイタンには当たっていなかった・・ようだ。
そして、ボルクは自分の足下に視線を落とす。
・・・回し蹴りを放った足が、ない!
「あああああああ!!??????」
フェイタンは無表情。力無く立ち。空を見つめている。
片足を失い、動きのとれないボルク。
手で地面を掻き、身体を引きずりフェイタンから離れる。
フェイタンと距離をおき上半身でメロディーを奏でる!
【彗星(コメット)】
巨大な隕石が炎をあげ、すさまじい勢いでフェイタンに迫り落ちる!!
フェイタンは、絶のまま微動だにせず迎え立つ!
「・・・・!!」
7丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/20(水) 22:28:46 ID:bnuYtaLYP
そして、ボルクは見た・・。
それまで微動だにしなかったフェイタン。
隕石が彼に衝突しようとするその直前。
フェイタンはわずかに動いた。
その拳を隕石にめがける。拳が隕石に触れた、その瞬間。
コンマほどのかすかな時間。その時、フェイタンの拳に硬がほどこされた・・!
隕石はチリのように砕け散り、消え去る!
そして次の瞬間には拳の硬は解除され、フェイタンは絶の態勢に戻っていた。
『・・!!?まさか!常時『絶』でいる事を制約に、
インパクトの瞬間の『硬』の威力を驚異的に高めているのか・・・!』

フェイタン。彼がそれまでに発動していた能力。
【阿修羅スーツ(エモーション・フィルター)】
それは、彼のオーラの癖により放散されるオーラを無駄にする事なく利用するための能力だった。
そしてフェイタンが初の敗北の中で新しくあみだした能力は、
まさしくそれまでの能力とは正反対の性質を持つものだった。
全てのオーラを失った今であるからこそ発動できた能力。
【修羅スタイル(エモーションレス・ファイター)】
常にオーラを放散してしまっていた己の癖を戒めた彼は、
次に常に絶というオーラを全く消費しない状態に身をおいた。
本来、いかに格闘の達人とは言え、無謀としか言えないこの制約。
しかし彼は、これまでに望まずともその制約を抱えていたのだ。
相手の攻撃を受ければ即敗北という点では、それまでの能力と相違ない・・。
そして、この無謀なまでの制約は、次に発動される能力の性能を格段に高めた!
彼が望んだ能力。それはつまり格闘の極致!「硬」による最大の攻撃!!
格闘の天才だからこそ発動できた能力。
フェイタンは、今まさに、格闘の神。「修羅」となった・・・!
8丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/20(水) 22:31:14 ID:bnuYtaLYP
片足を失い、倒れ込んだままフェイタンを睨むボルク。
「恐ろしい・・・能力・・・!
・・・だが、奴はあの場から動かない。それならこちらも近づかなければいいだけだ・・。
奴が常に絶でいるならば、遠方からの攻撃で奴に一撃を食らわせれば勝てる・・。
これまでと、大差ねえ事だ・・・・!」
ボルクは上半身で舞いを踊り、メロディを奏でた。
【子犬円舞曲(ドッグ・ワルツ)】
数百の小さな念獣をフェイタンに目がける!
しかし、それを見たフェイタンが動く。
拳法のようにかまえ、息を深く吐き・・・
念獣の群れの迫る正面の空間に拳を突く。
―――ボッ―――
という音とともに空間が揺れ、念獣の群れはその一撃で全て砕け散る・・!
【暁月円舞曲(ダウンムーン・ワルツ)】
ボルクの背後に現れた巨大な月から、念光線が放散される。
身体を揺らすように、最小限。わずか数センチの間隔でそれらすべてをよけるフェイタン。
『く・・!まずいな!奴の体力がすでに相当回復してやがる・・・!
それにこのままでは俺のオーラが削られるばかりでらちがあかねえ・・。』
「くそっ!くそっくそっっっ!」
『狙うべきは・・・最大の一撃を与えての短期決戦・・・・。
俺自身が行くっきゃねえって訳か・・・!!』
ボルクは自身のオーラの全てを賭けての勝負に出た・・・・。

【闇之円舞曲(ダークネス・ワルツ)】
辺り一面が真っ暗な闇に包まれ、フェイタンの視界を奪った。
【亡霊円舞曲(ゴースト・ワルツ)】
ボルクの身にまとうオーラが陰となりオーラでの察知も不可。
そしてボルクは動いた!
失った片足のリスクを追いながらも手と片足で素早く横に跳ね、
フェイタンの元へと飛びかかる!
しかし、ボルクはすぐに自分の犯した最大の悪手に気がついた・・!
『いない・・・!?』
さきほどまで静かにたたずんでいたフェイタンは、すでにその場にいなかった。
ボルクの攻撃は空をきり、それと同時に恐ろしい事に気づく。
急いで闇を解除し、周囲を見渡すがフェイタンの姿が見つからない!
そして・・『絶』状態のフェイタンを気配で見つける事は不可能!
「ああ??ああああああああ!!!????」
パニックに陥りながらあたりをひたすら見渡すボルク。
そして・・激しい悪寒と共に、背後に気配を感じ取る。
ボルクの目に映ったのは、拳をかまえるフェイタンの姿・・。
「うわあああああ!!!!!」
身を返し、逃げようとするが・・・時遅し!
9丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/20(水) 22:50:20 ID:bnuYtaLYP
―――――――――ぱああああん!!!!―――――――――――――
フェイタンの拳がボルクを撃つ。
ボルクの腰から上は、跡形もなくきえさった・・・。

【ボルク:死亡】

ボルクを撃つと同時に、そのまま倒れ込むフェイタン。
「ふ・・。ふふふ。
ここまで全力でたたかたの・・・久しぶりだたね・・・。」
一度は全てのオーラを使い切りながらも、
その限界すら超えて新たな能力を発動したフェイタン。
すでに、肉体もオーラも疲労は限界を超えていた。
「こんなに疲れたのはひさしぶりね・・。
団長には悪いけど・・少し・・休むね・・・・。」
フェイタンはゆっくりと目を閉じ、そのまま気を失った。

【フェイタン:戦闘離脱】


小さな小屋の中。がらくたを積まれ造られたベットの上で、目を覚ますフェイタン。
「おーー。ようやく目をさましたかい。」
そこには、がらくたの山の上に腰かけ、フェイタンに笑いかけるフィンクスの姿がある。
「お前、またケンカの後そのまま気絶してたんだぜw
俺が見つけてやらなきゃどうなってたと思うよww」
フェイタンは表情を変えずに上半身を起こし言う。
「・・その時はその時ね。この街では、弱いものは消えていく・・。
そうてなければ一生このゴミの町で暮らしていく運命。
それならオレは、闘って死ぬのを選ぶよ・・・。」
フェイタンの言葉にフィンクスは呆れたように、しかし優しく言う。
「ふっwあいかわらず不器用なやつだなお前はww」
「それに・・・」
「あん?」
「この街にいる俺達はすてに世界から見捨てられた人間・・俺には家族もいない。
俺一人が死んたところで・・・悲しむ人間はいない・・
世界も・・何一つ変わらず時を進めるたけね・・・」
「・・・・・」
無言の二人。
――ゴンッッ――
フィンクスのげんこつがフェイタンの頭を撃つ。
「・・・・・・・・!!??
な!何をするかこのバカ男!ケンカするなら表にてるか!??」
目を見開き怒鳴るフェイタン。
「へっww元気でたじゃねえかwww」
あくびれず笑うフィンクス。
「辛気くせえ事言ってんじゃねえぜww
・・・・なあ。拳ってやつあ偉大だよなw
おめえみたいにいじけた野郎に元気を取り戻させる事もできる。
てめえの敵をつぶすのにも使えるし、
その気になりゃあ己の価値、強さを証明する事だってできる。」
フェイタンは顔を伏せ、フィンクスの言葉を黙って聞いていた。
「俺だってよう。こんな色気のねえ街で一生を終わらせるつもりはさらさらねえよ。
・・・俺はなこの拳一つで、この世界の頂点に立って見せる。
このちんけな町から出て、この拳で世界中のほしい物なんでも手に入れてみせるさ!www」
フェイタンは拳を握り、その拳を見つめ笑った。
「・・・お前、本当にむかつく野郎ね・・・。」
『お前みたいなバカ男が・・・俺と同じ夢を持つなんてね・・・。』
―――それは遠い昔。流星街での幼いフェイタンとフィンクスの会話だった―――
10丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/23(土) 21:39:56 ID:XGCR8VAHP
妄想「蜘蛛壊滅編」その10投下します。

コルトピの巨大な腕がフィンクス目がけ振り下ろされる。
フィンクスは右腕を回転させながらも素早くその腕を避ける。
すでにコルトピの姿は洞窟内の広間の天井にも届かんばかりに膨らんでいた。
その巨大な腕から離れ、コルトピの背後に廻ったフィンクスは、
コルトピの背中に向けて強烈な一撃を放った・・!
【廻天(リッパー・サイクロトロン)】
腕を廻せば廻すほどオーラの増す一撃!!その回転数10回転!!
――――ズガッッッッ!!!!!!!!!!!―――――
鈍い音が響き渡り、コルトピの巨体の実に1/3が削られ消える!
しかし、コルトピは異にかいさぬかのごとくゆっくりとフィンクスを睨み・・・
次に自分の胸に両の手を付きさらに発動する。
【神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)】
削り消された身体は何事もなかったかのように復元される・・・!
『くそっ!こいつの複写能力にこんな厄介な隠し玉があったとはな・・・
自分自身の身に纏うように、自分を具現化する。
一見単純なようだが、よく考えられた能力だ・・!!』
11丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/23(土) 21:45:43 ID:XGCR8VAHP
通常・・具現化系統を要とする能力は2通りに大別されている。
トチーノの【縁の下の11人(イレブンブラックチルドレン)】や
ゴレイヌの【白と黒の賢人(ホワイトゴレイヌ・ブラックゴレイヌ)】のように
自分自身の代わりとなって相手と戦う従を具現化する能力。
これは主となる能力発動者とは個別の動きを持ち、
具現化した能力自体で相手に攻撃をしかけ、発動者の周囲を護るという用途の能力となる。
しかし、その能力の発動には放出系統と操作系統に大きくオーラを振り分ける事が必要となる。
また、実際に戦闘を交わす具現化オーラを強化する事にもオーラを多用する傾向にあり、
必然。能力発動者自体の身体に纏うオーラは限りなく少なくなり、
能力発動者の攻防力が著しく低下するというリスクがある。
そしてもう一方が、己が装飾する武器や防護品を具現化する能力。
クラピカの具現化した鎖やシズクの掃除機デメちゃんなどがこれに分類される。
これは具現化した物体を常に自分の纏うオーラ内に留めておけるので、
操作系統や放出系統にオーラを割くリスクがなく、
自分自身の攻防にもオーラを置けるという利点はある。
しかし「人の限界を超える物は具現化できない」というオーラの性質から、
あえて具現化する必要性のある装飾品というものは基本存在しない。
必然、具現化した装飾品に特殊な性質を持たせる事が前提となり、
やはりその能力に応じてオーラを振り分けるか、
あるいは特殊な制約や誓約の行使を余儀なくされる。

『コルトピの発動したこの能力は、まさしく両方の良いとこ取りっつう能力な訳だ・・
自分自身を纏うように自分を具現化させた事で、
放出系統の振り分けられるオーラもゼロ。おそらく自分の肉体の動きを
具現化した自分に連動させてるってとこだろうからから操作系統も最小限で済む。
そしてなにより!具現化物で自分を包んでいる訳だから
俺がいくら奴を殴っても、それは具現化物への攻撃・・奴には届いていない!
具現化物の攻防力がそのまま自分自身の攻防力に置き換えられるってこった!!』

削られたオーラをいともあっさり復元したコルトピ。
さらにフィンクス目掛けて両の腕をぶんぶんと振り回す!!
『そして何よりこいつの化物じみたオーラ量・・・!
削っても削ってもすぐに回復しちまってちっとも奴自身に届かねえ!』
振り回された腕を回避するフィンクス。
しかしその巨体故に振り下ろされた腕は
避けるためにも数メートルの移動を余儀なくされる程に巨大であり、
その動きによる風圧だけでも激しい衝撃となる!
振り下ろされた腕は回避したものの、
その風圧と腕を床に叩きつけた振動の大きさにふらつくフィンクス。
『こいつ・・最小のオーラ消費で最大の効力を持つ能力を発動しやがった・・!!』
これがコルトピの能力【神の左手悪魔の右手】の真髄!!
派生能力【完全で完璧な自分(マイティ・マイン)】
12丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/23(土) 21:49:08 ID:XGCR8VAHP
「・・・へっw容易い事!
オーラを打ち消す為にはこっちもより強いオーラをぶつけてやりゃあいいってこったw」
体制を立て直し、左手を右の肩に乗せ、右腕を大きく回すフィンクス。
「底比べだ!!俺とおめえ!どっちのオーラが先に潰えるかのな!!!」
腕を大きく振り回すフィンクス。
その間にも巨大なコルトピの猛攻は続く。
・・3回転・・4回転・・5回転・・
その巨大な、腕の、足の猛撃を軽やかに躱しながらも腕を回し続ける・・!
・・10回転・・11回転・・12回転・・
巨大でありながらも決して遅くはないその猛攻に、
さすがに額に汗を溢れさせるフィンクス。
18回転・・19回転・・20回転・・
振り回されたコルトピの腕をよけたフィンクス。
しかし、繰り返される衝撃でぼろぼろになった床にフィンクスが体制をくずした・・!
そこに振り下ろされるコルトピの巨大な拳!!
「くそっ!加減がわからねえ!!いけるか!?いってやんよおおおおおお!!!」
崩れた体制のまま、フィンクスもその拳に向けて拳を突き出す・・!
巨大なオーラの塊である拳と、強大なオーラをまとった拳のぶつかり合い!!
――――――ッッッッッッッッッッッッッ――――――――
音にならない巨大な音がぶつかる!!
びりびりと空間が痺れ、その衝撃だけでフィンクスの身体に
幾多の擦り傷が生まれ、血が滲み始める・・・!!
しかしその衝撃から遅れ、コロトピの拳がかき消えていく!!
拳の先から腕が消えていき、肩から体の中心に目掛けて巨大な穴が開く・・・!
『・・・見えた!!!』
コルトピ本体の・・肩だ・・・!
巨大なコルトピの体が消えていくと共に、その中心にあるコルトピ本体の姿が現れ始める!
そして・・フェンクスが見たものは・・・・
かき消えていく巨大なコルトピの中心で、自分の胸に両手を置くコルトピの姿。
【神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)】

・・・・空間の痺れも消え、静まり返った広間。
そこに残ったものは・・先刻までからは遥かに小さくなったコルトピの姿・・・
しかしその大きさは、コルトピ本体のものよりは一回り大きく、
2本の足でしっかりと地に足を着けていた。
オーラの消耗と拳の衝撃でボロボロになっているフィンクス。
「はあ・・はあ・・・・
・・・・拳がぶつかり合った時点で、具現化した自分の操作を切り離して
すでに新たな具現化の発動に入ってたって訳かい・・・。」
コルトピは無表情のまま、自分の胸に両手を付く。
【神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)】
またも一回り膨らむコルトピ。
「へっwへへへwwwまいったねこいつぁ・・・・。」
【神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)】
みるみる巨大化していくコルトピ。
「底なしかよwwこの化物が・・・・」
応じるように、腕を振り回し始めるフィンクス。
「OKOK!わあったよww俺の全力を賭けた拳で・・・最期の勝負といこうぜ!!ww」
みるみる天井に届く程までに巨大化していくコルトピ。
7回転・・8回転・・腕を振り回すフィンクス・・・・。
13丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/23(土) 21:50:47 ID:XGCR8VAHP
先に攻撃の準備が整ったのはもちろんコルトピだった!!
カッと目を見開き、フィンクス目掛けて突進をする。
コルトピが足を降ろす度に広間には巨大な振動が走り、
フィンクスは地に片膝を付きながらもコルトピを見据えそれを迎える。
コルトピの両腕がフィンクスに振り下ろされるが、
それをすんでで躱すフィンクス。
12回転・・13回転・・
さらに腕を回転させながらコルトピの背後に向かう。
しかしそこにコルトピのまわしげりがむかう。
それをジャンプで躱すフィンクス。
空を舞ったフィンクスに、さらにコルトピの巨大な腕が向かった!
よけられない!!!
――――――バキバキバキッッ!!!―――――――
鈍い音が響きわたり、口から大量の地を吐くフィンクス。
激しく吹き飛ばされ、壁に打ちつけられる・・・・。
「・・・ぜえ・・・・はあ・・・・・」
よろよろ立ち上がるフィンクス。
17回転・・18回転・・・・
すでに立っているのがやっとという様相のフィンクスに、
さらにコルトピの拳が向かった!!
「へっ・・・wもう・・・生きるのはやめたぜ・・・」
フェンクスはもう、よける事を諦めた。
かく言うも、体が動かないのだ。
・・・・・19・・・・回転・・・・20・・回・・転・・・。
コルトピの拳は、まっすぐにフィンクスに向かう。
フィンクスは胸を張り、コルトピの姿を正面に睨んだ・・!
そこに・・・・コルトピの拳は直撃する・・・・・!!
―――――ズーーーーーーーーーーーーン―――――――
巨大な音を立てて、フィンクスのいたその位置に拳がめり込んだ。
フィンクスは、確実にその拳の中へと、飲み込まれていった・・・・。
14丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/10/23(土) 21:54:11 ID:XGCR8VAHP
・・・・・再び静まり返る広間。
コルトピは、ゆっくりと拳を床から引き剥がした・・・・。
そこにいたのは、仰向けに潰され、ボロ雑巾のように倒れるフィンクスの姿。
フィンクスの姿を確認し、コルトピはさらにゆっくりとその拳を離そうとした。
その時・・・・
「・・・・・・くっ・・・・へ・・・・・・wへへ・・w」
倒れているフィンクスの口から笑いが漏れた・・。
「・・今の・・・・一撃で・・・・
俺を・こ・・殺せな・・・・かったのは・・・・・失敗・・だった・・な・・・w」
溢れこぼれに言うフィンクス。
しかしフィンクスのその姿からは、コルトピは危機感を感じることはなかった。
肉体はボロボロ。先刻まで右手に纏っていたオーラは今はもうなくなっていたのだから。
コルトピはゆっくりと拳を戻そうとしたが・・・
その拳にフィンクスが右手を添えた。
「・・・・・・見せてやるぜ・・・。
俺の・・・とっておきの切り札をな・・・・・!」
瞬間・・!コルトピの背筋におぞましい戦慄が走った!
腕を離そうとするが、時はおそかった・・・!
【廻天(リッパーサイクロトロン)】によって集められたオーラは、
さらにフィンクスの身体を一回り廻り走らされた後だった。
右肩から頭へ、頭から左腕へ。脇を通り左足右足へと廻り回ったオーラは、
再び右肩へと帰還する。
フィンクスの身体を廻り回ったオーラは、潜在するオーラを全て引き連れ、
右腕を廻る・・・・!!
【然廻天(スクリュードライバー)】
右腕を軸にし、ドリルの回転のように、ネジを巻くように。
掌からコルトピの拳に向かうオーラの衝撃!!
コルトピの拳には一握りの穴が開き、
その穴がまっすぐにコルトピの中心へと向かっていく!!
面の破壊から、一点集中の貫通力へ。それは拳から放たれる絶対破壊の一撃。
コルトピもようやくその恐ろしい破壊の実情に気づいた!!
具現化したオーラからの脱出を試みるが、破壊の衝撃はそれを逃し許す事はなかった!
「へ・・・・正真正銘・・・・最期の一撃・・・だぜ・・・。」
ついに穴は巨大なコルトピの背中を貫き、拳から背中に一筋のトンネルを作る!
それと同時に・・・・具現化された巨大なコルトピは頭から塵のように消えていき、
そこに残ったのは・・腹に大きな穴を貫通させたコルトピ本人だった・・・。
うつろな目でフィンクスを睨み・・・・黒目がぐるりと反転し、
コルトピはその場に崩れ落ちた。
「・・・・終わった・・・・・ぜ・・。」
フィンクスもまた・・その場に崩れ落ちる。
肉体はすでにボロボロ・・オーラも全てを使い果たしてしまったフィンクスは、
そのまま意識を遠ざけ、深い眠りについた・・・・・。

【コルトピ死亡】

【フィンクス戦闘離脱】
15丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/11/01(月) 02:16:07 ID:8ZujNpS/P
オナニースレになってる希ガス。
読んでくれてる人いるんですかね・・(´・ω・`)

妄想「蜘蛛壊滅編」その10。

フランクリンの大きく裂けた口から放出された波動砲。
【回帰する念の波動砲(リサイクルキャノン)】を直撃したノブナガ。
波動砲が収束した時、そこに残ったのは巨大なクレーターのみであった・・。
「っっくはっ!!かはっ・・・・・はあ・・はあ・・・・」
乱れた呼吸と口の中で爆発した念の衝撃に大きくむせ込むフランクリン。
「はっ!・・かっ・・かは!ぜえ・・ぜえ・・・」
その背後で、ノブナガが刀を大きく振りかざした!!
―――がきーーーーーん!!!―――――
硬を施した腕でそれを食い止めるフランクリン。
後ろに飛び退き距離を取るノブナガ。
「相変わらず・・・カテエ野郎だなwくそw」
息を整えたフランクリンは醜く笑いながらノブナガを振り返る。
「てめえこそ・・・。相変わらずタフな野郎だぜww
俺様の波動砲を、あのカタナで受けきるとはな・・・w」
【戦極武相(マサムネ)】
(両手で握り締めるカタナに硬を施す事により、
正面から受ける衝撃を全てカタナに引き寄せる能力。
当然、施された硬よりも受けた衝撃の方が強ければ、
受けきれなかった衝撃が全て攻防力ゼロの発動者に降りかかる事を制約としている。
また、即方や後方からの衝撃も全て発動者に降りかかる。)
「フランクリン・・・何がてめえをそこまで追い詰めちまったのかはわからねえ・・
だがな・・。俺はお前の友として、お前の本当の気持ちを受け止めてやりえんだ・・。
その拳を収める事は・・・どうしても、できねえのか・・?」
「は!!まだ言うかこの能天気野郎が!!!
てめえなんざが俺様の崇高な精神を解かろうってのがな!!
100万年早いんだよおおおおおお!!!!」
そこに響きわたる・・・・拍手の音。
パチパチパチパチ・・・・
ノブとフランクリンは、不意に起きたその音に視線を向ける!
その空間の入口。通路の奥から歩み入る一人の人物・・・。
シャカは、ニコニコと愉快そうに微笑みながら二人のいる広間に姿を現した。
16丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/11/01(月) 02:20:51 ID:8ZujNpS/P
「・・・!?てめえは・・・新入り野郎!!」
シャカはニコニコと微笑みながら言った。
「込み入っているところを申しわけないwいやあ、実に緊迫したご様子だw」
「・・・新入りよ・・。
てめえがどういう腹づもりでこの場に現れたのかは知らねえが・・・
こいつは俺とこいつの問題なんだ・・。手は出さねえでくれないかい・・?」
フランクリンがシャカに悪態づく。
「これは失敬をwええ。お望み通り。私はあなた方の意識の流れに身を投じる権利は
ありませんからね。しかし・・お二人とも、実に良い意識をお持ちのようだw」
「ああん?」
「お互いにその意識は大きく違えど、その中心にあるものは同じもののご様子。
ぶつかり合う意識の流れ。その中心にあるものは一体なんなのか
・・実に興味深いものですw」
「意識の・・・中心・・?」
「ええw大きくすれ違ったお二人の、中心にある同じ意識。
それこそがあなた方お二人の争いの因果となるもの。
それを・・見たくはありませんか?www」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
黙り込む二人の間に、ゆっくりと歩を進めるシャカルダ。
ノブナガとフランクリン。二人の中心に立ったシャカは、目を瞑り静かに念を揺るがせる。
「お見せいたしましょうw私の能力wそして、お二人の意識の中に眠る。その者の姿w」
カッと目を見開くシャカ。
その瞬間。時が止まったかのように空間は静まりかえり、
次元が揺らいだかのような錯覚が、二人を襲った・・・・。
17丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/11/01(月) 02:21:55 ID:8ZujNpS/P
・・・・彼が目を覚ました時。その意識は鮮明でありながらも、
どこかに違和感を感じていた。
『・・・今、何時頃かな。
おかしいな、どうも体の感覚が鈍っていやがる。
俺はどれ程寝ていたんだ・・・?
どうも長い事眠り込んじまっていた気がするぜ・・・・。』
『たしか俺あ・・・・あいつらからうまい事逃げ出し・・・
計画通りマフィア共を皆殺しにして・・・競売品を根こそぎ奪ってやった・・。
旅団の奴らと祝杯をあげて・・・・その後の事がいまいち思い出せねえ。
飲み過ぎにしても、ここまでひどいのは初めてってなもんだ・・・・。』
「ううう〜ん・・・・。」
彼は低くうなり、身体を起こした。
目の前にいるのは、ノブナガとフランクリン。
「おう!ノブ!フランクリン!
俺あ一体どのくらい寝ちまってたんだ?
どうも体が重くてなあww」
二人は・・・驚愕と哀愁・・・喜び。
なんともつかない感慨深い表情で彼を見つめていた。
「ウ・・・ウヴォー・・・・・。」
シャカの足元で、ウヴォーギンがその目を覚ました・・・。
【転生如来(ヨミガエリ)】
18丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/11/01(月) 02:25:17 ID:8ZujNpS/P
【フランクリン】
彼もまた、流星街で産声をあげたその一人である。
流星街。世界から見放された人々の集まる街。
彼もまた、世界の底辺であるこの街に生まれた自分自身の運命を呪い、
力と暴力に明け暮れる少年時代を送っていた。
ただ一つ、彼が他の旅団員と異なっていた点。
それは、彼が異端には成り得なかったという点があげられる。
・・彼もまた、流星街という底辺に生まれ、幼い頃に両親を失っていた。
そんな彼の心を救っていたのはある一つの意識によるものだった。
『こんなにも不遇の人生を送っている自分は・・
他の人間よりも優れた精神を持っている・・!』という意識。
それは不遇の人生を送った凡人が辿り着く、
最も安易で、最も幼い結論である事に彼は気づいていなかった。
その意識・・自信。そして生まれ持っての体躯から、
彼は多くの半端者を取り巻く、グループのボスのような存在となっていた。
不遇の人生を送ってきた自分は誰よりも大人で、誰よりも強く、誰よりも優れている・・!
グループのボスである間は、周囲の誰もがその意識を確信付けさせてくれ、
彼は自分がこの世界中の誰よりも優れた人間であると心から信じて疑わなかった。
・・そんなある日に訪れた、2人の異端者。
ノブナガとフランクリン。
群のボスとして君臨していたフランクリンは、
自分の目の前に現れた異端の者を排除する事により、
さらに自分の強さ、優秀さを認識しようとした。
取り巻きであるグループの人間を一斉にとびかからせるフランクリン。
しかし、何十人といるた自分の仲間たちは、たった2人の異端者に次々と討たれ、
あっというまに全ての仲間が打ち倒されてしまう。
「フン・・・!たった2人相手に情けない!!所詮凡人は凡人か・・・!!!」
絶大の自信の中で自ら拳を振り上げたフランクリン・・・。
しかし、彼もまた返り討ちとなってしまう・・。
ウヴォーギンたった一人の手によって。
「おめえ、強いなあwwお前とのケンカ、楽しかったぜ!」
爽やかに笑い去ろうとするウヴォーギン。
生まれて初めての敗北を経験したフランクリンは・・・
己より強い存在。ウヴォーギンに対して激しい憎悪を抱き・・・
やがて、彼ら2人と行動を共にする事となった。
彼の強さを利用し、世界の頂点に立ち、いずれは彼を自らの手で消す事。
それだけを目的として・・・。
19丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/11/01(月) 02:32:45 ID:8ZujNpS/P
しかし、彼の計画はまたも大きく狂う。
彼ら2人よりもさらに優れた存在。幻影旅団として集う異端者のたち。
そして、念という大きな力の存在を知る事によって・・・・!
・・・流星街。世界の底辺であるこの街で強さを夢見る者は
みなそれぞれに「極致」を目指すという傾向があった。
力の極致を目指すウヴォーギン。刀という武器を手にしたノブナガ。
格闘の極致を目指すフェイタン。拳に己の全てを託すフィンクス。
フランクリンは・・・旅団に集まった強者たちの中で、己の中にあった自信・・・
生きる糧とも言えた自意識を次々と打ち砕かれていった・・。
「俺は・・!俺様はこの世界中の誰よりも優れているんだ・・・!
俺が誰よりも優れているもの・・・・・・それは・・・精神力・・!!!!!!!」
己の掌に大ぶりのナイフを寄せるフランクリン・・・。
「見ていやがれ・・・!!俺には、精神力がある・・!!!
他の誰にもできない!!!誰よりも強くなる為の『覚悟』!!!!
俺には、覚悟があるんだあああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」
ナイフで一刺し・・・!己の指を切り落とすフランクリン・・・!!
手からは激しく血が吹き出る!!!さらにナイフを一刺し・・二刺し・・・!
かろうじて残ってしまった指も、全て切り離す・・・!
ふうふうと息を荒らげ、遠ざかる意識を押さえ込み、血まみれの手首でナイフを押さえ、
次に残ったもう片方の掌からも、指を切り離す・・・・!!!
「どうでい・・・・・俺には・・・覚悟が、あ・・る・・。
俺の・・・・精神は・・・・誰よりも、優れて・・いる・・・ん・・だ・・・・。」
こうして彼は、覚悟を枷に自分の精神、自信を確立させた。
同時に、その覚悟は念の精度を著しく向上させるものとなる。
彼は、旅団の中に身を起きながらも、決して彼らとは相入れる事はない。
自分が最も優れていると信じているから。
常に誰よりも一つ上の精神を心掛け、冷静な表装を装い心を表に出さない。
(回想)
「シャル。今の俺たちにとっての、最悪のケースってのはなんだ?」
「俺たちにとっての最悪のケースってのは旅団の崩壊。
こいつらが全員操られてるってんなら、
操られてる奴ら全員皆殺しにして、蜘蛛を再結成すればいい・・。」
『そう。こいつらは何だかんだと言っても、クロロあっての旅団だと思っていやがる・・。
たとえ俺様がクロロを殺したとあっても、
こいつらは俺を新しい団長とは認めやがらねえだろう・・・。』
『それならば・・・・邪魔な奴らは皆殺しにして、蜘蛛を再結成すればいい・・・。
今度は俺が団長となって、全く新しい幻影旅団をなあ・・・!!!!』
20名無しさんの次レスにご期待下さい:2010/11/01(月) 05:37:23 ID:Ww4QO8XBO
更新楽しみに待ってます
21丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/11/18(木) 01:59:45 ID:tvPmOyMfP
更新遅くなってごめんなさい・・orz
一人でも読んでくれている方がいるのはとても励みになります

妄想「蜘蛛壊滅編」その12です

目を覚ましたウヴォーギンは、不思議そうにあたりを見渡す。
「なんだ?ここは?一体全体どうなっちまってんだ。」
愕然とした表情のノブとフランクリン。
そして見知らぬ人物であるシャカを一瞥し、ウヴォーがノブナガに尋ねる。
「おい!ちと状況を説明してくれや!こいつは敵って事でいいのか?w」
ウヴォーが親指でシャカを指差し言う。
「い・・・いや・・ウヴォー?本当にお前なのか??」
ウヴォーはキョトンとした表情で返す。
「・・・何を言ってんだお前は?ボケちまってんのか?」
そこに、シャカが笑いをこぼしながら言った。
「くくくく・・・w
・・ウヴォーさん。安心してください。私は貴方がたの敵ではありませんよw
そして・・ノブナガさん。フランクリンさん。
彼は間違いなく、貴方がたお二人の記憶にあるウヴォーさんそのものです。
その存在をどう捉えるか・・そしてどう扱うかは・・
貴方がたお二人の意識のままにお決めなさいw」
そう言葉を残し立ち去ろうとするシャカルダ。
「お、おい!待ちやがれ新入り!」
ノブナガの言葉を無視し、洞窟の先へと歩を進めるシャカ。
通路の入り口に立ち足を止める。
「私には、まだ、やりたい事が残っておりましてねw
そう・・この先。クロロ君と・・クラピカ君とやらの対峙する場所で・・・。」
3人を残し、立ち去るシャカ。それを見送ったウヴォーが言う。
「・・・・何がなんだかさっぱりわからん。
ノブ!フランクリン!あいつの言ってた意味はわかったか?
あいつは敵じゃあなかったんか??」
・・・・しばしの沈黙の後、ノブナガが答える。
「ああ・・・・。何と言うか。どこから話しゃあいいのか・・・。
奴は敵じゃない。・・・と思う。俺たちの敵は・・・・」
ノブナガは苦い表情でフランクリンに瞳を向ける。
「ああん?お前もどうしちまったってんだ。ちっとも要領を得ねえ。」
ウヴォーがノブナガの元へと足を踏み出したその時。
―――――ズガガガガガガガガガガ!!!!!!―――――
広間に念のマシンガンの音が響いた!
ノブナガとウヴォーギンがその音の元。フランクリンへと身体を向ける。
それまで沈黙を守っていたフランクリンが不敵に笑う。
「だったら・・俺が説明してやるよ・・w何もかも、一からな・・・!!」
22丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/11/18(木) 02:06:04 ID:tvPmOyMfP
「・・・フランクリン。お前、正気なのか?」
ノブナガが腕を胸で組み、怪訝に尋ねる。
ノブナガとフランクリンは、お互いに警戒態勢を保っているが
ウヴォーギンは無防備にフランクリンに近づいていく。
「フランクリン。お前が旅団を裏切って俺等の敵に・・・。
そして、俺は既に死んでいて。さっきのやさ男の能力で生き返った・・・??」
うーんと唸り頭をかきながらウヴォーギンが続ける。
「どうもまあ、突拍子もねえ話ばかりで現実味はねえが・・・・
まあ・・・正直な。
お前さんのそのプライドの高さや、なにかに苛立っていた事はうすうすわかっていたわ。
しかしな。フランクリン。仲間を・・・これまでの全てを捨てて、
新しい旅団を作るなんて・・・本気でそんな事ができると思ってるのか?」
フランクリンは笑みをこぼし、しかし真剣な表情で返す。
「ああwwもちろんさwww俺はこの日のために・・・
世界に恐怖を与え、ほしい物を思うように手にし、
世界中の誰もがこのオレ様に畏敬をしめす。俺様がこの世界の頂点に君臨する・・。
そんな『チーム』を作るためにお前らと行動を共にしてきたんだww
俺様の崇高な目的のために役に立ち、このフランクリン様に敬意を示す。
そんな優秀な部下を求めてなww
だがお前らはとことん俺の期待に反しやがる!だからな!見限ったぜ!!
この俺様の邪魔をする者は全て皆殺しだ!!!」
「・・・・フランクリン。
何がお前さんをそこまで歪めちまったのかはわからねえ。
しかし・・まあよう!!俺は、あれこれ考えるのが苦手だからよ。
いずれにせよ、お前が俺達の敵になりてえってんなら・・・ケンカするかい!
一発殴られりゃあ、お前さんも目を覚ますだろうよ!」
ウヴォーギンはニッと笑い、体にオーラをみなぎらせた。
フランクリンもそれに答えるように、ニヤリと笑い、ウヴォーギンにその身体を向ける。
「お前さんと本気で殴り合うのは、何年ぶりかねえw思い出すなw
初めてお前とやり合ったあの日の事をよwww」
23丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/11/18(木) 02:08:13 ID:tvPmOyMfP
ウヴォーギンは身体にオーラをみなぎらせ、腰に手を当てノブナガに顔を向け叫んだ。
「悪いなノブ!今回も俺のタイマンでやらせてもらうぜ!!w」
ノブナガにしゃべりかけるウヴォーに、フランクリンの弾丸が容赦なくふりかかる!
両の腕と掌底をあわせ、10の指から放たれる念弾!
【はじけ飛べ炸裂弾(バレット・エクスプリョージョン)】
十の指から放たれた念弾は空中で混ざり合い一つになり、
ウヴォーの腹に被弾すると共にはじけ飛ぶ!!!
――――――ズガーーーーーーーーーン!!!!!―――――――
激しい音と閃光が走る!!!が!
「うっおwwwwいってえなあwやっぱりお前の念弾は強烈だぜwww」
腹を押さえ、笑いながらウヴォーが言う。
「へっwwてめえこそw相変わらず化け物じみた身体してやがるぜwww」
改めてウヴォーとフランクリンが向き合う。
その張り詰めた空気の中で、ノブナガは2人の様子を見つめ、ある考えを巡らせていた・・。

【ウヴォーギン】
彼もまた。流星街でその生を受け、幼い頃に家族を失った一人である。
彼は幼い頃から、己の肉体を鍛える事に生きる意欲の全てを捧げていた。
生きるために必要な事の他、あいた時間は全て肉体の鍛錬に捧げる生活。
当然、その鍛錬の成果は確実に現れていた。
力と体力では紛れもなく流星街の頂点に立っていたウヴォーギン。
肉体の鍛錬。その意志は、念の存在を知ったその後にも変わらなかった。
というよりも・・・・・ウヴォーギンは、致命的に念の才覚がなかったのだ。
肉体に秘めるオーラ量も少なく、
特殊な能力を発揮する「発」はおろか「練」「絶」といった
基本的なオーラの操作すらおぼつかないウヴォー。
当然、応用技術である「凝」や「流」「硬」という技術がままならないという念不器用。
しかしウヴォーは、そんな自分の限界に苛立ちや失望は持たなかった。
「才能のねえもんはいくらやってもできねえんだw
だったらその分、俺の得意分野でそれを補えりゃあいいんだろ?www」
かくして彼は、他のメンバーが「流」や「発」といった高等技術の訓練を行う中、
一人肉体の鍛錬と念の根底である「燃」のみに時間を費やしていた。
・・・・通常の念能力者が、応用技術や高等技術の為に費やす訓練の時間を、
彼は肉体とオーラの「鍛錬」のみに費やしたのだ。
そうして彼が得たものは、それまでの念の概念からかけ離れたすさまじい力強さ。
「流」や「硬」すらままならない念能力者。
通常であれば戦闘の資質の持てない、ひ弱な存在となっていたであろう。
彼がたゆまない鍛錬によって得たのは、鋼の肉体と超高密度のオーラ。
そのオーラは「纏」によってただまとっているだけで
通常の能力者の「硬」にも匹敵する程の密度を持つ事を叶えた。
つまりは「常に全身が硬」と言えるオーラ。
さらに彼にとって苦手とは言え、わずかにでも流が行えれば、
その威力はさらに大きく跳ね上がる!!!
まさしく、何よりも強く。ただ強くという彼の願望を形としたオーラを
ウヴォーギンは手に入れたのだあった・・・。
24丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/08(水) 03:42:17 ID:kZehfnqAP
フランクリンの戦闘描写が予想以上に難しかった・・
妄想「蜘蛛壊滅編」その13投下します

フランクリンがウヴォーギンに向け、乱雑に念弾を打ち放つ!!
しかしウヴォーは、その念弾の雨を体に受けながらも
真っ直ぐフランクリンへと向かっていく。
大きく腕を振りかざし、フランクリンに向けて拳を撃つウヴォー!
フランクリンは左の腕にオーラを寄せ、その腕で拳を受け留める!
念弾の弾ける音。そしてウボーの拳を受ける音は、一つ一つが重く響きわたる!!
まさに、力と力のぶつかり合い。
ライオンと虎・・・いや、それ以上の壮絶な闘い。
戦車と装甲車、戦艦と要塞のぶつかり合いの如き凄まじさを見せていた・・。
フランクリンが両手をウヴォーの腹に当て、ゼロ距離砲撃をあびせる!
「う・・ぐふ・・・・!」
これにはさすがにウヴォーも苦痛に顔を歪め、声を漏らす。
腹に念弾の直撃を喰らいながらも、ウヴォーはフランクリンの横面に拳を振りおろした!
横面にウヴォーの拳を受け、よろめくフランクリン。
そのフランクリンの頭を両手で掴み、頭突きくらわすウヴォー!
「が・・・・か・・!!!」
目を剥きそうになるのを気迫で堪えるフランクリン。
倒れそうになるのを足でふんばり、今度は拳でウヴォーに応戦を仕掛ける!
フランクリンの拳を顔面に受けるウヴォー!
ウヴォーの顔にめり込んだ拳を、ゆっくり離すと・・・
一筋の鼻血と痛みによる涙を流したウヴォーがニカッと笑った。
「へへへwwいっっっってぇわw
念弾なんかよりも拳の方が100倍いてえw」
フランクリンは未だに朦朧とした意識でウヴォーを睨みつける。
「やっぱこいつの方が、てめえの意識って奴がこめられるもんなww
なあフランクリンよw念弾だ能力だってえのも悪くはねえけどな。
やっぱケンカにはこいつが一番馴染むもんだよなwww」
拳を正面にかざし、笑うウヴォー。
そしてその拳を、フランクリンの横顔にぶち込む・・・!!
またもや大きくよろめくフランクリン。
しかし持ちこたえ、フランクリンもまた拳をウヴォーの横顔に打ち込む。
激しい殴打合戦!その凄まじい情景を見つめ、考えを進めるノブナガ。
25丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/08(水) 03:45:17 ID:kZehfnqAP
『このオーラの威力。あの言葉。ものの考え方。
間違いない。奴は「俺たちの知るウヴォーギンそのもの」だ。
しかし・・・死者の蘇生?
「おそらく」件の新入り野郎は特質系の能力者。
だが特質系のキャパシティで死者の蘇生というのは本当に可能なのだろうか。
「もし」死者の「魂」というものが存在したとしても、
その魂を呼び戻した事で死者の蘇生というものが叶うというのか?
本当に死者の魂を呼び戻す事が蘇生の手段だとしたら、
「おそらく」魂だけの存在がああしてオーラを放ち、拳を交えるという事は不可能。
死者の魂と肉体。それが蘇生の条件となる「はず」だ・・・。』
『それならば、あの新入り野郎の能力は、
死者の蘇生とは別のベクトルの何かと考えた方がつじつまも合う「気がする」な・・・。
奴の言葉・・・・(あなたがたお2人の意識の中心にあるその者の姿)
(彼は、あなたがたお2人の知るウヴォーギンそのもの)・・・・・。
「意識の中心」「俺たちの知るウヴォー」・・・・。』
そこでノブナガは気づいた。
「意識・・・。そうか!わかったぜ!新入り野郎の能力!!!
『もし』この考えが正しいなら、ウヴォーのやつがヤバイ!」
ノブナガは鬼気迫る表情で再び2人に目線を向ける。
そして、気が付いた!!
初撃であれだけダメージを喰らっていたクランクリンが、
この殴打の打ち合いの中でウヴォーをおしてきている・・・!
ウヴォーの拳を受けても、フランクリンに大きなダメージが残らないのだ・・!!
「ウヴォー!!!一旦引け!!!重要な話なんだ!!」
ノブナガが叫ぶ。
「ああん?今盛り上がってるとこなんだけどよぉ!!?
・・・ったく仕方ねえな!!ほら・・・よっ!!」
ウヴォーはフランクリンの横顔に懇親の拳を打ち、体制を崩したその内に
フランクリンから距離をとった。
「・・・で、なんだってんだノブ?
オレがケンカを中断させられんのが一番嫌いだって知ってんだろうよ??」
ウヴォーは若干の苛立ちを表しながらも、
しかし怒りは込めずにノブナガに訊ねた。
「あの新入りの能力・・・つまり、お前の『生き返り』の原理がわかったんだよ・・。」
ウヴォーは拍子抜けしたような表情で言う。
「ああ??お前、まだそんな事言ってんのかい。
俺が一度死んで生き返った???そんな非現実的な事を急に言われてもなあ・・・。」
「いいから聞け!大事な事なんだ・・・・・・
!?ウヴォー!!お前、その右手!!」
ノブナガが叫び、ウヴォーは初めて自分の腕の異変に気付く!
「ああ???なんだ・・・・こいつぁ・・・・・?」
ウヴォーの右腕は、元の形の見る影もなく痩せ細っていた・・!
「やはりな・・・いよいよもって俺の仮説に信憑性が出てきたぜ・・・・。」
「ウヴォー。今のお前は、
「俺とフランクリンの意識」から具現化された存在・・・。
お前自信があの新入り野郎のオーラから作られた存在なんだよ・・・。」
26丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/08(水) 03:49:11 ID:kZehfnqAP
「はあ・・・はあ・・・
くそっ!!ウヴォーのクソ野郎も・・・・ノブナガのガキも・・・
俺様を舐め腐りやがって!!!!」
朦朧としていた意識を取り戻したフランクリンが叫ぶ。
「おおおおおおおおらあああああああ!!!!!
遊びはここまでだ!!!!いいのかよお!!!
俺様を野放しにしといてなあああああ!!!!!!」
フランクリンは【ダブルマシンガン】による念弾を四方八方にまき散らした!
次の【波動砲】の準備のために!!
ノブナガはウヴォーに自身の「考察」を説明したうえでつけたす。
「お前が新入り野郎のオーラによって具現化された存在である事は間違いないと『思う』。
つまり、『たぶん』お前のオーラは元ほどの量は持ち合わせていないだろう。
そして『おそらく』お前が自身の持つオーラを使い果たしてしまった時、
それはお前自身の存在の消滅につながると『予想される』って訳だ・・・。」
「・・・なるほどねぇ。まあ言いたい事はわかったさ。
相変わらずアナだらけの理屈だけどなw
やっぱりお前は学のない、操作系のできそこないだあなwwwww」
「単純バカの強化系に言われたかねえよw」
「で?だとしたらどうするってんだよ?」
「・・・・ここからは、俺とお前、2人で組んで行くぞ。
コンビネーションCだ。俺が削ってお前がここぞというところで叩く。」
「お?ww久しぶりだねえC戦闘はw了解了解!
なんだかんだ言っても、お前の理屈は大方にして当たってるんだww
付き合いの長い俺は、お前を信じる!付き合ってやるぜ!!」
念弾を打ち放つフランクリンの前に、再びウヴォーギンとノブナガが並び立つ。
ノブナガがフランクリンの正面で構え、その則方でウヴォーが距離を取る。
「・・・・へww2対1かw上等だww束になってかかってこいや!!!」
ノブナガが刀を振りかざし一直線にフランクリンに向かった!!
フランクリンはマシンガンをノブナガに向け放ち応戦する!
その念弾を斬り消しながらさらにノブナガが突っ込む。
カタナをフランクリンに向け振り下ろすが、フランクリンは片手でたやすくそれを防ぐ!
あいたノブナガの腹に指先の銃口を向けるが、ノブナガは素早く則方に飛びそれを避ける。
と同時に、ウヴォーの拳が即方からフランクリンを狙う!!
しかしフランクリンはウヴォーの攻撃にいち早く気付き、
突き出した銃口をウヴォーに向ける!!
マシンガンを放つフランクリン!!その銃撃の勢いにウヴォーの拳がやや遅れる!
そしてフランクリンは、腕をクロスしウヴォーの拳を完璧に防いだ!
その背後から斬り掛かるノブナガ!!
カタナは真一文字にフランクリンの背中を切り裂く・・・・!!
が!その斬撃はフランクリンには全く効いていなかった!
素早く裏拳を振るうフランクリン!
ノブナガはそれを後方に飛んで避けるが・・・
裏拳はちょうどノブナガの正面で止まり、指先の銃口がノブナガを正面に捕える!
【ダブルマシンガン】が炸裂し、ウヴォーとノブナガを片手ずつで撃ちつける!!
「くっっ!!!」念弾を喰らいながらも則方に逃げるウヴォー。
しかしその念弾の威力は、ノブナガにとっては重いものだった。
「ぐああああ!!!!がは!!!」
念弾を正面に浴び、崩れ落ちるノブナガ!
「おい!ノブ!!しっかりしやがれ!!!」
ウヴォーギンはノブナガを抱え、フランクリンと距離をとった。
27丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/08(水) 03:50:40 ID:kZehfnqAP
「くくく・・・おいどうしたよ!!!
お前らの練った策がまさかこれで終わりって事あねえよなあ??wwwww」
フランクリンが醜く笑い、さらにマシンガンをまき散らす!
「おい!ノブ!しっかりしねえかい!」
「う・・・・悪いなウヴォー・・。
相変わらず俺あ、お前の足手まといにしかならねえみてえだな・・・・。」
「何を言ってやがるんだノブ!
・・・・オレもよう、
・・・初めの内は、お前らの言ってる事がちっともわからなかった。
正直、今でも何かの間違いなんじゃねえかとそう思ってる。・・いや、思いてえんだな・・。
でもよう。この腕・・・。この痩せこけちまった腕。
それに、この体の重さ、自分でも・・うすうすわかってんのよ。
オレあ、もう、前までのオレとは何かが違っちまってんだ。
たぶん、お前の言う通り、俺はもう死んでいて
お前らの意識とやらから具現化された、本当の自分じゃねえんだな。」
「ウヴォー・・・。」
「でもよwもしそれが本当だとしたら!
今こうして生き返って、フランクリンのバカとケンカして、
お前と・・・ノブとコンビが組めて、嬉しいぜww」
思わぬ言葉に黙り込んでしまうノブナガ。
「コンビなんたらのC!上等じゃねえか!!
ただな、一つだけ俺にわがままを言わせてくれねえか?ww」
「わがまま?」
「ああww昔・・・お前に話した事がある話し、覚えてるか?」
「・・・俺の意識から生き返ったお前が覚えてるってんなら・・
俺の記憶の中にもあるんだろうな。」
「ああwそういやそうだったなwwwあれさw
例の・・・・必殺技の話だww」
「必殺・・・ってまさか!あん時の話しの事かい!?」
「へへへw一度試してみたかったんだよwww
でもよ、理屈としても叶ってると思うし、
今の俺のオーラでも・・いけそうな気がするんだよ!」
「でもお前・・・そんな事したら間違いなくお前の体がもたねえぞ!!?」
「・・・言っただろ?ノブ。
俺はよ。一度死んで蘇って。今、お前と組んでフランクリンとケンカしている・・。
それで十分なんだよwwこのケンカが終われば、もう思い残す事はねえww」
「ウヴォー・・・・。
わかったよ。ウヴォー。
お前のその必殺技とやらに、賭けてみようじゃねえか!!」
28丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/08(水) 03:53:53 ID:kZehfnqAP
三度。フランクリンの前に立つノブナガとウヴォーギン。
十分な念弾を撃ち放ったフランクリンは、その所業を止め、2人を迎えうった。
おそらく、これが最期の開戦になるだろうという緊迫した空気。
「・・・さあ!!かかってこいよ!そろそろ因縁の関係に終止符を打つ時だぜ!!wwww」
両手の銃口を構えるフランクリン。
ノブナガが正面に立ち、ウヴォーは・・・・
ウヴォーは初めの位置から動かずに、静かにオーラを漂わせていた。
ノブナガがフランクリンの元へと飛びかかる!
それを腕で制し、拳で応戦をするフランクリン!!
『このガキの攻撃はさほど怖くねえ。始末しようと思えばいかようにもできらあな!
問題は、ウヴォーの野郎だ!!なんだか知らんが、先刻よりだいぶパワーは落ちている。
とは言え、決して油断できるものではない!!
俺の切り札【回帰する念の波動砲(リサイクル・キャノン)】は、
できればウヴォーの野郎に食らわせたい。
これまでに溜め込んだオーラ量での波動砲ならば、
今のウヴォーなどたゆすく塵に帰せるはずだからな!!』
ノブナガはさらに腰に差していた2本のカタナを放り投げ、自身のオーラの周りを漂わせる!
【風雲乱武(マウカタナ)】3本のカタナでさらにフランクリンに応戦を仕掛ける!
そのカタナを次々払い退け、拳を振り回すフランクリン。
『・・・・おかしい!
こいつの3本カタナは普段、念を持たない人間の群や、
小さな念塊に対して使用している能力のはず。
今この場でその能力を使用するという事は・・・俺に傷を負わせるつもりがない!?
つまりはおとり・・・ノブは時間稼ぎ!?』
フランクリンはその事態に気付き、ウヴォーに視線を送った!
「野郎!!何してやがる!!!」
ウヴォーはただ静かに、「纏」を揺るがせていた。
『くそう!わからねえ!わからねえが何かヤバイ!!
予定変更、ノブは放っぽてウヴォーを討ちにいかねば!!』
フランクリンは勢い良く腕を振り回し、ノブナガの周りを飛ぶ2本のカタナを叩き落し、
ウヴォーの元へと走った!
【天下布武(ムラマサ)】
ノブナガの能力が発せられる!
地に足を着き円を施し居合いの構えを取る事によって発動する能力!
その周囲にいる者・・フランクリンの体はその意に反してノブナガを正面に捉える。
「くそっ!!!この後におよんでそいつかい!!!てめえか俺!
どちらかの一撃が相手を撃つまでてめえから意識が離せねえってんだろ!!?」
ノブナガは黙って精神を鎮め、カタナにその意識を集中させる。
『くそ!!俺のマシンガンも奴の居合いの前じゃあ届く前に全て斬り消されるのがオチだ!』
「しゃらくせえええええ!!!お望み通りてめえから殺ってやるよおおおお!!!!」
再びフランクリンは大きく口を開いて、己の放ったオーラを口の中に集める。
「いくぜえええええええ!!!!!!!!」
【回帰する念の波動砲(リサイクル・キャノン)】
フランクリンの口から、凄まじいオーラの塊が放出される・・・!!!!
しかし、それと同時にウヴォーが動いた!
「この時を待っていたぜえwwww」
その場で大きくジャンプをするウヴォー!
「うおおおおおおおおおお!!!!!」
【最終最強奥義(アルティメット・バーーン)】
高く飛び上がったウヴォーから、眩いばかりの光が放たれる!!!
その光の正体。それは・・・・【練】だった!!!
29丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/08(水) 03:56:50 ID:kZehfnqAP
「なあウヴォーよお!」
ノブナガが素振りに励むウヴォーギンに話しかける。
「フッ!フッ!おう!なんだ!フッ!」
「お前さんの・・・その肉体の鍛錬も大したもんだ。
始めは軽く見ていた旅団の奴等も、今じゃお前を見直してるよw」
「はっwなんだい!フッ!そんな事を!フッ!言いたかったのか!w」
「いやあよお・・・お前さんの信念もわかるよ。
実際その信念に真っ直ぐ突き進んで、それだけの力とオーラをみにつけた訳だしなw
・・・・ただよう。お前さんもいい加減なんか考えたらどうだい?
自分だけの『能力』ってやつをよお。」
ノブナガの言葉に、素振りを止め、汗を吹きながらウヴォーは笑った。
「ははwwまたその話かいw
いいんだよ俺はようw肉体を鍛え、てめえの力を最大まで引き出す!!
まずはそいつの極限ってやつに挑戦してみてえんだw」
「はww相変わらずだなあお前さんはw」
「へへへへww
・・・いやあただな。能力・・・ってか、必殺技みてえなものは、一応考えてるんだよw」
「ほおwwそれは初耳だなあw一体どんなもんを考えてるんだい?」
「・・・笑うんじゃねえぞw
いやな。団長から聞く話には、どうやら強化系の能力ってやつは、
肉体の一部や物に【練】で練ったオーラを集める、
【硬】ってやつが能力になるらしいんだわな。」
「ああ。その話は一応俺も聞いたよ。」
「ただよう。俺はこの【硬】だの【凝】だのってえやつがどうにも性に合わねえ訳よ。
で、考えたんだけどようwww
・・・・【練】で練ったオーラを一ヶ所に集めるのが能力ってんなら・・・
その【練】をとことん極めれば・・・【凝】なんかしなくても
【練】そのものが必殺技になるんじゃないのかね。」
「・・・・・・・・ぷっっww」
「だああああ!笑うなって言ったべよwwwww」
「がははははwww悪い悪い!ww
いやあwさすが『単純バカ』の強化系だなwww
単純ここに極まれりの発想だわwww」
「そんなにおかしな事言ったかあ??悪くない考えだと思ったんだがなあww」
「ああw理屈としては・・・間違っちゃいねえと思うぜww
ただなあ。それを実現するためにどれだけのオーラを練りこむ必要があると思うんだ?
ようはお前・・・通常の【練】で【硬】と同様のオーラ量を持たなきゃいけないって事だぜ?ww」
「へっwww上等だぜ!!やってやんよおwww
いいか!鍛錬は自分を裏切らねえ!こうして日々鍛錬を積んでいりゃあ、
どんな絵空事だっていつかは叶うってもんよwwww」
2人で大笑いしあったある一時。
それは、ウヴォーギンとノブナガの2人だけの記憶であった。
30丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/08(水) 04:00:09 ID:kZehfnqAP
【最終最強奥義(アルティメット・バーーン)】
ウヴォーギンから放たれた、凄まじい量のオーラ。【練】
そのオーラの強大さは、視界には光り輝いて映り。
その光は周囲の空間。洞穴の一室全てを飲み込んだ!
それは時間にすれば、ほんのわずかな時間。
しかしその瞬間。ウヴォーの【練】に包まれた、全てのオーラは
ウヴォーギンのオーラによってかき消された。
ノブナガの【天下布武】もフランクリンの【リサイクル・キャノン】もかき消され、
ウヴォーのオーラに包まれたその一室にあるのは、
オーラを纏わぬ生身のノブナガ。
生身のフランクリン。

生身のカタナ。

その瞬間を逃さず、ノブナガが動いた。
【リサイクル・キャノン】の姿勢で完全に隙をつかれたフランクリン。
その脇にノブナガが素早く滑り込む。
そして次の瞬間には、ウヴォーのオーラもまた消え、元の空間に戻る。


首に一筋の赤い線が走り、血を噴き出すフランクリン。
そして、フランクリンの頭はゴロリと音を立てて体から離れ落ちた。
「終わったぜ・・・フランクリン・・・。」
目を閉じ、空を仰ぎ見るノブナガ。
その背後でズシーーーーンと大きな音を立てて転げ落ちるウヴォー。
「ウヴォー!!!よくやったな!!!大丈夫k・・・・・!!?」
そこにあったのは、ひどく痩せこけ両腕と足を失ったウヴォーの姿だった・・。
「へへ・・・wwやったかい?ノブ・・・・。」
「ウヴォー・・お前、その身体・・!!」
「やっぱりようwお前の考え通りだったみたいだなww
俺はオーラで作られた存在・・。そのオーラを消費しちまったら、もう、俺の存在も・・・。」
「ウヴォー・・・。」
「お前の理屈は確かにアナだらけだがようw決して間違った事を言ってる訳じゃあねえんだ。
お前はもっと自分に自信を持っていいんだぜww」
ウヴォーの言葉にただ黙り込むノブナガ。
「最後に・・お前と一緒に・・戦えて・・・・・。
楽し・・・かった・・ぜ・・。」
「ああ。俺も・・・楽しかった・・・・。」
ウヴォーを壁際に静かに座らせるノブナガ。
「せめて最後は・・・楽に、逝ってくれ・・・・。」
ノブナガのカタナが横一線に振られる。
ウヴォーギンの首がはね落ちる。その首の表情は・・静かに笑っていた。
目の端から、一筋の涙をこぼすノブナガ。
「あばよ。我が・・・戦友たち。」
ノブナガは戦友たちの死体を振り返る事なく、洞穴の奥へと走り込んだ。
後に残るのは、フランクリンの死体。
そしてウヴォーギンの体は塵となってれ消えて行った・・。

【フランクリン死亡】

【ウヴォーギン消滅】
31丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/08(水) 04:04:38 ID:kZehfnqAP
細い道を一人歩くシャカルダ。
「・・・ふむ。どうやら、わが死者の一人が天へと帰ったようだな。
・・・・全てはわが思い描く運命通り。そして、この先の道でも・・・ww」

腕を痛めたカルトは、息を荒らげながらもその身体を崩す事はなかった。
『終わった・・・終わったんだ・・。
あとは、この道を引き返し、兄さんと合流するだけ・・・。』
「兄さん・・・やっぱり・・来てくれた・・。さあ。おうちに・・帰ろう・・・。」
バサバサバサッッ!という音にカルトが振り向く。
例の折り鶴の塊から、外周の鶴が次々落ちていく!!
そしてそこに残ったのは・・白い糸で作られた丸い塊。
「これは・・・・カイコ!!」
糸で作られた塊にも多くの鶴が突き刺さり、
そのクチバシからは血がしたたり落ちているが、
そこにカイコ・・つまり念の糸が存在しているという事実は、
ただ一つの現実を写し出していた。
カイコに大きなヒビが割れ・・・そして崩れ落ちる。
中から、血にまみれながらも地に足を着き立つマチが現れた・・!!
生きていた・・・・!!
【念糸囲壕(バタフライン・シェルター)】
咄嗟に紙扇子をふるい、落ちた折り鶴たちを再び舞あげるカルト。
息を切らし、ふらつきながらもマチが言葉を発する。
「・・・の・・・だけは・・たく・・・なかった・・。」
突如マチが走り出し、カルトに向けて拳を振り上げた!
それを咄嗟によけたカルト!
しかし・・・その能力は発動してしまった・・・。
「この・・・能力だけは・・使いたく・・なかった・・。」
マチは・・・泣いていた。
その指にキラリと光る細い糸。
そして、その糸を目で辿り、カルトはようやく気づいた・・!
【宿命の赤い糸】
カルトの指に巻きつかれた細い糸!
マチが腕をグイと引き上げると、糸はみるみる縮んで生き、
その糸に引っ張られカルトはマチの元へと引き込まれる・・!!!
引き込まれたカルトをそのまま殴り飛ばすマチ!
引き込まれた反動と拳の衝撃で大きく吹き飛びカルト!!
「この能力は・・!私の捨てた過去!!捨てた記憶!!!!
この能力だけは!!!使いたくなかった!!!!」
なおも泣きながら、糸を引っ張るマチ!
それに引き込まれ吹き飛ぶカルト!
【宿命の赤い糸(バンジーガム)】
32名無しさんの次レスにご期待下さい:2010/12/08(水) 11:56:47 ID:TIKu9XriO
メルエム「温めますか?」

ゴン「ああ… たのむ!」
33丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/28(火) 05:27:19 ID:oA6A145sP
大変遅くなっていてごめんなさい・・
まとめページをちょっと追加更新してみました

妄想投下は明日本格的に行いたいと思っています

あと今更ですが
今回の妄想シナリオで主要人物を大量に殺す事になりますが・・
先に謝っておきます
マチファンの皆さんシズクファンの皆さん、本当にごめんなさいwww
34丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/28(火) 05:30:22 ID:oA6A145sP
妄想「蜘蛛壊滅編」その14

流星街の片隅、そこに一人座り込む小さな少女。
体は汚れやすり傷だらけ。ボロボロの服を着込み、いつもふて腐れた顔はしていたが
瞳の奥にはどこか寂しさを漂わせる少女だった。
ガタッ・・・背後に聞こえた物音に、少女は警戒に満ちた表情で振り返る。
「・・・・なんだ。またあんたかい。」
少女は呆れた様子で警戒を解く。
少女の背後に現れたのは、身綺麗な服を着た少年だった。
少年は、ふて腐れた様子の少女を見て暖かく微笑んだ。
「ここにいたんだね。マチ。
今日はお土産を持ってきたんだよ。」
少年はマチの隣に座り込み、ポケットの中を手で探った。
「ほらこれ。」
横目に少年の様子を伺っていたマチは、彼に顔を向け言う。
「・・・お菓子?なんだい。腹の足しにもならないじゃないか。」
少年は無邪気に笑いながら答える。
「はははwただのお菓子じゃないんだよ。
今僕の町で流行ってるんだ。『バンジーガム』。ほら見て!」
彼はそのガムを一つ手に持ち、その両端を指で掴む。
「ほらほらww全然ちぎれない!w
うまくやれば1メートルくらい伸びるんだってwww」
無邪気に笑う少年をマチはポカンと眺め、やがて大きくため息をついた。
「で・・・??なんだってんだい?
そんなものを見せるためにこんな掃き溜めの街まで来たって言うのかい??」
彼はまた微笑む。
「こいつをね。・・・・よっっと!」
ガムを爪で契り、その片切れをマチに差し出す。
「・・今町で流行ってるジンクスなんだ。
このガムを2つに分けて分け合った2人は、永遠の絆で結ばれるってねw」
ガムを差し出す少年。
その少年の言葉に、驚いたような、かすかな嬉しさを秘めた表情で彼を見つめるマチ。
「・・・・はっwwバカバカしい!!
そ、そんなくだらないジンクスだかマジナイだかのために・・・!
わざわざ会いに来たって!?バカじゃないかい!!?」
ふて腐れた表情でふたたびそっぽを向くマチ。
「うんww」
あくびれもなくうなずき微笑む少年。
「・・・・・・・・」
マチは黙って彼の手からガムをひったくり、自分の口の中に放り込んだ。
「・・・これで満足かい。」
口を尖らせ、頬を染めながら言うマチ。
その様子を眺め、嬉しそうに微笑み、ガムの片切れを口に入れる少年。
「な、何を笑ってるんだい。気持ち悪い。
・・・まったく。あんたは物好きな野郎だよ。
毎日こんな掃き溜めみたいな街に・・
あ、あたいみたいな・・可愛気のない女に会いに来るなんて・・・・。」
少年は真剣な表情で言う。
「そんな事ないよwマチは、本当は弱くて可愛い女の子なんだw
悪いのは・・この街だ。奪い合い、傷つけ合い、弱い人が傷つく。
こんな街・・・。僕は認めたくない!」
「・・・・・」
「いつかきっと・・・僕がマチをこの街から連れだしてみせるよ・・。
僕がマチを守ってみせる・・。」
少年はまた笑う。
「・・・・ふっwまったくバカな男だね・・。
あんたみたいなひ弱なお坊ちゃんが、何を言ってるんだい・・。」
「・・・・・・・ありがとう。ヒソカ。」
ヒソカとマチの、幼い頃のひとときだった・・・。
35名無しさんの次レスにご期待下さい:2010/12/28(火) 07:14:21 ID:o/QFhFNT0
36丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/28(火) 23:40:11 ID:oA6A145sP
マチの【宿命の赤い糸(バンジーガム)】がカルトを捕えたその頃・・
この決闘の地となった孤島に降り立った者がいた。
まだ癒えぬ傷から血をしたらせ、おぼつかない足と虚ろな瞳で歩く姿。
それは、ヒソカだった。
彼が旅団のリーダーであるクロロとの決闘に敗北し、
最も深い傷を負わされたのは、その精神だった。
彼の心の内に秘めていた想い。
ただ一つの人生の目的。それは、クロロへの勝利。
その人生の糧を摘まれた彼に残ったただ一つの意識。
それは・・・マチの元へと向かう事。
ただただ。マチに会いたい。その気持ちだけが彼の体を動かす原動力となっていた。
彼の脳裏には・・・あの日の記憶が朧気に浮かんでいた。

男に突き飛ばされ倒れ込む少年ヒソカ。
「お上のお坊ちゃんが俺たちの街を彷徨きやがって・・・
この街になんの要件があるってんだぁ!??」
「俺たちを笑いに来てるつもりかい?w」
「けっ!ひ弱なお坊ちゃんが!!俺らの暮らしに土足で踏み込みやがってよ!
二度と見れねえ面にしてやろうかい!!」
屈強な男の拳がヒソカに向かう。
倒れ込みながら腕で身を守るヒソカ。
「待ちな!!!!」
そこに現れる少女マチ。
マチは険しい表情で男たちを睨みながら近づいて行く。
「・・・・そいつはあたいの客だ。
それ以上手を挙げるつもりなら・・・あたいが相手になるよ。」
男たちの前に立ち塞がるマチ。
「・・・・・・けっ!男女が!調子に乗るんじゃねえぞ・・。」
捨てゼリフを吐きながらも立ち去る男たち。
マチは、屈強な男たちの集まる流星街の中でも
その力と肝の強さに幼い少女ながらも一目置かれた存在であったのだ。
苦痛の表情で、傷だらけの体を起こすヒソカ。
「まったく・・・相変わらず軟弱な坊やだね。あんたは。
あんな虚仮威しな奴らにすら反撃一つしないなんてさ。」
マチの言葉に、ヒソカは言う。
「・・・僕は。どんな事があっても人に手を上げたくはないんだ。
人を傷つけたり・・・奪い合ったり。そんな事をするくらいなら
僕は、痛みを一身に受け止める方でありたい。」
ヒソカの言葉に、マチはわずかに微笑み・・・
しかしすぐに口の端を結び、ため息をつく。
「・・・ふん。あんたは本当に・・甘っちょろい男だよ。」
ヒソカに背を向け佇むマチ。
ヒソカは俯きながらも、マチの背中を見つめていた。
37丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/28(火) 23:46:04 ID:oA6A145sP
「・・・・今日も、あたいに会いに来たっていうんだろ?
・・・・来な。あんたに見せたいものがあるんだ・・。」
マチは静かにゴミの街を歩いて行く。
ヒソカも黙ってマチの背中を見つめながらついて行く。
日も暮れるほどの時間を歩き、たどり着いた場所。
それは流星街の片隅にあった、ゴミの寄せ集めで隠された秘密の部屋だった。
そこには・・・さらにたくさんのゴミの集まりと、そして僅かに光る金色の輝き。
キンクズの集まりがより分けられていた。
さらにゴミの中から一つの箱を取り出すマチ。
その箱の中には、町に住むヒソカすら見た事もない程の大金が詰められていた。
「あたいが物心ついてからこの10年。死にものぐるいで集めた金だよ・・。」
「あんた・・・言ったよね。いつかアタイをこの街から連れ出してくれるって・・。
あたいだって・・・あたいだってこんな街は嫌いさ!
強くならなければ生きていけない!弱者は泣かされ、奪われ傷つけられる・・!!
いつかこの掃き溜めの街から離れる事。それが・・ずっとあたいの夢だった・・・。」
マチは独り言のように、しかし力強く語る。
「・・・ヒソカ。信じていいんだね?あんたの言葉・・・。
いつかあたいを・・・この街から連れ出してくれる。その日を・・。
待っててもいいんだよね・・?」
マチの肩が震えている。
マチは・・か弱い少女なのだ。
しかしこの街に生まれたその運命から。傷つき、荒み。
強くなる事でしか生きられなかった・・・。
ヒソカは・・・マチを後ろから強く抱きしめた。
ただ強く。強く抱きしめていた。
・・その日から、マチとヒソカは同じ夢を持ち。2人で歩み出した・・。


しかし。2人の夢を。努力を嘲るように、その事件が訪れた。
その日もマチは、体中を汚し、すり傷にまみれながらもゴミ貯めの中から
金銭になり得るお宝を見つけ、秘密の部屋へと向かっていた。
しかし・・・その異変に彼女はすぐに気付いた。
部屋から数十メートルと離れていないところで、ヒソカが倒れていたのだ。
「!!ヒソカ!!いったいどうしたんだい!?」
「・・・マチ・・・。ごめん。あの・・・男たちが・・・。」
マチの顔は一気に青ざめた。
ヒソカをその場に置き、部屋へと走るマチ。
ない!キンクズも、あの箱も!金目の物が全て奪われている!!
「ああああああああああ!!!!!!!!」
絶望の表情で叫ぶマチ。
10年。傷つきながら、汚れながらも必死に集めた金。
夢をつかむための・・・生きる糧。それが・・全て奪われた・・。
その悲鳴。悲痛の叫び。
「うああああああ!!!!!!ああああああ!!!!!!」
叫び。喚き。嗚咽。
その声は数時間に渡り。ヒソカの耳にも長く永遠かのように届き続けていた・・・。
38丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/28(火) 23:57:01 ID:oA6A145sP
町に戻った少年ヒソカ。
傷は思いの他大きく、心も沈み、しばしの療養が必要とされていた。
ベッドの上で流れる月日。
心の中にあるのは、マチとの思い出。
そして、全てを失ったマチが今どうしているのか。
ヒソカの心の内は、マチへの想いただ一つだった。
幾数月が過ぎ、ベッドを離れたヒソカは真っ直ぐに流星街に向かった。
マチに・・・会うために。
ようやくマチを発見したヒソカ。
その場にいたのは・・・
マチと、6人の男女だった。
7人がヒソカの姿を捉えると同時に、その空間に刺すような気配が満ちる。
その気配の正体がわからないヒソカ。
そこに・・・マチがヒソカの前に出る。
「・・・みんな。ごめん。あたいの知り合いなんだ。
・・・・来な。ヒソカ。むこうで話そう。」
黙って歩くマチの後ろについて行くヒソカ。
いつかと同じ光景。
しかし・・・・マチはもう、あの頃のマチではない。
それはヒソカにも強く感じられた。
「今更何の用だい?ヒソカ。」
「・・・・さっきの、人たちは?」
「・・・・あたいの、仲間さ。同じ目的を持った仲間。」
・・・・・・重い沈黙が訪れる。
「マチ。ぼくは・・・結局君を守れなくて・・・。
君の、大切な夢も・・・ぼくのせいで・・・・・」
言葉につまるヒソカ。
「・・・ヒソカ。あたいは知ったよ。
いや、本当はとっくにわかっていたんだ。
本当にほしい物を手にするために、
大切な物を守るために必要なもの・・・。
それは、『強さ』なんだってね。
他の誰にも負けない強さ。大切なものを誰にも奪われない強さ。
ほしい物を、奪うための強さ・・・・。」
「あたいは・・・その『強さ』を手に入れた。
・・・あの人に。教えてもらったんだ。
幻影旅団。その団長にね。」
「幻影・・・旅団?」
「ああ。さっきの奴らさ。
世界中の欲しい物を手にする。世界の裏の王者になるための仲間たち。
そのための力も・・・手にした!!あたいは・・・!
あたいはこの街を出て!世界中のお宝を全部奪ってやるのさ!!www」
39丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/28(火) 23:58:55 ID:oA6A145sP
「・・・・マチ・・」
ヒソカは哀しげな表情でマチを見る。
「マチ・・・変わっちゃったね。」
「ああ。あたいは変わったさ。
強くなった。そのための力ももらった。
それに・・・・」
「それに・・・・あたいは、団長に・・・
クロロに、女にしてもらったんだ・・・。」
ヒソカの表情が凍りつく。
頬を染め、強い瞳で空を見るマチ。
そのマチの表情を、言葉もなく見つめるヒソカ・・。
「・・・・そ・・・・うか。」
マチに背中を向けるヒソカ。
背中を向け、微笑むヒソカ。
「マチ・・・・幸せになれよ。
クロロと・・夢をつかんで・・・・。」
「ああ。ありがとうな・・・。ヒソカ。」
力強くうなづくマチ。
ヒソカは・・・マチの元から去っていった・・。
微笑みを崩す事なく・・・目から溢れる涙を押さえることもなく。
『・・・今頃わかったよ。マチ。
大切な物を守るためには・・・自分の物にしなくちゃいけない。
欲しい物を手にするためには、奪わなくちゃいけない。
奪うために・・・奪われないために・・・・強くならなくちゃいけない・・!』
微笑みを崩さないヒソカ。
『ぼくは・・・弱い、愚かな道化だった。
大切な物も守れない。大切な人を笑わせる事もできない。
バカな道化。・・・ぼくは感情を捨てる。この笑顔で。
・・・・いつかきっと、誰にも負けないほど強くなって
君を連れ出すよ。・・・・クロロから、きみを奪って・・・!!!』
40丸猿 ◆IRhVZh63ks :2010/12/29(水) 00:00:40 ID:oA6A145sP
時は遡り・・・・
そこはヨークシン大陸とグリードアイランドのおよそ中間に位置するある孤島。
クロロがたたずむその広間に、2人の男が現れた。
ヒソカと・・・除念の能力者アベンガネだ。
「やあヒソカ。待っていたよ。」
ヒソカは微笑みながらクロロに近づく。
「さあ。約束のものを用意したよ。まずは、君からだw」
ヒソカに促され、アベンガネがクロロの元に歩み寄る。
「それでは・・・今から除念の儀式に移る。
除年完了までは俺の言う通りにしていてくれよ・・。


クロロの背後に、巨大なおぞましい念獣が具現化する。
その念獣の重さに押し潰されるクロロ。
「それが・・・お前に掛けられた念能力を封じた念獣だ。
その念獣を解き放つためには、念の解除条件を満たすか、念の使用者を殺すしかない・・。」
巨大な念獣に潰されながらも、クロロの表情は冷静だった。
【盗賊の極意(スキルハンター)】
クロロの手に一冊の本が具現化される。
「・・なるほど。確かに念は使えるようになってるな。
・・・・それなら話は簡単だ。」
【人呪穴二(リフレクト・ビート)】
クロロの背中の上から念獣が消え、その念獣がアベンガネの背中に現れる
「うぐぁ!?」
重さに潰れるアベンガネ。
「鎖の能力はあの緋の目のものだが、この念獣はお前の能力だ。
俺に取り付いた念獣をお前の呪念と捉えれば、それを跳ね返すのは容易い事。」
クロロは立ち上がり、衣服に付いた砂埃を手で払う。
ヒソカは笑う。
「こっちこそ・・・待っていたよ。クロロ。君と闘えるこの時をw
ぼくは・・・君と闘うためだけに。
闘いを求めて生き。より多くの人間を殺し。強くなった。
さあw闘おう!今こそ本気で!!」
ヒソカとクロロが対峙する。
長い・・・長い因縁の関係を、ここに集終結させるために・・・!
41丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/01/11(火) 00:32:35 ID:lTPJ7MPFP
前回の投下でものすごく大事な文が抜けていた事に気づきました・・・汗

>>37の後
・・・・その声すらもいつしか止み。しばらくの時間が過ぎた。
マチが・・・部屋から出てくる。
ヒソカは顔を挙げる事もできずに、背中でマチの言葉を聞いた。
「あんたが・・・・。弱いからだ。
あんたが弱いから、全てが奪われた。・・・あたいの夢も。未来も。」
マチはヒソカを残し、静かに離れていく。
去り際に横目にヒソカを見るマチ。
その表情は・・・とても冷たかった。
「あんたを信じたあたいがバカだったのさ・・・。
あんたが・・・大切なものを何一つも守れない・・・・。
とんだクズ野郎だと解っていたはずなのにさ・・・。」
ヒソカを残し立ち去るマチ。
ヒソカは、何一つ言葉を返す事もできずに、その場で泣き崩れた・・・。

>>39の後
それから数年後。
ヒソカは・・・流星街の住民である男数人を殺害し、
流星街の人々から追われる身となった。
同族間での争いは絶えないが、他人の干渉には厳しい制裁を向ける。
それが流星街の在り方だった。
それは、流星街の異端者たち、幻影旅団が街を離れて間もなくの事だった・・。

まとめでは編集し直しますが、とりあえず脳内補完お願いします・・or2
42丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/01/11(火) 00:36:56 ID:lTPJ7MPFP
妄想「蜘蛛壊滅編」その15

「僕は・・この日をずっと待っていた。
弱かった自分を戒め。多くの人間を殺し。心を、力を磨いてきた。
君と、全力で殺り合えるこの日のために・・
僕の、大切なものを奪い返すためにね・・・・!」
ヒソカの言葉にクロロは笑みをこぼす。
「ああ。始めから気づいていたよ。クロロw
君は・・・あの日現れたマチの友人だったんだよね。」
ヒソカは黙ってクロロを睨みつける。
「奪ったとは・・人聞きが悪いな。
彼女は力を欲していた。・・・俺達、流星街で暮らしていた旅団のみんなと同様にね。
だからみんなで力を分けあったんだ。同じ目的を持つ旅団員の仲間としてね・・。」
「・・・お前が・・・
マチを・・抱いたのも・・彼女の望みだったのか・・・?」
その言葉に、クロロの表情が瞬間曇ったのを、ヒソカは見逃さなかった。
「・・・・・・あれは・・・
彼女を俺たちの仲間として誘うために・・やったまでだ・・。」
クロロの言葉に顔を強ばらせるヒソカ。
クロロの曇った表情が、何を意味するのかわはわからない。
その言葉が本心であったのかそうではないのか・・
それを確かめるスベもないが。何れにせよ。
ヒソカは。それまで内に込めていたクロロへの殺意を、全て吐き出した。
「貴様を殺して・・・・!!!!マチを奪い返す・・・・!!!!」
ヒソカは完全に臨戦態勢に入った。
「・・・来い。ヒソカ。
君の使命に、終止符をうってやろう。」
初撃のその直前にヒソカの心に浮かんだ記憶。
幼い頃のマチとの思い出。
全てを失った日のマチの顔。
クロロに心を許すマチのしぐさ。
(回想)
「もし僕が、クロロを殺したらマチはどうする?」
「・・・その時は、地獄の果てまででも追いかけてあたいがあんたを殺してやるさ。」
「・・・・それいいね・・・。」
43丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/01/11(火) 00:40:30 ID:lTPJ7MPFP
ヒソカは懐からトランプの束を取り出し、宙に舞いあげた!
必然クロロの意識の大部分が宙のトランプへと寄せられる。
そのクロロの元にさらにトランプを投げつけるヒソカ。
しかしクロロは自分に向けて放たれたトランプを則方に避ける。
しかし・・!!クロロに向けて放たれたトランプにつながれていたゴムに引き付けられ、
宙に舞ったトランプがクロロに向かい降り注ぐ!!!
そのトランプも全て後方に飛び避けるクロロ!
ヒソカは則方に走りながらさらにトランプを投げつける!
そのトランプもまた素早くかわすクロロ・・・・だが!
そのトランプに引きつられ地に落ちたニ投目のトランプがクロロに向かう!!!
それと同時に地に落ちた一投目のトランプが宙に舞い上がる!!
数十枚に及ぶトランプのラッシュをかわし続けるクロロの額に汗が浮かんだ。
さらに同時にクロロの則方からヒソカがトランプを投げつける!!!
そのヒソカのトランプにつられ、舞い上がるトランプたち。
舞い上がるトランプにつられクロロに向かうトランプたち。
四方八方に不規則に飛び交うトランプの大群!!
【負け犬のサーカス(ピタゴラスラッシュ)】
クロロもまた、トランプの大群をかわし走りながら左手に本を具現化する!!
【盗賊の極意(スキルハンター)】
本の厚さを指で測り、一つのページを開く!
【嵐を呼ぶ漢(マンオブザ・ボス)】
迫り飛ぶトランプに向かい、一足踏み込み両手を突き出すクロロ。
するとその腕を軸に風が渦巻き、トランプに向けて突風が走る!!
突風に吹き飛ばされるトランプたち!!
クロロの表情がやや険しくなるが・・・さらに腕を引き込みトランプを引き寄せる。
そのトランプにつられトランプの大群はさらに不規則に舞い飛び
そのうちのいくつかのトランプがまたクロロに向かう!!
そのトランプに向けてクロロが大ぶりの拳を向けると、
さらに巨大な風が起こりトランプは舞い落ちる!!
舞い落ちたトランプにつられてさらにトランプたちは不規則に舞い飛ぶが、
クロロは向かい来るトランプを次々に吹き飛ばしつつヒソカの元に走り込む!
立ち止まりそれを迎え撃つヒソカ!!!
44丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/01/11(火) 00:44:06 ID:lTPJ7MPFP
クロロはさらに【スキルハンター】のページをめくり、次の能力を発動する!
【悪意のない殺人狂(ピュアハート・ララバイ)】
クロロを包むオーラが鋭く尖り、全身が刃となる!
クロロの拳が、ヒソカの顔にヒットした・・・・かのように見えたが!
その拳が弾き返される!!!!
予想外の事に判断が遅れるクロロ。
次にクロロの身体が後方に弾かれた!!
そして弾かれた先にあったのは・・・クロロの姿!?
クロロの口元に笑みがこぼれている・・・!
両手にオーラを集めた腕がクロロを迎えようとするが・・・
クロロは【スキルハンター】から指を挟んでいたページを咄嗟に開いた!
【一間の迷宮(クレイジーベクトル・ルーム)】
クロロの姿がその場から消え、ヒソカの則方奥に現れる。
ゆっくりと立ち上がり、ヒソカへと向き直すクロロ。
「その能力は・・・かつてアジトで見せたあの能力だね?
・・・今お前が現れたその位置でわかったよ。
その能力。おそらく、限られた空間の中で移動する者を
同じ運動量で辿り着く距離の別の方向に転移させる能力だね?」
くくく・・・と笑うヒソカ。
「お前の事だ。こうして闘っている間にも、僕の能力を盗もうと画策しているんだろう?
・・・・ヒントをやるよww僕の能力は・・・大別すると、たった一つだけなんだw」
笑うヒソカ。ヒソカの姿が2人、3人と増えていき、大勢のヒソカがクロロを取り囲む。
「見破ってみなよw僕の能力を!!!!」
【負け犬のサーカス:開幕(イリュージョンショウ・タイム)】
ヒソカの一人が腕を引き寄せる。
すると、それに引き寄せられ吹き飛ぶクロロ!
『・・・!!?これは・・・ヒソカの【伸縮自在の愛(バンジーガム)】!!』
気付けばあれだけ宙を飛び交っていたトランプはいつの間にか全て地に落ちている。
「くっ・・・!」
ヒソカのバンジーガムに引き寄せられるクロロ!
身体に勢いをつけ、宙で体制を変える。
立膝の体制で曲げた足でクロロに突っ込む!
やはり・・・・弾き返される!!
弾き返された反動を利用して宙返りをし、地に足をつける。
すると今度は後方、どこからかクロロが引き寄せられる!
『例のトランプの群は・・・俺に【バンジーガム】を引っ付けるための布石!!
しかし、それだけではないはず!
ヒソカの分身。そしてこちらの攻撃を弾き返すトリック。
それらの準備にも一役買っていたと考えられる・・・!』
クロロの身体はさらに弾き返され、その先にいたのは・・・・
オーラを腕に込めるヒソカ!
クロロは【スキルハンター】をめくる!
45丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/01/11(火) 00:45:40 ID:lTPJ7MPFP
【ジェリコの壁(インビシブル・ウォール)】
クロロはヒソカの目の前で、壁を蹴るかのように宙に足を付き身体を止める。
地に足をつき、拳でヒソカに応戦する・・・が!
【愛のない行為(ラヴァーズ・ラバー)】
その拳を両手で広げたゴムのオーラで包み込み受け止めるヒソカ。
クロロの腕を包み込んだところでゴムのオーラはヒソカの手から離れ、
ガムのように粘着しクロロの腕を纏った。
「くそっ!!」
ヒソカから離れ距離をとるクロロ。
「ふふふ・・・・w」
笑みをこぼし則方に歩くヒソカ。
ヒソカの姿が・・・・消えた。
どこからか声がする。
「お前の腕を包んだそのオーラもまた、ゴムの性質を持つ。
ゴムの浸透性はお前の腕のオーラを包み込み漏らす事はない。
ゴムの弾力を持つから物理的な攻撃ももうできない。
お前の右腕は、完全に封じさせてもらったよ・・www」
そしてまた何人ものヒソカがクロロを取り囲む!
「さあ!!まだまだショウはここからが本番だよww
全ての望みを打ち壊し、お前が絶望と完全な敗北の中で死んでいくまで
続けてあげるからね!!!!wwwwww」
ヒソカの笑い声が、戦場に響きわたる・・・・。
46名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/01/13(木) 11:22:56 ID:GGQeKCdo0
ジャイロ「ファイナルシャイニング・ギャラクティカビーム」
47名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/01/13(木) 19:57:06 ID:l3MXS9xs0
打ち切りでお願いします
48名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/01/18(火) 14:36:21 ID:9gfeigIt0
これ全部読むやついないだろ。
最初の三行でやめた
旅団のメンバーがクロロ裏切るってないでしょ
イタイw
ハンターちゃんと読んでる?
49名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/01/22(土) 01:43:39 ID:Kui4zDfc0
面白くて全部読んだよ。
続きが気になる。
50ゴン:2011/02/01(火) 20:38:58 ID:aSHnDU7c0
ゴン「あれ?ここは?」
カイト「病室だ。ゴン」
ゴン「カイト!」
・・・夢、か。

ゴンは生死のはざまをさまよっている、駆け付けたビスケのマジカルエステで、外的破損はだいぶ完治した。
問題は精神だ。
精神科医デキスギ「いま彼は、トラウマという名の病原体を抱えている。これは本人が経験した過去、それに直結している可能性が極めて高い。」
キルア「・・・まぁトラウマだからな、それで、どうすればゴンは助かる?」
デキスギ「ふむ、これを見てくれ。」
デキスギはゴンのプロフィールを取り出す。
デキスギ「ここ。ここが大事なんだ。空白の日々、ゴン君が親父と過ごした日々。」
キルア「そこに何かヒントが?」
デキスギ「あぁ、そうなるな・・・」
キルアは立ち上がって、ゴンの病室に向かう。
ゴンは虚ろで寝ているか起きているかもままならない。
キルア「ゴン・・・まってろ、俺が、俺が必ず。」
キルア立とうとすると、ゴンがキルアをつかむ。
ゴン「いかないで、お願いだから・・・」

ぷるるるる・・・
キルア「クラピカ、お願いがあるんだ・・・・あぁ、レオリオも連れてきてくれ。」

HUNTER×HUNTERゴン追憶編突入
51名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/02/17(木) 19:17:25 ID:StU7uTiEO
丸猿様の更新楽しみにしてます。
ただマチが抱かれた云々は蛇足かと、ヒソカの怒りが少し幼稚になってしまう。
52名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/02/22(火) 20:59:32.16 ID:bFzfX5deO
復讐するだけならわざわざ除念士探してやる必要なくね?
53名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/02/22(火) 21:36:39.91 ID:8LcwZTmzO
ゴン、キルア、ゾルディック家、ハンター協会、旅団、ジンなど世界中の念使いがメルエムに駆逐されて2年が経過した
今やメルエムは規律と秩序のある世界の王として君臨していた
しかしそんな世界を快く思わない世界で唯一生き残った伝説の念使いがいた










【ヒソカ】だ
ハンター×ハンター第一章〜ヒソカ逃避行編〜 完
54名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/02/23(水) 17:07:15.39 ID:oNP8IYHp0
え、なんか意外とみんな面白いじゃん・・・。
55丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/01(火) 23:49:30.35 ID:CovWFBWWP
お久しぶりです丸猿です(´・ω・`)ノシ
>>48
ハンターちゃんと読んでるか・・・だと・・!?
ジャンプでは読んでましたw
単行本は持ってないのでほぼうろ覚えで書いてますwww
今回の話はできるだけ本家の設定や伏線に矛盾なく
本家で築かれた設定を崩す方向で書いてみていますw
旅団がクロロを裏切らないという話は、
裏切り者にメリットがないという観点からでしたね。
それを踏まえたうえで本家の設定を崩さずに
裏切りに至った経過も書いてるつもりです。
>>48さんもゼヒ一度このSSをちゃんと読んでみてくださいなw

>>50
妄想完結投稿大歓迎です!!
私の妄想シナリオももうそろそろ佳境に入るので
ゼヒ並行して続けてもらいたいです!

>>51
マチの抱かれた云々は、
このあとこの話を伏線とした展開を2つ程考えているものでw
また、ヒソカは本家では邪悪で変態の殺人狂と見られているのですが、
あえて私はヒソカを「純粋がゆえに殺人狂の道を歩んだ」という
悲劇的な人物にしたてようと思っています。

>>52
ヒント:つ>>39の下10行

>>48-54
反応ありがとうございます
肯定でも否定でも反応頂ければ励みになりますw
ちょっと忙しくてなかなか続きが書けないのですが、
ちょっとだけ続き投稿します。
56丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/01(火) 23:51:26.29 ID:CovWFBWWP
>>42‐45の続き
妄想「蜘蛛壊滅編」その16

真の強者とは・・・!
窮地に立たされれば窮地であるほど、
心は静けさを取り戻し、頭はより論理的に働くものだ。
クロロもまた。その強者たる才覚を持ち合わせる。
休む間もなく繰り返されるバンジーガムによる誘導。
ヒソカの姿の手前で見えない壁で制止し、体制を整える。
その攻防の中でもクロロは窮地を打破する手段を考えていた。
敵の能力も不明。自身はその能力に制約をもたらされたその状況で、
クロロがまず考えた事は・・・敵。ヒソカの能力の解明。
『先刻。やつは姿を見せていたのに突然消えた・・・。
奴の分身が具現化能力であったというのなら、奴が姿を消した事の理由がつかない。
複数の奴の姿と、奴が姿を消したトリック。
それが同じ一つの能力だと言うのなら、次に考えられるのは・・・』
クロロは体制を整えたその位置で【インビジブル・ウォール】を解除し
片手で【盗賊の極意(スキルハンター)】のあるページをめくった。
目測とは言え、目的のページをその手に開く事は彼には容易な事だ。
【百花繚乱(フルグローリー・トゥルース)】
クロロの足元から周囲に向かい、2色の花が咲き広がる。
クロロの足元と周囲のところどころに赤い花の群が咲き、他は一面の白い花。
クロロは周囲に警戒をしながらその赤い花の群の一つの元でしゃがみ込んだ。
『・・・・やはりな。これが奴の能力のトリック・・・!』
57丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/01(火) 23:52:45.98 ID:CovWFBWWP
クロロが触れたそのものは・・・ヒソカの念によって作られた見えないゴムの壁。
いや、それは始めから目に見えていたのだ。
念で作られたゴムの壁に、鮮明に映し出された背後の風景。
あまりにも鮮明なそれは、遠目には本物の背景と虚像とを見分ける事が不可能と言えるほどの精度だった。
「その様子だと、わかったようだねw」
前方より突然でヒソカが姿を現し、言葉をかけた。
「この花は・・・白い花がオーラに触れると赤く染まるという事かwおもしろい能力だw」
ヒソカの言葉にクロロが返す。
「君こそ・・・とてもよく考えられた能力だ。実におもしろいよ。」
クロロはその壁を興味深くなでながら続けた。
「君が最も得意とするのは『騙し』による攻防。
特に君の『隠』の腕が完璧なのは俺も知っていた。だからこそ俺は騙されていたんだな。
この能力では『隠』をオーラの気配を隠す事のみに使用し、実情そのオーラは始めから目に見えていた。
始めのトランプのラッシュもいわば伏線。このゴムの壁を作り出すための準備の一つだった。
その目的としていた事は、トランプに込められていたオーラを周囲にまき散らす事だ。
そして周囲に散らばったオーラは、その場で縦に伸縮しオーラの壁を作る。
そのオーラの壁に背景や君の姿を映し出し、虚像で周囲を覆っていたという訳か。
その虚像により偽物の君の姿を映し出し君の分身を見せ
あるいは虚像の壁の裏に身を隠す事でその姿を消えたかのように見せていた。
何より素晴らしいのは・・。
これらが全て『変化系統』のオーラで作りあげられているという事。
ガムの不定形さにより、オーラを壁状に形取り、
ゴムの性質でその壁を弾力性のあるものにし、
目に見えるオーラの色や材質を変化させる事によりその壁に自在に虚像を映し出していた。
・・・君の謎かけの答えはこうだな。
ガムとゴムの両方の性質を持つオーラに虚像を映し出す能力。それが君の能力だ・・・!」
58丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/01(火) 23:53:25.05 ID:CovWFBWWP
ヒソカは嬉しそうに笑い、答えた。
「さすがはクロロwご明察だw
でもね。その答えがわかったと言っても、君にはもう成すすべはないんだよw
さて次の問題。
今、この場所にいるぼくは、本物か。虚像か・・?」
クロロは静かに汗をかく。
「くくく・・・wその距離ではわからないよね?w
でもそれ以上このぼくに近づけば、ぼくか・・・本当のぼくかが君を還り撃つ。
勢いをつけて攻撃に入り、このぼくが虚像であればその攻撃は跳ね返されるだけ。
放出系統の能力ならそのまま君自身の身に帰る。
君自身が攻撃をしかければその身体がバウンドし、本物のぼくの恰好の餌食って訳さww」
「ネタがバレても支障がない騙し。それがぼくのポリシーなんだ。
さあ!ぼくを攻撃してみるかい?www」
ヒソカがくくくと笑う。
沈黙するクロロ・・・。そのクロロの様子を見てさらに笑いをこぼし、消えていくヒソカ。
ヒソカの言うとおり。能力の仕組みがわかったところで、
それがすなわち打開策となる訳ではない。
しかし、相手の能力を知る事は打開の策を築くためのおおいな第一歩となる。
クロロは【百花繚乱】第二の能力を発動する!
【彩華爛漫(フルグロウリー・トゥルース)】
一面に咲き誇る花々から一斉に花粉が吹き上がる!
その花粉がオーラの壁に触れると、そのオーラを包み込み真っ赤に染める。
周囲に広がっていたゴムの壁が全て赤く染まる・・・が。
それと同時に【彩華爛漫】を解除するクロロ。
虚像を隠し、ゴムの壁の位置を明確にする【彩華爛漫】は実用的な能力だ。
しかしこの能力を発動している間は、その他の能力が発動できない。
片腕をヒソカの【ラヴァーズ・ラバー】に制限され、
攻撃のすべを持たないクロロ一人ではこの能力を発動し続けるメリットは大きくない。
クロロは【彩華爛漫】によりゴムの壁の位置を把握し、
瞬時にそれを記憶し能力を解除したのだ。
そして次に発動した能力。
【武装練金(フルメタル・ジャケット)】
59トグロ妹 :2011/03/02(水) 05:13:57.29 ID:xO3OJTisO
ちょっとマジ冨樫働かないからみんなでHUNTER×HUNTERの続き妄想しようぜ

脚本、絵師募集な


60名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/03/02(水) 05:54:24.30 ID:5ihzudRfO
武装錬金ワロタ
61トグロ妹:2011/03/02(水) 06:49:51.33 ID:xO3OJTisO
No.310【乖離】

―何十年と修行を経てようやくたどり着くはずであろう姿で佇むゴンと、それを傍観するキルア…

―キルア「ゴン…」
横たわるゴン

ゴンのその姿は急激に成長を遂げた姿ではなかった。

ゴンの急激な成長は、カイトを殺された恨みと自らの力不足を許せない自分への怒りが生み出した産物であり、
肉体を究極までに強化した結果であった。ゴンに意識はない。
―キルアはゴンを担ぎ上げてその場を立ち去り、ノブの四次元マンション入り口に向かった―


―ピトーはゴンによって倒されたのだが、
オーラ(死念)は王の元に向かい、それを王は受け入れて食した―

62ゴン:2011/03/02(水) 23:00:18.54 ID:gTrfm6Z50
HUNTER×HUNTERゴン追憶編1

キルア「よし、これで全員そろったな。」
レオリオ、クラピカの前でキルアは状況を説明した。
クラピカ「手っ取り早いのはゴンの父親を探し出すことだ。何らかの形でメッセージを発信し、それを読み取ってもらえれば、発見はそんなに難しいことじゃない。」
キルア「普通の親父だったらな。」
レオリオ「でもよ、息子がこんなになって、出てこなかったら、それはそれでゆるせねぇよ・・・」
クラピカ「価値観は人それぞれ違う。それがどんなに大事なことだと君が思っても、相手にはさほど重要でないなどということは世の中には山ほどある。」
レオリオ「そんなことはわかってる!だけどな!これは・・・」
キルア「まぁまぁ、出てくる出てこないは別として、ゴンの親父に伝言伝えるのは賛成。ただ、過度に期待しないようにしないといけない、それだけだよ。」
レオリオ「・・・そうだな。悪かったな、お前が一番こたえてるってのに。」
キルア「・・・・きにすんなよ。それより、二人を呼んだのは、俺はここを離れらんないから、いろいろ情報探ってほしくてさ。」
クラピカ「離れられない?」
キルア「医者が、ゴンのためにはそうしたほうがいいってさ。」
クラピカ「ならそうしたほうがいい。ただ、手掛かりといっても我々・・・いや、私だけではあまり期待通りに動けるとは思えないが・・・」
レオリオ「なぜ言い直した!?」
キルア「あぁ。それならあとはこいつらが手伝ってくれる。」
写真には蟻退治のメンツ。
キルア「腕は保障する。あとハンゾーと・・・ヒソカにも連絡はしておいた。」
クラピカ「ヒソカ?」
キルア「まあ、いろいろあってな。」
ビスケ「ほんじゃま、これからは私がとりしきらせてもらうわさ。」
ひょこんとあらわれるビスケ。
クラピカ「・・・だれ?」
写真にはごついビスケも写っていた。
キルア、ビスケに引っ張られていく。壮絶な音の後、ぼろぼろのキルアとビスケが戻ってくる。
クラピカ・レオリオ「・・・・。」
ビスケ「まぁ、まずは、クジラ島かしらね。」
・・・飛行船に乗るクラピカ、レオリオ、ビスケ。
63トグロ妹:2011/03/04(金) 05:44:11.59 ID:QxytZeitO
No.320【再開】


ピトーとの戦いで右腕を失ったゴン。佇むキルア。

ゴン「レオリオ!」
レオリオ「ようゴン久しぶりだな。大丈夫か…!?

大変だったらしいな…詳しいことはハンター協会から聞いたぜ。
ハンター協会総掛かりで王討伐を企てているらしいぜ。
すでに30人くらいのプロハンターは王に喰われちまったらしい。」

―うつむくゴン
ゴン「そうなんだ…」

レオリオ「ちょっと右腕みせてみろ!」
―レオリオの念能力が発動する。チャリティーオペレーション(慈善手術)。

医者を志すレオリオが身につけた念能力は、医療に特化したものであった。


―ゴンの腕の接合手術は丸1日かけて成功した。


64名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/03/04(金) 20:13:30.79 ID:Msjeo+aWO
丸猿さんのはじめのほうが見たいんだが再度掲載願います。
もしくはあらすじ教えてください。
65丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/04(金) 23:12:01.93 ID:EFM9iNQjP
>>64
>>1のまとめページの「丸猿作品2」が「蜘蛛壊滅」前半になります
その他にも神作品がたくさんあるのでゼヒ覗いてみてくださいw

>トグロ妹さん「ゴンさん」の妄想完結はとても興味がありますwww
マイペースでかまわないので続き期待していますwww

スレが盛り上がってきてとても嬉しい(*´∀`*)
それでははりきって続き投下させて頂きます
66丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/04(金) 23:14:22.31 ID:EFM9iNQjP
たたずむクロロの身体がふたたび【バンジーガム】によって引き寄せられる・・が!
右手に引き寄せられたクロロはその場で左足を踏み込む!
するとその左足に巨大な装甲が具現化され、
その重さで吹き飛ばされようとしていた身体を食い止めた!!
「・・・ちっ!」と舌打ちをするヒソカ。
幾数ものヒソカの群がクロロに向かって行く!
それらの多くは虚像であり、本物が一人だけだと知ったクロロはその場で
それらのヒソカの一人ひとりに注目した!
所詮は虚像。いくらか近づいたところでその姿に矛盾が生じていくヒソカの群たち。
その中の一人を本物と見極め、左腕を本物のヒソカの前にかざす。
巨大な盾が具現化され、ヒソカの攻撃を防ぐ・・!
そして則方へ動こうとするヒソカに左手を突き出すと、
そこには巨大なライフル銃が具現化されヒソカを撃つ!!
しかし、わずかの時間差で姿を消してしまうヒソカ。
そしてライフルから放たれた念の弾丸が空間で止まり、
クロロの元へと同じ速度で還って行く!!
それすらも具現化した盾で防ぐクロロ!
「くっ・・・!厄介な能力だな。」
思わずクロロから言葉がもれてしまう。
『【イリュージョンショウ・タイム】実にやりづらい能力だ。
その能力の本質はわかったとは言え、やはりこの能力が厄介な事に変わりはない。
遠距離ではその鮮度から虚像と実像の区別がつかず、
ヘタに動けばやつの迎撃を受けてしまう。
さらにこちらの行動を制限する【ラヴァーズ・ラバー】に
強制的に身体を引き寄せられてしまう【バンジー・ガム】
まさに打つ手なしの完璧な組み合わせ。』
『しかし・・・!だからこそ打つ手はあるというものだ!
あの切り札を出すその時までは、
この完全防御完全破壊を形とした【フルメタル・ジャケット】で様子を見るのが良策。
・・・・燃費の悪い能力だからあまり好きではないんだがな。』
67丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/04(金) 23:16:42.41 ID:EFM9iNQjP
再び【バンジー・ガム】で引き寄せられるクロロの身体。
右手に引き寄せられる身体を左足で踏みとどまる!
・・・が。それと同時に今度は左手に体が引き寄せられる!?
左手側に体重をかけていたクロロの体はバランスを崩し激しく転倒した!
そこに襲いかかるヒソカの姿!!
ヒソカ側にあるクロロの右手は【ラヴァーズ・ラバー】によってオーラを封じられている!
クロロはその場で亀のようにうずくまり、背中に大きな装甲を具現化した!
・・・が、ヒソカはそのまま姿を消す。
「くっくっくっくwww無様だねwその姿wwwwww
ぼくの攻撃を恐れwww顔を土に汚しwww小動物のように縮こまるwwwwww
それこそがずっとぼくの見たがってたお前の姿だよwwwwwwwwwwwwww」
クロロは表情を変えず、黙って立ち上がる。
「安心しなよwwwすぐには殺さないwwwwww
もっともっともっともっとぼくを恐れて、
自分の非力を思う存分味わったところで殺してあげるからさあwww」
ヒソカの笑い声が響き渡る・・。
両者ともに手を出せないこの最中。しかしヒソカには絶対の自信があった。
ヒソカの切り札もまた、順調にその準備を整えつつあったのだから・・・。

いく時間かの攻防。クロロの疲労が明らかに見てとれる。
そしてついに。ヒソカの秘策がまたもその片鱗を見せ始めた!
もう幾度目かの【バンジー・ガム】それをまた踏みとどまるクロロ。
その時!踏みとどまった足の方向からヒソカがクロロに向けてその姿を現した!
『!?ヒソカが姿を現した?ずいぶん久しいな・・。』
その方向にはヒソカのゴムの壁はなかったはず!
クロロは腕をヒソカに向け、機関銃を具現化した!!
ヒソカに向けて銃弾を撃ち放つクロロ!
その銃弾を上空に飛んでよけるヒソカ。
そしてまたクロロと距離を取る。
それを目で追うクロロ。
『?ナゼ今奴は意味もなく姿を現し・・』銃弾がクロロに向けて還って来る!
「な・・・!!?」
すんででその銃弾を盾で防ぐクロロ!!
「あの方向にゴムの壁はなかった!それは確実だ!!まさか・・!?」
!!突然。クロロの周囲をヒソカの群が囲む。
もちろん虚像ではあるが・・・四方上空全てにヒソカの姿!!
「気づかなかったな・・・。ゴムの壁を・・移動させていた・・。」
ゴムの壁に周囲の全方向を囲まれたクロロ。
68丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/04(金) 23:17:24.69 ID:EFM9iNQjP
「くくくく・・wwwwwwはーーーーはははははwwwwwwww
全く無様な姿だよwwwクロロw(ハート
あの花の能力を解除したのは失敗だったねw
もっともwwwあの能力を解除して次の能力を発動していなければ、
君はこの【終演】を見る事もなく死んでいただろうけどwwwwww」
「最後にお前に近づいたのももちろんこの【終演】の仕上げのためさw
跳ね返されだ銃弾で君が慌てる姿を見たかったってのももちろんあるけどさw」
クロロの周囲に映っていたヒソカの虚像が全て消え、周囲が闇に包まれる・・。
「十分楽しんだよwさあ!これで終わりにしよう!!」
クロロを取り囲むゴムの壁。そのわずかな隙間にヒソカが手を添える。
「これがぼくの最期の能力!
【負け犬のサーカス:終演(ハーレムウィズハデス)】!!!!
君のその盾で!!どこまでしのぎきれるかなあ???wwwwww」
その隙間から、切れ味の強化したトランプを包むゴムの念弾を次々と放り込む!!
クロロを取り囲むゴムの壕の中で絶え間なく跳ね回る無数のトランプたち!!
「うおおおおおおお!!!!!ヒソカアアアアアアア!!!!!」
クロロの断末魔を笑って聞きながら。
ヒソカは絶え間なく念弾を放り込み続ける・・・・!!!
69トグロ妹:2011/03/05(土) 03:20:48.21 ID:wj2Muqha0
>>65
どもです^^ 
このスレけっこう初期からいまして、その頃の活気を取り戻したいですね。
絵師さんとかでてきてくれると盛り上がるんですけどねw
他力本願ですまそw
70ゆとり世代:2011/03/05(土) 09:41:59.25 ID:tJcU+wQs0
早く完結しろよw
71丸猿 ◆w.IkoiIb6s :2011/03/05(土) 10:30:33.68 ID:T8+tEZENO
>>69
やっぱりそうでしたかw
どこかで聞いた名前だなと思っていました
初期の頃は常に2〜3作品が同時進行みたいなノリでしたものね
HUNTERも本格的に愛想を尽かされ始めたのか‥

>>70
こ、こ、こっちのセリフだい!
こんなに長引くとは思わずに気楽に書き始めて、もう半年近く続いてるんですよね‥
SSを甘く見ていたと反省していますorz

ヒソ×クロは残り1回分で終了
残り3組分のバトルと余談がたっぷり残ってますがもう終盤に入っています
もう少し長い目で見てくだしい
72トグロ妹:2011/03/05(土) 12:59:43.28 ID:JumvTmCvO
No.321【危機】


ハンター協会会長のネテロが王に殺され、代わりに副会長であったルーリという男が会長に就任した。
ネテロに蟻討伐の責任をすべて被した反体勢の中心人物である。
ハンター協会は新体制の下で大きく揺れていた。


―ルーリ「ハンター総掛かりで王を討て!」

この命を受けた協会専門ハンター30名が王の餌になった。

王は今も東ゴルトーに拠点を置き、選別により念能力を覚えた人間の軍隊を率いている。

30名のハンターを食した王のオーラはより強固なものとなっていた。


モラウ「新会長はなんにも現場わかっちゃいね〜よ。闇雲に突っ込んでも王を倒せるもんじゃねぇって。」
協会事務方A「じゃあ、どうすればいいんだ!?我々は指くわえて見ているわけにはいかないんだよ。」


モラウはハンター協会の王討伐作戦会議に呼ばれていた。


一方王はコムギと軍儀を指していた。
王にとって、世界制服はいつでも可能なことであって別に興味もなかった。


73トグロ妹:2011/03/05(土) 19:52:44.16 ID:JumvTmCvO
No.320【繁殖】


王はコムギと軍儀を交わすうちに、コムギの才能と人間性に惹かれていった。

―キメラアントの性質上、王蟻は多種との交配によって種をばらまく。


王「コムギよ。近こう寄れ」

コムギ「総帥さま…」

王「目が見えるようになりたいか?」

コムギ「いえ、ワダすはこのままでいいです」


王「そうか…、これからは総帥ではなく メルエムと呼んでくれ」

コムギ「は…はい メルエムさま…」

―その夜、王とコムギは合体した
74名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/03/06(日) 22:11:33.93 ID:HWNAlW4NO
ゴン「キルア!俺の端末にメルエムの根城の見取り図を送れ!」
キルア「でもゴン1人では・・」
ゴン「うるさい!!言う通りにするんだ!」


10分後
メルエム「俺が悪かった、許してくれ」
ゴン「本当にすまないと思ってる・・」
ジャンケン・・グーー!!!!

HUNTER×HUNTER 24編〜完〜
75丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/07(月) 13:05:00.23 ID:5wEIzyUaP
>>66->>68の続き
妄想「蜘蛛壊滅編」その17です。

ゴムの壁に囲われ逃げ場のなくなったクロロの元へ、
無数のトランプを投げ込み続けるヒソカ。
ゴムの念弾に包まれたトランプたちは、壁の壕の中でひたすらに跳ね回り続ける!!
もう、数百数千の念弾を放り込んだだろうか・・
興奮とオーラの消費にはあはあと息を切らすヒソカ。
ゴムの壁の内部にはもう、クロロの正気を感じる事がない。
ヒソカは、念弾とゴムの壁を解除した。
そこにあったのは・・・・
血にまみれ、原型すらとどめていない、クロロであったもの。
静かに、静かに笑うヒソカ。
「・・・終わったな。クロロ・・・。」
そして、笑いながらも目の端から涙を流す。
「マチ・・。ようやく、終わったよ。」
涙を堪え、瞳を閉じるヒソカ。
その背後から・・・クロロの廻し蹴りがヒソカのこめかみに直撃する!!!
吹き飛ばされるヒソカ!
脳が激しく揺れ、目眩で視界と思考がぼやける。
「ク・・クロロ・・・・?」
倒れるヒソカをクロロが背中からマウントする。
「いい夢は見れたか?ヒソカ。」
クロロが左手でヒソカの両手をまとめる。
そして【人呪穴二(リフレクト・ビート)】
ヒソカの両手が【ラヴァーズ・ラバー】で一つに包まれる!!
「捕獲完了だ。」
脳震盪と、打つ手なしの状況、クロロの言葉への敗北感に・・
ヒソカはそのまま意識を失った・・・。
―――――――――――――――――――
ヒソカの頭に冷水が浴びせられる。
目を覚ましたヒソカ。
ヒソカは大木に縛り付けられ、体の自由を奪われていた。
クロロは本を眺めながら静かに言う。
「さて、ここでおさらいといこうか。」

76丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/07(月) 13:09:36.35 ID:5wEIzyUaP
「俺の能力【盗賊の極意(スキル・ハンター)】
幾数かの複雑な条件を満たす事によって相手の能力を盗むという能力なんだが・・
実は、この本にはもう一つ能力があるんだ。
【スキル・ハンター】第二の能力【王者の欲求(スキル・ステイル)】
相手の能力を一つだけ、物理的に盗むという能力。
君の虚像の仕組みを解明した時に俺は、君のゴムの壁を一つだけ盗んでいた。
そして君の【終演】が発動したと同時にその盗んだゴムの壁を使わせてもらったって訳さ。」
「そして次に俺を囲むゴムの壁の一つに勢いを付け突っ込み、
弾力で跳ね飛ばされると同時に【一間の迷宮(クレイジー・ベクトルルーム)】を発動した。
俺の体は、同じ運動量で辿り着く別の場所。つまりゴムの壁の外に飛ばされたんだ。」
「君が見た俺の死体は、俺が発動したゴムの壁に映し出された虚像。
油断しきっていた君の後頭部から俺の一撃って訳だ。」
ヒソカは正気の抜けきった表情でうつむき、クロロの解説を聞いていた。
「そしてもう一つ。とても大切な事を教えてやろう。
俺の【スキル・ハンター】第二の能力【スキル・ステイル】
この能力を知って生きている者は今、お前一人。
つまりお前の他にこの能力の存在を知っている者はいないのだが・・・
【スキル・ステイル】の発動条件は、
一つに盗みたい能力に直接手で触れる事。
そしてもう一つが、その能力の本質を発動者自身から聞く事。
それと、今お前の両腕を包んでいる【ラヴァース・ラバー】を跳ね返した
俺の【リフレクト・ビート】。その発動条件は、
一つにその能力を自分の身に受け、制限を受ける事。
一つにその能力が発動される瞬間を目撃する事。
そしてもう一つ、その能力の本質を発動者自身から聞く事。
・・・どちらも、君が能力の説明をしたり認めたりしなければ発動できない能力だったんだ。
君は・・・しゃべりすぎなんだよw」
くくくっと笑い、しかし優しい表情でクロロは続ける。
「しかしまあ。君の気持ちはわかるさ。
君は自身の心と力の弱さにより、大切な人を失った。
だからこそ、君は自分の強さを誇示し完全な勝利を掴む事にこだわっていた。
その気持ちが君自身をここまで成長させた事もまた事実。
しかし・・最後にはそれが君自身の敗北要因となったのさ・・。」
ヒソカは・・・・激しい虚脱感にショックを受けながらも、
力なくクロロを睨みつけた。
「・・君は強かったよ。やっぱり君の能力は素晴らしい。
負けた君を今なお生かし、ここまで解説をしてやってるのは、君に敬意を示しての事だ。
君に敬意を示し、そして頼もう。・・・君の能力が欲しい。」
ヒソカは黙ってクロロを睨み続ける。
にこにこと笑い、左手に【スキルハンター】
右手に真っ白な手袋をつけながら、ヒソカに近づくクロロ。
「君の能力を・・・俺にくれないか?」
ぺっ!とクロロの足元にツバを吐きかけるヒソカ。
と同時に!クロロは右手に具現化した金づちでヒソカの頬を撃つ!!
「ぐぼぉっっ!!!」
歯が半分以上砕け飛び、声にならない声を出すヒソカ!
オーラでのガードが利かない!?
優しく微笑むクロロ。
「たのむよ。ヒソカ。」
続いてヒソカの頭を金づちで撃ちつける!!
頭の骨が砕け、血が吹き出る!!!
さらに何度も何度も金づちで頭を撃ち砕くクロロ!
ヒソカの頭部は、既にその形を保たずにただの肉塊になっていた。
77丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/07(月) 13:11:57.56 ID:5wEIzyUaP
と、ヒソカが意識を取り戻した時
その首には涙と鼻水でぐしゃぐしゃになったヒソカの頭部があった。
「はあはあはあはあ!???・・・・あ??ああ・・・・?」
クロロはくくくと笑う。
「ああ。すまんw説明してやろう。
【心優しい拷問官(クラブデス・エンジェル)】
俺が最も気に入っている能力の一つなんだw
安心していい。この能力で具現化した凶器では、人を殺す事はない。
傷一つ残らないよ。あるのはただ、『痛み』だけだw」
息を荒らげ、呻きながらも言葉が出ないヒソカ・・。
「頼むよヒソカ。君の精神が壊れる前に・・・いい返事をくれないか?ww」
右手にハサミ、ペンチ、クギを具現化するクロロ。
ヒソカは・・・涙を溢れさせながら絶句した・・・。

それは、およそひと月ほど前のできごと。
クロロに勝利し、マチを連れ帰る事だけを胸に生きてきた十数年。
しかし結果は惨敗。完全なる敗北。
そして幾時間にも渡る拷問の末とは言え、クロロに己の能力を差し出してしまった事。
ヒソカの精神は・・・完全に壊れてしまったのかもしれない。
ヒソカの胸中にあったのは、ただただマチに会いたいという気持ちだけだった。
会って何を言うというのか、そんな事は何一つ頭にない。
ただ、マチに会いたい。それだけの気持ちで彼はその孤島に降り立ったのだ。
そのヒソカの渡来を初めに察知したのは・・・マチだった。
マチの【宿命の赤い糸(バンジー・ガム)】がカルトに発動されたと時を同じくして、
マチがヒソカの渡来に気がつく。
涙を流し、心を乱しながらマチが叫ぶ。
「ヒソカ・・・!?なんで・・・・!!」
「どいつもこいつも!!あたいの邪魔ばかりしやがる!!
信じていても!!裏切るんだ!!!みんな嘘つきだ!嘘つきばかりだ!!」
激しく泣き叫ぶマチ。
78丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/07(月) 13:15:01.77 ID:5wEIzyUaP
それは幻影旅団が結成されたばかりの頃。
それぞれが鍛錬を積み、流星街を去ろうとしていたその日。
ヒソカがふたたびマチの前に現れた。
「・・・行くんだね。マチ。」
「ああ。・・・ヒソカ。あんたには世話になったね。」
隠惨な過去はあろうとも、甘い記憶も失ってはいなかったあの頃。
「一つだけ・・・マチにお願いがあるんだ。」
ヒソカもまた、どこからか念の知識を得、己を鍛えていた事を知っていたマチ。
彼女は・・ヒソカの言葉を微笑み聞いていた。
マチの念糸の能力。ヒソカのガムとゴムの能力。
その2つの能力を寄せ合い。2人で発動した能力。
【永遠を約束する絆(バンジー・ガム)】
ヒソカとマチを繋ぐ、たった一本の絆。
距離を問わない永遠に途切れる事のない絆の糸は、
常にお互いの位置を把握する事ができ、どちらかが死ぬまで消える事はない。
「バンジーガム・・永遠の絆・・か。」
マチは思わず吹出してしまう。
それを微笑みながら見つめるヒソカ。
「・・・マチ。約束だよ。
いつかきっと、君を連れ出してあげる。
暴力と裏切りの満ちるこの街から。」
「・・・・?おかしな事を言うねw
あたいは今日、この街から離れるんだよ?
昔の約束なんて・・・気にする事ないさ。
あたいはこれから、ずっと夢見ていた事を叶えるんだから・・。」
ヒソカは・・・笑みを崩さない。
「約束、したからね・・・。」

それから数年の月日が流れ、ヒソカはまたもマチの前に姿を現す。
同じ幻影旅団の仲間として。
しかし・・・ヒソカはそこでその本性を現した。
『いつしかクロロとタイマンを果たし、クロロを殺す事。』
それを己の目的として公言していたのだ。
クロロはそんなヒソカを受け入れ、ただ笑っていた。
しかしそれはマチに対しての最大の裏切りだったのだ。
自分に新たな強さを与えてくれて、夢を叶え、街から連れ出してくれたクロロ。
何より、密かに愛を芽生えさせていたクロロへの殺意を公言するヒソカ。
その時から・・・マチの中でヒソカは邪悪な存在でしかなくなっていたのだった・・。
79ゴン:2011/03/09(水) 21:14:35.96 ID:VKn0QgK+0
HUNTER×HUNTERゴン追憶編2
クジラ島につく一行
船内ではクラピカとレオリオの紹介と、今回のミッションを説明。
ゴンの記憶の再生と、父親の捜索、目的の復活
ゴンが心配だというだけで、これだけの人間が動くことに、改めて感嘆するクラピカ。
クジラ島につくと、海賊がこの島を襲撃しているという情報が入る
ナックルが一目散に走りまわり、海賊は一網打尽
海賊「いつもここらの海域は、俺らの船を寄せ付けない海流があったんだが、急にそれが消えてな。」
ビスケ「まさか・・・ジンの身に何かってこと?」
ゴンの育ての親の家に一行が向かう。
80丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/15(火) 12:30:58.82 ID:L9ee3/B5P
丸猿生きてますホッシュ ノシ
仕事&親戚事情で収拾つかなくなっております。

81名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/03/21(月) 08:01:51.37 ID:3cpt5vcYO
丸猿氏大丈夫でおじゃるか?
マロ更新待ってるからね!
82名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/03/29(火) 14:59:41.89 ID:+VOkuwn+0
期待保守☆
83丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/30(水) 02:22:17.33 ID:doqjwf/aP
どうも丸猿です。

この度の震災に被災されました皆様には心からお見舞い申し上げます。
原発問題や計画停電などの影響は未だ国民皆様の不安の種となってはおりますが
少なくとも私の地元では食品の流通も落ち着き、休日には行楽に訪れる人々でにぎわい
のどかな日常を取り戻しつつあります。

私の方も被災地に近い親族との情報や物資のやりとりや
震災や計画停電に伴う仕事先での対応に追われる日々を過ごしてまいりましたが、
今ではもう共に落ち着きを見せ、趣味や創作に興じる時間も増えてまいりました。

これからまた、これまで通り時間の許される範囲での
妄想作品の創作、投下に励んでいきたいと思っておりますので
今尚このスレに訪れてくださっている皆様には
今後もまたお付き合いしていただけるようよろしくお願いします。

>>81
かの有名なおじゃる丸様までいらっしゃって下さるとは光栄です。

それでは今回も短くなってしまっていますが、
妄想完結シナリオ投下再開します。

84丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/30(水) 02:25:53.71 ID:doqjwf/aP
>>75->>78の続き
妄想「蜘蛛壊滅編」その18です。

心を許していたヒソカの裏切りを感じていたマチ。
彼女は・・裏切りという行為に対して執拗なまでに憎悪を抱く。
だから彼女は誰も信じない。誰にも心を許さない。
心を許せば・・・裏切られる。
・・・・それでも。誰かを信じたい。
彼女の心は、常に葛藤し、彷徨っていた。

信じた者に裏切られ続けてきた過去。
流星街での・・争い、憎まれ、傷つけられてきた過去。
そして今。カルトの裏切り。ヒソカの渡来。
その混乱と憎しみの全てを・・目の前のカルトへと吐きかける・・!
「みんな・・・!!みんながあたいを裏切りやがるんだ!!!
平気であたいを傷つけ・・!!踏みにじる!!!
卑怯者どもめ!!!だったら・・・みんな、みんなあたいがぶち殺してやる!!!!」
錯乱状態で泣き叫びながら、カルトを【宿命の赤い糸(バンジーガム)】で引き寄せ
容赦なく撃ち払い続けるマチ・・!!
激しい殴打の数に、カルトの体力は尽き、
ボロクズのようになすがままだった。
『体に・・・力が・・入ら・・ない・・。
ぼくはこのまま・・・殺される・・のかな・・・。』
力なくマチの表情を見る。
マチは・・完全に正気を失っている。
その表情を捉え、絶望的状況を確信するカルト。
『ごめん・・兄さん・・。ぼく・・もう・・ダメみたいだ・・。
最後に一目・・兄さんに・・・会いたかった・・・。』
意識が薄れていくカルト。
そして・・・目を閉じ、沈黙した・・・。
85丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/30(水) 02:29:19.89 ID:doqjwf/aP
意識を失ったカルトをなおもまた、【バンジーガム】で引き寄せるマチ!!
「死ね!!死んじまえええええ!!!!」
吹き飛んできたカルトに大きく拳を向ける!!
と!その腕を片手で横から払い、マチの横を抜け背後に飛ぶカルト!!
突然の反旗に瞬間思考の遅れるマチ!
そしてマチの背後に降り立ったカルトが、【バンジーガム】を引き込む!!
マチは背後に転倒しそうになるのを腕を抱え込み堪える!
カルトが・・・つぶやいた。
「・・・このションベン臭い小娘が・・・調子に乗るんじゃないよ!!」
カルトが自分の指に巻かれたバンジーガムに視線を送る。
「ふーん・・・おもしろい能力じゃないのさw
おおかた格闘に自信ありってとこかしら?www
ゴミの街で生まれたゴミ女がwwwずいぶん生きがってるじゃないwww」
カルトの言葉に・・・マチがさらに逆上する!!
「ゴミじゃない!!!ゴミって言うなああああああ!!!!!」
【バンジーガム】を引き寄せるマチ!!
と同時にマチに向かい突進するカルト!
自らマチの元へ向かえば、糸の伸縮は事を成さない!!
そのカルトを拳で迎え撃つマチ!
しかしカルトは拳を受ける直前にマチの足元へ滑り込む!!
糸の伸縮はカルトの身体を浮かすよりも先に、
マチの腕を足元に引き寄せる!!
足元をくぐり抜けたカルトが背後からマチの後頭部を撃つ!!
足元へ引き寄せられる体とカルトの一撃により前のめりに転倒するマチ!
そしてカルトはその隙にマチから離れ、そして回収する。
彼女の能力の源である、紙センスを!
『このガキ・・!!!力は今までと変わらない。
オーラの量も気配もこれまでと同様のもの。しかし・・・!
戦闘判断力がこれまでとは比べものにならない!!???
まるで・・・別人のように!!!』
急いで立ち上がり、カルトに向けて格闘の構えをとるカルト。
そして・・・ようやく気づいた。
カルトの目。白目の中に・・たった一つの赤い光が漂っている・・・。
カルトが紙扇子を広げ、表情を歪ませる。
「このゴミカス娘が・・・よくも私の可愛いカルトちゃんを痛めつけてくれたわね・・・。
どうやらあなた!!殺してあげた方が良さそうね!!!!!」
86丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/03/30(水) 02:31:56.56 ID:doqjwf/aP
カルトが豹変したちょうどその頃。ゾルディック家の廊下での事。
「奥様!!!奥様しっかりしてください!!!!」
髪を後ろに束ねた若い護衛が、ゾルディック家の婦人、
キキョウ・ゾルディックの体を抱き起こしていた。
その声に気付き、現れたのは護衛人のゴトーだった。
「・・・!?どうしたミキ!何の騒ぎだ!?」
「ゴトーさん!!奥様が・・・急に意識を失って倒れられたんです!!」
ミキの抱き起こすキキョウの表情をのぞき込むゴトー。
キキョウがその目を被っているスコープの中には、一人の和服の娘が映っていた。
「・・・そうか。ミキ。お前は奥様の能力を見るのは初めてか。
安心しろ。奥様はご無事だ。・・・これはキキョウ様の能力。」
「キキョウ様の意識は今、カルトお嬢様に憑依されている!」
それは操作系に属するキキョウ・ゾルディックの能力。
カルトが意識を失うのと同時に発動される能力!
【母の異常な愛情(チャイルド・プレイ)】
「・・・奥様が能力を発動している間。
その体は意識を失われる。・・奥様を寝室にお運びするぞ。」
キキョウを抱きかかたゴトーとミキが、長い廊下の奥へと消えていく・・。
87名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/03/30(水) 12:39:04.32 ID:LCSF68qL0
ご丁寧なあいさつありがとうございます。
今日やっと追いつきました。


期待しています。(U)
88名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/04/04(月) 23:06:08.48 ID:5JL7S01k0
保守してまってます☆
89名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/04/27(水) 08:34:22.77 ID:NtvRUGF7O
丸猿どのまだでおじゃるか?
90丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/08(日) 23:04:44.69 ID:a1E/01XjP
大変お待たせしました(汗
今日からまた少しずつ投下していきたいと思います。

妄想「蜘蛛壊滅編」その19です。

カルトは手に持ったセンスを振り上げる!
床に舞い落ちていた紙切れたちが一同に舞い上がり、カルトのソデの中に収まって行く。
あえて能力をすべてふところに収め、格闘の構えを取るカルト。
『なるほど。糸状にしたオーラを相手に結びつけて、強制的に間合いを詰める能力か・・・。
この能力が意図する通りに、なかなかの格闘の使い手のようね・・w』
マチは額に汗を浮かべ緊張する。
力もオーラも今までのものとは変わりない。
しかし・・・明らかにこれまでのカルトとは別人だ・・・。
感情を鎮め、警戒のかまえをカルトに向けるマチ。
「あらぁ??田舎育ちのゴミクズお嬢さんでも気づいたのかしら?www
そう。私はこの子の母親。今、カルトちゃんの体を動かしているのは、わ・た・しw」
カルトが・・・カルトの体を乗っ取る何者かが笑いながら言う。
マチが言葉を返す。
「あんたが何者であろうと・・!!!!
幻影旅団の敵はあたいが皆殺しにしてやる!!!!!」
ふたたびマチが動く!
91丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/08(日) 23:05:59.81 ID:a1E/01XjP
大きく身体をひねりながら【バンジーガム】を引きつける!
カルトの体を借りたキキョウは・・・あえて念糸に体をあずける!
真っ直ぐ引きつけられてきたカルトに裏拳を放つマチ。
カルトはその拳を足で受け、くるりと体を反転させる!
マチの正面で地に足をつけるカルト。
マチはその場でバク転をし、カルトの頭上にかかとおとしを浴びせる!
しかしカルトはそのかかとおとしをひらりとかわし、マチのふところへと入り込む!
カルトが手に持つ紙扇子でマチの首元を一閃する!
しかしマチは首元を腕でガードし、カルトの腹に蹴りを撃つ!
カルトは足を浮かせ、その蹴りを両手で受け止める。
蹴りの衝撃を手で受け止め、衝撃を打撃力から動力へと還元させる・・!
その衝撃を利用しマチと距離を取るカルト。
格闘の構えを崩さずにカルトは・・・
カルトの体に憑依したキキョウは思考を巡らせる。

『格闘の腕前は一人前・・・。
でも。その格闘の本質はとっても簡単ねwww
理想的で定型的な防御。そして強気の責め。典型的な「努力型」の格闘家w
それなら迎え撃つ手は簡単w定型的な防御と不定形な攻撃。』
カルトはふたたびセンスを開き、そしてほくそ笑む。
『そして。』
『この娘もたしか流星街の生まれだったわねw
ゴミの町で生まれ、努力によりここまでの格闘の腕を磨いてきた女。
性格は感情的で、しかし感情を収めるのも早い。とても冷静な子。
冷酷でありながら、甘えも見える。己に、世界に対しての甘え。
矛盾と深淵に満ちた心。捉えがたく、決して己の本心を見せない性格・・・。
なんて・・・なんてわかりやすい子なのかしらwww』
『相手の能力と格闘のスタイル・・・。
そして心の深淵さえ解れば・・・簡単に死なせてあげられるw』
92丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/08(日) 23:07:55.80 ID:a1E/01XjP
「もう気づいてるかしらぁ?わたしは今カルトちゃんの体を借りてるんだけど・・
私が動かせるのはカルトちゃん自身の体とオーラだけ。
つまりあなたはこれから、カルトちゃんの実力で殺されるのよ?www
カルトちゃんはね。あなたみたいなゴミの血統とは違うの(ハート
この私と、愛する主人の間で生まれ、愛されて育った大事な大事な娘。
そして私たちの血を継ぐ人殺しのて・ん・さ・い(ハート
あなたみたいな価値のないゴミ女がどれだけ修行をしてきたとしても・・・
カルトちゃんは、あなたなんかより何もかも優れてるんだからwww」
カルトがキャハハハと不気味に笑う。
「・・・・黙れ・・・。」
マチは体を震わせ言う。
「黙れ黙れ黙れええええええ!!!!」
理性を失ったマチがカルトを【バンジーガム】で引き込みつつ、己の身を飛び込ませる!!
念糸によって引き寄せられるカルト!
しかし・・・!正気を失ったマチの拳は更に単調なものだ。
その拳を跳び箱を飛ぶように両手で押さえ、マチのワキにすり抜けるカルト!
そしてカルトは立ち止まり念糸を掴み引き寄せる!!
体に勢いのついていたマチは反動で頭から背後に真っ直ぐ倒れ込む!!
その後頭部に、強烈な廻し蹴りを叩き込むカルト!
マチはなすすべもなく!地に叩きつけられる!!
93丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/08(日) 23:09:51.29 ID:a1E/01XjP
『底辺の人生からここまで努力のみで腕を磨いてきた娘・・。
このカルトちゃんのような小さな子供にここまで挑発されれば、我を失うのも当然よねw
確かに今のカルトちゃんの力ではこの女に格闘で勝つのは難しいわ・・。
でも。相手の動きと自分の動きをうまく重ね合わせれば、
この小さな体でも簡単にあなたを討つ事ができるのよw
相手がわたしの体を引き寄せるなら、わたしもまた相手に向かい走り込めばいい。
相手が拳を向けるなら、その拳を払えばさらにわたしの望む方向へ勢いを増す事になる。
そして相手の体制を崩し、倒れ込んだところへわたしの攻撃で迎えれば、
その衝撃は2倍にも3倍にもなり相手を討つ。』
激しく転倒し、後頭部の衝撃により体の動かないマチ・・・。
「く・・・!!」
かすむ目でカルトを睨みつける!
カルトは・・・紙センスを広げ空に躍らせる!
倒れているマチの目の前に舞い飛ぶ紙切れたち・・!
紙切れたちの束がマチの顔に目掛けて飛びかかる!!
【九十九紙(ツクモガミ)】
咄嗟に両腕で顔と首を防ぐマチ!
その腕に紙切れがいくつも突き刺さる!!
「まずはお得意の格闘。それを封じさせてもらうわね。(ハート」
94丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/19(木) 02:58:21.72 ID:L79SwbO/P
妄想「蜘蛛壊滅編」その20投下します。

ゆっくりと立ち上がるマチ。
その両腕には何十もの紙切れが突き刺さり、血をしたらせている・・。
血にまみれた腕を胸の前に構えるマチ。
カルトがクスクスと笑う。
「その腕ではもう満足に拳をふる事もできないじゃないw
おとなしく諦めれば楽に死なせてあげる事もできるわよwwwwww
・・・さあてw一体何があなたを立ちあがらせてるのかしら?www」
ぜえぜえと息をあげながら・・・マチが返す。
「それは・・あたいが、幻影旅団だからだ・・!!」
カルトが笑う。
「幻影旅団ねwもちろん知ってるわよwww
弱い人たちから金品を奪うこそ泥集団でしょ?wwwwww」
「!!!・・・ちがう!!!私たち幻影旅団は!!」
「なにが違うのかしらあ?wwwwwwwww
弱い者を傷つけ、殺し、奪う。
あなたたちのやってる事はそういう事でしょ?www」
「やめろ・・・言うなああああああ!!!!!」
逆上したマチがカルトに飛びかかる!!
それをひらりと横にかわし、手のひらでマチの背中を押すカルト。
マチは・・・倒れ込んだ。ただ『押された』だけのマチが。
【千代紙(チヨガミ)】
倒れ込んだマチの背中に無数の紙切れたちが突き刺さる!!
「うあああああ!!!!!」
「ふふふふ・・・w
ゴミの街からはい出てきたハエどもが・・・
こんな小さな女の子にすら劣る粗末な力で我が物顔して。
弱い者からの略奪という汚らしい掃き溜め意識をまき散らして。
なあにが幻影旅団よwwwwwwwww
・・・・・・あなたが命を振るい立たせて守っているものってのは・・・
そんなちんけなものなのかしらあ?wwwww」
マチの表情には・・もう、怒りの表情は残っていなかった・・・・。
蒼白した顔で・・・地を見つめていた。
「・・・・違う。あたいが・・・あたいが守ってきたものは・・・。」
キキョウの意識を持つカルトは・・・
口元に笑みを浮かべながら冷たい目でマチをみつめる。
「・・・・・団長の、クロロの旅団を、守るんだ・・・!!」
その言葉にカルトは、ぶきみな笑みで表情を歪めた・・!
『見つけたわwwwあなたのwww心のほころびwwwwwww』
95丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/19(木) 03:01:43.52 ID:L79SwbO/P
「ほーーーーーほっほっほっほっほwwwwwwwww」
高らかに笑うカルト。
「なるほどwwwあなたの闘う理由wそれは、旅団の団長って訳ねwwwwww」
マチはふたたびよろよろと立ち上がり・・・生気の抜けた表情でカルトを睨みつける!
「そのクロロとやらを愛してるの?
・・それとも愛してもらった事があるって事かしら?」
マチは・・・わずかに視線をそらした。
「wwwその反応はwww図星って事のようねwww
・・・さあて。クロロがあなたを愛したのは・・・何回くらいでしょ?
まさか1回2回って事はないはわよね(ハートwwwwww」
マチの表情が・・・さらに固まった。
「知ってるかしら・・・?男にとって体を重ねるってのは、
愛情表現ではあるけど、愛ではないって事www
相手を愛し、愛されたいと思う男は、長期的に『愛の表現』をしてくれるものなの。
うちの主人だって・・今でもとっても元気なのよ(ハート
それは男が、体を重ねる事が女にとっての愛だと知っているから。
そして逆に!ソレが女にとっての愛だと知っている男は、
時に嘘の愛情表現としてソレをする事があるのよw
例えば愛情表現が1度2度であるならば、
それは自分の快感を求めてのものか・・・虚構の愛情で女を利用しようとしての事。
さらに言えば、例え一時的に頻繁に抱いてくれたとしても、
それが長期にならなければ、それは一時的な快楽を求めたものだったか、
愛に冷め、愛情表現を怠っているかって事なの。
まさかあなたとクロロの愛ってのは、そんな虚構のものじゃあないわよね?wwwwwww」
マチの顔は・・・完全に生気を失っていた・・。
「あなたの能力。これって確かに戦闘の能力としてはとても素晴らしいものよねw
その能力からすると・・・あなたは戦闘要員。ようは先頭切って闘いに立つタイプよね?
旅団を守る事。クロロのために闘う事。それがあなたの愛情表現なのはわかるわぁ。
でも・・・あなたは今でもクロロから愛されてると感じる事はあるかしら?wwww」
「世界中の人間から恨まれ、命を狙われるこそ泥集団の仲間として迎えwww
先頭切って死にに行く戦闘要員としての能力を磨かされwwwwww
はたしてあなたはクロロにとって・・・愛する女かしら?それとも・・・・・・www」
カルトはとても愉快そうに笑う・・・。
「・・・・ううううう・・・・
うあああああああああああ!!!!!!!!!!!」
マチは泣き叫びながら、カルトへと向かい突き走った!!!
もはやカルトは・・・迎い討つ事もなく笑っている。
走り込んできたマチの肩をぽんと叩き、横へと避けるカルト。
マチは再び身を崩し・・・・沈黙した。
96丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/19(木) 03:04:30.67 ID:L79SwbO/P
『格闘において・・・本当に恐れるべきは、格闘術でも能力でもない。
・・・格闘を極めた物が本当に怖れるものは。精神力。
格闘を極めた達人が、なんの技術もないぽっと出の新米に負けるというのは、
格闘の世界では実によくある事なのよ・・・w
それは、覚悟の違い。精神力によるものである事が多い。
たとえ己の体力の全てを失っても、オーラの全てを消耗してしまったとしても、
気力のみで立ち上がる者というのは珍しくない。それは特に、力の弱い者であるほど。』
『だからわたしは・・・この娘の心を読み謀った。
ゴミの街流星街で生まれ育ち、努力と修練により格闘の腕を磨いた女。
でもこの娘・・・幻影旅団に染まるには純粋すぎるwww
感情的でありながら自分の気持ちを治めるのも早い。
それは、何かとても純粋な動機で自分の居場所を守っているから。
心の支えを汚されれば怒り狂い、しかしその支えのために心を治める。
そしてそれと同時に。流星街でのつらい経験を心に抱えているって事ねw
自分では純粋で真っ直ぐな心を持ちながらも、それを押し殺す事に馴れてしまっている。
とってもかわいそうな子wwwwww』
『そして相手の心さえ読めれば、それを潰すのはとっても簡単w
まずはこの子の自慢だった格闘で打ち負かせる。
このか弱い小さな子供に自慢の格闘で負かされたんだから、心を乱すのは当然よねw
乱した心にはほころびができる。
そのほころびからゆっくりと心を掻き崩していく・・・w
この子の場合は・・・団長とやらへの愛情って訳ねw
それが本当の愛か虚構かなんて知らないわ。
わたしはただ、疑わせるだけwwww
でも、ただ一つの心の支えとなっていたもの。
その支えに疑いを持てば・・・・簡単に心は崩壊するwww』
崩れ落ち、立ち上がる気配のないマチ・・・。
『闘う理由を奪い、生きる理由を奪えば。心は簡単に崩壊する。
心の崩壊。精神力の崩壊を果たせば、人はもう闘えない。
体力の失った人間が気力だけで立ち上がる事はあっても・・・
気力を失った人間は、例え体力が残っていても、二度と立ち上がる事はない。』
97丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/19(木) 03:08:11.21 ID:L79SwbO/P
心の支えを打ち壊され・・・闘う理由を失ったマチ・・・。
マチは、完全に戦意を喪失させていた・・・。
『・・・わかって・・・いた。
本当は、わかっていたんだ・・・・・。
あの、裏切りと・・・奪い合い、傷つけ合いの街・・流星街を離れ・・・
救い出してくれた・・・幻影旅団。
でも・・その幻影旅団でやってきた事は・・奪い、裏切り、傷つけるという事。
あの街にいた頃から・・・結局なんにも変わってないんだ・・・。』
マチは、ただただ・・生気を失い感情のない表情で想いを巡らせていた・・。
『クロロ・・・あなたが・・・
あたいを利用していただけってのも・・・薄々勘付いていた・・・。
でも・・・信じたかったんだ・・・。
あたいに力をくれ・・・あのゴミの街から救い出してくれたクロロ・・。
流星街に裏切られ・・ヒソカに裏切られ・・・カルトにまで裏切られた・・・。
あなただけは・・・クロロだけは・・・あたいを裏切ってないって・・・
信じていたかった・・・・。』
【万紙(ヨロズガミ)】
倒れているマチの頭上に・・・・
無数の紙切れが大きな塊となって舞い飛んでいた。
その時・・・・。
いまさらになって、改めてマチの意識に入ってきたもの。
それは・・・ヒソカと繋がっていた【永遠を約束する絆(バンジーガム)】
『そうか・・・。ごめん。今頃気づいたよ・・・・・。
ヒソカ。あんただけは・・・・あんただけは・・・あたいを裏切っていなかったんだね・・・・・。
ずっと・・ずっとあたいを見守ってくれていた・・。』
マチの脳裏に、優しいヒソカの微笑みが浮かんだ・・・。
あの頃の・・優しい、暖かい微笑み。
『・・・マチ。約束だよ。
いつかきっと、君を連れ出してあげる。
暴力と裏切りの満ちるこの街から。』
「信じて・・・いいんだよね・・・。
あたいを・・・この裏切りの街から・・・・救い・・出して・・。」
うわ言のように呟くマチ。
マチの瞳に、涙が滲み出す・・・。
『約束、したからね・・・。』
微笑むヒソカの表情。
瞳を閉じたマチの目から・・・涙があふれ出る。

98丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/19(木) 03:09:20.30 ID:L79SwbO/P
【八百万紙(ヤオヨロズガミ)】

突如紙切れの塊が舞い落ち、マチを覆い尽くすように付き刺さる!!!
紙切れたちの全てが突き落ち、そして散らばっていったその跡には・・・・
腰から上が跡形もなく消え失せたマチがいた・・・・。
「ゴミの処分。か・ん・りょ・う・ねwwwwww」
カルトは紙センスで口元を押さえ、高らかに笑った。
その一室には、ただただカルトの笑い声だけが響き渡っていく・・・。

戦場の場となっているその孤島に渡来し、
ただただマチに会うために・・・弱った体を引きづり歩いていたヒソカ。
ヒソカは・・・自分の薬指に巻かれていた一本のオーラが、消え去っていくのを感じた。
【永遠を約束する絆(バンジーガム)】
ヒソカとマチを繋ぐ、たった一つの絆。
どちらかが死ぬまで、永遠に切れる事のないその糸が・・・・
断ち消えていく・・・・。
ヒソカは・・・・生気の失せた表情、壊れかけていた心で、消えいく糸を眺めていた。
そして・・・気付く。
焦点の失われていた瞳が大きく開き、目から涙をにじませる・・!
「マチ・・・?」
指に繋がっていた絆の糸は、空に混ざり完全に消えていった・・。
「ぐ・・・う・・うううううう・・・・・!!!!!」
声にならない声で・・泣き崩れるヒソカ。
ヒソカは・・・マチから遠くないその場所で・・・・
マチの死を感じ取っていた・・。

【マチ死亡】
99名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/05/19(木) 16:54:28.62 ID:FESH6uIf0
マチ死んだかぁ…

おk…
100名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/05/22(日) 14:00:21.78 ID:ND57JjYXO
何かヒソカの性格違うぅ
父でも苦戦した団を圧倒する母ありえねぇ
101名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/05/22(日) 14:43:25.67 ID:8x4nI79AO
団長とマチじゃ格が違うだろ
102名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/05/22(日) 23:14:50.54 ID:ND57JjYXO
○団にかかわるな
×団長にかかわるな
103丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/23(月) 00:50:56.96 ID:ZC1fwYHSP
>>99
>>33
正直、シズクよりはマシだと思いますw

>>100
>>101さん>>102さんのおっしゃる通り
シルバが幻影旅団の1人を倒した時、
「割に合わない仕事だった」とは言っていましたが
どう見てもシルバは無傷で圧勝の雰囲気でした。
さらに、この妄想シナリオではキキョウは精神破壊を得意とするキャラに仕立てたので
シナリオ中「精神の弱いキャラ」に仕立てたマチに圧勝するのは簡単な事でした。
さらにこれも以前に言いましたが、
今回のシナリオではあえて各キャラクター設定をぶち壊しにいっていますw
若干違和感はあると思いますが、できるだけ無理のない構成をがんばってみています。

これだけ書いてもまだwordで100ページ弱なんですよね・・・。
改めて文を書くという事の難しさを痛感しています。
それでは投下できるうちにどんどん投下しちゃいます。
妄想「蜘蛛壊滅編」21です。
104丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/23(月) 00:55:21.87 ID:ZC1fwYHSP
洞穴の最奥。
幻影旅団の団長であるクロロと一人の女が間近に迫るその場所では・・
また一つのバトルが決着を迎えようとしていた。
シズクの体を捕えるように巻き付くクラピカの鎖。
【束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)】
強制『絶』の能力を持つその鎖がシズクの体を拘束し始めていた・・。
・・・が。間一髪!
シズクは、その鎖が自分の体を拘束するその間際に
体と鎖の間に掃除機のホースを挟み込み、完全拘束を防いでいたのだった!
体の前にデメちゃんのホースを構え、腕を伸ばし堪えるシズク。
しかし・・・クラピカの鎖は尚も強くシズクの体を捕らえようとしていた。
『くっ・・・!すごい・・・締め付けだわ。
それに・・・どんどん力が抜けていく・・・!!
これが、ウヴォーや団長の言っていた「強制絶」の鎖か・・・。』
その鎖の締め付ける力はどんどん増していき、体に迫ってくる。
ホースで力いっぱい押し返すが、腕の力を失いホースごと拘束されるか・・
あるいは絶の効力によりデメちゃんが消え、抵抗するすべもなく拘束されるか。
いずれかの結果が目前に迫っている事は、シズクにも容易く理解する事ができた・・。
その時。シズクの脳裏に巡っていた思考。
それは己の身の心配ではなく・・・蜘蛛。幻影旅団の存続の事のみだった。
『この鎖野郎の言葉からも・・おそらく今、団長はこの広間へと向かってきているはず。
団長と鎖野郎が対峙した時。わたしがこの鎖に拘束されている状況は非常にまずい。
わたしの能力は蜘蛛にとってなくてはならない能力。
もしこの能力を持つ私が鎖野郎に拘束され、人質として扱われたら
団長は自分の命を犠牲にしても蜘蛛の存続を・・・
わたしの開放を選択する可能性が高い・・!
でも・・・やっぱり今の幻影旅団には団長の存在が不可欠だわ・・。
蜘蛛が守るべきもの・・。それは、わたしの命なんかじゃない。
わたしの能力。・・・・団長は守る。そして、わたしの「能力」も。』
シズクは自分の体に残ったわずかな力を振り絞り・・・
デメちゃんの口を自分の頭に向け直した。
「・・・・わたしに・・恐怖心なんてものはもうない。
わたしに残っている心は『蜘蛛への忠誠心』たったそれだけ。
でも・・・。このたった一つの心。『忠誠心』を失ってしまったら・・
今ここにあるわたしという存在はどうなってしまうのかな・・。」
シズクは目を閉じ・・・そして呟いた。
「デメちゃん。・・・お掃除、していいよ。」
シズクの頭に向けた掃除機の口が、大きな音を立てて風を吸い込む。
広間に、掃除機の吸引の音が長く長く響いていった・・・。
105丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/23(月) 00:59:52.15 ID:ZC1fwYHSP
幻影旅団の団員達はみな、口を揃えて言う。
「シズクの能力は『レアモノ』だ。」
「幻影旅団にはシズクの能力が不可欠。失ってはいけない能力なのだ。」と。
シズクの具現化掃除機デメちゃん。
物の量や大きさに関わらず、掃除機の中に吸引し収める事ができる。
そして全く別の場所で吸引した品物を取り出す事ができるという能力。
・・・その能力は、確かに特殊で便利なものではある。
しかし、それは「レアモノ」・・貴重な能力と言えるほどの能力でない。
彼女の能力が幻影旅団にとって必要とされているその理由は、
彼女の「真の能力」にあった・・!

【シズク】

彼女は・・流星街の出身ではあるが、幻影旅団初期のメンバーではなかった。
幻影旅団が彼女と初めて出会ったのは・・・
幻影旅団という盗賊集団の名が徐々に世界に知れ渡り始めた頃。
彼らが街を捨ててから、初めて流星街への帰還を果たした時の事だった。
彼等が街に帰還して耳にした名前。
それが「狂気の少女」シズクの名だったのだ。

シズクは・・・彼女は幼い頃に流星街に捨てられていた孤児だった。
彼女が流星街の中で育っていったその中で、その意識にあったもの。
「ワタシハ・・ステラレタ。イラナイカラ・・ステラレタ。
ゴミニウモレタコノマチニ・・ゴミノアツマルコノマチニ・・・・。
ゴミノヨウニステラレタ・・・・。」
「うあああああああああ!!!!!!!!」
彼女の心の中は・・常に、狂気と絶望。悲しみ。怒り。
およそこの世の全ての負の心に支配されていた。
失意と失望の中、生気なく沈みこむ。
泣き、わめき、叫ぶ出す。
狂ったように暴れ、多くの人間を傷つけ、殺め、そしてまた深く沈む・・。
狂気に支配された少女。
その少女を救い、幻影旅団への入団という道を示したのは・・
幻影旅団初期メンバー。パクノダだった。
106丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/23(月) 01:04:12.76 ID:ZC1fwYHSP
彼女が幻影旅団に入り、念という力を手にした時、彼女が発動した能力。
それは、大きな犠牲と覚悟によって発動する事を叶えた
「いらないゴミを消し去るための能力」だった。
【心を食べる天使(デトックス・メンタル)】
自分自身の中にある心を、具現化した掃除機に吸引させたシズク。
狂気。恐怖。怒り。悲しみ。全ての心を掃除機に飲み込ませ、
彼女自身の心の中に残ったのはたった一つ。「幻影旅団への忠誠心」。
そして次に、1日1度。自分自身に発動する事を誓約に発動した能力。
【記憶を食べる悪魔(デリート・メモリー)】
シズクは、「幻影旅団への忠誠心」と「自分が幻影旅団であるために必要な記憶」
それ以外の心と記憶の全てを自身の能力のために捧げた。
シズクの心と記憶を喰らった掃除機は、
自分自身の意志で動き、狂声をあげ、さながら生き物のように変化していった。
【心を食べる天使(デトックス・メンタル)】
【記憶を食べる悪魔(デリート・メモリー)】
彼女は、この自我を持った掃除機を2つの能力から「デメちゃん」と呼称する・・。

クラピカの念の鎖。
【束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)】がシズクの体を完全に捕えた。
強制絶の効力と強固の拘束を誇る鎖。
クラピカは、己の勝利を確信していた・・。
「安心しろ。女を傷つけるようなマネはしない。
ただし、お前には団長への人質として役立ってもらう・・。」
シズクに言葉を向けながら歩み寄るクラピカ。
・・・しかし!クラピカはそこで彼女の異変に気づいた。
「・・・ア・・・アア・・ア・・」
小さな呻き声を漏らしながら地を見つめるシズク。
目からは完全に生気が抜けており、口からだらしなくよだれがあふれ落ちている。
ズボンは濡れ、小さな水たまりができていた・・・。
「!!?なんだ・・・?これは・・・いったい・・・。」
シズクのあまりの変わりように動揺するクラピカ。
その時・・!!
「げwwwげげげげwwwwww」
クラピカの背後上空から何者かの奇声が聞こえた!
107丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/05/23(月) 01:05:32.55 ID:ZC1fwYHSP
即座に背後を振り返るクラピカ!!
しかし・・・そこには何も見当たらない・・。
「げげげwwwwげげげげwwwwwwwww」
さらに背後から奇声が響く!
奇声は凄まじい速さで室内を移動してまわっている!?
声のした方に【導く薬指の鎖(ダウジングチェーン)】を向けるクラピカ!
鎖は何者かの姿に反応し、クラピカの腕をその者に導くが・・・
早すぎる・・・!!
鎖に導かれた腕がぶんぶんと振り回され、体が腕について行かない!
鎖に引っ張られた腕により体制を崩してしまうクラピカ!
そこに!!その者が姿を現した!!
シズクが手に持っていた掃除機。デメちゃんだ!
吸引口がクラピカの頭を打ち付けようと迫ってきたのを、
クラピカは鎖でホースを押さえ食い止める!!
しかし!ホースをぐにゃりと曲げ掃除機の胴体がクラピカの左脇に体当りをしてきた!!
「ぐ・・・・!!!」
胴体を蹴飛ばし、掃除機を払い飛ばすクラピカ!
「ぐぎぇぎぇぎぇぎぇぎぇぎぇwwwwwwwwwwwwww」
掃除機のデメちゃんはまたも不気味に笑い、猛スピードでクラピカから離れていった!!
『この女・・!どういう仕組みかはわからないが・・・
自分自身の意識を犠牲に、掃除機に意思を持たせたという事か・・!!?』
108名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/05/23(月) 20:13:55.05 ID:8F8Zpsn4O
結局マチが抱かれた云々のくだりいらなくね?
富樫だったらそんな安易な手法ではなく精神的な描写で表現するんだろうなw
109名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/05/23(月) 22:37:12.94 ID:8F8Zpsn4O
一番の黒幕のクラピかが苦戦したらあかんやろ
ここはすんなり流すべきじゃね?
110丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/03(金) 23:25:07.62 ID:YIcq0qoZP
相変わらず遅筆でごめんなさい。
+忍法帳リセットで書き込みの文字数制限がひどいです・・・。
妄想「蜘蛛壊滅編」その22いきます。

再び凄まじい速さで辺りを走り回る掃除機のデメちゃん。
その素早さは、目で追うどころかオーラで探知する事すらも叶わない。
額に汗をにじませながら掃除機を視界に捕らえようと試みるクラピカ。
そして同時に、生気を失っているシズクを目の端に捉える。
『この掃除機はたしかにこの女の具現化した能力・・。
しかし俺の【チェーンジェイル】はたしかにこの女を拘束している。
従ってこの女自身には「強制絶」の効力が発動しているはずだ。
しかし・・・この掃除機が今もなお実体化しているという事は・・
なんらかの仕組みでその能力の主体が彼女から掃除機自体に移ったと考えるのが妥当だ。』
111丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/03(金) 23:27:31.61 ID:YIcq0qoZP
『つまり・・今、俺の敵は、この掃除機自身・・。
この掃除機は幻影旅団のメンバーではないから俺の【チェーンジェイル】は使えない。
正面からの肉弾戦で挑むしかないという訳か・・!』
クラピカはシズクから【チェ−ンジェイル】を解き放ち、
さらに鎖を掃除機による次の攻撃へと備えた!
「げwwwげげげげwwwwwww」
不気味な笑い声を放ちながら凄まじい速さで飛び回る掃除機。
そして掃除機のデメちゃんが再びクラピカへと向かい飛びかかっていく!!
目の端でその掃除機の行動を捉えていたクラピカ!
自在に動く鎖がクラピカの目の前に格子の壁を作る!!
「がぎーーーーーーーーーーん!!!!!!」
掃除機が鎖の壁に衝突し重い音を響かせる!
112丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/03(金) 23:30:13.91 ID:YIcq0qoZP
が・・!ホースの口が勢いをつけたまま壁の横から滑り出ていき、
掃除機の胴体もまたホースに引っ張られ鎖の壁から滑り出る!
胴体ごとクラピカに突進する!
「くっ!!」
それを鎖を巻きつけた両手で抑え込むクラピカ!
しかし掃除機のホースが跳ね回り、クラピカの肩と頭をバンバンと叩きつける!!
クラピカはその一撃一撃の重さに頭が眩み、思わず目をとじてしまう。
それは一瞬の事。しかし、次に目を開いた時、クラピカの目の前には・・
デメちゃんの口。ホースの吸引口がクラピカの正面を捕らえていた!!
デメちゃんの口から大きな吸引音が響いた!!
咄嗟に頭を横に避け、手に持っていた掃除機の胴体を放り投げるクラピカ!!
「ぐぎゃぎゃぎゃぎゃwwwwwwwwwwwwwww」
デメちゃんは嬉しそうな狂声を響かせ、またも猛スピードで走り消える!
113丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/03(金) 23:32:24.86 ID:YIcq0qoZP
「ふっ・・・・はあ・・・・・」
息を切らせるクラピカ。
『な・・・んだ・・・今・・・一瞬・・意識の溶けていくような感覚が・・。』
何か大切なものを失った・・・。そんな感覚を覚えるクラピカ。
しかし、自分の失ったものが何なのか・・それすらもわからない。
己を失ったかのような消失感。
それと同時にますます冴え渡るような戦闘の高揚感を体に感じる。
『・・・大丈夫。旅団への怒り。一族を失った悲しみ。旅団への復讐。
私に必要な気持ちは、何一つ失われていない・・・!』
「問題ない・・!今は、目の前のこいつ!
この掃除機との戦闘への集中!!それができていれば十分だ!」
114丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/03(金) 23:35:03.22 ID:YIcq0qoZP
三度クラピカへと向かい来る掃除機のデメちゃん!!
今度もまた!クラピカはしっかりとそれを視界に捕らえている!
掃除機を向かい討つクラピカ!!!

その時!
クラピカの耳にかすかに届いたその音・・。
クラピカのいるその広間へと通じる入口。その一つに現れた足音・・!
クラピカは!足音の元へと振り返る!!!!

右手に黒い本を、左手に大きな地図を抱えた男・・。
幻影旅団の団長。クロロが・・クラピカのいるその部屋へとたどり着いた・・。
クロロは・・何も言葉を発さずに左手の地図を見つめていたが、
やがて冷たい目でクラピカを見据えた・・!
クラピカはクロロの登場に視線を反らす事ができない・・!
115丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/03(金) 23:37:05.66 ID:YIcq0qoZP
そして、クロロの背後から現れたもう一人の人物・・・
クロロがシャカと離れた際に、彼の能力によって具現化されたその者の姿に、
クラピカはさらに目を見開いた・・・!!
「・・・・・パクノダ!!?」
シャカの能力を知らないクラピカは、目の前の後景に驚愕していた・・。

そして!クラピカへと飛びかかってくる掃除機!!
クラピカは我を取り戻し、掃除機を両手で抑え払いのけた!
しかしくるりと半回転した掃除機は再びクラピカへと飛びかかる!!
抑えきれない!!
クラピカは腕でその掃除機の突進を防ごうとした!!
116丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/04(土) 01:55:29.21 ID:IyOkQbS/P
そこに、素早く掃除機を取り押さえたのはパクノダだった!!
「ぐげ!!?ぐげぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!」
激しく暴れ回る掃除機の背後からホースと胴体を片手と足で抑えつけるパクノダ!
そして同時に!クラピカの背後にまわり残った片腕でクラピカの首元を締め上げる!
「・・・教えてちょうだい?クラピカ・・
『今、この場所であなたに起きた事の全て』を・・・!!」
パクノダの能力が発動する!!
クラピカの記憶がパクノダへと流れ込んでいくが・・・
クラピカは首をしめられたままパクノダを背負うようにしゃがみ込む!
投げ飛ばされる形になったパクノダは、クラピカから腕を放し、軽やかに着地した・・!
クラピカを抑えられたのは一瞬の事。
しかしその一瞬の中でパクノダがクラピカから得た記憶・・。
117丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/04(土) 01:57:37.39 ID:IyOkQbS/P
シズクの具現化した掃除機デメちゃんは、
最後に吸い込んだものは再び吐き出す事ができる。
もしデメちゃんが「最後に」吸い込んだものが「シズクの心」であれば・・
シズクに心を戻す事はできるはずだった・・・。
しかし・・パクノダが見たクラピカの記憶の中では・・・
「シズクの心」を吸い込んだ掃除機は、その後にクラピカの意識を吸い込んでいた・・。
つまり、もう・・・シズクは・・・・。
表情を凍らせるパクノダ・・。
クラピカはゲホゲホと息を切らせながら、鎖をパクノダへと向けた!!
118丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/04(土) 02:00:01.22 ID:IyOkQbS/P
「パクノダ!!」
クロロの叫び声に我にかえるパクノダ!
その鎖が自身に向かう前に、パクノダは掃除機を持ったままクロロの元へと戻った。
「団長・・・シズクが・・・。」
「話は後だ!!シズクを頼むぞ!!」
クロロの言葉に黙ってうなずくパクノダ。
パクノダは正気を失っているシズクの肩を掴む。
そしてクロロはパクノダの背中に触れながらあの能力を発動した!
【ゲームの達人(ダンジョン・マスター)】第二の能力【再階の刻(ミッション・リセット)】
室内から消えるパクノダとシズク!
そしてその広間に残ったのは・・・・
クラピカとクロロの2人だけだった・・・。
119名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/22(水) 19:30:40.32 ID:CKk0DPS/0
120丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/22(水) 23:13:13.03 ID:wvdhxU85P
妄想「蜘蛛壊滅編」その23です☆

「げほっ!げほっっ!」
パクノダに締め付けられた首を押さえ、咳き込むクラピカ。
やがて「ふーっ」と息をつき・・冷たい瞳でクロロを睨みつける。
静かにお互いに視線を交え、対峙し合う2人・・。
「・・・久しぶりだな。クロロ。」
「・・・ああ。クラピカ・・。」
お互いに敵意と警戒心は満たらせつつも、次の行動には出ない。
「・・まさか君の方からコンタクトを取ってくるとはな。一体どういう風の吹き回しなんだい?
俺の首を取ったとしても蜘蛛は死なない。それを君も理解し・・
だからこそ君はあの時蜘蛛から手をひいた・・。
俺はそう考えていたんだが・・考え違いだったのかな。」
クロロの言葉にクラピカは続ける。
「・・・そうだな。わたしはお前等蜘蛛によって大切な家族を奪われ・・
そうして蜘蛛への復讐を誓った。
しかし、あの頃の孤独だった頃と今では私のまわりを包む状況は大きく変わった。
私には・・仲間ができ。そして貴様ら蜘蛛の一味の中にある絆というものも知った。
そしてこの『仲間の絆』というものの大きさを知り、
私は、自らの仲間のためにも・・貴様ら蜘蛛への復讐を断念した。」
クラピカの脳裏に浮かぶ「仲間たち」の姿。
ゴン。キルア。レオリオ。
そして・・笑顔で笑いかけるバショウ。センリツ。・・・ネオンの姿。
しかしクラピカは緋色に染まる瞳をさらに冷たく光らせ、クロロを睨みつけた。
「だからこそ。今度は私の仲間たちを守るためにも・・!!
貴様らを捨て置く訳にはいかなくなったんだ!
私の【律する小指の鎖】を除念により解除した貴様が・・
再び私の仲間を奪って行くその前に・・!
そして何より!かつての仲間を奪った貴様へのせめてもの復讐に!
私の命を賭してでも・・!クロロ!貴様だけは地獄へと導いてやるためにな!!」
クラピカは左手の鎖を響かせ戦闘の構えを取る。
クロロは「ふっ」と静かに笑い・・手に持つ地図を消し黒い本のページをめくった。
お互いに戦闘の体制となるクロロとクラピカ。
長い復讐劇の最後となる死闘が・・ついに始まってしまった・・。
121丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/22(水) 23:16:26.38 ID:wvdhxU85P
【クラピカ】

クラピカの有する念能力、己の左手に具現化させた鎖には・・
彼の「誓約」と「覚悟」によって発動の叶った特殊な能力が5つある。
自然治癒の力を強化し傷を癒す能力を持つ【癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)】
肉体の拘束と強制絶の能力を持つ【束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)】
探索と攻撃の2点を兼ねる能力【導く薬指の鎖(ダウジングチェーン)】
掟の遵守を強制させる能力【律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)】
この4つの能力の中でバトルに使用できる鎖は薬指のただ一つ。
中指と小指の2つの鎖は、旅団の団員を無傷で捕らえ、その言動を掌握し
旅団の一味全体の行動を支配するために作られた能力だった。
4つの能力を、癒し、攻撃、束縛と制御に振り分けた鎖。
それは全て、「幻影旅団への復讐」それだけを目的として発動された能力だった。
そして・・
そして残されたもう一つの能力。【人差し指の鎖】
それは、彼の思い描いていた復讐のシナリオが完墜された際に、
その最後に使われる事となっていた「切り札」となる能力。
復讐を果たす最期の時まで使われる事はない禁断の能力。

クラピカは・・この最期の能力は、もはや使われる事は永遠にないと感じていた。
大切な仲間ができ・・復讐という行為の無意味さを知った今、
その能力を使う事は仲間たちへの裏切りさえも意味する・・・。
クラピカは、復讐よりも大切な気持ちを仲間たちの存在によって思い知らされたのだ。
その気持ちは今回の計画を実行するにあってももちろん心に心底にあった。
彼が今回の計画に参加したその理由は、あくまで仲間であるキルアの手助けをするため・・
そして何より。もう二度と、大切な仲間を奪われないように仲間を守るため。
ただそれだけが目的だった。
計画が開始された「その時までは」・・・。
122丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/22(水) 23:18:22.56 ID:wvdhxU85P
クラピカは【導く薬指の鎖】を躍らせながら、クロロの間合いへと飛び込んだ!!
クロロは己の能力すらも使用せずともそれらを華麗にかわし続ける。
のんびりと【盗賊の極意(スキルハンター)】のページをめくる。
「うん。これでいいかな。」
静かに呟きクロロが発動した能力。
【仙人掌の花(ゴッド・プレス)】
クロロは立ち止まり、鎖をくぐり抜けクラピカへと突進した!!
クラピカの顔前に右手の掌をかざすクロロ。
すると、クラピカの表情は一気に青ざめた!!
鎖を手元に戻しクロロから逃げようするクラピカ!しかしクロロはそれを許さない!
逃げるクラピカを追い、左手でクラピカのエリを掴み引きずり倒す!!
クラピカに馬乗りになり、さらに顔の目の前に掌をかざすクロロ!
クラピカは体中をばたつかせ逃げようとするが、体に力が入らない!!
顔を横にそらし、その場に嘔吐をし始める!!
【仙人掌の花(ゴッド・プレス)】
掌にオーラを集中させ、その掌を相手にかざす事で
相手の身体と精神に見えない圧力をかける能力。
発動者と相手の、オーラの質・総量の差が大きいほどそれは大きな圧力となる。
一度はクラピカの策略と、特殊な能力によって捕らわれたクロロだが・・
一対一のバトルという形になれば、クラピカはクロロの足元にも及ばない。
その力の差は歴然としたものだったのだ!
123丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/22(水) 23:20:07.72 ID:wvdhxU85P
頭に圧力をかけられ続け、悲鳴をあげながらそれから逃れようとするクラピカ!
力を振り絞り手の鎖をクロロに向けようとするが・・
その瞬間クロロは掌をクラピカの腕に向ける!!
まるで鉛を巻きつけられたかのように重くなった腕が地に叩きつけられる!
そしてまた掌をクラピカの顔に向ける!
「うああああああ!!ああああああ!!!!!」
狂ったように悲鳴をあげるクラピカ!
クラピカは・・・腕を動かす事なく【導く薬指の鎖】を己の腕に巻きつけた!!
その探索の能力により動き出す鎖!そしてその鎖に巻きつけられた腕!!
クロロはまたもその腕に掌をかざすが・・!
圧力にびりびりと震えいくつかの血管から血を吹きあがらせながらも
鎖の誘導によって止まる事のない腕がクロロの身体を押し払った!!
そしてそれと同時に発動する【束縛する中指の鎖】!!
その鎖の危険さを認識しているクロロは、その鎖から逃げ一時クラピカから離れた。
ふらふらになりながらも立ち上がるクラピカ。
立ち上がり、またも嘔吐する。
ひとしきり吐ききり「はあはあ」と息を整えたクラピカは、尚もクロロを睨みつけた!
クラピカにとってもクロロとの力量の差は始めから想定の内だった。
クロロと対峙するにあたってクラピカが狙いを定めていたのは自身の「能力」による捕獲。
それが彼がクロロに勝ち得る唯一であり最善の策だったのだから。
そして・・今クラピカが狙っているのは・・・
【人差し指の鎖】によるクロロの捕獲だった。
人差し指の鎖の使用は、仲間に対する裏切り。自ら使用を封じた能力。
この計画が始まったその時もなお、クラピカの心の中にその決意はあった。
・・・デメちゃんの能力。【心を食べる天使】が発動するその時までは。
124名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/23(木) 11:05:31.18 ID:+ev11ULaO
投稿にあたって質問です


蟻の続編を浮かべてるんですが、
コミックスしか読んでないので、
現行に対するアナザーストーリーて形になります
“アリ”ですかね?
125丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/06/23(木) 18:19:47.09 ID:i/TsPcI2P
>>124
蟻だと思いますw
丸猿の蟻編妄想では会長も生きてますしパームも人間してます

投下大歓迎。是非お願いします
126麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/23(木) 20:18:12.99 ID:+ev11ULaO
回答感謝です
了解頂いたので、お目汚し失礼します


もしもしからなので読みづらい箇所、多々あるかと思いますが、
この辺りで改行うてよ 等ありましたら、
善処させて頂きますので、お付き合い頂ければ幸いです

なるべく原作に近い文体をパク・・あ、いや心掛けてますが、
他の作品の影響も露骨に受けてます
(気付く範囲ですと、ヒカルの碁やジャイアントキリング)
広い心で読み飛ばして頂けること願っておきます


27巻までしか読んでない者の、
以降の妄想(AnotherStory)です
127麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/23(木) 20:20:21.55 ID:+ev11ULaO
291話 序盤戦

「すぐに詰んでやろう」
そう言い放ち構えをとった王だったが、即座に攻めこもうとはしない

王は見ていた

己を、敵を、状況を、
今ある環境を盤上に例え、
全ての要素を組み込んでいく


(まさか、予がかのごとく小さき者から学ぶとは)

王が脳裏にコムギの姿を浮かべたのは余裕か、果たして脅威か



(この程度で崩れる陣形とも思えぬが、まずは一手。脅かす!)

オーラをまとった尾を足元に叩き付ける

地を揺らす衝撃は無数のつぶてとなりネテロを襲う

同時に、常人ならまともに立っていられない程の突風が自由を奪う


ネテロは軽く口元を緩め、確かに笑う

オーラを実像化した観音の手刀は、
襲いくる幾多のつぶてを軽く打ち払う
かつ、その手刀に紛れ、正拳を飛ばしている


凄まじい衝撃が先行し、音が遅れて飛んでいく


先程、王が立っていた位置を薙ぎ払う様に大きなクレーターを作る


が、王の姿はない


先程の攻撃と同時に、王もまた次手を放っていた

つぶての陰を高速で移動しながら、死角から死角へ・・・

ネテロから視認できない位置より必殺の一撃を携え


「甘いわ!」

そう叫んだのは果たしてどちらだっただろうか
128麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/23(木) 20:21:24.27 ID:+ev11ULaO
292話 詰めろ


見上げる事も振り向く事も出来ない位置より、一撃を放つ

王にとってはたやすい作業だった

が、


(殺せぬ)

刹那の迷いが、
攻撃の軌道修正を必要としたその作業が、
王の攻撃をコンマ数秒遅らせる

その瞬間、武神の円が王を捉えていた


百式観音 八卦掌!!


一撃が比類なき威力を誇る拳による連続打


王の身体は為す術もなく宙に舞う



様に見えた


一撃目はまともに喰らったもの、
次撃以降を王は見ていた


ヒットポイントをずらし、
受けとめ、
かわし、
踏み台にする

攻めているのはネテロ

だが、一手一手追い詰めているのは王だった



「これで詰みよ」


王の頭の中の局面と、
現実の状況が一致しはじめる

同時に数十手先の“読み筋”が現実のものになろうとしていた
129麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/23(木) 20:25:46.97 ID:+ev11ULaO
293話 武神

攻めている筈なのに追い詰められている
この状況にネテロの顔が歪む

いや、
(それでこそよ)
ネテロも、また己の立場を越えて、この戦いを楽しんでいた


しかし、現実は刻々と迫る

ついに王の拳がネテロを捉えた

吹き飛ぶネテロ
追撃する王
とどめの一撃になるかと思えた瞬間、



逆に王の身体が吹き飛ぶ


(有り得ぬ)

どんなに可能性を探っても
想像だにしない一手
ダメージこそ軽いもの、ショックと困惑から王の反応は鈍い

倒れたままの王を踏みつけるかの様に乗るネテロ

その姿は・・・

百式観音と一体化していた


ー百式観音 終の章 聖神務衣ー



具現化した観音と同化することで、攻め手を増やし、己の攻防力を大幅に引き上げるネテロの秘奥義
「そんな不様な攻め手では、ワシの“玉”はやれんのぅ」

言い放つや、猛烈な勢いで王を殴りはじめる


ー百式 開ー

先程までとは違い、王に僅かながらも確かなダメージを与える一撃が、秒間数十も撃ち込まれる
反撃も防御も回避も許さない至近距離からの超々高速連打


武神の本気に触れ、王の中で何かが芽生え始めていた
130名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/23(木) 23:04:54.75 ID:Y0Q7+Q2h0
おお新しい人来たか!
wktkwktk
131麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/24(金) 00:46:19.67 ID:pLbQqqjmO
>>130
最終話が最初に決まったという良く分からないSSです
うまく着地出来るのかどうか怪しいですが、お付き合い頂ければ嬉しいです

今回で書き溜め分、終了です
(以後、断片が所々ありますが)
132麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/24(金) 00:50:19.48 ID:pLbQqqjmO
294話 変心

渾身の連打を浴びながら、
王の脳裏に去来したものは、

(人間は・・・追い詰めた、と思った瞬間に更に高みにいる)


元来、他者は見下すもの
己の遥か下をはいつくばる様子しか見てこなかった王は、
今確かに、見上げている己を実感していた

己の負っているダメージも決して少なくはない
だが王は、それすらも不快とは感じていなかった

(面白い、面白いぞ!)


コムギとネテロ
二人の人間が王に与えたものとは・・・

<場面変更>
ピトーの前に座りこむゴン、そばに佇むキルア


「もう十分な筈だ!カイトを元に戻してもらう!」


素人目にもコムギの傷は癒され、呼吸も穏やかになってきているのが見てとれる


「分かった」

ピトーも、この場を離れることに依存はない
自身が離れることで
コムギにとって最大の“脅威”もまた去るのだから


ゴンと約束した時のピトーは紛れもなく本心だった

自身がどうなろうがコムギさえ治せれば良い
それが本心だったがゆえ、ゴンもキルアも信じた
三人にとって計算外だったのは、

本心だったからこそ、
新たに覚える感情もある という事

当初の使命を果たしたピトーは
無意識下のもと、
“コムギを無事に王のもとに届ける”
との使命を、己に課していた

新たな対立が誰にも、そう本人すら気付かぬまま、幕を開ける
133麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/24(金) 00:53:04.26 ID:pLbQqqjmO
295話 変心2

警備室からの脱出をはかったイカルゴだったが、新たな侵入者を見ていた

開けた隔壁を進む三人の影
(ハギャの手下?あの人間は・・・?)

50mほど後方を物陰から静かに追うウルフェンの姿は、まだ捉えられていない


ピシッ

その時、イカルゴは決定的な亀裂音を確かに聞いた


「崩れるぞ!!逃げろ!」


迷う暇もなく、スピーカーの電源を入れ叫ぶ

(また!?俺は・・・)
言いようもない嫌悪感を自身に感じる

ただ見ていれば良い

自分は隙間に潜りこめるが、あの三人(ウルフェンは認知外)は瓦礫に潰されるだろう

ブロウーダの時と違い、自分が手を下す訳ではない

自分の存在を知らせ、相手を助ける最悪の展開


・・・の筈だった

この時の選択が、思いにもよらない結末を生む

<場面変更>

表を歩くゴン、キルアとピトー
崩れ落ちる本殿を見て、ピトーは咄嗟に左搭を見やる
崩れる様子はないが、本来なら直ぐさま戻り、コムギの安全を確保したい
だが、後ろを歩く黒く冷たい瞳がそれを許す筈もない

己の弱点から敵を遠ざけつつあったピトーであったが、背後より感じるオーラはピトーに余裕を与えてくれない

(何故・・・・?)

後ろを歩く二人の少年に抱いた脅威の源が、守るべき対象を錯誤していた事に、ピトーはまだ気付いていない
134麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/24(金) 00:57:59.47 ID:pLbQqqjmO
296話 変心3

「崩れるぞ!!」
その声がきっかけとなったがごとく、壁や天井が崩落を始める

本来、シェルターとして作られたこの地下施設群は、上部の神殿が消し去られても残る様に設計されている
外部からの圧力では容易な崩落は招かない筈だった

だが、強固に作られた鎧も内側からの衝撃には弱い
ブロウーダの念弾が壁に柱代わりとなる扉に、気付かぬ爪跡を残していたのだ

「冗談じゃないわよ!」

慌てて踵を返すヒナと付き従うシドレ
「ま、待ってくれ!!」
その肩を掴もうとするビゼフ

が、その手は届かない

まさに奈落に落ちかけた瞬間に物陰から飛び出す影

(冗談じゃねぇ!!みすみすあいつに死なれたらこれまでの苦労が!!)

逼迫した状況が、迷う時間も疑う時間もウルフェンには与えない
降り注ぐ瓦礫の中に消える二人

それを尻目に駆けるヒナ

「こっちだ!!」
イカルゴの声が隠し通路に誘う

この時、イカルゴの声を聞いていたもう一人の存在があった

<場面変更>

ピトーによる兵隊もプフによる操作もなくなった今、正門前は困惑する人々であふれかえっていた

喧噪、怒号、号泣
一瞬、立ち止まるゴンとキルア
その瞬間、ピトーはその群れに、走り出していた

人の壁をぶち抜いてまで攻撃してくるとは考えにくい
また、戻ってコムギの留めをさすとも
離脱するには最適な状況
ピトーは迷う事なくその選択をした その根底には、

二人のオーラを前にピトーは確かに感じていた
(この二人を前に、守るのはコムギではない、僕自身と、そして王だ!!)
一方でゴンが感じたものとは・・・
135麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/24(金) 00:59:29.84 ID:pLbQqqjmO
297話 変心4

穴熊という戦術がある
王の防備をひたすらに固め守る戦術

これまでの王の発想とは真逆
むしろ思考の外と言ってもいい

ネテロはその時、確かに王を追い詰めていた


(雰囲気が変わった!?)

殴りながらも、王をまとうオーラの変容に気付くネテロ

脅威を感じながらも、鉄の克己心を持って、それを押さえ込む

(何もさせん 動かなくなるまで殴り続けるのみよ)


最強の肉体を生まれながらに持ち、
長い年月を経て最高の技術を身につけ、
至高の念を身にまとう


ネテロは強い

その強さ故、


ネテロはその後地獄を見る事となる


<場面変更>

俯き肩を震わせるゴン それを見守るキルア

(あぁ、やっぱり・・・)
キルアには確かな予感があった

ゴンがこの場に、カイトを治す為でも、人類を救う為でもなく、
ピトーを殺す為に来ている事を

その精神が念に与える影響は大きい
王と同じく、ゴンもまた確かに変わろうとしていた
136麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/25(土) 01:26:21.49 ID:Avw6znzGO
298話 俺

ピトーの後ろ姿を睨みつけるゴンの目に狂気が宿る
そんな中、キルアから唐突な提案
「ゴン、あいつは・・ピトーは俺にやらせて欲しい」

ゴンはにべもなく断る なぜなら・・・

「何言ってんの?俺、俺が殺さなきゃ・・
俺以外の誰かがピトー殺す事に意味がある訳ないだろ!
そんなんじゃ、カイトは喜んでくれない!」

暗いオーラがゴンを包む
あの時は聞けなかった言葉
何故?

聞いたら否定出来ないから
何故?

否定したら友達ではいて貰えないから

覚悟が足りなかった
ゴンに復讐をやめさせる覚悟が

そんな思いを胸にキルアは言葉を紡ぐ

「しっかりしろよ!あいつを殺せばカイトは喜ぶのかよ!!」

「いいよね、キルアはいつも冷静で・・どうせ俺とは関係ないから」

聞きたくなかった言葉
復讐をさせた先が怖かった

それ以上に、復讐を止めた先が怖かった
けど、今は・・・



「違う、違うんだ!お前が俺を嫌ってくれてもいいよ!いくらでも、いくらでも・・恨めよ」

「けど、俺はお前を止める!・・・友達だから」

必死に言葉を紡ぐが、聞いたゴンの瞳に揺らぎはない

が、

「いいよ」

「え・・・?」

「そんなに言うなら・・・キルアの覚悟を見せてよ
一人でピトーとやってみろよ
キルアが殺されるまで手は出さないから」

聞きたくなかった けど、聞きたかった言葉

二人は向かう
ピトーのもとに、そして恐らくは、王のもとに
137麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/25(土) 01:32:38.12 ID:Avw6znzGO
299話 鎧

息もつかせぬまま、殴り続けるネテロ
その瞬間は唐突に訪れる
ネテロは信じられないものを見る
振り上げた筈の己の拳が自分に向かってくるのを・・・
自身の全精力を懸けたその拳を避けられる筈もなく、まともに喰らう
(何が起きた!?)

ネテロでなくとも思う事だろう


鏡将棋 という言葉がある
本来、定石を学ぶ為に下級者が上級者の手を真似る手法だが、必然的に同型の勝負となる為、力の強い者が勝ち易いミラーマッチの語源ともなった言葉である

本来ならば相手の手を真似るのだから、当然一手遅れる

だが、王の知覚と反射神経は、他のものを容易に上回った
・・仕掛けられる攻撃を一手先に相手に返す能力
他者への尊重への認識が、王に最強の鎧をまとわせたと言える

この後、数度の撃ち合いを経て
(一方的に撃たれた訳だが)

ネテロは認めざる負えない
(流石に勝てぬか・・・)

己の出した攻撃は王に届かず、自分に返る
その上、王の攻撃を凌ぐにも限界がある

手を休めたネテロに、王は静かに問う

「負けを認めるか?ならば予の名を告げよ」

その言葉を聞き、息吹を整えたネテロは、静かに中段突きの構えをとる
満身創痍の身体を引きずり

(勝てん、勝てんが・・・一矢報いる!!)

ネテロの出した答えは、全霊を篭めた最速の一撃
王の知覚を上回る最速の
138名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/25(土) 01:42:12.74 ID:Avw6znzGO
自分で書いといてあれですが・・
ネテロしぶと杉
(´・ω・`)流石かいちょー

だらだら展開ですみません;
139名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/25(土) 01:55:37.45 ID:y7QYTnRXO
おまえら早く寝ろw
140名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/25(土) 04:56:56.13 ID:Avw6znzGO
>>139
寝れませんでした
今日は半休なんで帰って寝ますw
141麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/25(土) 04:58:40.46 ID:Avw6znzGO
300話 名前

「最早お前の牙は予に届かぬ」
王の言葉も、ネテロに動揺はない
「届かぬと知り、なお求めるか 人間というものは・・・どこまで愚かながら、その愚かさ故か面白い」

「その意気や良し!名への未練は捨てよう どんな結果になろうと、主の覚悟に応えてやろう」


二人の拳がぶつかり合う瞬間、

王は確かに聞いた


(メルエム・・主の名はメルエムじゃ)

発せた筈はない

しかし、この感覚は確かに幻聴ではなかった
確かめ様にも、発した筈の本人は最早存在しない

「もろすぎると言うのも考えものよ だが・・・」

「光を与えろと言うならば、与えてやろう!この愚かな人間社会に、我の光をな」

何故か王はメルエムという自身の名を、疑う事なく受け入れていた
<場面変更>

地下から脱出できた影は四人

イカルゴ、ヒナ、シドレ・・・
そしてパーム

ピトーの円に追われ地下に潜伏を続けたパームは、イカルゴの声を聞いていた
あの場にビゼフがいたが為、思念でなく放送という形をとったのが幸いしたと言える

パームは既に王の位置を把握しており、それをイカルゴに伝える

そして、他の仲間にも伝える為に一旦別れる
今、自分が見られている事を意識しながら・・

その一方でヒナの能力を知り、一つ頼みごとをする
それは・・・
142麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/25(土) 05:00:36.62 ID:Avw6znzGO
301話 暗躍

宮殿全体を自身の分身で把握していたプフは、パームの存在、またパームが王の位置を把握している事を知っていた

(放ってはおけない)
プフがそう考えたのは、自然な決断だっただろう

それが罠とは知らずに・・・

死角から麟粉を使い、やすやすとパームを操ることに成功するプフ

(殺すついでに、王の確実な位置を聞いておきますか)

当然の様に感じるこの判断だが、
パームにとどめを刺すのを一手遅らせた

プフは過去つねに、無表情の仮面の上から笑顔の仮面をつけてきた
他者の気持ちが率直に分かるプフだからこそ、
他者に気持ちを悟らせまいと
王の前ですら、それをつけてきた
プフは過去、何度も無表情の仮面を取って、
時には静かに、
時には声高に、

嘲笑ってきた

自分を、

他者を、

護衛失格な自分を・・・
討伐軍失格なモラウを・・・

操られてるのにも気付かずに、
必死に自分に、最も遠ざけたい筈の自分に、王の場所を教えるパームを・・・

気付くと見慣れぬ小部屋にいた

小部屋の最奥にいるその男に、
プフはまた静かに笑った
143名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/26(日) 01:30:54.73 ID:lLNlQ1Sf0
意味わかんねww
何この駄作
144名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/26(日) 14:42:29.34 ID:KOsTwA5UO
>>143
作者が放出系なので、なぐり書きが仕様です
すみません

大分、埋めちゃってますが
他の方の作品はオススメですよ

一応、
プフのどうしてこうなった/(^o^)\の回
は書き上がってるんですが、
(納得頂けるかは微妙ですが)

次の展開にやや思い悩むところあり滞ってます
今後もお付き合い頂ければ幸い
145麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/28(火) 19:57:22.79 ID:TSrDOgqaO
302話 罠

「私は敗れたのですね、
個人としても、護衛としても」

壁にもたれ、佇むノヴにプフは静かに語りかける

ノヴに反応はない

かすかに透けている様にも見える
まさに、ノヴはそこに在って、そこに居ない
扉を遮るだけのものとして存在している、いない

スピリチュアルメッセージを使うプフだからこそ分かるノヴの勝利
故に、プフは嘲う

・・・・・己を嘲笑う


パームの能力は、目で見た相手の位置を探る他に、相手の記憶にある人物を半径20m以内に呼びよせる力がある


果たしてパームは操られながらも、“その場所にいる”プフの懐にノヴを呼び寄せる事に間に合った


最早、戦えないと思われていたノヴだったが、イカルゴの選択に救われる

ノヴの認識は相手の念を見た事で発動している
一種の呪縛ではないだろうか?

ならば外せる
もう一度立ち上がる事は可能

再び折れるかは、ノヴに掛かっていると言えるが、


「パーム、よくやりました」


死ぬのは怖くない
死ぬ事すら許して貰えず、相手の良い様に利用尽くされるのだけが怖い


・・・ならば、
自分の死は、自分の都合の良い様に利用尽くす!!

決死の覚悟で任務に望んだ弟子に、ノヴが教えられた唯一のこと


あらかじめ設置してあった穴を、プフの粒子を巻き込んで閉じる

ノヴの身体を切断する形で

“死後も強まる念として”
“殺せないプフ”を異空間に隔絶し続ける
ノヴの仕掛けた最後の賭けだった
146麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/28(火) 20:02:58.92 ID:TSrDOgqaO
303話 誓い

イカルゴと一旦合流し、王の所在を確認したゴンとキルアのとった進路は一直線
相手に自分達の存在を確認される前提で進んだ

ピトーがゴンとキルアを視認すると同時にゴンが駆け出す

立ち塞がりしはピトー、ユピー

慌てて後を追おうとするキルア
そんなにキルアに叫ぶ声

「キルア!そいつはよせ、
“それ”は、俺以上の死だ!」

何事にも動じなかったはずの父親の初めて見る切迫した顔
キルアの顔に驚愕が広がる

「おやじ・・・・」

が、その目に迷いはない

一刻を争う事態なれど、いや、だからこそ 離れていた数年分を、一緒にいた十数年分を、慈しむかの様に話す
まともに見れなかった筈の父親の目を見据えて

「おや・・いや、父さんは言ってくれたよね?(仲間は裏切るな)って」

「あれから色々あってさ・・・
俺、何度もゴンから目を逸らしてさ。
その度に背中向けて。。。」


「けど、ゴンは俺の目を真っ直ぐ見続けてくれたんだ 
笑っちゃうだろ?こんな俺を」

「今度は俺の番なんだ
今度こそ・・・誓うよ」

「仲間は、裏切らない!」

そう言い残しゴンの後を駆けていくキルア
それを見詰めるシルバの後ろから、
「ほ、子供は親がおらんでも育つもんじゃてお前もそうじゃったろ」

「親父・・・そうだな」

シルバの獣の眼光が一瞬潤む

キルアはギリギリのところで、ピトーとゴンとの間の間合いに己の身体を滑りこませる

vs ピトー
147麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/28(火) 20:08:40.52 ID:TSrDOgqaO
304話 絶望

ピトーとユピーがゴンキルアに向かう一方、ナックルとメレオロンは王の頭上に身を潜めていた

(会長・・駄目だったのか)

(だが、護衛軍が離れた今
これは千載一遇のチャンス!!)

(クソったれの王に最大の一撃を加える!!)

ユピーとの戦いを経たナックルは、自身の一撃の無さへの焦りも、相手のオーラの強大さへの絶望も最早捨て去っていた

(例え1でも貸しつけりゃ、それが無駄になる事はぜってぇねぇ!!)

王相手には絶望的とも言える長さの時間を稼ぐ事になるが、どんなに困難でも有効な手であれば、それは道となる

タイミングを計り、頭上より殴りかかるナックル
王がそれを知る術はない

だが、王の能力は確かに発動していた

(なぁにぃいい!!)

己に向かってくる拳は確かに己自身のもの
慌てて打ち払うも、僅かに頬をかすめる

それを待っていたかの様に、ナックルの脇に出現するポトクリン

(相手に能力ごと返す・・・
能力・・・だと!?)

(打つ手がねぇ・・・)

当初、討伐軍が思い描いていた作戦は瓦解に帰す

メルエムは自身の預かり知らぬところで、静かにナックルの心を折った

ー矢に護られし銀戦車ー

メルエムに向けられた攻撃を、意識するしないに関わらず無効にし、相手に返す
発動中はメルエムの動きもまた、一定の割合で制限される

発動自体はオートであるが、
メルエムの任意で発動させずに、意図的に敵の攻撃を受けてorかわして反撃をするといった選択も可能

矢に護られし銀戦車は、あくまでメルエムに対する攻撃に発動するものであり、
間接的な攻撃(例えばメルエムを巻き込む形で天井の崩落を狙う)や、
対象がメルエム以外の攻撃(先の例だと、ナックルの返ってくる自身の拳に対する迎撃)は、発動の対象外となる
148名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/28(火) 20:30:00.26 ID:TSrDOgqaO
パームが便利過ぎますかね?

探索能力だけだと、
ノヴに重宝される理由と
原作内にてビスケを呼べた描写
に違和感があったんですが、

GIなんてゲームがある以上、
相手の同意があれば移動させるのは難しくないのかなと

どうなんだろ
149名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/28(火) 20:32:49.77 ID:69ldI52P0
おもしろければOK
150名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/28(火) 20:40:03.01 ID:TSrDOgqaO
>>149
ぐ・・
クラピカばりに厳しい制約っ
あがける範囲でがむばります
151麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/28(火) 21:07:11.59 ID:TSrDOgqaO
305話 嬲り

一定の距離を保ちピトーと正対するキルア

ピトーに腕を治療する時間を与えない
他の蟻の横槍を入れさせずにピトーと対面する・・・つまり、ピトーにも一対一を強く意識させる
ゴンの方に意識が向かない様に、それに・・・

その為に最短ルートでの対面を選択したキルアの思惑は、概ねその通りに実現したと言える
が、それでなお力の差は歴然として存在する事実

(相手は片腕・・とは言え、まともにやって、どうこう出来る相手でもないよな)

一つ考えはある
成功率は決して高いとは言えない薄く脆い隙間だが

そんなキルアにピトーが襲いかかる 発は使わない
ピトーにとって恐れているのは、自分よりも王に危害を加えられる事 周囲に気を配れる余地は残す


ー神速ー

ピトーの右手を打ち払い回り込む
が、ピトーは難無くその動きについてくる
追撃の横蹴り、これも避わす

(通常打のやりとりなら、なんとかついていけるか)

神速により己の限界を越えた動きを実現して動きはやっと五分
攻防力、持久力は比べるまでもない

キルアは静かに認め、神速による反応をほんの数瞬だけ、敢えて遅らせる
全てはピトーを誘い込むために



両者の力関係は徐々に開いていった

それに応じて、ピトーの動きもまた変わる
猫科の本能からか、一撃でトドメを狙うではなく少しずつ削っていく手法に

(間に合わない・・・?)

懸命に自制を働かすも、キルアは次第に焦り始めていた
その時、ピトーの側面に回り込もうとした軸足を僅かに滑らす
ほんの0コンマ何秒の遅れ

ピトーの目はそれを見逃さず、怪しく光る

咄嗟に、全速での神速を発動したキルアであったが・・・
152麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/28(火) 21:14:08.04 ID:TSrDOgqaO
306話 奥の手

キルアの目に宿りしは絶望か、それとも

(限界を越えても尚足りない・・・か)

喉元に差し出された手は、キルアに確実な死を保証していた筈だった
が、ギリギリのところで擦り抜ける

(おかしいにゃ 捉えたと思ったけど)
し損じたピトーに焦りはない

間髪いれず、予めプログラムされた動きで反撃するキルア

(右肘打ち下ろしからの左掌底)

まさに限界を越えたキルアの動きも、攻撃をかわされ態勢を崩していてなお、ピトーは獣の反射神経を以って反応している


筈だった

突然、違和感も痛みもなく曲がる左膝

(にゃ!?)

右肘がこめかみをかすり意識がとびかける所に、右脇腹に深々と突き刺さる掌底

「ゲホォ」
横隔膜を打たれ呼吸が止まり、血へどを吐きながらもピトーは跳びすさる

オソロ兄弟との戦いを糧に完成した神速は“電光石火”“疾風迅雷”いずれともに、同じ要素から成り立つ技である

電気に変化させたオーラを、更に神経パルスに酷似した電圧に変化させ、肉体に負荷をかけ動きを強制する
極めて微弱な電流への変化に求められる精緻さは、オーラのコントロールを得手とするキルアならではの技と言えるが

これは、もう一つの可能性を示唆していた
即ち、

相手の肉体操作

本来、纏を広げるのが苦手なキルアにとって、凡そ可能な技術では無かったが、
この一戦に挑む=ゴンを失う覚悟がキルアの念を一段階高いレベルに引き上げた

均一に広げるのではなく、操作したい箇所に部分的にオーラの触手を伸ばす 謀らずもそれは・・相対するピトーの円と酷似していた

当然、この技術は修練によって得たものではなく、その才能と発想により半ば無理矢理発動させたものである
キルアへの負担も、また大きい

(仕留めきれなかった!?)

この一撃に賭けていたキルアにとって、決定打になりえなかったのは自身の敗北を色濃く写していた

(充電も残り少ない、オーラのコントロールも難しくなってきた)

(くそぅ、効いてない筈ないんだ あとちょっとの筈なのに・・・)

反撃に転じたピトーに対し、致命傷を負わない程度のかわし方に徹したキルアが選択したのは、
オーラの消費を最小限にして、待つ事であった
なにを・・・?
153麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/06/28(火) 21:18:36.55 ID:TSrDOgqaO
307話 転機

片腕は折れ、脇腹にヒビが入りながらもキルアを圧倒するピトー

一方的に攻めたてられるキルアの傷は決して浅くはない
(最後に動ける程度でいい)
そんな決意の中、あくまで消耗を最小限にやり過ごす


突如、辺りに粉塵が舞った
煙が立ち込め、互いの視界を奪う

(ここしかない!)
キルアは残された僅かな余力をこの瞬間に使い切る様、己に命じる


一方、咄嗟に円を使ったピトーであったが、

(増えてる!?)

オーラによって感知出来た人影は7体 体格には差がない

予想していなかった展開に一瞬とまどうピトーだったが、先ほどのキルアの様子にほとんど余力がなかった事を見てとり、1体1体潰していく選択をする

1体潰し、2体潰したところを背後を過ぎる影、

(そいつか!?)

すかさず手刀を繰り出すも手応えはない
しかし、貫いたはずの身体が煙となり片腕にまとわりつき、両腕を封じられる格好となる

すかさず、上空から襲いかかる影

(隙を見せれば来ると思ってたにゃ)


ー黒子無想ー

これまで肉弾戦に終止していたピトーが上空に向かって発を解き放つ
テレプシコーラの回転によって煙は吹き飛ばされ、視界が晴れる

ピトーの目の前にいたのは、

テレプシコーラによって胸を貫かれたメルエム

「ピ、ピトーか!?」

「王!!!?」

「よ、予に狼藉を働くと申すか」

そこまで言って吐血するメルエム

瞬間的に念を納め、ドクターブライスを発動するピトー・・・キルアの事も、下されるであろう罰も頭にはない
ただただ“王を救う!”その一心で


その瞬間、ピトーは背後から胸を刺し貫かれた
154名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/06/28(火) 21:24:20.46 ID:TSrDOgqaO
ピトー戦はだいたい決まってたのでサクサクと

ただ ↑ プロット段階では一話だったんですよね
書いてみると思った以上に長かったです
(´・ω・`)

まぁ、予定の話で言えば全10話前後だろうとか思ってたり、7/3までには完結したいと無謀なこと考えてたりするんですけどね
155麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/02(土) 09:56:07.45 ID:tdd4BNqTO
308話 自己犠牲

ピトーの胸を貫いたのはキルアの腕
貫くことに特化させるべく腕の形状を変えて

キルアが待っていたのは二つの隙

即ち、視覚的にピトーから遮られる事とピトーに発を使わせる事


話は遡る

ノヴが決死の罠を張る時点で、四次元マンションからの移動を余儀なくされたモラウは一つの決断に迫られる

シュートと自分は既に戦える状態ではない
一方、敵は護衛軍3人ともに健在
開戦当初あった差はさらに開いている事実

だとしたら、少しでも埋める為、念能力だけでも残して戦場を去るべきではないか?

当然、モラウはこの選択を弟子達にさせるつもりはない

ならば・・・・


かくして、モラウの必死の説得を受け、その“遺体”を操るイカルゴに、キルアが頼んだ事は2点

自分が反撃に転じた時点で勝負がつかなかった場合の、煙幕による援護と、人形による撹乱

種がバレたら正対するピトーには電気による操作は、凝を使われても、円を使われてもかわされるだけ

気付かれぬ内に倒すか、その両方を封じるかしかないと考えたからである


条件は整う

あとは、確実に致命傷を与える為、ピトーの力を少しでも削ぎたい

以前、コムギの治療を見ていたキルアは、治療中のピトーのオーラの少なさに一つの仮説を立てていた
仮に、意図的にあの力を使わせれば、ピトーの攻防力は大幅に落ちるのでは・・・?
使わせる為には、自分を倒す以上の価値を、癒す行為に与えてやれば良い

即ち 王を治す と“ピトーに思い込ませられれば”それは成る
この際、キルアが使った技は先の肉体操作の延長上にあった



相手の五感の操作
156麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/02(土) 09:59:37.05 ID:tdd4BNqTO
309話 圧倒

(こいつはやべぇな)

ユピーはこれまでの戦闘の中で、いずれの場合も少なからず相手との絆を感じてきた

拳で殴りあえば相手も応える
そんな手応えを感じてきた
だが、目の前を走ってくる少年の暗い瞳は何も返さない


(こいつは、王に近付けられねぇ!!)

思ったのもつかの間、
暗いオーラがユピーを包む

同時に、ゴンの背中もジワジワと黒いオーラに変貌していく
自身の存在を削りながらグーで殴り続け、相手をすり潰す

ジャジャン拳はゴンの精神の変容に伴い、その性質を大幅に変えていた


何も出来ず、殴り倒されるユピー
一撃で存在がなくなってもおかしくない攻撃だったが、ユピーはその容量故に存在を残した

が、かと言ってグーが止まる訳でもない

ユピーは削られ続け、、、やがて塵に還える

その奥に佇むは王のみ
ゴンの冷たい瞳が王を見据える


視界の端に、王に向かって駆け出すゴンが見える
根拠も確信もなく、ただ予感が走る

「駄目だ!ゴン!!!“それ”じゃ勝てない!」

思わず見やり、そして叫ぶ
同時に足元で絶命していたと思われたピトーが目を見開く


ー黒子無想ー

視界の端に、全生命力をかけて攻撃を仕掛けるピトーを認める
が、オーラを使い果たしたキルアに打つ手はない
思わず目をつぶり、当然堪えられないであろう衝撃を待つ

凄まじい爆発音

だが、待っていた衝撃は訪れない
恐る恐る目を見開くキルアの前に、立っていたのは・・・
157麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/02(土) 10:03:46.79 ID:tdd4BNqTO
310話 消失?

黒きオーラを撒き散らしたゴンはメルエムに殴りかかる
その圧倒的な存在感は王をも包みこむかと思われた

(ふん・・・)
が、メルエムは佇むのみ

ゴンの黒き拳がメルエムに当たるかに思われた刹那、その拳はゴンに返る
地に叩きつけられるゴン
だが止まらない

自身の存在を削りながら、存在を押し潰す拳をその身に受ける

痛みも哀しみも憎しみも感じない
ゴンは静かな充足感に浸っていた

(そう・・・だったんだ)

(俺がホントに殴りたかったのは・・・俺自身?)

<天空闘技場>

「ほら!ズシ!あと百本です!!」「押忍!」

「ほらほら、そんな事じゃキルア君や・・・えと、もう一人の・・」
「嫌っスよ師匠 ゴンさんっス!」

「そうそう、そうでした 確か黒髪で・・・あれ?どんな子でしたっけ?」
「もうしっかりして下さいっス!えっとっスね・・・あれ?」

「キルア君は・・・一人で・・来た?」
「何を言うんスか!一人だったに決まってるじゃないスか!」


存在そのものを無に返しながら、ゴンは殴り続ける

(カイトも守れない!親父も探せない!ピトーも殺せない!)

(コンナオレハイラナイ!)


「ゴォォオオオン!!!」
確かに耳に届くその声

(キルア・・・?)

必死に響くその声は、確かに自身の必要性を訴えていた

(俺、いても・・いいの?)
僅かに心にともる灯
だが、その瞬間にゴンの意識は闇に溶け込んだ

「ふんっ」
メルエムはただ佇むのみ
己の能力への信頼か、あるいはその様子を誰かと重ねたか
158名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/02(土) 10:57:48.21 ID:EgfRJPlSO
↑やめろ
159麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/03(日) 13:51:11.68 ID:hl+cm6xDO
311話 親子

シルバは自身の能力を最大に発動させ、ピトーとキルアの間にその身体を割り込ませていた

「と、父さん」

父の姿を呆然と見つめ、キルアの口から言葉が洩れる

「無事か?お前の勝ちだ」

「と、父さん、なんで?なんでだよっ!?」


キルアの言葉には応えず、
シルバはキルアの頭を撫でる

「いつの間にか、おお・・大きくなったなぁ お前はいつか俺なんか越えて遠くに行くんだろうなぁ・・・」
俯くキルア


シルバの発は一定のオーラを両手を中心に発生させ、相手の質量の数十倍の負荷を与え、押し潰す能力

本来、相手を殺傷するための力

相手の攻撃を、その衝撃を防いだり吸収する性質はない

いわば、ナイフの先で相手のナイフの刃を受ける様な行為

ましてや、相手は人外の魔物



傷は・・・・深い

キルアを撫でていた手は激しい裂傷を負い、

もう片腕は足元に
その傍らにはピトーが横たわる
見開いた目に意思は感じられない

シルバに、キルアの声は最早聞こえてはいないのだろう

だが、キルアを見つめる獣の眼光はあくまで優しい

「お、お前は・・・・自分に勝ったんだ さ、流石、俺の息子だ」

「とぅうさぁあああん!!」

響き渡る慟哭の声

王の足元で意識のないゴンにも、その声は届いた
160麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/03(日) 13:53:01.56 ID:hl+cm6xDO
312話 覚醒

「あれ?俺生きて・・る?」

ゴンが顔を起こした先には、立ち尽くす二つの影

片腕のないシルエットが大切な誰かと重なる

俯き独りごちる

声が段々と大きくなるのを抑えられない
「いつも、いつもそうだ!」
「お前らは俺達から大事なものだけ奪ってくんだ」

「ちくしょう!ちくしょう!」


立ちすくむキルアもゴンの異変に気付く
「ゴンっ!お前、まさかっまたっ!?」

キルアを見るゴンの目は、


そこには、僅かながら確かな光があった
「大丈夫・・・ありがとうキルア」
「だけどっ!もう奪わせない!これ以上、誰かにとってのカイトは、もう!作らせない!」

ゴンの身体を先程までの闇ではなく、光が包む

王を正面から見据えるゴン

(雰囲気が、明らかに変わった)


「矛を止めると書いて武じゃ」

耳元でネテロの声が聞こえた気がする

(有り得ぬ!予が止められるなど!!)

一瞬、抱いた迷いを振り払うには己の能力に対する信頼は十分過ぎた

あやつが何をしてこようが、
その攻撃はやつに返る!

「グー!!」
溜めも、初動も見せぬ動き

(速い!が足りぬ!何も変わっておらぬ!)

ゴンから生み出された筈のグーが、一瞬速くゴンを襲う

その攻撃が当たるか否かの刹那!


風が吹いた
161名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/03(日) 13:54:47.44 ID:hl+cm6xDO
>>158
妄想が合わない様でしたら、残念ですが
本スレ等他スレをお勧めしますm(._.)m
162麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/08(金) 00:31:23.38 ID:Ax0SsbzNO
313話 じゃんけん

ゴンより出し拳が、まさにゴンにぶつかる!と思われた瞬間、

「パー!!」
ゴンを襲うグーの拳を飲み込んで、光の奔流がメルエムを襲う
(!?)
何事かも把握しないまま、ガードを固め、耐えるメルエム

(なにが、何が起きた!?)

理解が追い付かない

「あいこでパー!!」
また強靭な光の奔流がゴンに向かって返される刹那、

「チー」

光の奔流を切り裂き、メルエムの左腕を襲う、光の刃


(後の先か!?)

(予に、ではなく跳ね返される自身の攻撃に対して先読みで発動しておる!!)

メルエムの能力は、メルエムに対する攻撃を相手に返す能力
当然、その攻撃に対する迎撃にまでは及ばない

左腕を落とされながらも、そこまでは状況に理解が追いつく
(と、すれば・・・)
メルエムは改めて現在の局面に目を向ける

(返す事を想定として攻撃を半ば中断、二の矢を本命とした奴の攻撃は三種類)

(察するに、グーにはパー、パーにはチー、チーには恐らくグーが優位性を持つ)

(然るに初手を見れば次手は分かる、こちらも能力を発動させないならば見切るのはたやすい)
メルエムにとって“じゃんけん”は未知のルールだったが、数々のゲームをこなした経験から、その単純さゆえ一瞬で理解するのは、さほど難しい事ではない
把握した上で、自身に有利な局面へ誘導するのも当然の発想
限られた材料から、咄嗟に組み立てた対応としては100点満点に近い


誤算があるとすれば・・・

「グー!!」

(きた!とすれば、来るのは光の帯!飛んで避わs)

メルエムの思考は飛んできた拳により中断せざる負えなかった
(なに!?)

止まらないグーに為す術なく殴り倒される
自身の思考と反応への絶対の自信、また“じゃんけん”を知らなかった事
これまで頑ななルールをもったゲームにしか触れていなかった事から、読み合いという言わば運任せ、ファジーな要素まで目が向かなかった
一方、ゴンの方は確信があったかと言うと・・・・
163麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/08(金) 00:32:44.03 ID:Ax0SsbzNO
314話 土俵

背後に佇む木陰の奥まで吹き飛ぶメルエム


ゴンは緊張を緩めない
それどころか・・・


時おかずして、木陰の奥で爆発的に発せられる強大なオーラ

一条の閃光がゴンの真横を貫く

(外した?いや、これは・・・)
何かを感じるゴン

ゴンの勘は間違っていなかった
それを証明するがごとく、横一線に切り裂かれる木々

その中心に立つメルエムの尾からは刃状のオーラが見てとれる


「ふむ・・・」

今度は尾のオーラを拳に集めるメルエム

その手を突き出すと、爆風がゴンを襲う
(くっ!!)


「だいたい覚えた そちと勝負してやろう」

メルエムの先の行動は・・・
つまりは練習

ゴンの土俵での勝負に応じたということ

この事実を逆手にとると、メルエムがゴンを戦うに値する、自身と遜色のない強者であると認めた瞬間だった


対立する両者

先に動いたのはゴン
メルエムの周りを円を描く様に高速で回る


「撹乱のつもりか?」
つまらなそうにメルエムは呟く


(あまり時間はかけられない!)
徐々に光と化していく自身の身体を見据え、ゴンもまた覚悟を決める
164麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/08(金) 00:34:33.85 ID:Ax0SsbzNO
315話 奇襲

「パー!」

メルエムを中心に閃光が薙ぎ払われる
が、メルエムの尾の刃にて切り裂かれる

その瞬間、自身の放った光の陰を縫う様に、ゴンもまた動いていた

メルエムの背後に音もなく降り立ち、連撃の


「パー!!」

果たしてゴンの動きにメルエムは気付いていなかったかと言えば・・・

(そんなものか・・・)

ー矢に護られし銀戦車ー


確かにメルエムはゴンを見ていた
至近距離より、光の奔流を跳ね返すべく能力を解き放つ


が、しかし、

(発動、せぬ!?)

そのまま光の奔流はメルエムに迫る 瞬間に何かを捉える

王の能力を知るメレオロンは王がその能力を発動させると見るや、咄嗟に二人の間に身体を割り込ませていた


もちろん、パーフェクトプランを使ったメレオロンを二人が意識する事は不可能

しかし、パーの対象が手前にいるメレオロンに移った事で王の能力は不発に終わる


(と、とんでもねぇ力だ・・・だが)

「ホエ面かきやがれっ!!」

叫んだ瞬間に消し飛ぶメレオロン
しかし、光は確かにメルエムに突き刺さっていた
予想だにせずに攻撃を受けたメルエムは防御に回らざるおえない

一筋の涙を流しながらもゴンは止まらない
メレオロンがくれた機会を時間を無駄には出来ない!本能的に理解したゴンは、

その勢いのまま、

「あいこでグー!!」

光の奔流に必死に耐えていたメルエムだったが、ゴンの言葉に呼応するかの様に、彼もまた出し手を選択する
165麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/08(金) 00:36:42.82 ID:Ax0SsbzNO
316話 王

メルエムが選択した手はアイコ

ここで手変わりを待つよりは素早く攻めた方が良い
自身と相手の攻防力を比較して、引き分けには決してならぬ現実とゲームの差をつく

一瞬で最善手を選択したメルエムの拳がゴンを襲う


慌ててパーを発動しようとするゴンの動きは決して間に合わない

異変は立て続けに起きた



(右肩が思う様に動かぬ!)

(そうか、貴様か・・・)

王の前に成す術なく敗れたかに見えたネテロだったが、最後の拳は確かにその痕跡を刻んでいた
構わず右手を突き出そうとするメルエム

そして、


メルエムの視界がぼやける

(視界がブレる!?)

自分に向けて光の奔流を発しようとしていた顔が、誰かの顔に重なる



「コムギ・・・か?」

メルエムの動きが一瞬止まる

ゴンから、それを確認する術はなかった筈だった
しかし本能的に直感する

(さんきゅ、キルア やっぱりキルアは俺の最高の・・・)

メルエムにコムギを攻撃する意図はない
本来ならばここで決まっていた筈だった
が、限界は先にキルアに訪れる
目の毛細血管より血を吹き出し倒れこみ、その瞬間メルエムは五感を取り戻す

迫る光の奔流

迷う暇もなく、メルエムもまたその尾にオーラを込める

(コムギまでも利用しおって!!どこまで予を愚弄するか!)

怒りに打ち奮えながらも、圧倒的な膂力とオーラを以って、メルエムは吠える
166麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/08(金) 00:39:00.98 ID:Ax0SsbzNO
317話 ずる

じゃんけん勝負の土俵から降りるつもりは無かった

相手の分野で打ち勝つ
それが王たる者の責務

最強として生まれた王の唯一の弱みだったのかもしれない

メルエムの放ったオーラを刃状に変化させた尾の一撃は、ゴンの放つ奔流を切り裂いたかに見えた

先に結論付けるならば、
確証はなかった

だが王のオーラの揺らぎから、能力発動はないと咄嗟に読んだゴンの勘は間違いでないし、
これまで幾多に渡って行ってきたじゃんけんの経験は、あながち無関係でもないだろう


「ぐぐぐぅ」
ゴンの右腕から打ち出された光の奔流が、無理矢理にその形を変える


発を発動した後の流

現実的には有り得ないが、確かにそれは拳の形を成しだした
(お、遅出しだとぉ!?)


これまで後手後手に回っていたメルエムに、更に出し手を変更する余裕は無い

ゴンの右腕からは血が吹き出し、身を包む白いオーラは輝きを強める

「グーっ!!!」

ゴンのまさに生命を懸けた拳はメルエムの尾による一撃を吹き飛ばし、

突き刺さった



顔をあげるキルアの目に映ったものは、
光に包まれ徐々に消えていくゴンと、上半身を残したのみで倒れているメルエム

そこに現れたのはナックルに連れられしコムギ
彼女は崩れゆく王に何を思う


一方でイカルゴよりコムギの存在を聞き、王に対して何らかの材料になればと、その場に連れてきたナックルも思わぬ展開に立ちすくむ
167麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/08(金) 00:46:31.38 ID:Ax0SsbzNO
318話 光

「コ、コムギ・・か・・?」
薄れる視界の中、コムギの姿を認めたメルエムが口を開く
「そ、総帥様だすか?あ、いや、お連れの方が呼んどられると伺りましてっ」
「良い 戯れ事に付き合う暇はない・・・近うよれ・・・」
傍によるコムギの顔に手を翳すメルエム
「の、のう・・コムギ 人間は、面白い・・・な?」
「は!・・は?」
「・・・予の名はメルエムと申すそうだ」
「メ、メルエム様だすか それは、さ、さぞかしご立派なお名」
遮る様に言葉を紡ぐメルエム
「願わくば、予の代わりにこの世界をもっと見てくれ」
光に溶けだすメルエム

「そ、総帥様っ!?」

それには応えず、
「そう言えば、最後のあれは・・禁じ手であろう?」
消えゆくメルエムは、静かにゴンに語りかける
「うん・・・」
「ふむ・・ならば勝負は予の勝ちか」
「だから、またいつかやろう!」
「・・・戯れ言を・・・ふんっ、つくづく、面白い・・・な」
満足気に目を閉じるメルエム
呼応するかの様に開かれてゆくコムギの目
しかし、彼女が最も見たかった姿は、既に光の中に消えていた

死闘の末、王を止めた討伐軍だったが、失ったものも、また大きい・・ネテロ、モラウ、ノヴ、シルバ、メレオロン・・・そして・・・・

「ゴ、ゴンっ!?」
駆け寄るキルア

「へへっ やったね!キルア!」
「そうじゃないだろっ お前、それなんとかしねーと!!」

今にも泣きそうな顔で慌てるキルアとは対象的に、あくまでゴンは穏やかだ
「ほんとは俺。。。分かってたんだ」
「もう駄目だって ほんとはあの時すでに終わってたんだって 今まで存在出来たのは・・」
一旦、言葉をきる

「キルアのお陰だよ」
「キルアは最高の友達だ これからも、ずっと・・・」
言葉がかき消える
ゴンはその形をほとんど留めていなかった
「ゴ、ゴンっ!?」
呼びかけがきっかけとなったかの様に、ゴンもまた、光に溶け込んだ

「ゴォォオオオン!!!」
168麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/08(金) 00:51:15.98 ID:Ax0SsbzNO
最終話 ハンター

消える間際の夢幻か、目が覚めてからの現実か、その会話は確かにあった


「終わった・・・みたいだな」

「ジン!?なんでここに!!」

「すぐ出てって片付けても良かったんだけどな」

「遅いよ!今さら来てなんなんだよ!」

「ゴン?お前の前にいるのは誰なんだ?」

「・・・ジンだろ」

「違うな、お前の前にいるのは、」「世界最高のハンターで、どうしようもないお前の父親だ」

「・・・・・」

「どうしようもないが、いや、どうしようもないからこそかな 力はそこそこに持ってる」

「?」

「お前は何を願う?カイトを戻すか?ついでに王も生き返らすか?」

「出来るの!?」

「おいおい、いいか?必死で信じて、心から願って、死ぬほど努力すれば・・なんでも出来るのがハンターだろ?」
「出来ない事があると信じたら、そいつはもうハンターじゃない」

「じゃあじゃあ、みんなを生き返らせてさ!仲良く暮らせる様にしてさ!でもって、俺の最高の友達を紹介させてよ!!」

「う!?」

「なんだよ!出来ないの?」

「出来る!出来るが・・・紹介は、考えなおさないか?」

「ヤだ」

「・・・やれやれ、やっぱり俺の子だ」

「え?」

「いや、周り見てみろよ?」



「キルア!!カイトも!メルエム!ピトーやモラウさんやみんな!!えっと、こっちが俺の親父・・・あれ?」
「・・・ジン?」


「そっか。そうだよね、自力で見つけ出さなきゃだよね」

「俺だってハンターなんだから!」
169名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/08(金) 00:52:37.48 ID:wp7uCkvb0
>>167
もっと王とコムギの恋愛と悲しみを強調してほしかった
170麿 ◆a8Ujj0Q8/nkA :2011/07/08(金) 01:06:29.89 ID:Ax0SsbzNO
後書きてきな・・・

初めに、
28巻が出る前に・・との心積もりがあったんですが、延び延びになってしまいました

メルエム戦など、もう少し丁寧に書きたかったんですが、ますます延びかねないなと;

以前にもチラッと言ったんですが、元々は最終話が始めに浮かび、「これ最終話っぽくね?ww」とか言いたいが為に書いたお話でした

極端な話
その前は「ごんたちは苦労のすえ、王をたおしました」でも良かったんですが、なんとなく中身についても書いてみたいと欲が出てしまい

欲で言えば、狼と王が遭遇して王の自我が揺れてみたり、イカルゴが死体を複数用意してユピーにゲリラ戦を挑む(サポート、ゼノ)なんかもあったんですが、もともと10話予定ということもありカットしました

&最終話からの逆算のお話って事で、犠牲を前提に書いていました
好きなキャラクタ等、不遇でしたらすみません


想像以上に長引いちゃいましたが、もし駄文にお付き合い頂けてたら嬉しいです

今回を以ってななしに戻ります
本当にありがとうございました
171名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/08(金) 01:10:16.21 ID:s8Hoguez0
やっぱり王とコムギの恋模様は描いてほしいよね
172名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/08(金) 01:12:06.47 ID:Ax0SsbzNO
>>169
おっしゃる通り

メルエム戦については倍ちょっと話数をかければ、まだマシ的な意味で、しっくり来る様には書けたと思います
終わらせる為の展開!が見え見えなのは、明らかに力不足ですね

もし機会があれば、改善したいと思います
173名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/08(金) 01:21:56.91 ID:Ax0SsbzNO
>>171
恋模様・・・
あれ恋なんですかね?
(29巻分は未読ですが)


最終話がすでに在る状態での進行の良い面、悪い面はなんとはなしに分かったので
急がせない、引きずられ過ぎない
を念頭におきたいと思います
174名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/08(金) 01:27:54.39 ID:PQJ07NGR0
ハンタの読者はコムギと王の恋の行方が気になる人多いよね
175名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/08(金) 01:54:05.59 ID:Ax0SsbzNO
>>174
そなんですねー
王の自我が今後どういう風に動くかは興味ありましたが、恋愛面からはあまり考えた事もなかったです

28巻ではナックル諦めちゃいましたが、29巻では、より突っ込んだ人と蟻的な話も進むんですかね
楽しみにしておきます

あ、
>>169 >>171 >>174
お付き合い有難うございました
176名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/16(土) 00:12:40.67 ID:E/Yp9jaIO
保守
177ヤツ:2011/07/20(水) 21:39:49.36 ID:dFjR/Yo80
気が付けばこの世に立っている生物はただの二体!
正確に言えば、今現在メルエムの視界に入る半径10キロメートル以内の生物は二体。
それがコムギとメルエムであった。
メルエムの開花した能力、食べれば食べるほどオーラが増すその力。
それは命を食らいつくすために非ず。
いわば慈愛の念。愛するもののために、より強いオーラをまとうため、それは王として、愛する民を守るための力。
その力はもちろん、今は亡き母、ましてや部下たちに捧げられるものであり、当然、愛し恋したコムギに対する情熱の力。
放ったオーラにより、王は今、文字通りの神々しい王となりえた。
敵なき今、王はその愛(オーラ)をコムギに捧げることを決めていた。
それはどういうことか。そう、王はその愛で、コムギの視力を戻すことにしたのだ。
いかに王といえど、これだけのことをしようとすれば、それなりの代償を支払うことになる。
それが愛であり、オーラであった。
王はコムギと共に、生きることを決めた。だからこそ、この力はあえて捨てることにした。
それは永遠の、コムギに形として残る誓いの儀式でもあった。
王族は儀式を重視する―そこに王としてのプライドがあったことをメルエム自身は知らなかった。
178名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/20(水) 21:43:03.41 ID:bB8mKgKz0
泣けた
いい話だなー
179名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/20(水) 22:23:05.48 ID:x2vzaTRQO
その結論に行き着くまでの過程がほしかった
180丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/22(金) 02:15:31.97 ID:iot4pA9rP
お久しぶりの丸猿です。
麿さんの終わり方、そこまでのプロセスが綺麗すぎて泣きましたw

そしてヤツさんが現れていて驚きました!
まとめページにも名前のある書き手の方が戻ってきてくれて嬉しいです!

そして本家28巻も読みましたが・・
やっぱり久しぶりに読んでみると、本家のおもしろさは異常ですね。
私は足元にも及ばんとです。

どうもgdgdと長ったらしい書き方になってしまうのが
書き手の私自身も読み手の方々にも苦痛になってると思います・・。

文章ってやつは難しいですね。

それでは久しぶりに
>>120->>123の続き
妄想「蜘蛛壊滅編」その24
投下します。
181丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/22(金) 02:20:58.43 ID:iot4pA9rP
クラピカの放った鎖を咄嗟に避けたクロロは、冷静に彼の能力を分析していた。
『初手の奴の攻撃、そして【仙人拳の花】の圧力に反して
自身の腕を動かした鎖は、薬指の鎖を用いていた。
しかし奴が反撃に使った鎖は中指の鎖だった・・。
確か・・以前に奴が俺を拘束していた鎖は中指の鎖。
そして掟の鎖を俺の心臓に突き刺した時には小指の鎖を使っていたはず。
・・つまり。奴の左手に巻かれている鎖は、
5本の指にそれぞれ異なった能力を持っているという訳か・・。』
『これまでに確認した奴の能力と合わせて
奴が初めから俺たち蜘蛛に対する復讐を目的としてその能力を生み出したと推測すれば・・
5本の鎖はそれぞれ、探索と誘導の鎖、拘束の鎖、制御の鎖・・・
そして残りの2本は戦闘のための鎖だと考えられる。
まあおそらく・・治癒と・・切り札となる能力の2つだろうな。
その2本の鎖が親指と人差し指にそれぞれ振り分けられているという事。』
『つまり。残りの2本がどちらに振り分けられているかがわからない今の状況では、
俺は薬指の鎖以外の4本の鎖に注意を払わなければならない・・・。』
クラピカは・・・
クロロの【仙人拳の花】の圧力により左腕に負傷を負ったクラピカは
その腕を「あえて」治療しなかった。
『頭の回るクロロの事だ。
彼はこの5本の鎖の能力についてすでに適切な考察を得ている事だろう。
敵に対する己の情報は・・常に最小限に留めておきたい。
今、親指の鎖を腕の治療に使ってしまえば、
親指の鎖の能力【ホーリーチェーン】を知り
奴はもう親指の鎖に警戒する事がなくなってしまう。
それならば今は耐え、私の能力の未知の部分をより多く残しておくべきだ。
能力が解らないという驚異。
それは念の使い手にとっては最も恐ろしい武器となるのだから。』
182丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/22(金) 02:23:54.40 ID:iot4pA9rP
「うん。君のその鎖・・。とてもいい能力だね。
しかし・・強制絶に掟の遵守。その他にも3つもの能力を持つその鎖。
相当のオーラの消費と、能力発動に対する『覚悟』を必要としたはずだ・・。
・・・違うかい?」
クロロが唐突にクラピカに質問を投げかける。
「・・・お前の質問に答える義理はない。」
クラピカは冷静に言い放った。
「そもそも・・だとしたらなんだと言うのだ?
私は・・・幻影旅団。そしてそのリーダーであるお前を討てばそれだけでいいんだ。
この目的さえ阻害されなければ、どんな制約があったとしても問題はないのだからな。」
クラピカの言葉に・・・クロロは「くくく」と笑いを漏らす。
「いやww失礼。それだけ聞ければ十分だ。
お前の能力・・・。『俺にとっての』使い勝手は良くなさそうだ。
いらないやw・・・だから。これで気兼ねなくお前を殺せるという事だな。」
クロロは再び【スキルハンター】のページを開き、一つの能力を発動する!
「とっととケリをつけるかw」
クラピカとクロロの対峙するちょうど中央で1本の剣が地に突き刺さる!
素早い動きでその剣の元に走り、剣を手にそのままクラピカの元へと突進するクロロ!
クラピカも負傷した腕を伸ばし、鎖をクロロへと構えた!!
183丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/22(金) 02:25:47.14 ID:iot4pA9rP
クラピカの間合いへ飛び込み、剣を振り降ろすクロロ!
素早い・・!しかし!それをわずかな余地でかわすクラピカ!
薬指の鎖を伸ばし!クロロを迎え撃つ!!
不規則に跳ね回る鎖が、クロロの剣をくぐり抜け、その頭部目掛けて振り下ろされる!
クロロはその鎖を目の端で捉え!頭を下げ鎖をかわし、剣で鎖を斬りつける!
鎖は勢いをつけて剣に巻き付き、クラピカはその鎖を手元に引き、剣を奪おうとする・・
が!鎖が微動だにしない!!?
そのまま剣はクラピカの頭部に振り下ろされるが、クラピカはそれを間一髪でかわす!
しかし!剣に巻きつけられた鎖に引きつけられてバランスを崩す!!
再び鎖を引き付けるがやはりびくともしない!?
クロロはかわされた剣をそのまま地に突き刺し、
鎖と共にクラピカの動きを封じ、素手でクラピカの背中に拳を伸ばした!!

【有者の剣(マスターソード)】
(能力発動者と、相対する敵との中間の地に突き刺さり具現化される剣。
その剣を抜いた者が剣の所有者となり、
所有者以外のいかなる者にも物理的影響を受けない。
つまり所有者の意思で剣を他の物に触れさせたり斬りつける事はできるが、
所有者以外の物はその剣を奪ったり軌道を変える事はできない。
所有者の権限は10分間。
10分経つと剣は所有者の手から消え、ふたたび発動者と敵の中間の地に突き刺さる。)
184丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/22(金) 02:30:25.17 ID:iot4pA9rP
鎖の巻き付いた剣を地に突き刺され、剣に引き込まれ崩れるクラピカ!
しかし!クロロの攻撃がクラピカを撃つその間際に、
クラピカは鎖の具現化を一時解消し、そして再びその手に具現化する!
転がるようにクロロの攻撃をかわしたクラピカは、
またも中指の鎖【チェーンジェイル】をクロロに放った!
しかしクロロは寸でで地に片足を付き、地を跳ねその鎖から離れた!!
クラピカから離れ着地したクロロが呟く。
「・・・驚いたな。その鎖。操作している物ではなく、具現化物だったのか。」
クラピカは何も答えず、黙って立ち上がり鎖を構える。
「・・よけいな説明はなしか。お前は一体どれほどの秘密を抱えているのか。
まったく奥の読めない奴だw」
『・・・目的は同じ復讐でも、ヒソカとは正反対だなw』
クロロは微かに笑いをこぼした。
「・・・どれほどの秘密を抱えているか、だと?
その質問にはもちろん答えない。しかし、お望みならまだまだ見せてやるぞ。
・・・私の切り札をな。」

クラピカは静かに・・・静かに息を整え。
自分の目に手をかざし、一つずつゆっくりとカラーコンタクトをはずした。
両の目からはがれ落ちたコンタクトの奥にある瞳は・・
深く、これまでにないほど美しく緋色に輝いている。
緋色の瞳でクロロを睨みつけるクラピカ。
その瞳には・・クロロさえも表情を強ばらせる程の殺気と冷酷さを感じさせられた。
「・・・正直に言おう。この状態はそう長くは持続できないんだ。
しかし。今の私の限界の中でも。貴様を討ち取れるものと確信している。
・・・行くぞ!クロロ!!」
「うおおおおおおお!!!!!」
クラピカが吼える!それまでとは比べものにならない程のオーラをみなぎらせ、
そして発動する。
【皇帝時間(エンペラータイム)】
クラピカの伸ばした左腕。そこに具現化されていた鎖。
5本の鎖が・・それぞれに不規則な動きをしながら同時に動き始める!!
その光景を黙って見つめるクロロ。
額に一筋の汗をにじませる・・。
『それぞれに違う能力を持つ鎖を、5つ同時に操作する・・か。
・・・・凄まじいキャパシティ。』

『しかし。予想通りだな・・。』
185名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/22(金) 02:39:05.66 ID:mcFfInOU0
ジニーうえてよー
186名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/22(金) 02:42:18.39 ID:iznhyq8f0
>>184
続きは?
187ヤツ:2011/07/22(金) 04:50:44.10 ID:kH/Eac5BO
2
メルエムにとってそのとき、敵は邪魔でしかなかった。だからこそ、排除する力が必要だった。
ヤツラは、あのしぶとき人間たちは生きている、彼方に飛ばしただけだ。時間稼ぎにも大してならないことはわかる上に、コムギの治療にオーラは枯れた。

時期かな…

王はそれでも愛するもののために、愛の巣とも呼べるものを作り上げた。具現したその愛の巣にコムギとともに入る。
第二派が来るのはあと数分後であろう。
コムギに軽く口付けをすると、コムギはそっと目を開き涙を流した。先程まで爆風で気を失っていた脳には熱い情熱の念が行き渡り、また、コムギの余地能力を開花させた。
この先ここに放たれるであろう人間の兵器を防ぐ術をもうメルエムは持たない。それでも逃げようとはしない。この愛の巣が朽ち果てようと二人の愛は果てることはない。
「そうか、これが」
「なにものにも変えがたいと言える至福」
メルエムはコムギを抱き寄せながら「余の妃となれ」と言った。
コムギはしがみつきながらその見えるようになった目を開き、涙を流しながら頷くことしかできなかった。
コムギの目がその数秒後に光を捉える、暖かい光、否、それは虹色の幻想的な光。
「コムギ、余とそちは永遠じゃ」
「きれいな光ですね、まるで私たちを祝福してるかのよう」
二人は手を繋ぎまた口付けをし、抱き合う。
愛の巣がその光に包まれ跡形もなく消え去っても、そこに残るのは死の灰ではなく、虹色の光であった。
こうして国の消滅は核爆弾の誤爆として世界的に認知されるようになるが、それはあと少し先の話だ。
188ヤツ:2011/07/22(金) 05:29:05.67 ID:kH/Eac5BO
3
クジラ島

ミト「おばあちゃん!見て!あれ!」
東の空に虹色の光
「オーロラっていうんじゃろ?知っとるぞ?」
ミト「オーロラかぁ」

ヨークシン
クラピカ「あれは!?」
ネオン「オーロラじゃない!?キャー素敵!」
センリツ「…」

流星街
シズク「わぁ、なんだろうあの光、きれい」
マチ「…」
クロロ「巨星堕つ…か」
団員「…団長!?」
クロロ「や、ただいま」

ゾルディック家
シルバ「…」
ゼノ「おほ、消えおったわヤツのオーラ」
シルバ「人智を越えても人は越えられぬか…久々にうずくな」
ゼノ「いや、お前でも核は無理じゃろ…」


野戦病棟
キルア「…ゴン、強さってなんだろうな」
ゴンは気絶している


光の中心
メルエム「コムギ、人を恨むか?」
コムギ「いいえ、私はうらみません」
メルエム「ならば見守るか、この世界を」
コムギ「はい、永久に」


核の被害が放射線にあることは周知の事実であるが、その虹色の光はオゾン層を形成し、放射線を撒き散らすことを防いだ、これは人間の技術の進歩の技でなく、紛れもなく何者かの力、それは奇跡の力であった。

189名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/22(金) 17:15:52.00 ID:CH/OJswdO
>>180
キャラクターが「何故その行動をとったか」を
どこまで説明するか ですよね

丁寧過ぎると文章が長くなるし、
簡潔過ぎると読み手頼りになっちゃうしで
バランスが難しい

続き期待してます
190丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/23(土) 23:42:01.24 ID:klI/BZknP
>>189

はい。私はすべての言動に理由と根拠をつけて
できるだけこと細かく説明したくなる性格なんですよね。
(・3・)A型ですから。

投下できるうちに投下します。
>>181->>184の続き
妄想「蜘蛛壊滅編」その25です。
191丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/23(土) 23:45:03.39 ID:klI/BZknP
全く異なる能力を持つ5つの鎖を同時に操作するクラピカ。
通常の念の使い手には到底成しえない行為を叶えた彼の様子を、
クロロは冷静に捉えていた。
『・・奴の武器である鎖が、操作しているものではなく具現化物だと解った時に確信したよ。
奴の持つ5つの鎖の能力。
掟の鎖は相手の心臓に残したまま効果を持続する放出系統と操作系統の高度な複合能力。
探索の鎖は操作系。拘束の鎖は強化系。仮にもう1本の鎖が治癒の鎖であればこれも強化系。
それだけでも操作系の能力者としてはオーバースペックだ。
ほぼ間違いなく、それぞれの鎖に制約を付け、
発動していない間にはオーラをまとわない普通の鎖とする事が大前提となる能力。
・・・しかし、その鎖が具現化物だと言うのなら話は違ってくる。
それぞれに異なる能力を潜在する鎖を5本、常に具現化させていたという事・・・
それは通常の念の概念ではとうてい不可能な行為だ。
つまり。奴は全ての系統のオーラを同時に操作するほどの、なにか特殊な能力を秘めているという事。
それは制約やオーラ量でカバーしきれるレベルのものではない。
おそらく。特質系の能力によるもの・・!!』
ほんのわずかな糸口。一挙手一動のささいなほどき目からクラピカの能力の本質を探り当てるクロロ。

しかし!それはクラピカにとっても予期したシナリオの一つであった。
『この男の洞察力。考察力から察するに。
おそらくこれまでの一連の流れから、私の【エンペラータイム】。
その能力の限りなく近しいところまで奴の考察は行きついている事だろう。
・・・それならば、これ以上は隠し通す必要はない。
情報は限りなく少なく。しかし。与えてしまった情報は全てを駆使し、
常に奴の想定する最大の手段で向かい撃ち、かつ未知の情報で不意を討つ。
それこそが最善手・・・!!』
クロロは手に持つ本を閉じ、クラピカに微笑み言った。
「・・・さあ。続けようかw」
192丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/23(土) 23:47:21.97 ID:klI/BZknP
5本の鎖が踊るようにクロロへと向かい飛ぶ!!
クロロが触れれば敗北の確定する鎖は3本!
クロロの認識の中では4本の鎖を触れずに避けなければならない!!
しかしクロロは!5本の鎖を全て軽やかにかわし続ける・・!
微かに微笑みながら。戦いを楽しむように。
複数の鎖が舞い飛び、クロロを目がける!
よけた鎖は不規則に曲がり、再びクロロを狙い打つ!!
それらの全てを触れる事なくよけ続けるクロロ!
息ひとつ切らさずに余裕の表情のクロロに対し、
激しいオーラの消費に汗をかき始めるクラピカ・・。
やはり力の差は歴然。圧倒的にクラピカに不利な状況・・!
しかしクラピカは!鎖の猛撃をさらに早め、全てのオーラをこの攻防に尽くす!!

激しい鎖の猛撃は、常人の目には映らない程の速さで飛び回る!
それはクロロですらもかろうじて目に追う事の叶うという程のもの。
しかしクロロは、目に映る鎖に留まらず、音、気配、そして長年の戦闘経験による勘。
その全てを用いて鎖の全てを軽やかにかわし続けていた!
そしてついに・・鎖の猛撃に陰りが見え始める・・・!
「・・・ここまでか。」
残念そうに呟くクロロ。
次の瞬間!クロロは鎖をかわしながらクラピカの間合いへと飛び込んだ!!
「これで・・・終わりだ!」
クロロの手刀が・・・クラピカの喉元へと突き刺さる!!!!

・・・が。クロロはその手刀を、クラピカのノドを裂くその寸前に止めた。
クラピカの放った最期の鎖が・・・自分の左胸に刺さっている事に気づいたのだ・・。
193丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/23(土) 23:51:20.80 ID:klI/BZknP
クラピカの心臓とクロロの心臓をひとつなぎに繋ぐ鎖。
その鎖を目に捉え、クロロは全てを悟った。
「・・・ふっwなるほど・・こいつはやられたな。これがお前の最期の鎖の使い方か。
あの鎖の猛撃の真意は、鎖の本数を目で追えなくするためのもの。
あの速さの猛撃では、飛び交う5本の鎖が4本になっていたところで、気付く事は難しい。
お前はいつの間にか5本の鎖のうちの1本を、自分自身の心臓に潜めていたのか。
それに気付く事なくお前に近づけば、
警戒していなかったお前の胸元から鎖が放たれ俺の胸元に突き刺さる。
・・・そして、お前と俺の心臓を繋ぐ鎖。この状況から察するにこいつの能力は・・・」
「ああ。貴様の推測通りだ。」
クラピカはふところから1本のナイフを取り出し、自分の首元に一筋の切傷をつけた。
それと同時に、クロロの首元に一筋の傷が付き、血が流れ落ちる・・。
「私とお前の命は繋がった。
私が傷付けばお前も傷付き・・私が命を失えばお前も命を無くす。」
【結っする人差し指の鎖(ディスティニーチェーン)】

それは・・クラピカが師範の元、己の能力を決っした時の会話だ。
【掟を定め、その掟をたがえた者の命を奪う鎖。】
具現化した鎖に高度な放出系統と操作系統の能力を付属するその能力。
「確かに可能ではあるが・・それには厳しい誓約が必要になるぞ?」
「・・・蜘蛛以外には使用しない。」
「限定条件か・・・しかしそれだけでは弱いな。」
「焦るな。それはあくまでも前提にすぎない。」
「・・・?」
1匹に蜘蛛を見つめ、緋色に沈む瞳。
「・・・命をかける!!!」
しかし、師範はその時。
瞳を緋色に沈ませるクラピカに気づいた。
「・・!?お前・・目の色が緋色になったら、オーラの総量があがってないか!?
ちょっとそのまま水見式をやってみろ!」

水見式の結果。クラピカに目覚めた特質系のオーラを知った師範。
「・・やっぱりか!お前は不遇の運命を背負い、目的の善し悪しはあれど
強い意思を持った。それによって、後天的に特質系のオーラに目覚めていたんだ!!」
「私が・・・特質系に?」
「ああ!そうとなれば話は別だぜ!
先刻話していたお前の能力!あれはぶっちゃけお前にはオーバースペックすぎたんだ。
しかしお前が特質系のオーラを持っているってんなら、大概の無茶は叶うだろう!
特質系ってやつは大方がチート気味な能力になるからなぁw
だから・・・お前のさっきの言葉!あれも聞かなかった事にするぜ?」
「・・・そうか。命をかける程の事もなく。掟の鎖は発動ができる、か。」
「そういう事だなw」
「それならば。」

「命をかければ・・・掟の鎖さえもしのぐ、より強力な能力が生み出せる・・という事だな。」

クラピカの言葉に、言葉をつぐみ、真剣な表情を見せる師範。
「クラピカ・・お前・・・」
194丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/07/23(土) 23:56:14.53 ID:klI/BZknP
「くくくく・・・w」
笑いをこぼすクロロ。
「なるほどまいったよ。
確かにこんな能力を出されては・・・もう俺に勝ち目はないな。」
『俺の【リフレクトビート】も・・相手の呪念をそのまま跳ね返すもの。
俺とクラピカを繋ぐこの鎖を跳ね返したとしても・・
クラピカと俺を繋ぐ鎖に変わるだけ。つまり、命が繋がるというこの能力に変化はない。
いよいよ・・・手詰まり、って事だな。』
クロロは自分の懐からナイフを取り出し、自分の喉元に押し当てた。
「だがお前も知っているはずだ!
俺は蜘蛛の頭ではあるが蜘蛛は俺じゃあない。
俺がここでお前と心中したところで・・・蜘蛛は新しい頭を作って生き続ける。
しかしここで俺が命をなくせば、お前の命はここで潰える!
お前のやっている事は、何も意味がない事なんだぞ!?」

クロロの言葉に、クラピカの脳裏には師範の言葉が思い返された。
「ああ。クラピカ。お前の強い意志は俺も百も承知している。
だから俺はお前がどんな能力を作り出そうが止めやしないさ。
ただな。その能力を発動する前に。最後に一度だけ思い出してくれや。
これからお前が出会うであろう仲間たちの姿を。
そして。お前の仇である旅団の奴らの言葉を。
そうして思い出し。考え。発動するのはそれからにするんだ。
・・・今はわからんでもいい。だが。頭のいい、そして人の心のわかるお前だ。
その時が来るまでには・・きっと俺の言葉の意味もわかるようになってるだろうからよ・・・。」

クラピカの脳裏に浮かぶ仲間たちの姿。
ゴン。キルア。レオリオ。センリツ。バショウ。ネオン・・・。
・・・しかし。しかし思い返されるどの言葉も。仲間たちの姿も。クラピカの心には響かなかった・・。
クラピカは、首元のナイフをさらに強く押し当てながら返した。
「ああ。お前の言う通りだ。
私の行動には論理的な理屈がなにもない。
ほんの以前まではこの能力の発動を避けていた記憶がある。
しかし・・・不思議にな。今の私には
何故私がこの能力の発動を見送っていたのか・・わからないんだ。
打算はない。なんの理屈もない。
しかし。私は今。お前の命を奪う事。そのために命を捧げる事に何の迷いもないんだよ。」
クラピカの言葉にクロロは違和感を感じた。
『・・?おかしいな。こいつはこんなにも論理性のない行動をする奴だったのか?
言っている事も無茶苦茶だ。まるで突然心の一部が欠落したかのような・・・・・
・・・なるほど。そういう事か。』
そこでクロロも気づいた。
シズクの掃除機【デメちゃん】が起こした最大の失敗を。
クラピカの言葉には何一つ偽りはない。
なんの打算もなく、彼は自分の命と引き換えにクロロの命を捕えたのだ。
クロロとクラピカは・・・・お互いに自分の喉元にナイフを押し付けたまま膠着していた。
その状況にクロロは・・・心の奥底では・・・喜びを感じていた。
戦闘の中で自分が死ぬという事。
それは・・・クロロが心の中で、ずっと願い続けていた事だったのだ・・・。
195名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/07/24(日) 14:17:21.24 ID:4RjOOV1iO
目の前の事象から推理して結論を導き出す系のキャラを書くの好きそう
自分は(ほんのうてきにさっした)で9割片付くユピーやゴンが楽で素敵ですv


コルトピの能力が秀逸
もっと出来たんじゃね?くらい強過ぎな感もありますがw
196名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/08/10(水) 16:54:18.34 ID:gyz8oJ+FI
197丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/08/17(水) 02:58:01.62 ID:uKj79rONP
>>195
このスレの他では「理不尽な部分をムリヤリ解釈するスレ」や
「うみがめスレ」「単発創作スレ」等に名無しで書き込んだりしていますw
コルトピは「具現化系統で最強の能力」を考え意外とあっさり決まりました。
念の考察については、個人的にはウヴォーが一番好きですw

29巻も実におもしろかった。
冨樫先生なら意外とゴンさんもなんとかしてくれるんじゃないかと思えてしまいますw
GI編でゴンの手が吹っ飛んだ時も(゚Д゚)ポカーンでしたし。

お待たせしました。
>>191->>194の続き
妄想「蜘蛛壊滅編」その26です。
198丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/08/17(水) 03:00:42.68 ID:uKj79rONP
互いの命の繋がったその状態で、互いに自分の命を絶つ態勢を取る2人。
クロロは・・今の自分の置かれているその状況に、喜びすらも感じていた。
幻影旅団のリーダーとして、蜘蛛の頭として死ぬ事。
それは蜘蛛結成時からの彼の悲願だったからだ。
『頭である俺が死んだとしても、蜘蛛は生き続ける。
偽りの頭を捨て・・・より高みに立つ新たな蜘蛛の誕生。
その時に・・こいつ。クラピカは最も厄介な敵となるだろう。
今俺が自分の命を絶つ事によって、こいつを地獄へと道連れにする事ができる・・。
それならば。迷う事など何一つない。
俺はこいつと共に、ここで幕を引くだけだ・・!』
クロロの持つナイフが首に深く食い込み・・血を溢れさせる・・!
その時!!
――――――――カツン――――――――
空間の入り口の一つから、足音が響いた。
シャカが・・・にこにことほほ笑みを浮かべながら現れた。

「実に・・おもしろい事になっているねwクロロくん。」
「シャカ・・!」
クロロは横目でシャカの姿を捉え呟いた。
「なるほど。自分の命を犠牲にして相手の命を確実に奪う能力。
とても強い意識を潜めた能力だww」
クラピカは、視線をクロロに向けたまま逸らす事はない。
「クロロくんにもクラピカくんにも・・とても強い意識の流れを感じるよw
強い意識の流れ同士のせめぎ合い。実に興味深いものだww」
クラピカは・・視線を逸らさない・・。
しかし額からは大量の汗を噴き出し、頬を伝い流れ落ちる。
「クロロくん。君はここで死ぬつもりだね?
しかし・・もったいない。実にもったいないなww」
クラピカは・・・耐えきれず視線を泳がせる!
はあはあと息を荒げ・・そしてついには叫び声をあげる!!
「うあああああ!!!なんだ!こいつらは一体なんなんだ!!!」
クラピカの瞳に映っているもの。
それは、クラピカの身体にまとわりつく大勢の亡者たち!!
クルタ族の同胞たち。ハンターとして死んでいった多くの者。そしてウヴォーギンの姿。
大勢の亡者たちがクラピカの足を掴み、背中にのしかかり、身体にしがみつく!!
199丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/08/17(水) 03:03:36.77 ID:uKj79rONP
叫び、困惑するクラピカに、クロロが叫びかける!
「見えているか!クラピカ!!しかし混乱する事はない!
これはやつの能力の一つ。【応報不浄(カルマ)】!!
罪の意識や後悔の意識を亡者の形にし、その者の意識の中に具現化させる能力!
つまりは幻覚のようなものだ!」
なおも叫び続けるクラピカ!
そして・・・クロロがシャカを睨みつける!
「・・・シャカ!お前は何を企んでいるんだ・・!
何故・・・何故!!俺にも幻覚を見せつける!!!」
クロロの瞳にもまた・・
自分の身体にまとわりつく数百にもおよぶ亡者の姿が映っていた!!
ククク・・と笑い言葉を反すシャカルタ。
「これで最期なんだw自身の業を省みるにはいい機会だろ?
・・実にもったいないが・・・君にはもう期待はできなそうだw
君が今ここで自分の死を受け入れようとした時、君の意識はもう死んだんだよw
意識の死んだ者はもう、現世での成長は見込めない。」
「・・・ああ、それから。最期に君に良い事を教えようw」
シャカは微笑みを絶やさずにクロロを正面に見据える。
「あの子は、死んだよw」
・・・その言葉に、クロロの表情は見る影もなく凍りついた。
200丸猿 ◆IRhVZh63ks :2011/08/17(水) 03:06:01.76 ID:uKj79rONP
「君には言っていなかったけどね。
ぼくには念能力とはまた別に、ある特別なチカラがあるんだw
人の『意識』を見るっていう不思議なチカラがね。
だから初めて君たちに出会った時に、全てわかっていたんだよ。
君の、あの子に対する気持ちも。あの子の夢見る未来も。
そして先日、君がぼくを訪ねてきた時。
あの時も見えていたんだw
君の意識の流れ。そしてその流れに引き寄せられる、クラピカくんの意識。
幻影旅団の皆の意識。背信者・・ボノレノフくんの意識もね。
そしてそれらの意識の流れから・・・この結末も予想ができていたw
だからぼくは君の誘いに応じたのさww」
「あの子が死んだ今。君の死は無駄なものになるって事さ・・・w
クラピカくん!喜んでいい!幻影旅団は、死んだよwww」
なおも幻覚に囚われ、叫び続けるクラピカ。
クロロは・・身体を小刻みに震わせ、今にも泣き出しそうな表情でシャカを見る・・。
「君に『念』を教えたのも、この日のための事w
君の成長の最期に、僕がこの手で君の命を絶つ。
そうすれば・・君は死してなお、優秀な使い手としてその意識だけは残り続けるんだ!
ぼくの・・かわいい亡者としてねwww」
シャカの微笑みは邪悪なものとなり、一歩ずつクロロの元へと近づいていく。
「・・来るな!!貴様の思い通りになるくらいなら・・!!」
クロロは自分の手に持つナイフに力を込め、己の首に深く突き刺そうとする
・・・が!クロロの意識の中に現れる『あの者』の姿。
亡者となったその人を見たクロロは、目に涙を浮かべ・・・やがてその手を下ろした。
生きる意志。そして死ぬ意志の喪失。
【応報不浄(カルマ)】を発動したその意図が。
思惑通りにクロロの意識を討ち取ったのだった・・。
201 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 06:44:02.96 ID:no1jAbORO
202乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 07:51:27.76 ID:no1jAbORO
フェイタン「ありえないね」

シャル「シズクはどう思う?」

シズク「…メチャメチャ嫌な予感がするね、勘だけど」

フィンクス「ま、誰だっていいじゃねーか、気にくわなきゃ全員ぶっ殺しゃいいだけの話だろ?」

ノブナガ「待てよおいコラ…団長と、あん時のガキには手ーだすんじゃねーぞ…」

シャル「満身創痍の団長が、残り2人のいずれかに操作されている可能性もあるな」

フェイタン「そのときは皆殺しにすればいいだけの話ね」

ノブナガ「…死にてーのかコラ?」

シズク「はいはいはい、団員同士のもめごと御法度だよ」

ノブナガ「ケッ、コインだろ?わかったよ」
203乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 08:06:00.50 ID:no1jAbORO
送信ミスすみません。
m(_ _)m
ここが(続編の)出だしです。


〜流星街 旅団アジト NO.6〜


コルトピ「…ここに近づいてくるヤツがいる」


『まさか…団長!?』


コルトピ「断言は出来ないけど恐らく違う。3人組…その中の1人は…子、供??」

シャル(こんなところに近づいてこれる子供となると、
選択肢はかなり絞られてくるな…)

ノブナガ「あん時のガキ2人のどっちかだろ!?
入団する気になったんだ!入れてやろうぜ、な?な?」

フランクリン「(気持ちはわかるが)落ち着けノブナガ…
お前の話だと、ガキ2人の結束は(ウヴォーギンとノブナガ並みに)高いんだろ?
1人しかいないという点がひっかかる」

シズク「う〜んと、えっと…」

シズク「ヒソカと、決闘でフルボッコされた団長と、あの時の子供1人っていうのは?」
204乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 08:22:33.77 ID:no1jAbORO
フィンクス「ケッ、またノブナガの勝ちかよ!」

ノブナガ「ガキと団長には手ーだすなよ?」


フランクリン(…来たか)

〜姿をあらわした3人…それは、団長そっくりに変身したアルゴ(=ジャイロ)と、手下のキルア、パームだった〜


アルゴ(=ジャイロ)「待たせたな…久しぶりの再会、といったところか」


ノブナガ(お〜やっぱりあん時のガキだ!強化系のバカの方じゃかったのはちと残念だけどな…)

フランクリン(団長…決闘に勝ったか…)


マチ「…違う」

ノブナガ「あ?」

マチ「こいつは団長じゃない。」
205乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 08:46:29.17 ID:no1jAbORO
ジャイロ「その通りだ。俺は団長ではない」

ノブナガ「?(意味わかんねーよオイ)」

シズク「団長とヒソカの決闘は?
順をおって説明して」


ジャイロ「うむ…2人の決闘なんだが…
猫タイプの凶悪なキメラアントが乱入したため、団長も道化も死亡した。」

一同『!??』

フランクリン「?どうやってその事実を知ったんだ?」

ジャイロ「腹心のパームという女性の能力だ。彼女は幼い頃から、旅団のメンバーになるのが夢だった。
それが引き金となり、旅団の危機を水晶により映像化する能力が発動したのだ。
まだまだ進化の途上ではあるが。」

ジャイロ(地獄を味わったのが引き金となり、念が進化し、
悪意と念のオーラが一定以上超えた者を水晶で映像化する能力が発動した…
真相はまぁそんなところだがな…)
206乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 09:01:48.94 ID:no1jAbORO
シズク(団長が死亡!?フンッ有り得ないわね)

フィンクス「イマイチよくわかんねーな…お前は一体誰なんだ?」

ジャイロ「2人の死亡後、俺は決闘の場に赴き、団長の死後の念を吸収したのだ。
死への恐怖は皆無だったとのことだが、
死後の怨念は常軌を逸する凄まじいものだった…」

シャル「つまり…」

ジャイロ「俺の中で、団長はまだ生きているということだ。」
207乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 09:19:51.51 ID:no1jAbORO
フィンクス「回りくどいんだよ!お前は結局ナニモンなんだよ!わかりやすく説明しろ!」

ジャイロ(よし、いいぞ、このタイミング…いまだ…!)


ジャイロ「俺の名前はジャイロ!人間だった頃はNGLの頂点であり、王だった!
だがキメラアントに喰われ、新たなキメラアントとして転生したのだ!」

<現時点でのジャイロの能力@…「パクリ・ザ・バビディ・アクマイト」

人間の悪意につけこみ、下部にする能力!
対象者の悪意が強大であればあるほど、より強力な支配が可能となる!
発動条件は、本名と素性を暴露すること!>

<現時点でのジャイロの能力A…「ザ・ベタスギ」

どんな人間にも、寸分違わず変身することが可能な能力!
条件は、変身の対象となる人間を、肉眼で見なければならないこと!
かなり厳しい条件だが、パームの水晶の能力が、団長への変身を可能にした!>
208乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 09:51:43.82 ID:no1jAbORO
〜ヒソカと団長は、本当に死亡したのか?
団長の念がジャイロに宿っているというのは果たして本当なのか?
現時点では、まだ誰にもわからない〜

ジャイロ「団長から授かった念と、この姿…(建て前ではリーダーが存在しない組織だとも解釈出来るが、)今から旅団のリーダーは、この私だ。」

ジャイロ「ウヴォーの欠番は、腹心のキルアが受け継ぎ、パクノダの欠番は、腹心のパームが引き継ぐことにする!異論はないな?」

フィンクス「おう!頼むぜ!」

フェイタン「再結成ね」

カルト「(キルア兄さん…同じ組織で再会出来るだなんて、夢のようだ…)「異論はありません」

ノブナガ「へへっ、まぁ仲良くやろうぜ、キルアさんよ♪」

フランクリン(まさかメンバーが13人に戻る日がやってくるとは…新しい船出、ってやつか)
「ふ、また面白くなってきたな」

シャル(パーム…パクノダと同等以上のレアな能力者…)
「うん、いいね」

ボノレノフ「…」
コルトピ「…」
シズク「う〜ん…なんか腑に落ちない気がするけど、まぁいっか」
209乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 11:58:39.49 ID:no1jAbORO
〜怪我の治療のため、キルアとパームが運ばれた方術施設「レガリア」へと向かおうとするゴン達〜

ゴン「あ、」

レオリオ「どうした?」

ゴン「レガリアってどこにあるの?」

レオリオ「ああ、携帯で「ハンター」「治療」とかで検索すれば出てくるぜ」

クラピカ「全く答えになっていないぞレオリオ。ゴンが知りたいのは位置、場所、方角、」

レオリオ「だぁ〜!!もうわかったよ!調べりゃいいんだろ調べりゃ!
ハンター専用有料携帯サイトのゴーグルマップで検索っと…ん?」

クラピカ「どうしたのだ?」

レオリオ「名前は出てくるのに場所が表示されねぇ…エラーか?この携帯も結構摩耗しちまってるからなぁ」

クラピカ(…何か裏がありそうだな)
210乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 12:46:23.57 ID:no1jAbORO
レオリオ「方術施設レガリアか…こいつぁネカフェにでも行って調べた方が良さそうだな」

メレオロン「えっと、そのなんだ、ヤバイ裏情報とかを調べるんなら、
そういう公共のPCは結構リスク高いぜ?まぁ、調べる内容にもよるけどな」

クラピカ「何か知った風な言い方だな」

メレオロン「あぁ、俺が人間だった頃に契約してたホテルがあるんだけどさ、
そこのPCなら個人情報の保護は完璧だぜ?」

ゴン「え?でも…」

メレオロン「ああ、この姿か?ま、ちょいと変装すりゃあバケモンだろうがOKよ、
透明になる必要もねぇ、
登録したIDとパスさえ合ってりゃ問題なし!」

レオリオ(どこぞの銀行みたいなシステムってところか…どんだけ大金はたいて登録したんだ?)
211乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 12:58:47.22 ID:no1jAbORO
〜ホテル ビショップ〜

受付嬢「IDとパスワードをお願い致します」

メレオロン「えっと…IDは、mkdagtmw254jtgajmw159352jgmtd1-gjd36〜」

レオリオ(なんだなんだ?会員証とかはねえのか?てかどんだけ長いんだよ!)

クラピカ(記憶の外部化によるトラブルを最小限に抑えるためだろうな)

ゴン・イカルゴ(う〜ん、何が何やらわからない…)
プスプスプス…
212乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 13:12:16.13 ID:no1jAbORO
受付嬢「それでは中にお入り下さい」

メレオロン「ふぅ…(一文字でも間違えると登録が抹消されちまうからな…久々に頭フル稼動したぜ…)
じゃ、調べてくるんで皆は外で待っててくれ」

クラピカ(ホテルに入れるのは登録者のみ、当然か…)

メレオロン「調べて欲しい項目は脳ミソに一通りメモっておいたが、
言い残したことは無いな?」

〜頷く一同〜

ゴン(父さんには、自力で会いにいく!)
クラピカ(旅団のことは私だけの問題だからな…)
213乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 13:27:47.72 ID:no1jAbORO
メレオロン(さぁ〜て、神出鬼没で正体不明…人間だった時(性別や戸籍や所在地などがコロコロ変わることから)「カメレオン」と呼ばれ恐れられた、天才ハッカーの再臨といくかな!)

メレオロン(そういや、大統領の隠し子を3時間で調べられるライバルがいたっけな…
アイツ今頃どうしてんだろ…まぁいい、いっちょひと暴れすっか!)


メレオロン「ここがハンター専用サイト、「狩人の酒場」か…さて、プログラミング開始といくかな…」


〜36時間後〜


レオリオ「おっそいなぁ〜」

クラピカ「…」

ゴン「!携帯が!」
214乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 13:39:00.56 ID:no1jAbORO
『着信メールあり』

『レガリア…協専ハンター達の資金提供によってつくられた施設
場所…流星街のA-267地点
建設された目的…世界最高峰の治療、および』


ゴン「…ここで終わってる…」

レオリオ「待て!もう一件ある!」


『着信メールあり』

『おレは aもうだ にげ ろ あ そこニは いく ナ』


クラピカ(『俺はもうダメだ、逃げろ、あそこには行くな』、か…)

クラピカ「この場を離れるぞ、ゴン!」

ゴン「そ、そんな、まだ中には」
イカルゴ「そ、そうだよ」

レオリオ「ゴン、すまねえ!」

ゴン(うぐ…?)
215乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 13:54:46.74 ID:no1jAbORO
クラピカ「キメラアント(イカルゴ)は私が眠らせた、ゴンはどうだ?」

レオリオ「そうだな…20分くらいは目が覚めないだろう」

レオリオ「よし…近隣の町まで離れ」

クラピカ「いや、(協専ハンター上層部の息のかかった町である可能性はさすがに低いだろうが…)
町は何かと人目につきやすい、
なるべく人気の無い、かつ隠れ場所の多い方へと向かうべきだ」

レオリオ「そ、そうか…ゴーグルマップで検索…近くに林と山…ひとまずは西の林までダッシュだ!」

クラピカ「よし!」
216乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 14:08:52.98 ID:no1jAbORO
〜西の森の中〜

レオリオ「はぁ、はぁ、くっ…」

クラピカ「大丈夫かレオリオ?」

レオリオ「あぁ、なんとかな」

クラピカ「ゴンとキメラアント(イカルゴ)も無事なようだな」

レオリオ「日も暮れてきたな、どこに身を隠す?」

クラピカ(地中に身を隠すのが最良ではあるが、このメンバーでは不可能…)
「葉を体に巻きつけカモフラージュし、大樹ではない木の枝に潜む」

クラピカ「古臭い手口ではあるが、現状では他に選択肢がない…」

レオリオ「だな…」
217乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 14:16:40.04 ID:no1jAbORO
『う〜んキミタチ…
ハンター試験の時に、「不自由な二択」って習わなかったっけ?
あっさりジョーカーをひいちゃったね…

ま、でもそれはただの結果論に過ぎないから良しとして…

「道に迷った時、左に進みたくなる」って誰か言ってなかったっけかなぁ?

ああいう状況の時は、町ではなく自然の中に潜伏したくなるのは当たり前…

クラピカ君は感情が高ぶると冷静さを失うところがあるのは相変わらずだねぇ…

木を隠すなら森の中、人を隠すなら町の中…

あ、でも今は科学が無駄に発達しちゃってるから、
これも「不自由な二択」になっちゃうのかねぇ…?
厄介な時代だねぇ、うんうん』
218乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/01(木) 14:27:11.46 ID:no1jAbORO
〜夜〜

ゴン「ん?…」

レオリオ(起きたかゴン?)

ゴン(こ、ここは?)

レオリオ(ヤバイ気配がしたんで、森の中に身を隠してるとこだ)

〜その時ゴンは、メレオロンの身を案じる前に、本能が咄嗟に反応した〜

ゴン「誰かに…見られてる」
「大勢の人に見られているような…1人の人間にあちこちから見られているような…」

レオリオ(ま、夜の森っていうのは、そんな気分になるもんさ…てか声が大きいぞ?)

ゴン(レオリオの衣ずれの音の方が大きいよ!
これじゃバレバレだ…)

『おぉ、流石はゴン君!こりゃあなかなか面白くなってきたね!』
219乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 09:41:59.19 ID:kY/3aCW/O
前回の休載あたりをスタート地点にして妄想するとしたら、
シズクの念糸縫合を絡めると面白いかも。

(死者の腕を繋げたり動かせたりするのは可能かどうかは
置いておくとして…)

ゴンと深く関わりのあるキャラ(ジンとかカイトとか仲間とか敵とか)
の腕を接合するかどうかの葛藤とか、旅団絡みのクラピカ、ゴンの葛藤とかをうまく描けたら面白くなるかも
220乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 11:47:01.29 ID:kY/3aCW/O
×シズク
○マチ
すみません、ssでもごっちゃにしてしまいました…
m(_ _)m
221乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 16:57:26.51 ID:kY/3aCW/O
わかりづらくなってしまったので訂正させていただきます
連投大変すみません
m(_ _)m


〜まとめページのあらすじ〜

〜王により、叡智、オーラ、名前を与えられ、光の祝福を受けた弟(?)・メルエムは、NGL内に自治国を設立した。

王は、コムギと2人きりになり、軍棋を打ちながら、最後の刻を迎えようとしていた。

一方ジャイロは、新たに戸籍をつくりアルゴと名乗り、副会長ラボロフの参謀となり、
世界を悪意で満たすための人脈づくりに奔走し始めた。

また、ゴンの眼差しにより前世の記憶を垣間見たピトーは、キルアとパームを治療し宮殿を去り、
団長とヒソカの決闘に乱入しようとしていた。

治療を受けたがなお負傷の激しいキルアとパームは、
レガリアと呼ばれる治療施設の最下層に運ばれ、謎の男(?)に脳手術をされた。
その施設には、巨大なキメラアントを人為的につくったかのような痕跡があった。

ゴンは、キルアとパームに会いに、レガリアに向かおうとしていた。〜
222乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:02:14.90 ID:kY/3aCW/O
〜流星街 旅団アジト NO.6〜


コルトピ「…ここに近づいてくるヤツがいる」


『まさか…団長!?』


コルトピ「断言は出来ないけど恐らく違う。3人組…その中の1人は…子、供??」

シャル(こんなところに近づいてこれる子供となると、
選択肢はかなり絞られてくるな…)

ノブナガ「あん時のガキ2人のどっちかだろ!?
入団する気になったんだ!入れてやろうぜ、な?な?」

フランクリン「(気持ちはわかるが)落ち着けノブナガ…
お前の話だと、ガキ2人の結束は(ウヴォーギンとノブナガ並みに)高いんだろ?
1人しかいないという点がひっかかる」

シズク「う〜んと、えっと…」

シズク「ヒソカと、決闘でフルボッコされた団長と、あの時の子供1人で3人組…っていう可能性は?」

フランクリン(毒舌過ぎる…)
223乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:04:21.77 ID:kY/3aCW/O
フェイタン「ありえないね」

シャル「マチはどう思う?」

マチ「…メチャメチャ嫌な予感がするね、勘だけど」

フィンクス「ま、誰だっていいじゃねーか、気にくわなきゃ全員ぶっ殺しゃいいだけの話だろ?」

ノブナガ「待てよおいコラ…団長と、あん時のガキには手ーだすんじゃねーぞ…」

シャル「満身創痍の団長が、残り2人のいずれかに操作されている可能性もあるな」

フェイタン「そのときは皆殺しにすればいいだけの話ね」

ノブナガ「…死にてーのかコラ?」

シズク「はいはいはい、団員同士のもめごと御法度だよ」


ノブナガ「ケッ、コインだろ?わかったよ」
224乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:06:02.85 ID:kY/3aCW/O
フィンクス「ケッ、またノブナガの勝ちかよ!」

ノブナガ「ガキと団長には手ーだすなよ?」


フランクリン(…来たか)

〜姿をあらわした3人…それは、団長そっくりに変身したアルゴ(=ジャイロ)と、手下のキルア、パームだった〜


アルゴ(=ジャイロ)「待たせたな…久しぶりの再会、といったところか」


ノブナガ(お〜やっぱりあん時のガキだ!強化系のバカの方じゃかったのはちと残念だけどな…)

フランクリン(団長…決闘に勝ったか…)


マチ「…違う」

ノブナガ「あ?」

マチ「こいつは団長じゃない。」
225乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:08:04.39 ID:kY/3aCW/O
ジャイロ「その通りだ。俺は団長ではない」

ノブナガ「?(意味わかんねーよオイ)」

マチ「団長とヒソカの決闘は?
順をおって説明して」


ジャイロ「うむ…2人の決闘なんだが…
猫タイプの凶悪なキメラアントが乱入したため、団長も道化も死亡した。」

一同『!??』

フランクリン「?どうやってその事実を知ったんだ?」

ジャイロ「腹心のパームという女性の能力だ。彼女は幼い頃から、旅団のメンバーになるのが夢だった。
それが引き金となり、旅団の危機を水晶により映像化する能力が発動したのだ。
まだまだ進化の途上ではあるが。」

ジャイロ(地獄を味わったのが引き金となり、念が進化し、
悪意と念のオーラが一定以上超えた者を水晶で映像化する能力が発動した…
真相はまぁそんなところだがな…)
226乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:10:05.73 ID:kY/3aCW/O
マチ(団長が死亡!?フンッ有り得ないわね)

フィンクス「イマイチよくわかんねーな…お前は一体誰なんだ?」

ジャイロ「2人の死亡後、俺は決闘の場に赴き、団長の死後の念を吸収したのだ。
死への恐怖は皆無だったとのことだが、
死後の怨念は常軌を逸する凄まじいものだった…」

シャル「つまり…」

ジャイロ「俺の中で、団長はまだ生きているということだ。」
227乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:13:14.04 ID:kY/3aCW/O
フィンクス「回りくどいんだよ!お前は結局ナニモンなんだよ!わかりやすく説明しろ!」

ジャイロ(よし、いいぞ、このタイミング…いまだ…!)


ジャイロ「俺の名前はジャイロ!人間だった頃はNGLの頂点であり、王だった!
だがキメラアントに喰われ、新たなキメラアントとして転生したのだ!」

<現時点でのジャイロの能力@…「パクリ・ザ・バビディ・アクマイト」

人間の悪意につけこみ、引き込む能力!
対象者の悪意が強大であればあるほど、より強力な支配が可能となる!
発動条件は、本名と素性を暴露すること!>

<現時点でのジャイロの能力A…「ザ・ベタスギ」

どんな人間にも、寸分違わず変身することが可能な能力!
条件は、変身の対象となる人間を、肉眼で見なければならないこと!
かなり厳しい条件だが、パームの水晶の能力が、団長への変身を可能にした!>
228乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:15:50.61 ID:kY/3aCW/O
〜ヒソカと団長は、本当に死亡したのか?
団長の念がジャイロに宿っているというのは果たして本当なのか?
現時点では、まだ誰にもからない〜

ジャイロ「団長から授かった念と、この姿…(建て前ではリーダーが存在しない組織だとも解釈出来るが、)今から旅団のリーダーは、この私だ。」

ジャイロ「ウヴォーの欠番は、腹心のキルアが受け継ぎ、パクノダの欠番は、腹心のパームが引き継ぐことにする!異論はないな?」

フィンクス「おう!頼むぜ!」

フェイタン「再結成ね」

カルト「(キルア兄さん…同じ組織で再会出来るだなんて、夢のようだ…)「異論はありません」

ノブナガ「へへっ、まぁ仲良くやろうぜ、キルアさんよ♪」

フランクリン(まさかメンバーが13人に戻る日がやってくるとは…新しい船出、ってやつか)
「ふ、また面白くなってきたな」

シャル(パーム…パクノダと同等以上のレアな能力者…)
「うん、いいね」

ボノレノフ「…」
コルトピ「…」
マチ「…」
シズク(う〜ん…なんか腑に落ちない気がするけど、まぁいっか)
229乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:18:05.39 ID:kY/3aCW/O
〜怪我の治療のため、キルアとパームが運ばれた法術施設「レガリア」へと向かおうとするゴン達〜

ゴン「あ、」

レオリオ「どうした?」

ゴン「レガリアってどこにあるの?」

レオリオ「ああ、携帯で「ハンター」「治療」とかで検索すれば出てくるぜ」

クラピカ「全く答えになっていないぞレオリオ。ゴンが知りたいのは位置、場所、方角、」

レオリオ「だぁ〜!!もうわかったよ!調べりゃいいんだろ調べりゃ!
ハンター専用有料携帯サイトのゴーグルマップで検索っと…ん?」

クラピカ「どうしたのだ?」

レオリオ「名前は出てくるのに場所が表示されねぇ…エラーか?この携帯も結構摩耗しちまってるからなぁ」

クラピカ(…何か裏がありそうだな)
230乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:19:31.57 ID:kY/3aCW/O
レオリオ「方術施設レガリアか…こいつぁネカフェにでも行って調べた方が良さそうだな」

メレオロン「えっと、そのなんだ、ヤバイ裏情報とかを調べるんなら、
そういう公共のPCは結構リスク高いぜ?まぁ、調べる内容にもよるけどな」

クラピカ「何か知った風な言い方だな」

メレオロン「あぁ、俺が人間だった頃に契約してたホテルがあるんだけどさ、
そこのPCなら個人情報の保護は完璧だぜ?」

ゴン「え?でも…」

メレオロン「ああ、この姿か?ま、ちょいと変装すりゃあバケモンだろうがOKよ、
透明になる必要もねぇ、
登録したIDとパスさえ合ってりゃ問題なし!」

レオリオ(どこぞの銀行みたいなシステムってところか…どんだけ大金はたいて登録したんだ?)
231乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:20:47.22 ID:kY/3aCW/O
〜ホテル ビショップ〜

受付嬢「IDとパスワードをお願い致します」

メレオロン「えっと…IDは、mkdagtmw254jtgajmw159352jgmtd1-gjd36〜」

レオリオ(なんだなんだ?会員証とかはねえのか?てかどんだけ長いんだよ!)

クラピカ(記憶の外部化によるトラブルを最小限に抑えるためだろうな)

ゴン・イカルゴ(う〜ん、何が何やらわからない…)
プスプスプス…
232乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:26:46.65 ID:cAohT4Tx0
メレオロン(さぁ〜て、神出鬼没で正体不明…)

メレオロン(人間だった時(性別や戸籍や所在地などがコロコロ変わることから)「カメレオン」と呼ばれ恐れられた、天才ハッカーの再臨といくかな!)

メレオロン(そういや、大統領の隠し子を3時間で調べられるライバルがいたっけな…
アイツ今頃どうしてんだろ…まぁいい、いっちょひと暴れすっか!)


メレオロン「ここがハンター専用サイト、「狩人の酒場」か…さて、プログラミング開始といくかな…」


〜36時間後〜


レオリオ「おっそいなぁ〜」

クラピカ「…」

ゴン「!携帯が!」


233乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:27:55.16 ID:cAohT4Tx0
『着信メールあり』

『レガリア…協専ハンター達の資金提供によってつくられた施設
場所…流星街のA-267地点
建設された目的…世界最高峰の治療、および』


ゴン「…ここで終わってる…」

レオリオ「待て!もう一件ある!」


『着信メールあり』

『おレは aもうだ にげ ろ あ そこニは いく ナ』


クラピカ(『俺はもうダメだ、逃げろ、あそこには行くな』、か…)

クラピカ「この場を離れるぞ、ゴン!」

ゴン「そ、そんな、まだ中には」
イカルゴ「そ、そうだよ」

レオリオ「ゴン、すまねえ!」

ゴン(うぐ…?)

234乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:29:18.32 ID:cAohT4Tx0
クラピカ「キメラアント(イカルゴ)は私が眠らせた、ゴンはどうだ?」

レオリオ「そうだな…20分くらいは目が覚めないだろう」

レオリオ「よし…近隣の町まで離れ」

クラピカ「いや、(協専ハンター上層部の息のかかった町である可能性はさすがに低いだろうが…)
町は何かと人目につきやすい、
なるべく人気の無い、かつ隠れ場所の多い方へと向かうべきだ」

レオリオ「そ、そうか…ゴーグルマップで検索…近くに森と山…ひとまずは西の森までダッシュだ!」

クラピカ「よし!」


〜西の森の中〜

レオリオ「はぁ、はぁ、くっ…」

クラピカ「大丈夫かレオリオ?」

レオリオ「あぁ、なんとかな」

クラピカ「ゴンとキメラアント(イカルゴ)も無事なようだな」

レオリオ「日も暮れてきたな、どこに身を隠す?」

クラピカ(地中に身を隠すのが最良ではあるが、このメンバーでは不可能…)
「葉を体に巻きつけカモフラージュし、大樹ではない木の枝に潜む」

クラピカ「古臭い手口ではあるが、現状では他に選択肢がない…」

レオリオ「だな…」
235乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:30:38.62 ID:cAohT4Tx0
謎の男『う〜んキミタチ…

ハンター試験の時に、「不自由な二択」って習わなかったっけ?

あっさりジョーカーをひいちゃったね…

ま、でもそれはただの結果論に過ぎないから良しとして…

「道に迷った時、左に進みたくなる」って誰か言ってなかったっけかなぁ?

ああいう状況の時は、町ではなく自然の中に潜伏したくなるのは当たり前…

クラピカ君は感情が高ぶると冷静さを失うところがあるのは相変わらずだねぇ…

木を隠すなら森の中、人を隠すなら町の中…

あ、でも今は科学が無駄に発達しちゃってるから、

これも「不自由な二択」になっちゃうのかねぇ…?

厄介な時代だねぇ、うんうん』
236乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/03(土) 17:32:15.79 ID:cAohT4Tx0
〜夜〜

ゴン「ん?…」

レオリオ(起きたかゴン?)

ゴン(こ、ここは?)

レオリオ(ヤバイ気配がしたんで、森の中に身を隠してるとこだ)

〜その時ゴンは、メレオロンの身を案じる前に、本能が咄嗟に反応した〜

ゴン「誰かに…見られてる」

ゴン「大勢の人に見られているような…1人の人間にあちこちから見られているような…」

レオリオ(ま、夜の森っていうのは、そんな気分になるもんさ…てか声が大きいぞ?)

ゴン(レオリオの衣ずれの音の方が大きいよ! これじゃバレバレだ…)

謎の男『おぉ、流石はゴン君!こりゃあなかなか面白くなってきたね!』

237乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/04(日) 09:52:29.57 ID:n9Vfkd1bO
〜時は少し遡る〜

〜ピトーの存在に気づいた団長とヒソカ〜


クロロ(奴は激しく負傷している様子、だが…化け物だ…信じられんほどの)

クロロ「ヒソカ、すぐ逃げろ、俺から離れろ!」

ヒソカ「ふふっ♪またそんなジョーク」

クロロ「盗賊の極意(スキルハンター)、8P!」

バシュッ!!



ヒソカ(ん?ここは…)

ヒソカ(強制的に遠方地に飛ばされた、か…)

ヒソカ「彼は、心のどこかで死に場所を探しているような節があったけれども…

う〜ん、まんまと美味しいところを持ってかれちゃったね…」
238乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/04(日) 09:55:32.37 ID:n9Vfkd1bO
タッ

ヒュオッ


クロロ(ッ!!!)


一瞬でクロロの右腕は吹き飛ばされた…



クロロ(片腕…この状況に適したページを開くのには2秒はかかる…その時間は無い…運に…任せる…)

クロロ「はははは!絶対絶命のピンチだな!いいページ出ろよ!」


クロロ(!?…この俺が心の底から笑っているだと?馬鹿な、あり得ない…こんな自分に出逢えるとは…

自分を見つける鍵が、まさかこんなところにあるとでもいうのか?)
239乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/04(日) 15:03:37.99 ID:n9Vfkd1bO
〜ネテロと副会長の回想〜


ネテロ「手段は選ばず…ということで?」

お偉いさん『そこはキミィ、我々素人が口出し出来ることではないよ』

お偉いさん『危険生物の速やかな苦情が最優先事項だからね』

ネテロ(…批判は全てこちら側がかぶる、ということですか…)



お偉いさん『副会長ラボロフよ、計画の方は順調かね?』

ラボロフ「…モラウの派遣阻止に失敗致しました」

お偉いさん『(なんだと!?あの優秀なハンターをみすみすと…)ほほう…』

ラボロフ「し、しかし…!私なりに善処はいたしております!リャッケの派遣阻止には成功し、ビゼフ潜入など」

お偉いさん『口先だけでは何とでも言えるからね。どのような結果になるか、楽しみにしているよ』

ラボロフ「は、ははっ!」
240乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/04(日) 15:29:23.82 ID:n9Vfkd1bO
〜回想2〜

お偉いさん『予想通り、ネテロ失脚ならず、か』

ラボロフ「…いかような処罰も甘んじてお受け致します」

お偉いさん『ふむ…ネテロに派遣するよう命じた協専ハンターの生存は確認出来た。

我々にとって最悪の事態を防げたのは事実だ。君の今までの功績も憂慮してあげよう。』

ラボロフ「はっ!有り難き幸せにございます!」

お偉いさん(子飼いは、多少無能であるくらいが調度良いからな…)


ラボロフ(…ビゼフとのコンタクトはまだ途絶えていない。王の死は時間の問題…

さらに、ドラッグD.DによりかつてNGLの王であった男を抱き込むことにも成功した…

これらの事実を知る者は私だけ…

ふぅ…しかし、無能者を演じるのは骨が折れるものよのう…

織田信長は若き頃は歌舞伎者を演じ続け生き延び、家康は敵が崩壊するのをひたすら待ち続け、擬態し続けた…


人間は、頂点に君臨するまでは、決して勝ち続けてはいけないのだ。


勝利、敗北、失敗、挫折…それらのバランスを、最も的確にコントロール出来た者が、トップに君臨することが出来る。


…しかしジャイロという男、奴は一筋縄ではいかないだろう。あの男をどこまでコントロール出来るか…


ふぅむ…最後に立っているのは、果たして誰になるかの…)
241乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/05(月) 06:17:12.83 ID:fFNr8x4RO
〜回想3〜

副会長ラボロフ

(「大海賊時代」という書物からヒントを得て生まれた、協専ハンター…。

「大海賊時代」には「政府の犬」「拝金主義者」などと揶揄されながらも、

己を貫く屈強なる7人の戦士達の歴史が描かれている。

「大海賊時代」が、本当にあった神話なのか、おとぎ話に過ぎないのかは問題ではない。


肝心なのは、現代においては「屈強さ」をアピールしてしまっては「政府の犬」は生き残れないという点だ。


温故知新…


「協専=保身・体裁ばかりに気をとられる無能者達」

というイメージは、もはや完全に定着したといっていいだろう。

今のところ計画に支障は無いが…


協専ハンターの数が増え過ぎてしまった点が気がかりではある…

杞憂ですめばよいが、まだまだ油断は出来んな…)
242名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/05(月) 06:28:13.07 ID:3SwoHANA0
保守
243名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/05(月) 08:07:52.32 ID:Zq0J+wQTO
ゴンとキルアが挑戦した、あのタワーの名前なんだっけ
あれを登りきってジンと戦ってEND

妄想爆発、蟻はさっさと土の中へ帰れ
244名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/05(月) 08:31:10.41 ID:fFNr8x4RO
>>243
天空闘技場?だったような…

そういえばバトルオリンピアとかスルーされてますねw
245乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/05(月) 14:08:52.93 ID:fFNr8x4RO
〜宮殿;王の間に残ることを選択したコムギと、死の刻を待つのみとなった王〜

〜王「コムギよ…一局…打つか…?」コムギ「ハ…ハイ!(涙)」〜


オーラ、メルエムという名前、そして叡智の殆どを、片割れの弟に分け与えた王は、
思考を極限までに停止させ、想うがままに棋譜をつくりあげていた…

コムギ(総帥さま…うづくしいだ…)

〜王は、コムギの強さの源泉を、感覚により理解し始めていた…〜

王(コムギ…そなたは、勝利するためにではなく、自分に敗北しないために戦っていたのだな…)

(そして、時には理を放棄し、全てを想うがままに…あるがままに…)

(そこまでに到達した精神の領域においては、もはや「戦う」という言葉すら陳腐に響くのみ…)

(ふっ余は何を今更、分かりきったことを…)

(至極単純な理屈に過ぎぬが、言うは安し、行うは難し、といったところか…)


(余の命はあと僅か…だが…余は今まさに、産まれて初めてその領域へと…)
246乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/05(月) 14:47:03.86 ID:fFNr8x4RO
王(宮殿にて読み漁った文献の中に…「即身仏」の概念について記述したものがあった…)

(断食を行い、生きながらにして仏になるという荒行…)

(だが死を眼前にした僧にはもはや苦痛はなく、慈愛に満たされるという…)

(今の余には、苦痛も欲望も執着も無い…)

(余はいま、その領域へと…)


カランッ…


あと一手で双方の勝敗が決する…

王の脈動が途絶えたのは、まさにその瞬間であった…


戦い、争い、勝利、敗北…


それらの概念の放棄を世界へ唱えんとするかのような最期であった…


コムギ(…総帥さま…)
247名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/05(月) 22:56:05.08 ID:+MfrxUEO0

248名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/07(水) 20:33:00.41 ID:u4d+RdXF0
バレスレが祭りになってるな
249乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/08(木) 13:39:57.22 ID:0qiNBdOCO
〜1500年以上前…現在のラベ共和国と同じくらいの面積の無人島があった…〜

・無人島である
・巨大過ぎず、小さ過ぎず、な土地面積
・廃棄物が多いため、人が寄り付かず、情報が流出しにくい

などの理由により、そこでは様々な兵器の実験が行われていた…

やがて大規模な戦争は無くなっていき、その無人島は、兵器実験場としての役目を終えることになり…

生き場所を失った僅かな人々が、その地に降り立つこととなった…〜
250乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/08(木) 14:28:03.73 ID:0qiNBdOCO
開拓者A「ふぅ…この地へ来てからもう大分経つな」

B「衣・食・住…毎日ギリギリな生活だけどな、いつ誰が死んでもおかしくねぇ」

C「ま、しかし俺達の故郷に比べりゃあ、天国みたいなもんじゃねえか?」

A「ははっまぁそうだな」

D「ところでさ、ずっと気になっていたんだけど」

A「何だ?」

D「井戸を掘る作業をしてた時に、大量に発見されたアレだよ」

B「ああ、小型のホログラム装置か、どうせ壊れてて何も映らないだろ」

D「モノは試しだ、ちょっとだけ…」

ピピッ


「な、起動しやがった!?」
251乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/08(木) 14:43:40.50 ID:0qiNBdOCO
ピピッ

『〜全てを照らす光〜』

B「お?解像度は劣悪だが、ちゃんと映ってやがるぞ、音もきこえる」

A「しかし胡散臭いタイトルだな…映画か何かか?」

B「あれだ、新興宗教の勧誘とかに使ってたんじゃねえか?」

A「一理あるが…過激な映像や台詞が殆ど無い」

〜50分後〜

B「ありゃ?もう終わりかよ」

A「ははっ読みがハズレたなB、至ってマトモな内容だったな」

B「武器・兵器・戦いの描写とか一切ナシ、んでオチが世界平和…ケッつまらん」

A「ま、後味良い作品ではあったな」

C「う……ぐっ……」

A「ん?どうしたC?様子がおかしいぞ?」
252乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/08(木) 14:53:38.79 ID:0qiNBdOCO
C「た、頼む…お、俺を拘束してくれ…」

B「何言ってんだ?」


ビクッビクンッ


A「(全身が痙攣している…)まずい、慣れない生活のストレスからなのか…とにかくCを小屋の寝床へ」



C「ぐっ、それじゃあ間に合わない…早く…手足を拘束してくれ…い、急いでくれ……お、俺が俺じゃなくなってしまう…」



B「だからさっきから何を言って…」

C「うっ……」

ガクッ

A(失神したか…)
253乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/09(金) 16:33:10.84 ID:5dsyLeOWO
〜小屋〜

D「す、済まない…俺のせいで…」

A「自分を責めるな。Cの容態急変は、この地でのストレスによるものだろう、あの映写機は関係ない」

A「一応拘束はしてあるが、失神してからのCの容態は、今のところ安定している」

B「うっ…」


A「どうしたB?」


B「いや何でもない、ちょっと鼻血が出ただけだ、軽い頭痛もするが、なんてこたぁねぇ」

A(新天地…慣れるのには時間がかかりそうだな…)

〜時は過ぎ…開拓者達は、全員が謎の死を遂げた…〜
254乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/09(金) 16:48:44.75 ID:5dsyLeOWO
〜開拓者達の死は公にされないまま、時は流れ…

かつて無人島であった島は、「流星街」と呼ばれるようになった…〜


〜旅団結成前〜

クロロ「朗報だ、面白いものを発見した」

クロロ「このビデオテープに見覚えはないか?」

「は?これって…最近偶然拾った、ボロボロのビデオじゃない」

(あ、待てよ、これがいつか本で読んだ「黒の章」ってやつだったら、ちょっと面白いかも!?)

クロロ「試しに再生してみてくれ」

「??…画像はずっと真っ暗、ただ小さい雑音が聞こえるだけ…」

「こんなのに惹かれるって…意味がわからないな、なんでだ?」

クロロ(動機の言語化か…あまり好きではないんだが)

クロロ「理由は俺にもわからない。だが直感したんだ、自分を掴むカギの一部は、このビデオテープの中にあると」

「…う〜ん…その気持ち、少しわかるかも」

「は?マジかよ?」

「何ていうか…何故だかわからないけど、一度観だしたら止まらない感じ?」

「確かにそれはある…」

「ワケわかんねぇ…何言ってんだおまえら、大丈夫か?」


〜場面変わり、ジャイロの回想〜


ジャイロ『(俺の部下の1人が)あるホログラム装置を解析し…』

『それを元に、サブリミナル効果のある微弱なメッセージや音の入ったビデオテープを開発した…』

(※映像自体は、世界平和オチの感動的な内容のもので、タイトルは『全てを照らす光』)

『これを観た(聴いた)者は、生死に対する考え方や倫理観などが、徐々に変貌してゆく…』

『このまま開発と人脈づくりが順調に進めば、DVD化、映画上映なども不可能ではない…』

『悪意で満たされた世界への布石…さて、どこまで上手くいくかな…』
255名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/12(月) 13:12:53.43 ID:RveqFL190
ホシュピタル
256名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/12(月) 13:16:44.74 ID:k+vjLsT30
なんか上がってるから見てみたけど
はっずかしいスレだねw
枕に顔うずめてジタバタするレベル
257乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/14(水) 21:43:56.14 ID:xMLxaLbrO
回想は終わり、
>>228の続き

横たわっているジャイロ

ボノ(念を使うまでもなかったな)

ボノに視線を送るコルトピ

ボノ「気持ちはわかるが、トドメをさす気すらおきん」

ギュドンドンド族の舞闘士(バブ)は
『霊媒』と『奏者』両方の役を兼ねる
音色が美しい程、より高級な『精霊』が降りてくるという

ボノレノフは一族の中で突出した才能を持ちながら、
長老以上の発言力を持つ『神』と同格化されることはなかった

一族の『魂』を否定されると、『瞳』の色が一瞬変化し、感情的になってしまう面があったためだ

そんな彼にとって、ジャイロはあまりにも器の小さい存在にしか映らなかった

だがジャイロは、最初からそのことまでをも全て計算に入れていたのだった…
258乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/14(水) 21:47:31.93 ID:xMLxaLbrO
(俺の部下達は、『全てを照らす光』をネットに流す段階にまで計画が進んでいる…
だが現状では、DVD、映画上映の規制の網を潜るまでの人脈は築けていない…)

(最良の選択肢は…俺に対する興味・関心・敵意・憎悪を可能な限り小さくさせること…)

(そうすれば、部下達の存在まで辿り着く者の数を減らすことが出来る…)

計画が完全に達成された暁には、
部下達、あるいはジャイロの撒き散らした悪意を取り込んだ者達に、
いずれは殺されることをジャイロは覚悟していた

旅団を乗っ取るつもりではあったが、
計画の進行具合によっては自分が足手まといになることを考慮し、
あえて制約を甘くしていたのだった…


「宇宙は俺に興味がない」
そう悟ったことがきっかけとなり、
王を目指したジャイロが選んだ最期の選択肢…

それが、自らへの興味を無くさせることになろうとは…

(ふふっ…実に馬鹿馬鹿しい…
少年時代の俺が、今の自分を見たらどう思うだろうな…
もう俺には、後悔も悪意も無い…これが『満足』ってヤツなのか?
だが、部下達のためには、決して安らかな死に方をしてはいけない…さよならだ…)

ボノ(ジタバタともがいて息を引き取ったか…
この苦渋に満ちた表情…見苦しい最期だったな)

コルトピ「…」
259乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/15(木) 12:53:56.97 ID:VustxotXO
>>238
〜右腕をピトーに吹き飛ばされたクロロ
ページを選択する隙がないため、全てを運にのみ委ねた〜

クロロ(ファンファンクロス?…奴はまだ生きていたのか…)

(相性は悪いが…)

ピトー「?何で恐がらないの?逃げないの?」


(この哮りと軋み…ゾルデイック家の比ではない…)

(ヒソカが乗り移ったかのようなこの感覚…はははっ気狂いピエロといったところか…)

(は、はは…わ、悪い癖が…)

(盗みたい…何としてでも…)


廃棄物に投げ捨てられ汚濁にまみれ育ったクロロが、
生まれて初めて 自らの死を拒絶した瞬間だった…
260名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/16(金) 06:05:20.81 ID:LzytTLua0
ジン
261乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/16(金) 08:14:15.77 ID:85S3RvhqO
バタッ

ピトー(?……か、体が…動かな…)

無理矢理自分を操作した、ゴンとの戦い、ゴンの仲間達の治療、肉体結合、
そしてクロロとヒソカへの奇襲…

ピトーは奇襲時に、オーラを一時的に限界近くまで引き上げていただけに過ぎなかった

そんな状態のピトーを、一瞬で
「今まで出逢った中で最も危険、かつ好奇心を抱かずにはいられない」
と判断したクロロ

クロロは、ヒソカが乗り移ったかのような精神状態ではあったが…

ヒソカの「壊れたオモチャに興味はない」という思考

今のクロロとヒソカの大きな違いをあえて挙げるとするならば、その1点であった…

ピトー(…ま…だ……念…は使え…る…2回…いや1回…5分…程度…か…)
262乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/16(金) 09:04:42.35 ID:85S3RvhqO
クロロ(左手に盗賊の極意を持っていたにも関わらず、
念は機能している)

(対象者を強制的に移動させる能力を使用したが、
ヒソカの姿は見当たらない…)

(能力が変化した…というべきか)

(この人外の指は4つ…)
(この状態で、表紙の手形と人外の手のひらを合わせると、何が起こる…)

(ははっ…もう、抑えられない…これほどまでの好奇心…)
263乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/17(土) 15:06:18.03 ID:c7HPLDaCO
盗んだ能力を使う際は、
本を手に持っていなければならない

本を閉じている間は、能力は使えない


この条件のもと、
武器と念能力を巧みに使い分けることによって戦ってきたクロロだったが…


隻腕になること…


戦闘時においては、
これ以上の制約は無いと言っても過言ではなかった

クロロの念・能力が変化してゆく…

クロロ(?後方…正確な距離は掴めないが、この気配…マチか?)

(あれほど念を押したにも関わらず、やはり来てしまったか…まずいな)
264乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/17(土) 15:10:50.85 ID:c7HPLDaCO
心身の疲労により、判断力が著しく低下しているからなのか、
生への執着が強くなっているからなのか


ピトーの選んだ能力は…


ピトー(ま…ずは…ボ…クの……傷を……回…復……)

ズズズズ…

奇襲の際、一時的にオーラを限界近くまで引き出し、
その上さらにまた念を使用したことが要因なのか?
理由は定かではないが、
ピトーの能力もまた変化しようとしていた…


クロロ(身体を操作…)

(いや、自分の肉体を修理、回復させているのか?)
265乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/17(土) 15:17:41.86 ID:c7HPLDaCO
クロロ「1つ訊いておきたいことがある」

「お前の念能力には自己治癒の効果がある」

「お前は今瀕死の状態だが」


「…まだ『生きたい』か?」


(奴も俺も死なずに済む保証はない。代償は想像もつかない)

(ははっ、さてどうなる?だがここで死ぬわけにはいかない…)

推測を重ね、
暫定的な結論を導き出してから行動することも多いクロロだったが
この時は違った

クロロを睨みつけるピトー

ピトー「ふ……ざ…ける…な…」

クロロ(この瞳…)

(…生への執着が余程強くなければ、こんな瞳にはならない…)
266名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/18(日) 10:53:03.20 ID:DmhCl5yx0
ジンはどうなった
267名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/18(日) 12:51:16.66 ID:etuK4UZA0
ゴン「迷惑かけてごめん。
これからはミトさんを守るよ。

数年後
ダン「俺、ゴンを探すよ
268乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/18(日) 15:51:50.90 ID:eJRRwNcgO
ピトー(傷……治…療…ま、だ…早い…ま…だ……)

死なずに済むギリギリのところまで治癒は進んだが、
再び倒れ込むピトー

クロロ(限界を超えたか…)

本の表紙の手形と、ピトーの掌を合わせようとするクロロ


(…やはり時間がかかる)


マチ(あの姿…)

マチ(私の力で、絶対に助けてみせる…!
例え私がどうなろうとも構わない…!)


クロロ(クッ…マチの念が色濃くなってきたな…間に合うか?)
269乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/18(日) 16:00:21.99 ID:eJRRwNcgO
クロロに近づくマチ

(もう二度と念が使えなくなっても構わない!)
(団長だけは、何があっても…!)


クロロ(この距離…マチ…許せ)

盗賊の極意8P
<<暗闇のかくれんぼ(ハイ・ドアンドシー・クルタぽんぬ)>>


マチの姿は視界から消えた…


(特質系に目覚めてまだ間もない刻…
黒メガネから盗んだ能力はやはり進化していたか…)

(気がかりな点は、
対象を3次元内に移動させる能力から、4次元へ移動させる能力
に進化してしまったか否か、だが…)

(ヒソカ、マチ…)

(人外の能力を盗むことに成功した暁には、
一体どんな予知が出るのか)

(まずいな…この先の読めない状況を楽しんでしまっている自分がいる…)
270乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/18(日) 18:29:32.69 ID:eJRRwNcgO
『僕はギャンブル好きでしてね』
『専ら大穴狙いなんです』

「アレか?スロットで777が出るかも、とか信じちゃって大損しちまうタイプか?
どこぞの島の、何とかダイスとか好きそうだな」

「負けたこと・敗北したことは多々ありますが…『損をした』などと思ったことなど、一度たりともありませんよ」

「ははっ、相変わらず変なところでプラス思考な奴だな、三つ子の魂百まで、ってか?」

「からかわないで下さいよ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


クロロ(黒メガネ…心のどこかでスリルを楽しんでいるような節があった)

(俺に対しても、わざと能力を与え、姿をくらましたかのような)

(フッまあいい)


何とか表紙の手形と、ピトーの掌を合わせることに成功したクロロ

(かなり時間を要してしまったが…さて何が起きるか…)
271乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/20(火) 21:33:37.31 ID:bAIPtRIbO
〜回想〜

(クルタ族か…なかなか面白い相手だったな)

(怒りと憎悪が引き金となり、聖者から悪魔へ豹変するとは聞いていたが…)

(常軌を逸している者が数名いたな…)

(まるで神と魔王が同居するかのような… フッ まるでルシフェルだ、想像以上の悪意を体感出来たな)

(少しは自分を知ることが出来たのだろうか?)

(次の計画は、ルシフェル関連のアイテムの収集、といったところか…)
272乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/21(水) 08:10:22.02 ID:Qo5VarRSO
〜ある一室<レガリア内部(?)>〜


『培養液に浸してある眼球についてなのだが…』

『何か新しい発見でもあったのか?』

『細胞が全く劣化していない眼球が、1つだけ…』

『馬鹿な、そんなことが有り得るわけが』

『だが、もしその事を科学的に証明出来たなら…』

『ノーブル賞は間違いないだろう』

『そう簡単に事が運ぶとは思えないがな』

『しかし、この眼球の研究を進めていけば、移植手術も可能となる』

『慈善事業、ってやつか…』
273名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/21(水) 18:58:01.21 ID:AAih8x5r0
ポックルは?
274名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/24(土) 06:25:16.32 ID:H7kgpAcI0
ポックルキボンヌ
275ヤツ:2011/09/25(日) 22:14:34.24 ID:NYQd8QG30
ポックルの話

目が覚めたときに目の前にあったのは大きな木。
そこでは何百もの繭が垂れ下がっていて、羽化の時を待っていた。
記憶もはっきりしている。たしか、あれは・・・
「この力について詳しく教えてほしいにゃ」
(くっ、誰がこたえるものか)
「念能力は・・・あっ・・あっ・・・四つの分類があって・・・あっ・・・」
思い出した。俺は拷問にかけられた挙句、殺されたんだ。
なら、なぜ生きている・・・?
そしてなんだ、この湧き上がる力は・・・この力なら・・・俺を殺したあの忌々しいキメラアントすら・・・

怨!!!

背筋が凍るような円がポックルの体を貫いた。身動きすら取れずに、ただそこにへたり込んだ。
「か、かなわねぇ・・・」

それは王が薔薇で攻撃を受け、プフとの賭けで二回目に使った円であったのだった。

続く?
276乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/26(月) 14:17:32.83 ID:3iepez+IO
〜コムギの回想〜

道端に落ちていた、子供向けの軍棋セットを気まぐれで拾った親

『う〜んボロボロだなぁ〜…使い物にならんなこれは』

『ま、ゴミでも少しはお金の足しになるかもしれないし…』


産まれてまだ間もない頃…

コムギは、そのゴミ…「壊れたオモチャ」で、1日中楽しそうに遊んでいた。


『あらあら、ま〜たあのゴミで遊んでるわねぇ、一体何が楽しいのかしら?』

『まったくだ、ヨダレと鼻水でヒドい有り様だな』



親に罵倒され続けたコムギだが…

3才か4才か…物心がつき始めた頃を境に、

コムギの身に変化が起こり始めた…
277乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/26(月) 14:21:48.43 ID:3iepez+IO
『?(盲目なのに、)ちゃんと盤上に置いてるぞ?(マス目から少しはみ出してはいるが)』

『それにあの棋譜…これはひょっとして…』


才能を見抜いた親は、家族の反対を押し切り、家具などを売り払い…

コムギに正式な軍棋セットを与えた…


『(盤のサイズが大きくなったからか、マス目からはみ出さなくなってきたな…)』


対戦相手はいらないと言ったコムギは、

白と黒を両方使い、1人で軍棋のみに没頭し続けた…
278乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/26(月) 14:36:13.59 ID:3iepez+IO
『や〜いや〜い!』

ドガッ! バキッ!

『こら、いじめるのはやめなさい!』


半年ほど過ぎた頃…

親は、コムギの才能を確信するに至った


コムギは1日中、軍棋のみに没頭し続けた…

寝ている間ですら、夢の中で軍棋を打ち続けていた


狂気にすら近い感情に、その身を委ね続けた…
279乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/26(月) 14:55:55.69 ID:3iepez+IO
過労と栄養失調で倒れ、高熱にうなされ、生死をさ迷った時もあった。


親は薬草などの治療薬を与えようとしたが、
コムギは拒否し続けた。

誰にも助けを求めようとはしなかった。


家族の中で、自分が1番の足手まといであるということを、
誰よりも深く理解していたからであった…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


コムギの家族は、皆戸籍を持たぬ者達ばかりだった。

親兄弟から「アカズ」と罵られ続けて育ったコムギ。


そのコムギが、初めて大会に出ると決意した時も、

親は敢えて「アカズ」と呼び続けた…



貧しい家庭の中、なんとかして娘を奮い立たせなければ…

と、涙ながらにつけた名前だった。

そんな娘が、「コムギ」と名乗るようになるのは、もう少し先の話となる…
280乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/26(月) 15:10:32.28 ID:3iepez+IO
回想は終わり、>>246の続き


即身仏となった王を前に、コムギはただひたすら泣き続けた…


意識を失い、倒れているコムギ


『あの娘、どうする?死んじまうぞ…?』

『本人の判断に任せるしかないですね。他人の意思を、無理矢理ねじまげてはならない』



どれくらいの時が経ったのだろうか…


コムギの前に姿を現す者がいた…


『キミはここで死んでしまってはいけない…キミの存在は、NGLの…いや…世界の希望…『光』だ…』


『死を受け入れるより、生き続ける方が、どれだけ過酷であったとしても…』


『キミはまだ死んではいけない…許してくれ…』
281乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/09/26(月) 15:30:32.60 ID:3iepez+IO
〜時は遡り…〜

〜とある集落に訪れた者〜


(こやつらを皆殺しにせよとの依頼を受け、来てみたはいいが…)

(遅かったか…)

(眼球を盗られて死ぬとは、さぞかし苦痛であったろう)

(先を越されてしまうとは…)

(自分が先に到着していたならば、もっと楽に死なせてあげられたのだがのう…許せ…)

(…せめて墓ぐらいはつくってやる、か)




『うっ……く……』




(!!)


(まだ生きている者がいる…!?)
282名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/28(水) 20:53:55.17 ID:dshhJRxr0
ポックルン
283名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/09/30(金) 21:14:52.25 ID:QxPD33gaO
ポンズ
284乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/01(土) 08:01:52.75 ID:DxOzQxXDO
>>270続き

ピトーの掌を、盗賊の極意の手形に合わせることになんとか成功したクロロ


反動のためか、クロロは意識を失い倒れ込んでいた…


クロロ(う…ここは…ど…こだ…)


(俺は…気を失っていたのか…?)


吹き飛んだクロロの右腕の付け根を、舐めている猫がいた



(魔獣?動物?)

(そうだ、俺は人外の手形を合わせて…)


(あの人外は、逃げたのか・死んで消滅したのか・この猫があの人外なのか…?)
285乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/01(土) 08:04:52.78 ID:DxOzQxXDO
〜回想〜

最初はただ
欲しかった


家族?愛情?仲間?友情?夢?希望?快楽?憎悪?絶望?恐怖?

欲しかったものは

その中のいすれか…

それとも全てなのか…


「自分はいま、生きている」


それを知りたかっただけなのか…

それとも信じたかったのか…?
286乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/01(土) 08:12:42.08 ID:DxOzQxXDO
クロロ「朗報だ、面白いものを発見した」

マチ(ど〜せまた、映像モノか、堅っ苦しい本あたりなんだろうな…)

シャル(前回は、グンギとかいうゲームが記載されている書物で、なかなか面白かったけど、さて今回は…)


クロロ「このビデオを見てくれ」

マチ・フランクリン(やっぱりそう来たか…)

クロロ「これはシズクが発見したVHSなのだが」

シズク「え?何それ?」

ウヴォ「ひゃっはっは!!相変わらずだなオイ!」

ノブ「あぁ?何笑ってんだコラ?死にてーのか?」

バキッ! ドゴッ!

マチ(まったく…相変わらず仲良しな奴らね…)

シャル(まずい、何とかして笑いをこらえなければ…)
287乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/01(土) 08:18:56.61 ID:DxOzQxXDO
シャル(お、始まったぞ…タイトルは…「魔女の卓球貧」?? う〜ん、画像が荒くてよく分からない…)


〜30分経過〜


マチ(あ〜もう、ウヴォーのいびきがうるっさいわね…!)


マチ(てかシズクも寝てるし!!)


〜50分経過〜


シャル(パクノダが泣いてる!?う〜ん意味が分からない…)
288名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/03(月) 18:44:19.80 ID:kTp/y4dp0
王=ポックル
289名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/03(月) 18:46:45.01 ID:AniDTsj0O
王=ポックリ
290乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/05(水) 09:37:46.79 ID:J8vNeiYPO
>>284

クロロ(この猫…)

(コイツが仮に、人外(ピトー)の真の姿(前世の姿)だった場合…)

(猫が死ねば、盗んだ念能力も消えてしまうわけか…)

白いバンダナを付け、
髪を降ろすクロロ

<※クロロは、額のタトゥーを隠すと
性格が少し子供っぽくなるという、
写楽君のような特異体質の持ち主なのであった>


(隻腕な上に、猫の世話まですることになるわけか…)

(制約はさらに大きくはなるのだろうが…)

「あ〜しんど!」

「こいつぁキツいわ…」

クロロは再びバタリと倒れ込んだ…
291乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/05(水) 10:12:29.15 ID:J8vNeiYPO
〜時は前後し、再び旅団アジト〜


コルトピ「…来る」

ノブ「ん?あのジャイロとかいう野郎か?」

コルトピ「いや違う」


バサッ バサッ


シャル「これは…伝書鳩?」
292乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/05(水) 10:16:56.62 ID:J8vNeiYPO
〜クロロからの手紙の内容〜

『俺は今日限りで蜘蛛の頭から退き、蜘蛛の手…右腕となることを希望する』

『念事態は進化したのだが…前線で戦うことが困難な状態になってしまった』

『実戦と指揮を兼任していた俺だが』

『以後は、実戦の場からは引退させてもらう』

『次期の頭が誰になるかは』

『残りのメンバー''十二祠''みんなで決めてくれ』

『達成何度は「D」といったところか』

『健闘を祈る』
293乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/05(水) 10:34:36.72 ID:J8vNeiYPO
シャル(この手紙…内容がおかしい…)

シャル(実戦から退くことを理由に、頭から引退すると言っておきながら)

シャル(実戦向きではないメンバーも、頭になるチャンスが与えられている…
これは一体…)


ノブ「なんだこりゃ?どうせアレだ、ジャイロってヤツがでっち上げた手紙だろ?」

フランクリン「しかし筆跡が全く同じだ」

フランクリン「データではなく、敢えて手紙を送ってきたのは、
誤認を避けさせるためなんじゃないのか?」


シャル(団長がヒソカとの決闘に敗れ、操作されている可能性もあるな…)
294乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/06(木) 17:48:03.99 ID:zaO8yiyYO
シャル(団長がヒソカとの決闘に敗れ、操作されている可能性もあるな…)

シズク「う〜ん、やっぱり団長はヒソカにフルボッコにされ(…モガ?)」

シズクの口を塞ぐフランクリン

フランクリン『それ以上は喋らない方がいいぞ(汗』

シズク『?なんで?』


シャル(この手紙の内容…ハンター協会会長のメッセージと意図的に似せて作られている)

(やはりハンターライセンスを持っていると、思わぬ場面で役に立つな…)

(この手紙を送ってきた者の意図は恐らく…)

(『旅団員同士を内輪揉めさせること』)

(司令塔である団長が居ない隙を見計らった上での計画だろう)

(とすると、手紙の送り主は…)

(政府か、ハンター協会の上層部か、鎖野郎か、ジャイロと名乗る男か、ヒソカか…)

(いや、ヒソカがこういう手口を使うとは考えにくい…)

(となると…)
295名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/06(木) 20:34:07.71 ID:Yi8Ek6tr0
幼女転生
296乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/08(土) 17:12:40.68 ID:QHWLTTefO
〜秘書室〜

おむすび頭(会長…お疲れ様でした…ゆっくりお休みになって下さい)

紙に記された、2つ目の遺言を見るおむすび頭


『あぁそうそう、万が一ワシが死んでしまった時は、ビスケとウィングに知らせておいてくれ
遺体が見つからなかったら、墓だけでも作ってやってくれい』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ビスケ「会長が死ぬだなんて…私のせいだわさ…」

ウィング「…師範、貴方のせいでは」

ビスケ「だからビスケでいいって言ってるでしょうが、ひよっこウィング!」

ウィング「…遺体は発見されなかったそうですが、どうします?」

ビスケ「そうだわさね…」
297乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/08(土) 17:16:14.13 ID:QHWLTTefO
〜ネテロが座禅を組んで牙を研いでいた場所(心の灯台)
に墓所を立てた、ビスケとウィング〜


ビスケ(会長も無欲な方だわさね…遺品と呼べるモノは、(髷を切った時の)刃物、数枚の写真、胴衣、数体の菩薩像だけ…)

ウィング「遺体はまだ発見されていませんが…ここを墓所として、遺品を埋めておきましょう」

ウィング「この場所を知る者は数名しかいません…副会長派に荒らされることもないでしょう」

ビスケ「……」
298乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/08(土) 17:19:46.15 ID:QHWLTTefO
〜ネテロがかつて観音様と呼ばれた道場へ訪れた、ウィングとビスケ〜


ウィング「お初にお目にかかります」

道場主「な、なんだね君は!?」

(こ、この神聖な道場に、あのような態で…我々を侮辱する気か!?)

ウィング「ご迷惑は承知の上ですが…貴方にお渡ししておきたいものがあります…」

道場主「こ、これは…」

(…か、観音像!?)

(この木彫り…ま、まさかあのお方の…!?)

ウィング「ネテロ…観音様は、天へと召されました…独断で恐縮ではありますが…お受け取り下さい…」

道場主(この男の瞳の色…彼は真実を語っている…)

道場主「そうか…それ以上の説明は無用…我が道場に納めさせて頂こう」

礼をして立ち去るウィング

「な、あのような無礼な俗人を安々と…よろしいのですか!?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ビスケ「で、どうだった?」

ウィング「何とか受け取ってくれたみたいです」

ビスケ「みたいって…相変わらずいい加減やヤツだわさね〜…大体その身なりをちゃんと〜」

ウィング(久しぶりのお説教タイム…といったところですか…(汗))
299名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/08(土) 20:27:42.33 ID:TvyqUmYh0
ぬう
300乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/09(日) 14:26:11.54 ID:zpfSLtV6O
>>294

シャル(ハンター資格を持つ俺が団員に説明すれば、この手紙がダミーであることを説得させるのは簡単だが…)

シャル(厄介なのは…)

シャル(『揉めたらコインで』)

シャル(団長不在の間は、この掟が無くなってしまうこと)

シャル(気に食わない団員を潰すための、都合の良い口実が出来てしまう点だ…)

シャル(団長とマチが不在の今、このメンバーの中で、それを実行に移す可能性が一番高い者は恐らく…)

フェイタン「良い機会かもしれないね」

ノブ「あぁ?」

シャル(やはりフェイタンか…)

フェイ「今まで仲間同士で本気で実力を試す機会なかたよ」

フランクリン「…何が言いたい?今から俺ら全員でバトルロイヤルを行うとでも?」

フェイ「違う、ヤりたい奴ら同士で、気の済むまで闘うだけ」

フェイ「ま、組み手みたいなものね」


フランクリン(…まずいな…このオーラ、組み手なんてレベルではない…面倒なことになりそうだ…)
301乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/09(日) 14:29:18.34 ID:zpfSLtV6O
〜旅団回想〜


マチ『あんたねぇ、尋問(拷問)した相手をあっさり発狂させちゃうとか…』

マチ『何考えてんの?ま〜た団長が能力を盗み損ねたじゃない!』

フェイタン『ここまで脆い相手だとは思てなかたよ』

マチ『またそうやって言い訳するわけ!?』

フェイタン『…死にたいか?』


ゴゴゴゴ…


マチ『は、望むところよ』


クロロ『待て、これは俺の能力の制約のせいだ、フェイタンに責任は無い』

クロロ『盗賊の極意に記録されている能力の3割程は、フェイタンの貢献によるものだ』

クロロ『下らない争いはやめろ、コインのルールを忘れたのか?』


マチ(まったく、団長ったら甘いんだから…!)

フェイ(……)
302名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/09(日) 14:31:10.57 ID:nUQWpeWh0
>>300
続きが気になる展開
303乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/09(日) 14:36:46.72 ID:zpfSLtV6O
〜フェイタン回想〜


『は、コイツが本当に旅団の一員なのか?』

『まるで手応えが無かったな』

『まぁ、これだけの大人数の前ではゴミみたいなもんか』

『「集団に属してる時はエラソーにしてるが、いざ1人になると何も出来ねえ」…俺はこういうヤツが一番キライなんだよ』

『オイオイ、集団で奇襲してる俺達が言えるセリフじゃねーだろ?』

『はっはっは!確かにな』

フェイタン(くっ…この人数…こ…れま…で…か…)


『ん?何だか暑くねーか?』

『お、おい…あの太陽みたいなのは何だ!?』

『や、ヤバい、逃げ…』
304乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/09(日) 14:48:36.81 ID:zpfSLtV6O
シャル(フェイタンは、理由や経緯はどうあれ、命と引き換えに旅団の危機を何度も救ってきた…)

(だが主な仕事は、ターゲットの秘密を知りうる者への尋問と…)

(捕らえた敵の能力を団長に献上…盗ませる役だった…)

(その際は、殺さず、かつ標的の今後の人生になるべく障害をきたさぬように…)


<ハンゾー『俺は拷問する時は、一生恨まれる覚悟でやる』>



旅団に恨みを持つ者はゴマンといるが

フェイタンに向けられる恨みの総量…これは別格なものだった

拷問された当事者(や繋がりのある者達)からの報復


蜘蛛が活動していない時、擬態の苦手なフェイタンにとっては、それが日常であった…


シャル(フェイタンは旅団の中で、汚れ仕事をし続けてきた)

(陰獣のレアな能力者を、生け捕りにせずに何名か殺害してしまった時も、
団員達の一部の怒りの矛先は、フェイタンへと向けられた…)


(フェイタンの能力も、精神的な負担やストレスが引き金となって発動したものだろう…)

(さて、この場をどう切り抜けるか…)

(『どれだけ挑発されようとも、フェイタンに一切攻撃を仕掛けない』…これが最良の策ではあるが…)

(フィンクスとノブナガがどこまで持つか、だな…)
305乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/10(月) 11:54:25.32 ID:G0AFLIdUO
フィンクス「あぁ?組み手だぁ?何考えてんだ?」


フェイ「仲間同士で腕を磨く…そんなに嫌か?」


フィン「今のメンバーには、入団してまだ間もないヤツもいる」

フィン「能力をわざわざバラすようなバカなマネはしたくねぇよ」



ノブ「…へ、馬鹿で悪かったな」


居合いの構えをするノブナガ


フィン「オイオイ、正気か?」


ノブ「前からコイツのことは気に食わなかったんでな」


ノブ「それだけだ。別に蜘蛛の頭になろうなんざ思っちゃいねぇよ」
306乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/10(月) 12:00:45.81 ID:G0AFLIdUO
<切る身(ミルキ)>

<<ノブナガの持つ、タイマン専用の能力の1つ(カウンター系)

オーラのほぼ全てを日本刀の強化に費やし、
円に侵入した相手を
(本人の意思とは無関係に、自動律的に身体が反応し、)
切断する能力

切断された相手には、
円への侵入から居合いに至るまでの時間がほぼ同時に感じられてしまう程、スピードが速い

代償は、肉体を纏うオーラが限りなくゼロに近くなってしまうこと>>


ノブ「…来な」


フェイ(…接近を誘ってるだけ、近づかなければいいだけの話ね)

フェイ(まずは、メスを数本軽く投げてみて様子見ね)



ノブ「どうした?近づくのが恐いってか?」



フェイ(…相変わらず挑発が下手なヤツね)


フランクリン(まずいな…ノブナガは一度ああなっちまうと手がつけられない…どうする…)

シャル(く…まずい…ノブナガは殺されても代替は可能だが、フェイタンは蜘蛛にとって貴重な存在…どうする!?)
307乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/10(月) 14:14:22.01 ID:G0AFLIdUO
ノブナガVSフェイタン


シャル(…フランクリンに合図を送りたいところだが…
奴は恐らく(自覚があるかどうかは別として)『ノブナガには死んで欲しくない』と心の底では思っているだろう…くっ)


フランクリン(治療係のマチが居てくれたならば、ノブナガの足にマシンガンを放つという選択肢も有りなわけだが…)



フェイ(念を込めたメスと、ただのメス…この2つを、回転をかけながら同時に放つ…)



ビュオッ!



ノブ(!速い!! へっ、だがこれしき…)


ノブ(!?弾道が変化した…操作しているのか!?)


ヒュンッ!


ノブ「へっ、やってくれるじゃねぇか…」

フェイ「挨拶代わりよ」

フェイ(抜刀せずにかわしただけ…やはり物体には対応出来ない能力のようね)


ノブ(チッ、あっちから接近してくれることは無さそうだな…)


ノブ(今の刃物の回転…操作系の能力がどんだけあるのかは知らねーが、毒入りの針を連写でもされたら厄介だな…)


ノブナガは構えを変えた…
308乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/10(月) 14:17:08.93 ID:G0AFLIdUO
<切る吾(キルア)>


<<ノブナガの持つ、タイマン専用の能力の1つ(捨て身の攻撃タイプ)

円の半径の先端(最長で5メートル)に、一瞬で移動することが出来る

※前方(左右、前等)への移動は可能だが、後方への移動は出来ない


仮に間合いが15メートルだった場合、
相手の目には、ノブナガが3回の瞬間移動で、超高速で接近しているかのように映る

代償は、背後からの攻撃に対して、完全に無防備な状態になってしまうこと>>



シャッ!



フェイ(!?ノブナガが一瞬で目の前に!?)

フェイ(残像?ダミー?いや違う!?)


シュパッ!!


ノブナガ(チッ、しくじったか)


ポタッポタッ…


フェイ「(右腕を切断されたか…)ふふ、何回か見たことあるが、いざ喰らってみるとなかなか面白い能力ね」


ノブナガ(野郎の瞳…降参する気は無さそうだな…)


フランクリン(まずい、フェイタンに大きなダメージが蓄積されてしまった…ノブナガはフェイタンの能力の詳細を知らない…)

(このまま戦い続けたら、ノブナガは確実に…)


フィン(よし、今のところ良い展開ではある…フェイタンが死ぬことだけは防がなければいけない…)


ボノレノフ(全く、両者とも見苦しい…団長が不在というだけで、ここまで小物になり果てるとはな…)
309名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/10(月) 21:28:26.59 ID:eu0bixJu0
ホスピタル
310乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/11(火) 14:19:53.87 ID:LWlz3tFXO
〜ある男の夢の中〜


『僕、沢山修行して、将来は世界一のハンターになる!』

『ハ、ハンターですって!??』

『お辞めなさい、ハンターっていうのはね、悪い人達がいっぱいいるんだよ』

『ウソだウソだ!ハンターは正義の…』

『あなたには才能も実力もある、わざわざハンターになる必要なんてないのよ』

『だってだって、ハンターになると沢山お金が貰えて、師匠の元でもっともっと強くなれるんでしょ!?』

『僕がハンターになれば、この村を、いや、世界中の貧しい人達を救うことだって…』

『およしなさい、アンタは(正義感が強すぎるから)ハンターには向いていないよ』

(もういい!1人で旅に出る!)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



カストロ(……昔の夢を見ていたような…ここは…どこだ…)


謎の男「やあ、ようやく意識が戻ったみたいだね」

カストロ「……誰だ貴様は?」
311乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/11(火) 14:22:24.02 ID:LWlz3tFXO
謎の男(う〜ん、もっとカッコイイネーミングにしようかな…)

謎の男「そうだね…僕のことはNって呼んでくれ」


カストロ「(何者だコイツは)…ここはどこだ?」


N「施術施設レガリ…(この男には名前は教えない方がいいかもな)…施術施設Rってとこだ」


N「いや〜、てっきりキメラアントに補食されて転生したと思ってたけど、キミは人間のままだよ、ラッキーだったね」


カストロ(…何だコイツは…ヒソカか?いや違う……アイツとはまた別種の邪悪さを感じる…)
312乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/11(火) 14:28:52.24 ID:LWlz3tFXO
N「この治療で、キミの全財産(天空闘技場での稼ぎ含む)はオジャンになっちゃったけど、まあ仕方な…」

カストロ「な…ふ、ふざけるな!!ヒソカと闘う前に、『万が一再起不能になった際は、故郷に全財産を送る』と遺書を書いておいたはず…」


N「ああ、それなら心配ないよ、キミの村はまだ開拓者達の餌食にはなっていないし…」

N「今のキミなら、簡単にハンターライセンスをゲット出来るだろうから、お金とかに困ることは無くなると思うよ」


カストロ(…ヒソカほどではないが、それなりに心理誘導に長けた者ではあるようだな…)


N「まぁそうだなぁ、次のハンター試験日までの間に、念について色々お勉強しようか」



カストロ「…断る」


N「そう思うのは当然だよね、ま、騙されたと思ってこのビデオを観てみなよ」

カストロ(これは…ヒソカに敗れた時の…)


N「結論から言うと…戦闘中に『凝』っていう技術を使ってれば、(勝敗はともかく)あんなにアッサリ敗れることは無かったんだよ」

カストロ(ふざけたヤツだな…)「俺はここから脱出出来るのか?」


N「あ、その心配は無いよ、念ってモノについて色々学習出来たら、すぐに出してあげる」

N「キミの才能があれば、まぁ1ヶ月もかからないだろうね」


カストロ(コイツの狙いは一体何だ?まぁいい…ヒソカ、待っていろよ…)
313乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/11(火) 16:39:12.17 ID:LWlz3tFXO
N「ボクは実戦はニガテなんで、経験豊富な方を特別に連れてきてあげたよ」

老人「まったくお前さんてヤツは、こんな老人とっつかまえて…相変わらず人使いが荒いのう」


カストロ(この老人…何だかワクワクしているように見えるのは気のせいだろうか…)


老人「さて…(まずは水見式…といきたいところじゃが…)」
314乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/11(火) 16:41:40.17 ID:LWlz3tFXO
老人「ドキドキ…」

カストロ(??)

老人「ドキドキ五択クイ〜ズ!!!」


カストロ「(???…)やはり時間の無駄だったか…自力で修行させてもらう」

老人「まぁそう急くでない、ちょっとした適性検査みたいなモノじゃよ」


老人「念を覚えて間もない者には『水見式』という方法が一番効率的なのじゃが」


老人「お主のように、独学で高度な念や戦闘技術を取得していった者の場合、
水見式で適性を図ろうとすると、逆効果になることも多いのじゃ」


老人「ま、そう肩を張らずにやってみるがよい」


カストロ(五択第一問…

『あなたにとって一番大切なものは何か?』

『@金A力B友情・愛情C戦闘技術D権力Eその他(筆記)』)


カストロ(…馬鹿馬鹿しい…一応付き合ってやるか…)
315乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/11(火) 16:45:55.94 ID:LWlz3tFXO
〜五択クイズ終了〜


老人『ふむふむなるほど…』


(強化系、操作系、具現化系の鍛錬…一見すると、カストロの能力は選択ミスとも取れるが…)


「このクイズの選択を見る限りでは、性格や価値観等との相性はバツグンのようじゃの…」


カストロ「さて、もうお遊びに付き合うは終わりだ、自力でこの施設から脱出させてもらう」


老人(う〜む素直なヤツじゃの…)


「まぁそう殺気立つな、お主の悪い癖じゃぞ?『凝』くらい覚えていったらどうじゃ?」


「お主が何故ヒソカに敗北したのか、全てのカラクリがわかるぞ?」


カストロ(……)
316乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/11(火) 18:31:06.58 ID:LWlz3tFXO
老人(…まさかこの短期間で『凝』を使いこなせるようになるとは…予想以上の怪物じゃの…)


(『己が敗北する映像を延々と見続けることの苦痛』

これが飲み込みの早さの原動力の1つになっている、といったところか…)


(外見とは裏腹に、根は相当な負けず嫌いなようじゃな)


カストロ「最後の場面…ヒソカは私に何と言っている?」


老人「『キミの敗因はメモリのムダ使い』」


カストロ「…私の能力は…」


老人「工夫次第で、いくらでも応用は可能じゃろうな」

カストロ「…例えば?」


老人(この男は、狡猾さやあざとさが欠落している…だがそこが長所でもある…

ワシのワガママだが、必要最低限のフェイントを教えるぐらいにしておきたいところじゃな…)


老人「う〜ん…汚れの目立たぬ色や素材、(金はかかるが)汚れを弾く素材の服を着るとか…」

カストロ「な、なるほど!そ、その手があったか!!」


老人(う〜む、達人クラスの強化系は、天才なのかアホなのかイマイチよくわからん…やっぱりちょっと心配になってきたわい…)
317乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/11(火) 18:47:29.76 ID:LWlz3tFXO

老人「で、ヒソカの言うところの『メモリ』についてなのじゃが」

「凝をしながら、この映像を見てみろ」


カストロ「…観音…像!?しかし、サイズがあまりにも大き過ぎる…」


老人「ま、これは極端な例じゃが」



@『メモリの総量は生まれた時から決まっていて、増やすことは出来ない』

A『肉体が全盛期の時に、アホみたいに努力し続ければ、メモリの総量を増やすことの出来る者もいる』



老人「学者の間では、この2つの説があるのじゃが、お主の」

カストロ「なるほど…よし、まずは10人のダブルの具現化を目標に」


老人「ちょっ…最後まで人の話を聞け〜い!!」
318乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/12(水) 08:24:20.82 ID:qBr+FpTvO
〜十二支ん回想(?)〜


(ったく会長ったら、相変わらず来るのおっそいわねぇ…)


会長「いやいや、お待たせした」


『会長、以前から疑問に思っていたことなのだが』

会長「なんじゃ?」


『何故、このような目立つ場所でわざわざ会議を行わなければならないのですか?』

『そうだよなぁ…以前のように、たまには目立たない場所に集まった方が』

『正論ね…通信傍受程度じゃ済まないですよ?』


会長「そうじゃな…端的に言うと」

会長「『ここに辿り着くまでに殺されるような輩に用は無い』…といったところかの」


(くぅ…!!この会長の性格の悪さ…付き合ってられんわ!!!)


ゴゴゴゴ…


会長(おぉ、凄まじい殺気…数年前とは比べ物にならぬ)


(じゃがこのオーラ…『今この場で、本気でワシを殺そう』と思っている輩は1人もおらぬようじゃな…ワシの見込んだ通り、といったところか)
319乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/12(水) 08:46:38.88 ID:qBr+FpTvO
『会長、ついでに訊いておきたいことがある』

会長「(なかなか本題に入れんな…)」


『なぜ「十二支ん」などという曖昧な呼び名を? もっとこうビシッ!っと「十二支」!とカッコイイネーミングで…』


会長「バッカモ〜ン!!!」


会長「ワシが来るまでに12人全員が揃っていた試しがあるか!!?」


会長(…っといかんいかん、つい感情的になってしまったわい…流石は十二支ん…他の意図もあるのじゃが、今は黙っておくか…)


『た、確かに…今回はまだ9人しか集まっていないな…』

『オイオイ、ズレたところで迷走してんじゃねーぞお前ら!!』

『ズレてるのはテメーだろ!?』

(……いつになったら本題に入れるのかしら…)
320乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/12(水) 09:21:00.48 ID:qBr+FpTvO

会長「さて本題なのじゃが」

会長「先日このメッセージが届いた」


<我々は何ものも拒まない たがら我々から何も奪うな>


『ふん、流星街の奴らか…』

会長「自爆テロの可能性が濃厚なのじゃが」

会長「気がかりなのは」


『「貧者の薔薇」…ですね?』

『アレは低コストな上にサイズが小さいからな〜、ちょっと知識のあるヤツなら、簡単に改装とか出来ちまうし』

会長「うむ、で、想定しうる最悪なケースの1つが…」


『「人口と情報が集約された都市で使用されてしまうこと」…ですね?』


『高度な文明無しでは生きていけない者達にとっては地獄、だな…』

『模倣犯が、世界中の情報集約都市を爆破し出す可能性もあるな』

『ちょっとアンタたち、悪い意味で深読みし過ぎ!もっと前向きに考えましょーよ』

『バックレ屋のジンよりゃマシだろ』


会長(さてどうしたものか…)
321乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/12(水) 19:03:07.68 ID:qBr+FpTvO

〜副会長ラボロフの部屋〜

ラボロフ(ん?携帯が…)

ラボロフ(…パリストンか…)

パリストン『久しぶり、摂政さん♪』

ラボロフ『その呼び方はやめろと言ったであろう、七光りめが』

パリストン『久しぶりに十二支んの召集がかかったので、少し遊んできます』

ラボロフ『いいか、恨みを買う発言、目立つ発言等は極力控えるように(言ったところで無駄だろうが…)』

パリストン『承知しておりますよ、舌戦では誰にも負けませんから』



ラボロフ(ふぅ…やはり何も分かってないな、こやつは…)

(…天才は一度崩れたら脆いものだが)


(パリストンは例外であることを祈ろう…)
322名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/12(水) 20:35:39.72 ID:wo8/EF0F0
チードル
323昭和54年生まれ石崎:2011/10/12(水) 20:37:50.41 ID:1X3d29Be0
高岡法科大学卒業の負け犬ブサイクども!
何でもここの卒業生に昭和54年生まれの石崎さんて女顔のモテ男を
妬んでホモだとデマ流してた負け犬雑魚野朗どもがいたんだって?
そんなに妬ましければ自分を高めて実力でモテてやればいいじゃん。
それとも実力じゃ逆立ちしても石崎よりモテるのは無理だと
自分で負けを認めてしまってるのか?
だったらそんな負け犬雑魚野朗は大人しく引っ込んでりゃいいじゃん。
世の中実力主義なんだからモテる実力のない雑魚は黙ってりゃいいんだよ。
その上、石崎は親が高学歴とか土地持ちだとか総合的な魅力でモテていたのだ。
お前らみたいな顔悪い、頭悪い、性格悪いと三悪要素揃ってて親もどうせ
大した地位にいないクズ野朗とは最初から勝負になってないんだよ、身の程弁えろ。
324乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/13(木) 16:50:31.74 ID:hxMdufNPO

カストロ「…貴様はハンターなのか?」

老人「(貴様ってオマエ…)ま、一応ハンターライセンスは持っておる」

カストロ「私は幼少の頃、『ハンターには悪い奴らが沢山いるからお前には向いていない』と言われたのだが…」

老人「ふむ…ハンター協会が正常に機能していたのは、もう100年以上も前の話じゃからな…」

「今やハンターは、上層部との癒着でドロドロじゃ」
325乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/13(木) 16:56:51.30 ID:hxMdufNPO

〜ハンター協会の腐敗(?)の歴史〜

@ライセンスカードの再発行禁止

A試験時には念については触れない
など、

有資格者への待遇を厳しくするよう法の改定が為されていったのだが、成果は上がらなかった…


「強く、そこそこ頭が切れていさえすれば、誰でもハンターになれてしまう」

良くも悪くも、これがハンター協会の現状である

ハンター協会のトップは


・面接で人格診断の場を設け、不適合者は失格とする

・ハンター試験の再受験回数に上限を設定する

・戦闘に長けていない者にも合格のチャンスを与える

・定期的に厳密な活動報告をさせ、成果をあげていない者には、一時的にライセンスカードを没収する

などの規律改定案に関して論争が行われているのだが、

進化を内包した腐敗は進み続けている…
326乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/13(木) 17:06:42.09 ID:hxMdufNPO

老人「ま、極端な話、何もハントせずに、飯喰ってクソして寝てるだけのハンターでも、
活動報告をでっち上げ、献金さえしてしまえばお咎めナシ…昔では考えられん惨状じゃ」

「じゃがお主には、それを理解してもらった上で、ハンターになって欲しいと思っておる」

カストロ「…理由は?」

老人「たまにはお主のような、愚直なアホがおらんとツマランじゃろ?」

カストロ「(相変わらずふざけた奴だ…)まぁいい、私の目的は、故郷が開拓されるのを防ぐだけの大金を手に入れることと、ヒソカを倒すこと…その2つだけだ」


老人「うむ、では意気投合したところで、基礎の〜」

カストロ「よし、まずはダブルを10人、いや8人に」


老人「だから人の話をちゃんと聞け〜い!!」
327乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/14(金) 08:39:29.26 ID:mJuU49znO
老人「お主の課題は、『感情のコントロール』じゃな」

カストロ「(愚かな…)私は常に冷静だが?」

老人「ん?じゃあヒソカに敗北した映像をまた観てみるか?」

カストロ(むむぅ…)



老人「強化系はじゃな、喜怒哀楽が人並み外れて激しく、感情が制御出来ずに破滅してしまう輩が相対的に多いのじゃよ」

老人「特に、お主のように天賦の才に恵まれた者はな」




老人「だが、それは長所でもある」

カストロ「(くどくどと…)…結論を先に言ってくれ」

老人(短気な奴よのう…)


老人「感情に身を委ねるのは構わん。問題は、『そうなった時に、己を客観視出来るかどうか』なのじゃ」

カストロ(何が言いたいのだ…?)

老人「ま、『習うより慣れろ』じゃ、(操作系に長けた)ワシの知人を紹介しよう」


老人B「腐れ縁…と呼んで欲しいところだがの」


カストロ(また老人か…)
328乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/14(金) 08:42:31.80 ID:mJuU49znO

老人B「さて、この人形を見てみるがよい」

テレレテッテレ-♪

老人B「ヒソヒソ人形じゃ!」


カストロ(な…ヒ、ヒソカと瓜二つ………何者だこの老人は?)


老人B「今からワシがヒソヒソの人形を操作するから、本物のヒソカだと思って闘ってみなはれ」


カストロ(…所詮はこの老人も似たり寄ったりか…)

(私は『凝』をマスターした、ヒソカごときに敗れることなど有り得ん)
329乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/14(金) 08:45:48.66 ID:mJuU49znO

〜(老人Bが操作する)ヒソカ人形VSカストロ〜


老人B(…毒舌モードでいくか…)


人形『あれ?キミ、誰だっけ?』


カストロ(……)


人形『う〜ん思い出せないなぁ…出来損ないのオモチャはゴミ箱に放り込む主義の〜』


カストロ「虎咬真拳・改!!!!」


ヴワッ!!


カストロ(!?ヒットした感触が無い!?)



〜ヒソヒソ人形は、
体を屈めた状態で、カストロの喉に手刀を突く直前で動きを止めていた…〜



老人B「少しは理解出来たか?今のが実戦じゃったら、おぬし瞬殺されておったぞ?」
330乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/14(金) 15:08:23.55 ID:U64ZpOkQO
>>308続き

フェイタン(この状況…たまには賭けに出てみるのも悪くないね)


<<ペインバッカー>>!!


フランクリン(なっ…いきなりか!?一体何を企んでいる!?…しかも初めてみるタイプだな)


ノブナガ「へったかだかこれしき…うおっ!?」

ノヴナガの腕を強引に掴むフランクリン


ノブナガ「おいっ、まだ闘いの途中〜」

フランクリン(耐えろノブナガ…、一時撤退するだけだ…)
331乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/14(金) 15:11:10.35 ID:U64ZpOkQO
フェイタン(予想通り、皆チリヂリになたね)

(隻腕の尋問係など、不要な存在)

(蜘蛛に見放される、良い口実が出来たね)

(これで晴れて自由の身)

(隻腕の代償と引き換えに発動した新能力…もう報復者の追撃に悩む必要はなさそうね)

(逆に、この新能力を磨き上げれば、蜘蛛の頭になれるチャンスも…)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

シャル「と、フェイタンは考えているはずだ」

シズク「で、これからどうするの?」

シャル「切断されたフェイタンの右腕を持ってきた。恐らくフェイタンは、ペインバッカーによってこの腕は消滅したと思っているだろう」

シャル(まだ団長とマチが生きていれば、腕の治癒と引き換えに、蜘蛛の右腕になるかどうかの交渉が可能になる…)

シャル(『腕の回復によって、新能力が使えなくなるかもしれない』という点がネックにはなるが…)


フィンクス(チッ、ま〜た取引…ってやつかよ…もっとシンプルに生きられねーのか?めんどくせー野郎だなオイ)
332乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/15(土) 07:10:27.62 ID:JdnR4RavO

〜ハンター協会下刑務所〜

昼食を終え、テレビを観ている囚人たち

『速報です!ネテロ会長が辞任〜選挙により〜』


マジタニ「なんだコリャ?全員で選挙だと?何考えてんだ?」

セドカン「てゆーかこれって…」




ベンドット「『多数決の罠』…ってやつか…俺が言うのもなんだが、完全にイカれてやがるな…」




レルート「そうかしら?6割〜7割程度で可決ならそれもアリだけれど…これはもう、コネや人脈や金でどうこう出来るレベルじゃないわ」

レルート「『会長のメッセージが何者かによって改ざんされ、皆はそのことに気付きながらも黙っている』…これが一番筋が通るとは思わない?」


セドカン「…流石にそれは考え過ぎじゃない?協会の裏舞台のゴタゴタは多少あったんだろうけどさ」


ベンドット「ははっテメーの親父(ゲンスルー)の出番なんじゃねぇか?」


セドカン「だからその戸籍は捏造されたものだって、何度言ったら信じてもらえ…」

レルート「脱獄して、協会本部に『貧弱の薔薇』でもぶちまけてみたらどう?アンタのコネと経験があれば余裕でしょ?」


セドカン「いやいや無理だって!…ここの暮らしも嫌いじゃないしね(まぁ、貧弱の薔薇くらいだったら、シャバに幾つか隠してはあるけど…)」


ベンドット(俺やコイツやジョネスみたいな野郎を、試験官変わりに利用するような連中だからな…ハンター協会もいよいよ末期か…)
333名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/15(土) 16:51:34.18 ID:DZ5tShEz0
ポンズに期待
334名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/15(土) 16:59:13.70 ID:agFDEjFq0
>>331-332
日本語があまりに稚拙で
読んでるこっちが恥ずかしい
335名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/15(土) 17:32:18.51 ID:DZ5tShEz0
>日本語があまりに稚拙

文法間違ってるwwww
336乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/16(日) 08:20:19.70 ID:0Nb0ALFlO
〜旅団回想〜 

ヒソカ『久しぶりだねえ、慈善活動だなんて』

ヒソカ『一体どういう風の吹きまわしだい?』


クロロ『…意味などない、ただの気まぐれだ』


シャル(団長の行動は一見気まぐれのようでいて、ある一定の法則に基づいているような…)

シャル(今回は、過去の記憶のフラッシュバックによるものだろう…)


マチ『前方、磔にされている少年を発見』


ノブナガ(オイオイ、どんだけ視力たけ〜んだよ…)
337乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/16(日) 08:24:32.35 ID:0Nb0ALFlO
フェイタン『この少年まだ意識あるよ、しぶとい奴ね』

マチ『(逆十字にロープで固定されている)…すぐに治療しないと危険な状態ね』

クロロ『治療は間に合いそうか?』

マチ『フェイタンと協力すれば何とか…』



パクノダに視線を送るクロロ


パク『…生け贄の儀式まであと3日前後…本人は死を望んではいないようね』

パク『儀式の方法は、崖からの転落』

シャル(やはり団長の言っていた通りか、厄介だな…)

クロロ『ダミーは作れそうか?』

頷くコルトピ


クロロ『シャル、ダミーの操作は可能か?』

シャル『う〜ん…現段階のオレの能力では難しいかな…』

クロロ(荒療治でいくか…)
338乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/16(日) 08:40:02.18 ID:0Nb0ALFlO
クロロ『少年のダミーを痛めつけ、死んだことにする。ダミーをいたぶる役は』

フィンクス『おう、俺に任せろ!』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


少年(う…くっ…)

少年『あ、あれ?僕は確か磔にされて…』

クロロ『安心しろ、もうお前は生け贄として死ぬことはない』

クロロ『余生をどう過ごすかは、お前が勝手に決めろ』

少年(???)

クロロ『(残りの作業は…)ヒソカ、後はお前に任せる』

ヒソカ『了解♪』

ノブナガ『ケッ、相変わらず気に食わね〜野郎だぜ』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


少年(??)『あ、あなたは…』

ヒソカ<<ドッキリテクスチャー♪>>


ヒソカ(目尻、唇、シワ…うん、もう立派な別人だね♪あとは服装を…)


少年『あ、あの…』


ヒソカ(そろそろ来る頃かな…)

ボノレノフ『相手を変身させる能力はうまくいったか?』

ヒソカ(また団長みたいに白々しいことを…皆知ってるクセに)

フランクリン『ドラゴンの到着まであとどれくらいかかる?』

ヒソカ『う〜ん、あと2、3分ってところかな…』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

クロロ(今回も全て俺の計算通り、か……だが…)

不安そうな表情をうかべるクロロ

(司令塔である俺が死んだ際、団員達は冷静な思考が出来るのだろうか?

(試してみる必要があるな…)
339乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/16(日) 14:34:14.89 ID:0Nb0ALFlO
〜フェイタンとマチの回想〜

〜流星街 廃墟NO.18 地下室〜


団長に念を盗まれた者達の一部は、流星街の数ヶ所の地下室に監禁されている

団長の寝首を掻く可能性の高い者や、
尋問によって心身が危険な状態になってしまった者達の掃き溜めである


フェイタンとマチは、定期的に地下室を訪れ、生存の確認を行っていた…


『う…た、のむ…殺し…て…くれ…』

フェイタン『(たかがこの程度の負傷で…)相変わらず脆いヤツね』

幼い頃からあらゆる拷問に耐える訓練を受けていたフェイタンにとって、
苦痛より死を選ぼうとする者の考えは理解出来なかった


鎮痛剤と精神安定剤を投与しようとするフェイタン

マチ『…コイツは私が治療しないともう持たないわ』


マチ<<念針施術>>!!


シャシャシャシャシャ…!

フェイ(無駄に速い…何故そこまで急ぐ必要あるか分からないね)

マチ『…血流改善、筋組織3割弱回復、痛覚神経麻痺、副交感神経刺激完了…これで最低でもあと半年は持つわ』


治癒に特化したマチの能力の殆どは、
フェイタンが所有していた大量の東洋医学書からヒントを得て発動したものであった


マチ(…くっ…また眩暈……)

バタンッ


フェイタン(また失神したか…)『こんな雑魚ごときに無茶し過ぎね』

マチを残し、フェイタンは地下室を跡にした…
340ヤツ:2011/10/17(月) 00:10:51.47 ID:U52odh6u0
ポックルの話2

どちゃ!
「!?」
ポックルの後ろで繭が一つ落ちた
(動く・・・べきか・・・?)
そう思う刹那にその繭の中身がすでにそこにいないことに気付く。
ポックルは動けなかった。
圧倒的スピード、とでもいうのであろうか。
「動いたら、殺す」
針の切っ先のようなものをポックルは突きつけられていた。
その針をたどっていくとそれは尻尾のようなものであることに気付く。
「君に2〜3質問しよう。1つ、君は何者だ?2つ、君は今何をしようとしている?3つ、ここは・・・」
ポックルは前に飛ぶ、弓を構える。
以前のそれとは比べ物にならないくらいそれは力強く猛々しい
「燈の矢!」
しかし、それもむなしくそのしっぽにはじかれる。
「・・・?ポックル?」
そのキメラアントはその場にへたり込んでしまう。
これは・・・泣いているのか?
「わたしだよぉ!ポンズだよぉ!」
・・・・ポンズ?
ズキッ!
ドクンドクン・・・
フラッシュバック、記憶が一気に戻る。
「俺たちは・・・食われたのか?」

・・・続く?
341乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/17(月) 07:52:42.90 ID:cxlbBfvaO
〜旅団回想〜


フェイ『陰獣はお前含め10人だけか?』

梟『くっ……詳…し…こ…とは知…らな…が…』

梟『陰獣……結成…時…11人…だ…だ…十…老頭…査問…抹消され…ヤツが…い…』



シャル『11人の陰獣の中で、上層部の判断で消されたヤツがいるってことか…』

マチ『…嘘はついてないみたいね』

フェイ『消された理由は?』

梟『…味方…巻き添えに…する…危険…能…力…』

フェイ『ソイツのコードネームは?』

梟『黒…づくめの…男…名…は…』

フェイ(失神したか…)

シャル(なるほど…敵味方関係なく、死に至らしめ得る危険な能力者、か…)



シャル(興味深いが、旅団には同系統の能力者(フェイタン)がいる…まだ詮索する必要はないな)
342乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/17(月) 07:55:24.73 ID:cxlbBfvaO
フェイタン(さて…団長不在の間に、何とかして流星街から脱出し…)

フェイ(?…前方に殺気…いつの間に…)


『…その右腕はどうした?マユナシのツレは居ないのか?』

(…フィンクスのことか?ふざけたヤツね)

(新能力を試してみるか…)

ゴゴゴゴ…

『この殺気…同族嫌悪、といったところか…』


ヒュッ


フェイ(消えた!?…背後!?)

『冷静な反面、好戦的だな』

フェイ(体が…動かない…!?)

『旅団の中ではやはりお前は別格のようだ』

『…と、言いたいところだが』

『人間など、所詮皆同じようなもの…追い詰められると隠していた本性が剥き出しになる』

『「自分は他のバカ共とは違い、特別な存在だ」…という思い込みは、死期を早める要因となる…気をつけることだ』

フェイ(金縛りか?…くっ…)

フェイ(背中から…毒針を発射…)

シュッ!

フェイ(金縛りが解けたか…)

フェイ(?誰も居ない…)
343乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/17(月) 12:56:21.05 ID:cxlbBfvaO
>>332続き

マジタニ「てかこのルール、選挙終わるまでにどんだけ時間かかんだよ?」


レルート「……永遠に終わらないかも…な〜んてね♪」


セドカン「だ〜から考え過ぎだってば!こーゆーのには大抵、単純なカラクリがあって…ま、長くてもあと2、3年ってとこじゃない?」


マジタニ「しっかしこんなアホくさい選挙に、あんだけ大勢のハンター共が殺到したのは何故なんだ?」

ベンドット「?…副会長が選ばれるのを阻止したいからだろ?」

レルート(…本当にそれだけかしら?)


レルート「ハンターには、頑固なヤツ、自意識過剰なヤツが多いから…」

レルート「『自分がこの腐敗したハンター協会を変えてみせる!』…っていう使命感に燃えちゃってるヤツも、少なからず居るでしょうね」
344乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/17(月) 13:01:20.14 ID:cxlbBfvaO
レルート「仮に、この選挙があと10回続いたらどうなると思う?」


ベンドット「…会長派と副会長派との溝は深まっていくだろうな…」


レルート「それだけかしら?」


レルート「ハンターの相互不信、内輪揉め、内紛、さらには…」


セドカン「だ〜から考え過ぎだって!あと数回でケリはつくだろう」


マジタニ(…俺、ハンターじゃなくてよかった…ついていけねーわ…)
345乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/17(月) 16:09:02.88 ID:cxlbBfvaO

〜副会長ラボロフの部屋〜

携帯を手に取るラボロフ


ラボロフ(七光りの、あの自信に満ちた態度…)

ラボロフ(…一応、釘を刺しておくか…)


パリストン『もしもし?また忠告ですか?摂政さん♪』


ラボロフ『……お前は「十二人の怒れる男」……という映画を観たことはあるか?」

パリス『何ですかいきなり?(笑』

ラボロフ『十二審のような、個性が強すぎる面々を丸め込もうとするのは…今のお前の実力では不可能だ』

パリス『何を今更…そんなの当たり前じゃないですか』

『たった1度の会議であのメンツを丸め込もうだなんて……ハナから思っちゃいませんよ』

『摂政さんも、意外と気が短いんですね♪』

『ま、ここはじっくり時間をかけて…』

ラボロフ『そうか…(もう何も言うまい…)検討を祈る』


ラボロフ(…幼いころ『☆★宇宙人ドッキリビックリ大全集★☆』を読み漁った際に、ドグラ王子というUMAに興味を惹かれたものだが…)

(パリストンには同じ匂いを感じる…)


(自信過剰な点が気掛かりではあるが、ここで私が下手に動くと逆効果……今はジャイロの帰還を待つとするか…)
346乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/17(月) 17:42:41.68 ID:cxlbBfvaO
〜クロロの念により、強制的に遠方地へと移動させられたヒソカ〜


ヒソカ(ようやく闘れると思ったのに、まんまと美味しいところを持っていかれちゃったな…)

ヒソカ(振り出しに戻って、また鬼ごっこ、か…)


ヒソカ(ん?? 85点…285点…せ、1865点!??まだ上がっている!?)


マチ「…アンタ何やってんの?」

ヒソカ(マチか…)


マチ(私を見てヘコむとか…有り得ない…団長は相当危険な状態のようね…)


マチ「…団長の身に何があったの?」


ヒソカ「いや、デートの最中に邪魔者が入ってきちゃってさ」

ヒソカ「三角関係になって、フラれた」

マチ(…嘘はついてないみたいね…ヒソカの方が先に飛ばされたのか…)


マチ「一応伝えておくわ…『団長は、隻腕になった』」

ヒソカ(!??)「へぇ、なかなか面白いね♪」


ヒソカ(覚悟・制約…(指を切断したフランクリンのように、)戦闘寄りに進化してくれていたら最高なんだけど…)


ヒソカ「キミはこれからどうするつもりなんだい?」

マチ「(ここで嘘をついてもメリットは無い…)団長を見つけ出し、腕を接合させ…元通りにしてみせる」


ヒソカ「やっぱりね、ボクもそう思っていたところだよ♪」

ヒソカ「利害が一致したってことで、同伴しないかい?」

マチ(…)
347名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/17(月) 18:25:14.60 ID:SHyO97VdO
あげ
348乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/17(月) 20:17:58.99 ID:cxlbBfvaO
>>342続き

フェイタン(!?男がまた目の前に…魔獣?)


男『「隔世遺伝」…という言葉を知っているか?』

フェイ「(オカルト系か…古臭いネタを偉そうに…)防護マスクを付けてるような雑魚に興味ないね」

男『俺は、ただの快楽殺人鬼の成れの果てだが…お前は違う』

『人をいたぶることに喜びを見い出せなくなってきている…違うか?』


フェイ(知ったことか…しつこいヤツね…)

左手で数種類の小型暗器を握りしめるフェイタン


ヒュッ

フェイ(また消えた…ワンパターンなヤツね)


フェイ(『円』…上空か)

猛毒の仕込んであるメスと
神経を麻痺させるナイフ

を、時間差をつけて投げつけるフェイタン


男『…瞬時に俺の位置を把握したか…』

『凶器に回転をかけることで、避けられた場合もダメージを与えられるよう計算されている…見事だ』


フェイ(!?)

(また背後か…そろそろいい加減に)

男『…髪質は良好なようだな…トリートメントはしているかい?』


シュンッ

フェイ(『円』…逃げられたか…ま、所詮は雑魚…ちょっとした運動にはなたね)
349乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/18(火) 17:13:31.17 ID:HT7N/zo2O
>>329続き

老人B(…少しは冷静になったかな?)

「…お主が爆睡中の間に、色々と面倒なことが起こってのぅ」

カストロ「…それはハンター協会絡みの話か?」

「無論じゃ」


「時にお主…『キメラアント』という生物を知っておるか?」

「…キメラアント?」


(一瞬目の色が変わりおった…ま、こやつがNGL出身かどうか、なんてことはどうでもよい)

「平たく言えば怪物…知能の発達した魔獣のようなモノなんじゃが」

「これがまた厄介でのう…外見は皆禍々しいのじゃが…残忍な者もいれば、清らかな心の者も大勢おる」

「んで、近々時期会長を巡っての選挙が行われるのじゃが…」

「当選者次第では、キメラアント(や、キメラアントとの共存を望む一部の人間達)が消される可能性がある」

カストロ「殺戮を行うとでも?…そんなことをしては支持率が下がるだけ、何のメリットも」


「いやいや、(二次感染の疑いや、テレビで放映されたヂートゥらの殺戮映像などの情報を上手く利用すれば、)支持率が下がるどころか、英雄になることすら可能じゃよ」


「独裁者気取りの常套手段…と言ったところかの」


カストロ(もし本当ならば…こんな所でのうのうとしている時間は無い…)

「あ、その心配はせんでええよ」

「時期会長が決定するまで、少なくとも3年はかかる(ような気がする、多分)」


カストロ(むぅ…この老人…腕は確かだが、どこまで信用していいのだろうか…)
350名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/18(火) 21:05:02.65 ID:U9edjuRe0
ポットクリンポックル
351乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/19(水) 07:59:18.80 ID:1BWmLmQWO

〜天空闘技場〜


ギド『まさかお前がフロアマスターになるとはなぁ』

サダソ『…200階から232階に上がっただけだ』


リールベルト『講演・アドバイザー、無条件での新流派設立…お前の目的は一体何なんだ?』


ギド『まさかバトルオリンピアに挑戦するつもりなのか?…死ぬぞ?』


サダソ『細かいことはどうでもいい……俺を追い出したガキをぎゃふんと言わせてやりたい…それだけだ』

ギド・ベルト(…ズシはスルーかよ…てか今時ぎゃふんって……)


ダソ『俺はネンってやつについて1から勉強し直した』

サダソ『隻腕の闘士などいくら努力しても無駄…と思っていたのだが、そうでもないらしい』


サダソ『俺達のような(資質・才能、制約のある)者は…「覚悟」が引き金となり、五体満足のヤツを遥かに凌駕するチカラを得られることもあるとのことだ』


サダソ『つまり、俺とお前らの違いはだな……(キリッ』


ギド『「覚悟」か』
ベルト『うん、「覚悟」だな(資質云々については触れないでおこう…)』

サダソ『ちょ…決め台詞を先に言うな〜!!』
352乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/19(水) 12:38:51.09 ID:1BWmLmQWO


『(投票用紙を届ける役は…恐らくクルックだろうな…)』


スパー「依頼の内容は?」



『密林、辺境、気候が不安定な土地…事故が起きても怪しまれない場所で、そうだな…まずは…』

『10〜15羽くらい狙撃して欲しいのだが…(数が多すぎても怪しまれるだけだからな…)』

スパー(…達成難度は「D」ってところか…)

(クルックの能力は何度か見たことはあるが…鳥自体を狙撃するのは避けたいところだな…)

(鳥達は、操作されているのか、具現化されたものなのか、両方を使い分けているのか…)

(クルックだけの能力と見せかけて、数人で操っている可能性もある…)


スパー「了解した、数ヶ所の辺境で待機させるよう仲間達に伝えておく」

(辺境で待機、か…ははっ割に合わない仕事だな)
353名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/20(木) 20:01:07.09 ID:lC6DE3bv0
hage
354乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/21(金) 07:54:40.99 ID:/CQh3IhEO
>>346

ヒソカ(隻腕の制約か…戦闘向けに進化するには、かなりの時間を要するだろう…
今すぐ追っかけてもつまらない…時間を稼ぐ必要があるな)


ヒソカ「今のキミの能力では、団長を治すことは不可能だろうねぇ」

マチ(そんなことは分かってる…)

ヒソカ「ボクが何を言いたいか、キミなら分かるだろう?」

マチ(…)


ヒソカ「団長を治療するためには、フェイタンと協力するしかない」

ヒソカ「フェイタンの能力の詳細は知らないけど、危なくなったらボクが守ってあげるから、安心していいよ♪」

マチ(コイツが半分くらい嘘をついているのは分かる…フェイタンと協力したところで、治せる保障なんて無いことも…)

マチ(団長の除念が完了したのかどうかも、まだ分からない…)


ヒソカ「流星街には色んな輩がいるからねぇ…キミの勘の良さなら、治癒に特化した別の能力者に出逢える可能性もあるだろう」

ヒソカ「どうだい、ボクと組む気になったかい?」


マチ「…少しだけ…考えさせて…」
355乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/21(金) 14:23:12.79 ID:/CQh3IhEO
>>331

フィンクス(…ったく、駆け引きだの取り引きだの、めんどくせぇ…)

フィンクス「あ〜もうわかったよ!1発ぶん殴って連れ戻してきてやりゃいいんだろ!?」

シャル(だからそのやり方が一番まずいんだってば…)



シズク「行っちゃった…止めないの?」

シャル「一度言い出したら聞かないからな…」

シズク「?操作すればいいじゃない?」

シャル(ど、毒舌だな…)

フランクリン「…喧嘩ばかりしていたが…アイツはフェイタンの一番の理解者だったからな…」


ノブナガ「ケッ 単細胞な野郎共だぜ、もっと冷静に〜」

一同(お、お前が言える台詞じゃないだろ…)
356名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/21(金) 20:53:18.06 ID:VRSH5BnA0
ポンズキボンヌ
357乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/22(土) 06:35:53.22 ID:U51M4oRGO

〜ドラゴンに乗って流星街に移動中のゼノ達〜


ゼノ(『鎖野郎を始末したいから協力してくれ』、か…また回りくどいことを…)

ゼノ(流星街から脱出する方法なんぞ、他にいくらでもあるじゃろうに…)

ゼノ(フェイタンは、頭は良いがバカなところが玉にギズじゃな…)


ゼノ(ダブルブッキング、ネテロのパシリ、今度は運び屋か…やれやれ…
そろそろ引退したいところじゃが…キルアの成長を見届けるまでの辛抱、か…)


イルミ(…フェイはクラピカを殺そうだなんて思っちゃいないのは分かる…でも殺しの依頼は断れない…)

イルミ(うちらがクラピカを始末しようとしたら、フェイと戦わざるを得なくなる…う〜ん…相変わらずアホなヤツだな〜…)
358乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/22(土) 08:50:04.36 ID:U51M4oRGO
〜十二支ん会議 パリストン到着前〜


「おっそいなぁ、パリストンの奴」

バタンッ

「お、ようやくお出ましか……って誰だお前?」


男『…センリツ…とでも名乗っておきましょうか…』

「(??)」

男『唐突で恐縮ですが…十二支には「猫」がいない…違和感を感じたことはありませんか?』

「(…スピリチュアル系か?…この季節になると多いんだ、こういうのが…)」


男『心を癒やすことに長けた念能力者…
苛立ち、揉めてばかりいる十二支んに、必要不可欠な存在かと思いますが…』


チードル「なるほど、一理あるわね」

「ちょっ…正気かよチードル!?」


男『(え?…チ…チードル!?確かチードルは汚染区域に行って死んだはず…か、噛まされた…!?』


男『(それに、昔は思いっきり犬顔だったはず…)』

男『(い、犬役と猫役を兼任!?せ、先手を打たれた!?…や、やばい…』


男『さ、さらばだ諸君!』


バタンッ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「行っちまった…追わなくていいのか?」


「迂闊に手を出すと逆効果…厳重なセキュリティーを突破してこの部屋に辿り着いたことは事実…
交渉が成立しそうになると、道化を装い身を隠す周到さ…油断は出来んぞ…」


チードル「(セキュリティーは私が事前に解除していたんだけど…ここは何も言わないでおこう…)」
359乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/23(日) 18:05:21.20 ID:cOGs/v8NO
>>290

〜流星街に送られてくる赤ん坊や子供の中には、送り主の手紙や衣服が添えられている者もいた…

名前や出身地等が明記されている手紙も…

クロロには…何もなかった〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

団地『俺達の中には、本名や出身地などを把握している者もいるようだが…』

『もうその話はやめねえか?思い出しただけで吐き気がするぜ』

『だが、マフィアとつるんでいるような連中に付けられた名前を名乗るのもシャクだしな』

団長『では俺が皆に名前を付けてやろうか?』

(う、う〜ん…団長はネーミングセンスがイマイチだからなぁ…)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

クロロ(ふぅ…ようやく意識が戻ったか…俺はどれくらい眠っていたのか…)

(状況を整理する必要があるな…)

(スキルハンターの能力自体は失われてはいないようだが…)

(2割ほどページが減っている…)

(そしてこの人外(ピトー)…)

(日中は白猫に、夜は黒猫に変化するようだ)

(本来の(前世の)姿に戻ったのか、戻る途中なのか、アベンガネの念がまだ残っているのか…現時点ではまだ分からないな)

(まあいい…名前ぐらいは付けてやるか)

「人外よ…日中は『シロ』、夜は『クロ』と呼んでやる…分かったか?」

(さて…マチとヒソカの安否を確認してみるか…)
360乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/23(日) 18:08:02.27 ID:cOGs/v8NO
>>279

兄弟1(…地区予選まであと2日しかない…)

兄弟1『おいアカズ!1人で練習ばっかしてると、予選でヘマしかねないぞ!?』

兄弟1『俺を敵だと思って練習してみろ!俺は黒い駒を使うから』

兄弟3(何考えてんだアイツ?練習云々以前に、アカズに勝てるわけねぇだろ…)


コムギ『?て、敵??黒?』


兄弟4(アカズのヤツ…目が見えない上に、誰とも対戦したことないからな…こりゃ手遅れだな)


兄弟1『いいから一度くらいは本番だと思って練習してみろ!』


コムギ(『本番』になると…相手が…『敵』になる…??)


兄弟1『アカズは白い駒!俺は黒い駒を使う!俺を敵だと思って練習してみろ!』


コムギ(『黒』が…『敵』…??う〜ん、わ、わがらねえだ…)
361乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/23(日) 18:11:34.43 ID:cOGs/v8NO
>>349

老人B(才能はずば抜けておるが、やはり自信過剰なところがあるのぅ…)

老人B「お主、『G』と呼ばれるハンターを聞いたことはあるか?」

カストロ(?)

老人B「ま、平たく言えば…お主と同系統、かつお主の足元にも及ばぬ天才能力者じゃ」

カストロ「ほう…興味深いな…」

老人B(このオーラ…やはり相当な負けず嫌いなようじゃの…)

老人B「『G』は、1つ星ハンターに認定されるところだったのじゃが、自ら拒否しよった」

カストロ(拒否?)

老人B「十二支んの『猿』の候補に挙がった時も、あっさり辞退しおった」




『俺は地位や名誉を得るためにハンターになったわけではない』

『1つ星だの3つ星だの、そんな称号をちらつかせるようなハンターにはなりたくないし、そんなハンターは信用出来ない』



老人B「と、クッサい台詞を吐きおったわい」


老人B「ま、見かけによらず、なかなかの頑固者だったというわけじゃ」

カストロ「…どんな能力の使い手なんだ?」




老人B「『白い賢人』と『黒い賢人』を具現化することが出来る。『G』の内面や性格がそのまま反映され〜」

カストロ「なるほど…では私も片方を黒ずくめに〜」

老人B「だから話をちゃんと聞け〜い!!」
362名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/23(日) 20:11:11.97 ID:BIEFDStY0
hage
363乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/24(月) 15:48:00.13 ID:o894niNwO
>>351

サダソ「ふふふ……さて…(ニヤリ」

ギド(ま、まさか…さらに上のフロアーに挑戦する気か!?)

サダソ「…キルアについて調べるとするか」

ギド・ベルト『ちょっ…まだ何も調べてなかったのかよ!?』



サダソ「あのガキは普通じゃない…底知れぬ狂気…いや…そんな安っぽい言葉では片付けられない『闇(なにか)』を感じた…」



サダソ「動向を探るにしても、慎重に行わないといかん」

ギド(そ、そうか??俺はトンガリ頭(ゴン)の方が、遥かに狂ってるように感じたが…)
364乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/24(月) 15:49:35.72 ID:o894niNwO

サダソ「てなワケで、『D・D』というハッカーに素性を調べてもらうことにした」

ベルト「な…『D・D』だと!?『カメレオン』と双璧をなす天才ハッカーじゃないか…カネはあるのか?」

サダソ「…」

サダソ「!! バイブレーター…『D・D』か?」

ベルト(スルーしやがった…てか電話かよ…)

D・D『依頼された少年について色々調べてみたんだが』

D・D『標高3700mのククルーマウンテンに棲む暗殺一家、ゾルデイック家の三男』

D・D『邸宅は観光スポットになっている』

サダソ『か、観光スポットだと?な、ナメてるのか?』

D・D『それだけ自信と覚悟があるということだろう。ゾルデイック家の歴史は深い…今のお前達の実力では、侵入するのは不可能だ』

D・D『三男を始末したいのなら…邸宅に侵入するのだけはやめておけ、会う前に消されるだけだ』

サダソ『おびき寄せるしかないってことか…』

D・D『これ以上の情報(家族構成など)を知りたいのなら、依頼料は一気に跳ね上がるが、どうする?』

サダソ『…い、いくらぐらいだ?』

D・D『そうだな…最低でも○×△ジェニー、といったところか』

サダソ『そ、そうか…現段階での依頼料は?』

D・D(名前、顔写真の提供は無し、ゾルデイック家は観光スポットになっている程有名な邸宅…通信傍受された際の、俺に降りかかるリスクも無いに等しい…)

D・D『そうだな…携帯の通話料だけ払ってくれれば結構だ』

サダソ『そ、そうか…わ、わかった、カネは振り込んでおく』


ギド「…どうだった?素性は把握出来たか?」


サダソ「クックック…なかなか面白くなってきたな…」

ギド・ベルト(!?ま、まさか…)

サダソ「やっぱり焦っちゃダメだな、まずはカネを貯めよう!」

ギド・ベルト「う、うん、そ、そうだな…」
365乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/24(月) 18:18:23.80 ID:o894niNwO
>>352


〜東ゴルトー 宮殿付近〜


狙撃手A(待機可能な場所は、森・茂みの中だけか…)

(スパーだったらもっと上手くヤレるんだろうが、
国際保安維持機構に顔が利くのは、今のところ俺だけ…まぁ仕方ないか…)

(せめて防護服くらいは着ておきたいところだが、どのみち消される身…やれやれ、割に合わない仕事だな…)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


(鳥!?…宮殿に向かっている…まさか本当に現れるとは…)


(紙…手紙?投票用紙ではないようだな…)

(王の間に侵入しようとしている…偵察か?)

(…コムギとかいう女を襲った鳥は、クルックの仕業だ、などとほざいているヤツがいたが、まさか、な…)

(よし…足…爪を狙うか…)




(!??別の者に狙撃された…!?)
366名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/24(月) 20:38:40.43 ID:95fmh5Me0
アルカ
367乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/25(火) 07:24:35.61 ID:zD4q0r8mO
>>357

〜上空から、スコープで流星街を見渡すイルミ〜


イルミ「う〜ん、これはちょっとまずいな…」


ゼノ(…)


イルミ(フェイのヤツ、二重まぶたになっちゃったか…)


イルミ(自己整形によるものではなさそうだ…)


イルミ(ミルキと顔が似てきちゃったな…う〜ん、どうしよ…)


イルミ「アルカは今どんな状態だっけ?」


ゼノ(白々しいのぅ…)「いつ暴走してもおかしくない…とシルバは言っておったな(ウソ)」


イルミ「フェイの依頼内容は…」


ゼノ「『鎖野郎を始末したいから協力してくれ』」


イルミ(『クラピカを始末したい』とは言ってないわけだな、よし…)


ゼノ(ゾルデイック家は(ワシを含め)曲者揃いじゃが…イルミは常軌を逸しておるのぅ…)
368乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/25(火) 13:44:17.49 ID:zD4q0r8mO
>>361

N『ナニカ君………じゃなくて、え〜っと…アルカ君の部屋か…自称カイト君の部屋とそっくり!こりゃなかなか面白くなってきたね…』


老人A「Nよ、カストロの成長は予想以上…っておい、聞いとるのか!?」

N『カストロ??…あぁ、ダブル君のことか』

老人A「奴なら、この腐敗したハンター協会を救える…とまでもいかぬが、副会長派に一矢報いるくらいは可〜」


N『(気掛かりなのはシルバの部屋…機械に命が宿りつつあるような…「機械と生命の融合」…)』

N『(H・Rギーガーの預言を信じてなどはいないが…)』


N『(いやいや、考え過ぎだ…まずはダブル君を)』


老人A「お前も少しは人の話を聞け〜い!!!!」
369乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/25(火) 14:07:52.76 ID:zD4q0r8mO
老人A『(アルカの四つの顔…「喜・怒・哀・楽」か…)』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

>>327
老人「強化系はじゃな、喜怒哀楽が人並み外れて激しく、感情が制御出来ずに破滅してしまう輩が相対的に多いのじゃよ」


老人「特に、お主のように天賦の才に恵まれた者はな」

(ウヴォーギン、ゴン、パーム…数えだしたらキリがないわい)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


カストロ「アルカとやらが強化系だとでも?馬鹿馬鹿しい…」

カストロ「常に冷静な私を見れば、念の系統を分析することなど無意味な〜」


老人B(まったく、懲りん奴じゃのう…ま、そこがカストロの長所でもある…修行のペースを少し落とした方が良さそうじゃな…)
370乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/25(火) 18:36:26.46 ID:zD4q0r8mO
>>367

フェイタン(…遅い…)

バサッバサッ

フェイ(?伝書鳩…テープと手紙?)


手紙;『このテープには、お前が知りたがっている情報が詰まっている

クラピカを始末したいんだろう?知りたければ念を送ってみろ イルミ』


フェイ(ふざけたマネ…だが(イルミを)始末するためには…)

テープに念を送るフェイタン

テープ『まず最初に言っておきたいことがある』

フェイ(再生機器無しで音声……あのデブ(ミルキ)の仕業か?)

『お前とゾル家は血が繋がっているとか言ってるアホがいるようだが、それはない、安心してくれ』

フェイ(…当たり前ね)

『そうだな…次はお前とエジプト気取り(フィンクス)の出生や両親等についての情報だが…』

『知りたければ右のボタンを、知りたくなければ左のボタンを押せ』

フェイ(…知ったことか…)
371乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/25(火) 18:39:15.30 ID:zD4q0r8mO
左のボタンを押し、テープから距離を置くフェイタン

どどんっ!


フェイ(やはり爆発したか…)

フェイ(?破片の中にまた手紙が…)


『俺の針を3本やる。これは武器にもなり、変装の道具にもなる。詳しい使い方は後ろに書いてある

擬態が苦手なお前でも、これがあれば流星街からカンタンに〜』

『あと鎖野郎の件についてだが、ゾルデイック家は依頼主を巻き添えにしない主義だ』

『鎖野郎は、俺が責任を持って始末しておく。お前は何もしなくていい。依頼料は1割だけ振り込んでくれれば結構だ』

『それではバイバイ♪ イルミ』


フェイ(ピキッ…ピキッ…)



フィンクス(お、なんだなんだ?なんとか間に合ったが…この殺気…あれがフェイなのか?ヤバそうだな…)
372乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/25(火) 18:42:28.42 ID:zD4q0r8mO
フィン(明らかに体格が違う…髪の毛…何メートルあるんだ?怒りが引き金になったのか?)

フィン「…一体何があった?お前本当にフェイタンか?」

フェイ「失せ…ろ…」


ゴゴゴゴゴ…


フィン(チッ…足が震えていやがる…発動したら確実に死ぬな…俺もアイツも)

フィン「リッパーサイクロトロン…ここまでぶんまわしたのは初めてだ…」

フェイ「…やって…みろ…」

フィン「…死ぬぞ?」

フェイ「…殴って…みろ…」

フィン(…チッ)


ドゴォオオオン…!!
373乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/25(火) 18:45:16.15 ID:zD4q0r8mO

フィンクスは、地面に向けてリッパーサイクロトロンを放った…


フィン(へっ…ビッグインパクト並みか…死なずには済んだが…この腕はもう二度と使いもんにはならねぇな…)

フェイ「な…ぜ…殴ら…な…かった…」

フィン「知るかよ、オラ、とっととアジトに戻るぞ」


フィン(!??上空からロン毛の男…オーラは無い…絶…いやダミーか!?)


ドッゴォオオオン…!!


フランクリン(爆発音…!?貧者の薔薇!?いや、これは…)
374名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/26(水) 08:49:52.53 ID:8hYJeeaM0
あげ
375乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/26(水) 09:45:11.51 ID:5PHx0WJ4O
>>361

〜十二支ん会議〜

(カンザイがキレた時、パリストンの笑顔が一瞬消えた…)

(問題なのは、感情に身を任せパリストンに逆らおうとする者ではなく、
自分への票を操作しようとしている者…)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


『十二審の「猿」の候補に選ばれたのに…何故辞退したの?』

『一つ星ライセンスの認定も、あなたは拒否した…』



G『…十二審になって、俺は何を得られる?』

G『金か?名誉か?地位か?それで満足したと思えるような奴が、トップクラスのハンターだっていうのか?』



『違う、私が言いたいのは…手段と目的を混同しないハンターが必要だと』

G『俺は不器用な人間だからな…そういう役は、お前みたいなヤツらに任せる』

G『会長も、「いずれお前やジンのようなヤツらが現れて、パリストンを越える日が来る」…そう信じて、あんな奴を副会長にしたんだろう』

G『「敢えて達成が困難な課題を与える」…子供の教育、リーマン…別にハンターに限ったことじゃないだろう?』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


(ジンが『ダブル』に留まっていなければ、あるいは…)

(いや、他人に頼ろうとしている時点で十二審失格、この場は私がなんとかするしか…)
376乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/27(木) 08:01:04.87 ID:GwfR8B7cO

〜東ゴルトー共和国〜

王『ふむ、ここが宮殿内部か…』

護衛団長『警備兵は全滅か…久しぶりに楽しませてくれそうだな』

ユピー『何だお前ら?』

護衛団長『そうだな…王直属の護衛軍、とでも呼んでくれ』

ピトー(これしきのオーラで偉そうに…凡夫って大変だなア)

王『ははっ、たかだか人間3匹ごときで「軍」を名乗るなど…痴愚生物の所行と言わざるを得ぬわ』

護衛団長『ふっやはり阿呆だな幻獣は…足りない頭を総動員してよ〜〜く考えてみろ…虫が人間に勝った試しがあるか?』

プフ(?何だこの違和感は??…薄っぺらい虚言を吐いているだけなのは分かる)

プフ(だがオーラから感じ取れる色彩は、覚悟と自信、いやそれとはまた別の…)

プフ(先程のレアモノとは明らかに違う…この生物…危険だ…)
377乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/27(木) 08:04:27.97 ID:GwfR8B7cO
王(これで極上のレアモノが三匹も…ははっ笑いが止まらぬわ)

護衛団『てめぇら…何モンだ?…まぁいい…誰であろうと皆殺しだ』

護衛団『必ず!!(俺達と繋がりのある幻獣・魔獣ハンター(二つ星〜三つ星数名)が)てめぇらを切り刻み!!地獄の苦しみを味わわせてやるぜ…』

護衛団『最後に勝つのはバケモンのチカラなんかじゃねぇ…人間の悪意だ!!!』


ピトー『ニンゲン?何それ?』


ユピー(おい、プフの野郎は無事か?)
ピトー(う〜ん、王にボコられまくったけど、多分まだ死んでニャイと思うよ、まぁ壊れたら壊れたで、ボクの能力で直せばいいし…)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


マサディ『父は死んだか…雨命降毒…』


「戦っている時点で、既に負けている」


『最期までそのことに気がつかなかったか…』

『私が消される日も近いだろうが、悔いは無い…』

『私を逃がしてくれたハンターは、今どうしているのだろうか…』

『彼に対して、何一つ恩返しの出来ないまま死ぬわけにはいかないが、そうも言っていられぬようだ』

『さて、遺書をどこに隠すべきか…』
378名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/27(木) 09:37:24.45 ID:uQHiwdBE0
アルカルト
379乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/27(木) 13:51:03.71 ID:GwfR8B7cO

〜協会本部から遠く離れたホテルで待機している殺し屋達〜


レッド「『副会長達をまとめて始末しろ』、か…こんなカンタンな仕事は初めてだな」

(だが成功すれば、一生豪遊出来るだけのカネが手に入る…ははっ)

(俺はゾルディック家のようなバカ共とは違うってことを証明してやる!)

(NGLの『自称王様』ジャイロさんも、変種のバケモンに喰われちまったってハナシだしな)

『おいブルー、準備は整ったか?』

ブルー『ああ完璧だ。協会本部は核ミサイルに耐えうる強靭さ…なんて噂もあるが…』

ブルー『爆破に失敗しても、毒さえバラ撒ければ御の字…これで十二心は終しまいだ』


レッド「ククク、さぁて…あとはこの起爆スイッチを押すだけ…あばよ、十二心さん♪」
380乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/27(木) 13:54:13.72 ID:GwfR8B7cO
レッド「さて…起爆スイッチを押すか」

ピッ

レッド・ブルー(!??)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


〜十二支ん会議室〜

パリストン「国語と算数が苦手なカンザイさんには難しいかな?(ニヤリ」



カンザイ(ビキッ)
パリストン(…)



「長引くって言ってんだろ?『警告』だ、カンザイ」

パリストン(椅子の背もたれの微弱な振動…パターンはA−417)

(『シマツカンリョウ』、か…匿名で依頼可能な殺し屋を、この部屋で始末可能か実験してみたが)

(あの程度の輩だったら、今のところ問題は無し、か…)

(カンザイに感づかれた可能性もあるが…)

(ヤツは使命感に燃えようとすればするほど、敵の数を増やしていくタイプ…まだ慌てることはない…)
381乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/27(木) 16:45:09.42 ID:GwfR8B7cO
>>364
〜天空闘技場〜

サダソ(?また携帯…「D・D」か?)


メール
『サダソ様、落とし物が見つかりましたので、紛失物管理センターへ起こし下さい、場所は〜』

ギド(何だこれは?デパートじゃあるまいし…)

ベルト(迷惑メールか、だが何のためにこんな…)




ギド「お、おいサダ…」

ギド・ベルト「行ってしまったか…」

〜紛失物管理センター〜

サダソ(ここか…一見普通の部屋のように見えるが…)

『ようこそおいで下さいました』

『何点が質問があるのですが、宜しいでしょうか?』
サダソ「??う、うむ(こ、この威圧感…コイツは一体…)」

『貴方はフロアマスターになったにも関わらず、下の階に戻り、仲間達とカネを稼いでばかりいるようですが…』

『そろそろ貴方の…「本当の目的」…を教えていただきましょうか?』

サダソ(こ、この気迫…嘘をついたら殺られる…)

サダソ「そうだな…何というか…穴を空けたいんですよ」

『?あ…な……穴…ですか??』

サダソ「小さい穴でもいい…俺の精神を破壊した少年の中に宿る闇(なにか)を消し去ってやりたい…そんなところか」

『その目的を達成するためには、莫大なカネが要ると?』

サダソ「う、うむ(こ、怖ぇ…)」

『なるほど…良い方法をお教え致しましょうか?』
382名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/27(木) 20:59:55.41 ID:uQHiwdBE0
バレスレ祭りwww
383乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/28(金) 06:47:55.29 ID:s8f9gUj5O
>>381

『この用紙に、@貴方の名前A仲間達の名前B目的 を記入して下さい』

サダソ「…Aについてだが…お、俺には仲間など」

『天空闘技場のルールブックをお読みになられたことはありますか?』

サダソ(ル、ルールブック?)

『困るんですよねぇ…貴方達のように、カネ稼ぎに明け暮れるような連中ばかりになってしまっては…』

サダソ(虚偽は許されない、か…や、やばいな…)

サダソ(「B目的…キルアを始末したい」)

『おや?…先程と内容が異なりますね』




録音音声
『少年の中に宿る闇(なにか)を消し去ってやりたい』




サダソ「わ、わかった、そ、そその通りに記入しよう…」
384乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/28(金) 13:29:29.30 ID:s8f9gUj5O

〜ノストラード 回想〜


ライト(は、はは…この先私はどうする?どうなる?)


クラピカ『…唐突ですが…ノストラードダマスの大預言をご存知でしょうか?』

ライト(!ビキッ…)

クラピカ『あの預言は、国王を風刺する詩を、罰せられぬよう曖昧な表現で〜』

ライト『…貴っ様……私を…侮辱す…』

クラピカ(怒りによって理性を取り戻しつつある…デハゲブヌーロとは比較にならない程の芯の太さ…)

(大勢の敵に囲まれながら上り詰めただけのことはある…)

クラピカ『占いというものは、解釈を間違えると身を滅ぼしかねません』

『占いに振り回される王は、必ず破滅を迎える…歴史が証明しています』

『事は全て順調に進んでおります。占いへの依存から脱却出来たのは、むしろ好都合と捉えるべきかと…』


ライト『…黙れ黙れ!!お前に一体何が……(!?…フルートの音色??これは…)』


センリツ『1/fの揺らぎ…気分はどう?』

ライト(クッ…全く、どいつもこいつも勝手なマネを…)

ライト『クラピカ!明日12:00までに、ここにある書類を全てスキャンしろ!1分でも遅れたらクビだ!」

クラピカ『…かしこまりました…』
385乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/28(金) 13:46:13.96 ID:s8f9gUj5O
センリツ『浮かない顔してどうしたの?』

クラピカ『…』



センリツ『<<闇のそなた>>のことなら、気にしなくてもいいわよ?』



『私の能力が使えなくなるのは、世界がもう少しだけ平和になってからでいい』

クラピカ『…』

センリツ『…他人を巻き添えにする自分が許せない、ってところかしら?』

クラピカ(ゴン、キルア、レオリオ達…私の我が儘で死なせてしまうところだった…私はまた同じ過ちを犯そうと…)

センリツ『そんなに深く考える程のことじゃないわよ?<<あなた>>だけじゃない、皆同じ…』

『「人は1人では生きていけない」…それだけのことよ』

クラピカ『…肝心なところ嘘をついている…そんな目だな』

センリツ『あははっ相変わらずね…そう、人間だけじゃない…幻獣、魔獣…』



『仮に「1人でも生きていける存在(<ナニカ>)」がいたとしても…孤独からは逃れられないと思うの』



クラピカ(ライト=ノストラード…自分の姿を見せつけられているような…)

(緋の眼…全てを取り戻すためには、何人の犠牲が必要になる…?…私は一体、何のために…)

センリツ(…)
386乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/28(金) 17:46:29.69 ID:s8f9gUj5O

虐殺の映像がテレビで放映されたヂィートゥ…

モラウから、「ヂィートゥは殺さないでくれ」と言われていたが…


幻獣ハンター、魔獣ハンターらに終われる日々が続いていた…


「ケッ、ま〜〜た追っ手かよ、ハンターになるどころじゃねぇなこりゃ」

「ボウガンもクロウも出せなくなっちまった…」

「ま、仕方ねっか、俺もニンゲンにゃ散々ひでぇことばっかしてきたからな…インガオウホウってやつか」

「俺にはゼンセの記憶とかもあんまりね−し」

「ま、しばらくは鬼ごっこ生活だな」

(ん?鬼ごっこ??子供の頃に夢中でやっていたような…ゼンセ?…)

「まぁいいか、とりあえず逃げ回るだけ逃げ回ってみるか」

「モラウのダンナを越えるまで、死ぬわけにゃいかねーからな」



逃亡生活を続ける中、
脚力、動体視力等がさらに向上し続けていることに、
本人はまだ気付いていなかった…
387名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/28(金) 18:36:42.05 ID:hc9xytZe0
あげ
388乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/28(金) 21:04:25.74 ID:s8f9gUj5O


〜くじら島 深夜〜



『オォオオオオォン…』


ミト(!?大地が揺れ…いや、これは…)


ザワザワザワ…


住人「な、なんだこの音は!?ま、魔獣!?」

老人『…森の長が…啼いておる…』


〜森前〜

住人(も、森の動物達が…一斉に鳴いている…!?)


森の中から、巨大なキツネグマが姿を現した…


コン『ゴォオオオ…グルル…』

住人「あ…あ…こ、殺される…(こ、この島はもう…終しまいだ…)」


老人(……業、闇……<なにか>…)


ミト「…わ、わかるのですか?なぜ叫んでいるのか…」




老人( <業を消し去る…闇を奪う…自分しかいない>… )




老人『猛り狂っておる…もう、誰の手にも…』

ミト(ゴ、ゴンの身に何かが…?)


住人「お、おい、住人を集めろ!は、は早く処分しねぇと、こ、この島は…」

住人「銃、火薬、タイマツ…な、何でもいい、か、かき集めろ!!」
389乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/28(金) 22:11:24.28 ID:s8f9gUj5O
〜とある山奥〜

ハンゾー『は〜っはっは!!!ついに…ついについに…「隠者の書」ゲ〜〜ット!!!』



『……ん?』

『な、なんだ?<<陰邪の書>>?……ってオイ!!』

『お、思いっきりパチモンじゃねぇかよ………こ、ここまで苦労して…』


ショボーン…


『い…いやいやいや、ま、まぁ最初っから偽物だと感づいてはいたんだよ、うんうん、困難は多いほど人は成長する…ってな!は、ははは…』

『ま、まぁ、一応読むだけ読んでおくか…』


『自…命………陰…払う?なんだコリャ?エイジア調ではあるが、どこの国の字だ?』

『ま、まぁ、捨てちまうのも勿体無いしな、い、一応携帯しておくか、は、ははは…』


ショボーン…
390乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/28(金) 22:45:52.61 ID:s8f9gUj5O
N『病みのソナタはそなた次第、闇のそなたはアナタ次第…』


老人A『ま〜たハッキングまがいなことを…』

N『アルカ君か……う〜ん、似たような名前が多くてややっこしいんだよな…』

N『アルカロイド……うん、これなら覚えやすいかな?いや、クロロとちょっと被っちゃうかなぁ?』

老人A『おい聞いとるか?面白い情報をゲットしたぞい』

N『?ダブル君のこと?』


老人A(いや、ヂィートゥというキメラアントについてなんじゃが…)
391乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/29(土) 16:03:05.28 ID:M/9kpr2sO
>>388


『ニンゲンみ〜んなハンターさ〜♪』

『ナ〜ニカを探して生〜きている〜♪』

『だ〜けどい〜つかワカルだろぅ〜♪』

『青い〜鳥は〜ココにいる〜♪』


ミト(なんか変なのが来た…)

住人A(ったくこの一大事にまた…)「さっさと消え〜」

パァン!

カイ『ジャマはよくない』

住人B「お、おい!き、貴様、いきなりなんてこと〜」

パァン!

カイ『あ、大丈夫大丈夫、この銃、殺傷力ゼロだから』

『まぁアレだ、帰郷さんの小道具を、極限まで弱くしたみたいなモノだから』


<零玩(レイガンヌ)>
<任務遂行の妨げとなり得ると判断した者を、10〜15分ほど眠らせることが可能な銃

・利き手で撃つと、二度と使うことが出来なくなる
・避けられた場合、その者に再度銃を打っても効果は無い>


住人C(ま、まさか!??こ、この少年…)

住人C(『気狂い狩ウド』の異名を持つ、伝説の三つ星ハンター、カ…)


カイ『解説よくない』

パァン!


カイ『さぁて…ルーレットスタート♪早めに済まそうか』


ミト(う〜ん、何だかなぁ…)

カイ(ま、そう思われても仕方ない)
392乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/29(土) 16:05:33.31 ID:M/9kpr2sO
>>369


座禅を組み、眼を閉じ神経を研ぎ澄まし、
分身を操作する修行をしているカストロ


老人B(これほどまでに精密に操作しおるとは…)

老人B(短気な性格も、少しは改善してきたようじゃの…)


カストロ「老人よ、1つ訊きたいことがあるのだが…」

「ヒソヒソ人形は、お前が作ったのか?どうしたらここまでリアルな人形を…?」

「私と瓜二つな人形を作ることは可能か?」


老人B(ほぅ…自分からそのことに気がつくとはの)

老人B「(誰が作ったかは教えられぬが…)お主と瓜二つな人形を作ることは可能じゃ」

カストロ「成る程…それを使えば…」

老人B「具現化した分身と、見た目がそっくりな人形を、同時に操作することも可能……かも」

カストロ(…試してみる価値はある、か……ヒソカ、待っていろ…)

老人B(この男…ヒソカとの出逢いがなければ、ここまで成長することは無かったじゃろうな…)

老人B(まさか、ヒソカはわざと?……いやいや、考え過ぎじゃな…)
393乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/29(土) 20:12:21.59 ID:M/9kpr2sO
>>377

〜マサディの邸宅〜

バサッバサッ

マサディ(…鳥?伝書鳩か?)

(紙?投票用紙ではなさそうだ…)


〜『お前さんがまだ生きてるうちに、真っ白な紙が届いたら、火で炙ってみてくれ』〜


マサディ(…やはり字が浮かび上がってきたか…炙り出しを装った念か…?)




手紙;
『ツレ達の協力で、もう少しだけ余生を楽しませてやれるかもしれねぇ』

『秘境に行ってた時、何匹かの幻獣共とバカやってたんだが』

『一番小型で飛行タイプのヤツに、オッサンの隠れ家に行くよう伝えておいた』

『ソイツに乗ってけば、そこそこ安全で退屈もしねぇ場所に行けるんだが』

『この紙を燃やせば幻獣はやって来ない、興味ねぇようだったら暖炉にでも投げ捨ててくれ』

『散々好き勝手ばっかやってきたからな…「死ぬまで死ぬなよ」なんて偉そうな事を言える立場じゃねえが…』

『まぁ後はオッサンの意思に任せる、じゃあな』


マサディ(……)
394乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/30(日) 06:29:10.84 ID:IhJ8H8K7O
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


『ねぇおじさん、なんでこんな凶暴な怪物を手なずけられるの?』


「(お、おじさん?て、手なずけるってオマエ…)そうだな…『優秀なハンターは、動物に好かれる傾向が〜』」


「〜とか、狩人の酒場には書いてあるんだが」


『??』


「俺はそんな崇高な人間じゃねぇからな…『バカ同士気が合う』ってところか?俺にもよく分らん」


「…ってコラコラ!噛みつくなって言ってんだろうが!『ボ』!」


『(う〜ん…大物なのか、ただのアホなのか…)』
395乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/30(日) 09:58:38.00 ID:IhJ8H8K7O
>>391

『ニンゲンの歴史いつだって〜♪』

『ズ〜レた所で迷走さ〜♪』

『だ〜けどそ〜こが面白い〜♪』


住人D(?動物達が少し大人しくなりやがった?意味が分からん…)

住人E(…隙だらけ、まるで話にならん…ったく、毒気を抜かれちまったぜ…)


カイ(多重人格ルーレット…今回は使わずに済みそうか?いや…)


コン『ゴオォオオオン…』

カイ(そうも言ってられない、か…)
396乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/30(日) 10:51:18.96 ID:IhJ8H8K7O
〜東ゴルトー共和国 宮殿〜

王『<<命>>、か…』

『どうやら<<覚悟>>が足りなかったのは余の方だ』

ブチィッ!

プフ(お、王…!?み、右腕を引きちぎって…)

『王!ピトーの接合手術を…!それすら叶わぬと仰せられるならば…』

王『わかった 一撃で楽にしてやる』

コムギ『そ、総帥様!?』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


(やっと…カイトと同じになれた…)

(……右腕はやるよ…お前も俺も…)

(もう…)

(おやすみ…)


大丈夫

少しだけ

救われた

少しだけ

嬉しい

痛くないよ…強がりじゃない
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397乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/30(日) 13:38:23.19 ID:IhJ8H8K7O

「はぁ、校長の自己啓発セミナーか…久しぶりだな」

「欠席した奴らは皆音信不通…サボる訳にはいかない…やれやれ…」


<校長、自己啓発セミナーとは>

<副会長派の中で、パリストンに対抗しようとしている協専ハンター達(130人前後)の会合である

建て前としては「会議、会合」とされているが、
実態は長の演説を一方的に聞かされるだけの、退屈極まりないイベントでしかない

長の派閥に加わってしまった者達は、
長の演説を「校長の自己啓発セミナー」と揶揄して呼んでいる>


長『今、この世界は、〜様々な危機に直面〜いま我々に出来ることは〜』


(ったく…もう2時間か…)

(そんなに社会に不満があるんだったら、何か行動に移せっつ〜の)

(パリストン派の連中の1部は、慈善活動で世界から高く評価されてるってのに…)

(俺なんか、○×ジェニーも寄付したんだぞ?)

(オイオイ、そうゆう自慢話だけはやめろ)

(勧誘された時は、長がこんなヤツだとは思ってもみなかったが…やれやれ…)
398乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/30(日) 17:13:59.68 ID:IhJ8H8K7O
>>383


サダソ(く…この威圧感…気圧されては…駄目だ…現時点での俺の実力なんざ、たかが知れているが…)

(それでも俺は……過去の…自分を…超え…)

(せめて…挑発だけでも…)


ゴゴゴゴ…


『(ほう、敢えて具現化した腕で記入しようと…)』

サダソ(…やはり無理か…消耗が激し過ぎる…)

『…随時と成長されたようですね』

サダソ(…自惚れては駄目だ…)

『1つ面白いことを教えてあげましょう』

『貴方達を洗礼した者は…同一人物です』

サダソ(…)

『名前は「ヒソカ」』

サダソ(あの小細工野郎か…)


『目的は、貴方が始末しようとしている少年と、その友達を成長させること』

『貴方達は、2人の少年を成長させるための駒…道具に過ぎなかった…というわけです』

サダソ(ふん、何を今更…そんな事、とっくに気付いて…)

ゴゴゴゴゴ…

『(オーラの総量が増えつつある?…まだ成長の見込みあり、か…)』
399乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/30(日) 20:17:06.59 ID:IhJ8H8K7O
(やれやれ、早く治さないと…たま〜に出ちゃうんだよね…弱者をなぶる悪い癖…)

(過去にあんまり興味はないけど、天空闘技場の時が一番アブなかったかな)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜天空闘技場回想〜

ベルト『おやおや、黒ずくめに包帯ぐるぐる巻きとは、一体誰のコスプレだい?』

ベルト『さて…この鞭にどこまで耐えられるかな…』

(鞭…痛覚神経に直接作用する、最強の武器…どんなに頑丈な肉体であろうと、3、4発…常人ならば2発も喰らえばショック死は確実…)

(まぁコイツのように、防具に無関心な勘違い野郎に限って…の話ではあるがな…)

シュルシュル…

『…フゥ〜…ボク急いでるんだけど(なんてね♪)』

ベルト『ははは!何だそれは!?』

『キミごときにお気に入りの武器を使うのは勿体ない…薄っぺらい紙キレがお似合い、かな』

ベルト『あはははは、紙キレを飛ばしても痛くも痒くもないぞ?』

『それ…』

ベルト『?…ナイフがかすった程度のダメージだが…これでいい気になってるのか?まぁいい、この鞭でラクにしてやるよ』

スバッスバッ

ベルト『な…(む、鞭が切られた…?)バ、バカな…』

『紙もバカに出来ないもんでしょ?』

『紙吹雪の舞(なんてね♪)…さて、命中するのはどの紙かな?』


ザシュッ!!

ベルト『ぐ…あぁああ…あ、(み、右足が…ただの紙キレが、な…何故ここ…ま…で…)』

『次は左だね♪』
400名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/10/30(日) 20:37:12.85 ID:WNNR+gh80
 
401乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/31(月) 05:46:14.12 ID:lK6IvgVaO

〜ジャイロの部下のアジト NO.6〜


副会長の懐に潜り込み、旅団を乗っ取る…

ジャイロは、己の美学や信念とはかけ離れた、古典的な方法で敢えてそれを実行しようとした…


「! ジャイロ様からメール!?…セキュリティー対策がまだ万全ではないというのに、一体なぜ〜」

「『様』とか言うなよ…『俺を崇拝するな』…アイツの口癖を忘れたのか?」


メール;
『俺はNGLの王になり…補食され、転生した』

『そして、旅団とハンター協会を乗っ取ろうとしたが、失敗に終わった』

『その際に確信したことがある』

『<<リーダーの存在感やカリスマ性が大きい組織ほど、破滅しやすい>>』

『独裁国家のような、規模の大きい組織の場合は話は別だが』

『我々のような少数精鋭の組織は…リーダーが死ぬと、一斉に歯車が狂い出す傾向が強い』

『俺の後を継ぐリーダーは』


(メールはここまでか…)

(他の連中には、このメールは恐らく届いていないだろう…内輪揉めだけは防がなければ…)
402乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/31(月) 07:31:43.07 ID:lK6IvgVaO

〜旅団アジト〜

>>396
パーム(い、今の映像…う…ここ…は……)

キルア(……)


ボノレノフ(…自我を取り戻しつつある…ジャイロがくたばったからか?)

コルトピ(…)

ボノ(気掛かりなのは…ジャイロが能力を発動させてから、この2人は消え…いや、)

(俺とコルト以外の奴らは『存在しているのに、誰も気が付かなくなった』という点か?…この現象は一体…)

コルトピ『…石ころ帽子みたいなモノなんじゃない?』

ボノ(う〜ん…ま、まぁ、そ、そうだな、うん…深く考えるのはやめよう…)
403乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/31(月) 10:09:18.64 ID:lK6IvgVaO
>>393

マサディ(『のんびり平和に暮らしたい』…ただそれだけのために、ハンターを巻き添えにしてしまった…)

(宮殿内にいた父も部下達も、皆殺しにされ…)

(私のような人間が、これ以上のうのうと余生を楽しむなど、許されるわけが…)

手紙を燃やそうとするマサディ


(…だが…私が死んだら、この犬はどうなる?)

(『死ぬまで死ぬなよ』、か…)

(…私はまだ…死んではいけないのか…許してくれ…)
404乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/31(月) 14:16:06.27 ID:lK6IvgVaO
>>395

カイ(零玩は、標的(今回はキツネグマの長)に対して使うことは出来ない…)

(麻酔銃を使いたいところだが、このキツネグマの憎悪の総量からすると、逆効果…)

(ジンならば、眼と眼を合わせ、命がけの喧嘩をしているうちに仲好し小好し…なんてことも可能なんだろうが)

(そんな芸当、俺にはまだ無理…)

(大人しくなってくれたかのように見えるが、眼の奥底に潜む闇(なにか)はまだ消えていない…)

(仕方ない…ルーレット行くか!)
405乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/10/31(月) 14:18:43.50 ID:lK6IvgVaO
『ルーレット開始♪良い目出ろよ〜!(センリツ出てくれ〜!)』


『狩人の極意(ビックリテクスチャー)!』

カシャン!

『<ウィング>』


カイ『荒々しい…ですが、根は私の教え子達と同じ…』

『少々手荒なやり方で捕獲させていただきますが…お許し下さい』

『今からあなたを殺したいと思います』

『「あなたを殺す」』

ビュォオオオオ…!!

『(まだ…まだ足りない…!)』

ビュォオオオオオオオオ…!!!

『…ようやく…失神…して…くれましたか…(消耗…激し…意識が…遠のいて…)』


カイ「ふぅ…なんとか無事に終わったか…」

コンに、捕獲用の特殊な網をかけるカイ


カイ(『円』…この色彩…キツネグマ以外の動物達は、最低でも2週間程度は大人しくしてくれそうだな…)

カイ「さて…届けに行くとするか」

ミト(……)
406乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/11/01(火) 05:26:40.76 ID:xPeF9aFeO

〜ミルキ回想〜

ミルキ(まさかキルの奴、俺を騙したのか!?いやそれはない!!)

(どうして!?プログラムは完璧にトレースしたはずだ!!)

(ちくしょう…ちくしょう ちくしょう ちくしょう…!!!)

(イルミ兄(ニイ)がいれば取引き出来るのに…)

(知りたい!!何としてでも!!この秘密を暴いてやる!!)

(いくら払ってでも!!!!)

『親父、取引きだ 15人殺るから150億ほど貸してくれ』


〜町中をうろついていても、ただのオッサンにしか見えないミルキ

天然なのか計算しているのか、義務が課せられているのか定かではないが…
ゾル家の中で、最も擬態に長けた存在であることは事実であった…〜
407乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/11/01(火) 05:59:13.05 ID:xPeF9aFeO
ミルキ(さ〜て、どこで飯食べよっかな…なるべく人気のない所で…)


『…<暗歩>…』


ミルキ(背後から殺気…チッ仕方な)

ズシャッ!


(!?クッ…体が…だ、誰だ…イルミか!?)

『大人しくするね』

(…キルか?…いや)

『落ち着くね 取り引き応じてくれたら何もしないよ』

(また取り引きか…クソッ…)

(合気…いや柔術か?…クッ、この姿勢…指1つ動かせられない…暗器もメカも使えねぇ…)

『この(病犬の)歯…』

『これを刃物に加工して欲しい それだけね』

「カネは…」

『前金○△ジェニー、後金●▲ジェニー』

(な、舐めてるのか?どこにそんな大金が…)
408乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/11/01(火) 06:11:44.67 ID:xPeF9aFeO
「目的は…」

『(尋問に便利だから…)言う必要ないね お前殺すなんてしない 安心していいね』

(チッ…金に頼るのを嫌い、欲しいモノは自力で奪い取る…そんなタイプだな…)

「クッ…全額前払いだったら考えてやるよ」

『死にたいか?』

ゴゴゴゴゴ…

(ちくしょう…応じてやるのは今回だけだ…いつか必ずコイツを…潰す…!)
409乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/11/01(火) 08:47:02.17 ID:xPeF9aFeO
>>354


ヒソカ「薄々感づいているとは思うんだけどさ☆」

「キミの勘…外れたことは何回くらいあるのかな?」

マチ(…)

「もう、才能なんてレベルじゃあない」

「(自分がどうなろうと、団長だけは救ってあげたい…そんな覚悟が引き金となって、)そろそろ目覚める頃合いかな?と思うんだけどね♪」

マチ(…予知能力の念が目覚めるとでも?馬鹿馬鹿しい…変わってないわね…)

「団長にとって、一番頼りになる存在…」

「ボクから言わせてもらうと、それは(パクノダと)キミだったんだよ♪(ウソ)ま、本人は気付いていないだろうけどね♪」

マチ(…)


「だけど、キミのメモリを考慮すると…」

「除念の能力まで身に付けるのは不可能…死後の念となると尚更だ」

「そうなると、一番の近道は」

マチ「流星街…アンタもしつこいわね」

ヒソカ「流星街には、どんな凶悪な怪者がいてもおかしくない…単独行動は」

マチ「万死に値するとか言いたいんでしょ?」

ヒソカ「結論は変わらない…キミは治癒に特化した念の修行に撤して、ボクはキミのボディーガードになる」

ヒソカ「カンタンに言うと」

マチ「邪の道は蛇」

ヒソカ「正解♪」

マチ(…)
410乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/11/01(火) 11:05:58.56 ID:xPeF9aFeO

パリストン
(「お願い」1つ→『白』)

(「おねだり」3つ→『黒』か…)


秘書『(…笑顔が一瞬消えた…?)如何なされたのですか?』

パリストン『(久しぶりにあの悪夢を…)ははっ最近ちょっと寝不足なものでして…』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


王『コムギよ…1つ訊きたいことがあるのだが』

『な、何でしょうか?』

王『2人目のオセロの達人が、対局の際 妙なことをぬかしていてな…』

王『オセロのチップには、「白」面と「黒」面があるが…どちらも表であり、裏でもあると…』

王『「白」と「黒」は表裏一体だと…?』

コムギ『は、はぁ…』

王『コムギは白い駒を、余は黒い駒を使っているが…』

コムギ『はぁ…い、いや、なんと申しますか…わだすの相手(敵)は総帥さまではなく、わだすじしん…という』

コムギ『は…と、とんだご無礼を…!』


王(『白』と『黒』、か…)
411乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/11/01(火) 12:35:26.20 ID:xPeF9aFeO
>>409

ヒソカ「さて、利害が一致したところで、まずは」

マチ「コインで決めるとでも?」

ヒソカ「正解♪(一瞬で…もしかしたら本当に開花するかもしれないな…記憶か、予知関連の能力…)」


ヒュッ パシッ


ヒソカ「じゃあボクはおも〜」



マチ『表も裏もない』



ヒソカ「正解♪やっぱり気付いてたんだね、(ゾルデイック家の執事のような)トリック〜」

マチ「アンタねぇ…コインにドッキリテクスチャー使ったの、今回が初めてでしょ?」

ヒソカ「やっぱりバレてた?(凄い…予想以上だ…もう開花しているのか?…)」

(流星街に行く手順は、マチの勘に任せた方が早そうだ)

(もしかしたら、マチがクロロ以上の玩具に育つ可能性も…)

(いつ寝首を掻かれるかわからない…オチオチ昼寝もしていられなくなるね♪)

ゾクゾクゾク…

マチ(……なんかバカに拍車が掛かってきた…)
412名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/11/01(火) 13:07:02.07 ID:9503/K2T0
なあ乱これみてどう思う
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1318840249/
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1315921746/
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1317074729/-100

ここらのハンターアンチスレ平日の朝から
単発だらけだったりレスの時間帯が偏ってるんだが


自演ハンターアンチキチガイが明らかに今週漫板に粘着してる気がする
413乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/11/01(火) 14:25:06.02 ID:xPeF9aFeO
>>412

ワンピース、ナルト等にも言えることですが…

アンチスレが乱立しているのは、
それだけ人気が高いことの裏返しだと思います。


いちいち気にしていては身がもたないので、スルーするのが一番だとは思いますが…

ファンの人格否定ばかりしているようなスレは、
削除依頼を出してみるのも手かなと思います。
414名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/11/01(火) 14:29:09.28 ID:ksaz4p6q0
本スレネタバレスレでも自演してる

ハンターのアンチスレ一日10レスくらいだ
ったのに今は一日100レス以上だよ


複数回線で自演してるし
415名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/11/01(火) 15:14:48.82 ID:ksaz4p6q0
連投悪いな
複数IDで自演する変なアンチがいるみたいだよ

頭がおかしいアンチみたい
416乱 ◆CgtYKI9LDU :2011/11/01(火) 15:25:39.43 ID:xPeF9aFeO
>>414
>>415


>>124
>>125
を見て、連載中に投下するのもアリかな?
と思っていたのですが…

相互不信の元凶になってしまったようなので、
ブログかまとめページに移動させていただきます

大変ご迷惑をお掛け致しました
m(_ _)m
417名無しさんの次レスにご期待下さい:2011/11/01(火) 16:02:51.00 ID:Qlv12lQK0
ホームページもってるのか
418乱 ◆CgtYKI9LDU
>>417
まだ作成中なので、
取り敢えずまとめページでマイペースに書いていこうかと思います