ネタバレ
(前回のつづき)
・善吉の手が怒江の手と触れ合おうかとしたその時、角を曲がって、瞳が登場、
「善吉クン、見ーつけた!」「やばっ!」オカンに見つかるや面倒な事態になると思ったか
怒江をお姫様抱っこしてヤジロベーの如く校舎の壁を駆け上り屋上まで逃走する善吉。
フラスコ計画との戦いで成長してあんなコト出来るようになったのねとも感心するが、
瞳は善吉と一緒にいた少女の顔に思い至り、彼女も十三年前に瞳が診察した幼女の一人、
こりゃ最悪だわと後を追おうとしたところに“偶然”球磨川禊が出現!「『人吉先生に
こんなところで会えるなんて嬉しいなあ、なんと言っても人吉先生は僕の初恋の人ですからね』」
「覚えていてもらえて光栄だわ」『こんな時に、球磨川禊!』「『そうそう、僕これから本屋に
行ってエロ本を買うんですけど、先生、一緒に行って吟味してもらえますか?』」「あら、デート
のお誘い? ダメよオトナをからかっちゃ」焦る瞳、ランドセルのホックをカチャッと開け・・・。
・校舎の屋上。「怪我はないか?」優しく声をかける善吉、ドキドキしている怒江、善吉の
名を尋ねて、その名が球磨川から聞かされていた生徒会執行部の一人と気づくが、他の3人は
手強いが、善吉は“普通”だから仲良くしてあげなよと言われていたのを思い出し、『仲良く”の
箇所を拡大解釈、これはもう運命の出会いなのねそうなのねと舞い上がり。「あの、善吉くんって
呼んでもいい? 私のことは怒江って呼んでね? だって苗字で呼び合うなんて余所余所しいですもの」
「あの、善吉くん?」「?」
「善吉君は子供は何人欲しい?」
「!???」
「うんそうね、男の子でも女の子でも善吉君と私の子供ですもの、それはもうどちらに似ても可愛い
子に決まっているわ。子供の名前は善吉君が名づけてね? 私、自分の名づけのセンスに自信が無いの。
結婚したら、大きな白い家に住んで犬を飼うの。あ、善吉君が猫派だって言うのならもちろん猫を飼う
のでいいのよ? 私は犬派とか猫派とか言うことではなくて動物はみんな大好きなの。あ、でもでも
ペットの名前ぐらいは私につけさせてね? 善吉くんの好きな食べ物ってなにかしら? 明日からは
毎日私がお弁当を作るんだから。もちろん好き嫌いはよくないけれど最初くらいは好きな物を作って
あげて喜んでもらいたいじゃない? ううん、善吉君が口にする物は全部私が作るの!やっぱりそれ」
…以下、延々と見開き2ページの大きなフキダシ一杯に渡って怒江の妄想LOVELOVE全開な
つぶやきが続く。「うん、そうだね」とかなんとかイイ顔でイイ加減な返事をし、ヤバイ相手と関わっ
てしまったと気づいた善吉、「じゃあ、用があるのでこれで」とテキトーに言って去ろうとしたその時、
何処から取り出したのか洋包丁が善吉の足を貫いた!「おまえ!包丁なんかで!!」「ねえ善吉君どこに
行こうとしていたの?何処に行くの?私のことを好きって言ったじゃない私のことを好きって言ったじゃない
私のことをもう嫌いになったの?私のことをもう嫌いになったのううんそんな事ないわよね二人の愛情は
永遠ですもの二人の愛情は永遠ですもの」怪しい目つきになった怒江が一歩一歩善吉に近づいてくる・・・
まあ、最初からオカしかったけどね。そこに、怒江の足元に剛速球で1mはありそうな巨大な待ち針が
飛んで来て数本衝き刺さる! 瞳だ! 既に球磨川と一戦交えて来た瞳の服は既にズタボロ。その頃、
球磨川は下で巨大ネジを弄びながらエロ本は一人で買いに行くかと呟いていたり。巨大待ち針を構えた瞳、
「人の息子に色目使ってくれてんじゃないわよ、この小娘! 愛情? それって母の愛より強いのかしら?」
叫ぶ善吉「お母さん!」 怒江は瞳を睨みつけ…
次回につづく!!