【椎橋寛】 ぬらりひょんの孫 八十五代目

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367めいです
第百三幕 力と力

妖怪むかし話 茨木童子物語(簡略Ver.)

むかしむかし、おじいさんとおばあさんが子供を拾って茨木童子と名づけました
床屋のおじいさんは、茨木に仕事を任せましたが、ある日客にケガをさせてしまいました
血のついた手を思わずなめてしまった茨木は、血の味を思い出しました
茨木は鬼≠セったのです
思い出した茨木は、客や父を殺して世に血を求めて彷徨いました

いつしか、茨木の名は天下に轟くようになり、そんなとき鬼の大将が声をかけました
大将は酒呑童子≠ニいい、京の鬼の大将でした
茨木は、初めて受け入れてくれる者に出会い、とても幸せでした

しかし、鵺≠ノよって酒呑童子は殺されてしまいました
鵺はあっさりと鬼どもの頭となりました
死んだ酒呑童子の傍で「おやじおやじ」とつぶやいている茨木に、鵺の母親がききました
「お前はどのような妖怪じゃ・・・?」
「オレは血を見るのが好きだ」
「奇遇じゃ私もじゃ」
「斬りきざむのが・・・好きだ・・・」
そういって酒呑童子の亡き骸を斬りきざみ、自分の左側のほほに静かにうめたといいます

おしまい

  オレは
  あんたの卒塔婆を立てる
  自分の顔に
  共に目指した鬼の世界を作るまで
  それまではオレがあんたの

「 墓 場 に な る 」「 な ぁ 親 父 ィ ィ ー ッ 」

卒塔婆が外れ、呟き出した茨木はでっかいハサミで素早い攻撃をしてきます
茨木が繰り出す 鬼太鼓(おんでこ)乱れ打ち が首を襲いますが、毛が首の体を毛で巻き取って下がらせようとします
が、毛と首を結ぶ毛が半分の所で切断され、首は茨木の 鬼太鼓桴 仏斬鋏 の攻撃をもろに受けてしまいます

一方、毛はそんな首を守ろうとしますが、背後から腹部を刺されます

?「生き肝が届かぬからと来てみれば こんな奴らを相手に何をしている」
茨木「だまってろ 今から片付けんだよ鬼童丸」

倒れて白目の毛
毛「首無・・・ゴメ・・・ン・・・」
首「紀乃――――――――――――――!!」

茨木「すぐ終わる」

うずくまっている首に、ハサミを構える茨木
その時、近くに封印の杭が落ちてきます
杭を何とかしようとする鬼童丸ですが、何もできません

?「ムダやで 封印してもうたら君らでは解くことはできん 京妖怪の中では羽衣狐しかな・・・」
鬼童丸「またお前か 秀元・・・!!
    いまいましい 芦屋道満の一族め・・・!!我ら鬼の眷族の手で塵にしてくれる・・・!!」
秀元「やって・・・どうする ゆらちゃん」
ゆら「や やれるもんならやってみぃ・・・!!人間をなめんな!!返りうちにしたる!!」
秀元「そうそう よくできました」

[ 羽衣狐出産まで残り 9 7 時 間・・・ ]