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名無しさんの次レスにご期待下さい:
シャキィィン
「ああああっ」 アテナの腕に鎖が絡まり地面に落下する
「沙織さん 大丈夫ですか沙織さん!遅くなってすみません」
「うう・・・た…助かりました瞬…貴方が引き戻してくれなければ今頃時の彼方へ飛ばされていたでしょう」
「し・・・しかしここはいったい?」
「時空の入り口クロノスの場所 ヘカーテさんが犠牲になりました」
「おばあさんが!?」
「はっ」「あ…あれは!!せ・・・星雲が迫ってくる!このままでは飲み込まれる!」
”おまえ達は何者だ?”
「うっ…」
"時空へ消し飛ぶその娘を引き戻すことなどただの人間にはできぬ所行 おまえたちは一体なんだ!?"
「お…お答えいたしますクロノス様 私はオリンポス十二神のアテナにございます」
”アテナ!? ゼウスの娘のアテナか?”
「さようにございます」
”ほほう そのアテナが余に何用か?”
「直入に申し上げます 私を過去へお連れ願いたいのです」
”過去へ?”
「はい 二百年以上の時間を遡り前聖戦の時代へ」
「アテナ軍とハーデス軍の戦いの真っ只中へ!!」
”何の為に前聖戦へ行く?”
「一人の人間の命を救う為に! その者はハーデスの呪いの剣を受け後三日の命しかありません」
”だから過去へ行ってその剣を亡き物にしようというのか”
「はい」
”愚かな”
「は?」
”運命を変えることはできぬ どう足掻こうともその者の目が再び開くことはない”
”そればかりか更に何人もの命が失われることになろう” 青銅一軍の星座が浮かび上がる
"アテナよお前の命さえも投げ出せるのか"
「一命を賭して参ったと申し上げました」
「ですからお願いです どうか私を前聖戦の時代へ!」
「クロノス様への代償は何なりとも差し上げます!なにとぞ私を…!!」
”よかろう”
「は?」
巨大な砂時計が現れる
「あ・・・ああ これは!?」
”アテナよ お前の命は余が預かった この星時計が落ちきるまで三日の時間を与えよう”
”それまでに帰ってこねば栄久に過去に取り残されることになる よいな”
「は…はい」
”ならば行くがよい 前聖戦への時の入り口は星時計の真下の赤い星雲だ”
"他の星雲に踏み込んだらまるで違う過去か未来へ飛ばされることになるぞ"
「は…はい ありがとうございますクロノス様」
”礼など要らぬ 女神であるお前の命を預かったのだからな…”
”ただしひとつだけ言っておく 歴史を変えてはならぬ”
”目の前で何が起ころうとも歴史を変えるような手出しをしては絶対にならぬ”
「承知いたしました」
花の鎖を瞬と自分の手に巻き固く握り合う
「此花の鎖が私たちを固く結びつけてくれます 瞬私から決して離れてはなりません」
「さもないと貴方は時空の谷間に飲み込まれてしまうかもしれません」
「はい」
「では行きましょう 前聖戦の時代へ」
ゆっくりと沈んでいく
「うっ な・・・なんてすさまじいプレッシャーだ 体が引きちぎられる!」
「瞬!私の手を離してはなりません!」
「沙織さん!」
星時計が時を刻み始める
■過去と現在、ついに時空が交錯する!!いざあ、前聖戦の時代へ!