ハヤテ「天王州・・・さん?」
ヒナ「そうよ。ハヤテ君だって知ってるでしょ?
天王州アテネさん。白皇学院の、若き理事長さまよ。」
扉は三日月が浮かぶ花畑に一人佇むアテネ
第232話「Beautiful World」
静かに驚くハヤテ
ヒナギクは説明し出します
アテネはまだ若いので、実質的な運営は5人の理事の一人であるキリカが理事長代理として行っている
白皇は元々天王州家のものみたいなものなので、いずれは実質的な運営もアテネが行う事になるだろう
ヒナはハヤテがこの事を知らなかった事に驚く
それは、5人理事の内の1人が帝だから
ヒナ「まぁ、けどハヤテ君はあの学校に通いだしてまだ半年もたってないから、そんな話知らないか。
あら?けど変な話ね。天王州さん・・・飛び級でもう卒業しちゃっているから ほとんど学校に顔出さないし・・・
去年の末くらいから さらに学校に来てないはずだから・・・ハヤテ君・・・どこで彼女の口グセなんて覚えたの?」
と、振り向くとハヤテはそこにはいません
ハヤテはフラフラと歩いていました
昔の事を思い出しながら
彼女は・・・僕の事を覚えてくれているだろうか?
あんなひどい事を言って・・・
あんなひどい別れ方をした。
仮に覚えていてくれたとして・・・
いったいなんと話しかけたらいいのだろう・・・
僕の事をもし覚えてくれているのなら・・・
彼女は、僕の事を恨んでいるだろう。
なぜならあの時、正しかったのは彼女で
間違っていたのは僕だ。
僕が裏切った。
そして僕が傷つけた・・・
言わなくちゃいけない事がある。
あの日――
伝えられなかった大事な事――
いつか本当に、彼女に出会ったなら・・・
僕は―― 彼女に―――
いつの間にか花畑に辿り着いていたハヤテ
目の前には、扉絵のアテネ
ド ッ ク ン
あの日から―――
10年――――――
対面する2人
名前など、聞く必要はなかった。