「ひゃっ…あんっ!」
ネギが腰を少し引いて、また奥に突き込むと、亜子は、明らかに快感によるものとわかる嬌声をあげた。
「あ、亜子さんの中、すごい、気持ち、いいです…」
「あ、ん、ネギ君、ウチも、気持ちええ…そや、ネギ君、ウチのこと、お姉ちゃんって呼んで…」
「あ、亜子お姉ちゃん…あうっ!」
亜子のことを姉と呼んだ途端、ペニスが強く締め付けられ、ネギは思わず声を上げた。
「お姉ちゃん、いい…よおぉ…」途切れ途切れになる声で快感を訴えるネギに、亜子は更に言った。
「ああ…ネギ君、もっと、もっと動かしてえ…」
その言葉を聞き、ネギは更なる快楽を得る為、激しく腰を振り始めた。
「あっ、ああっ、ネギ君、ネギくぅん!ああっ、すごい、気持ち、ええよお!」
「あっ、僕も、僕もぉっ!亜子さんの中、気持ち、よすぎますぅ!」
姉弟でありながら恋人として激しく交わる二人は、たちまちのうちに絶頂へと昇り詰めて行った。
「あっ、亜子さん、僕っ、また、さっきの、出ちゃいます!」
「あんっ、ネギ君、ウチも、もう、イッてまうよおっ!ウチの、中に、出してぇっ!」
「あ、出る、出ちゃう!出ちゃうよおっ!」
「出してぇ!ウチに、お姉ちゃんの中に、いっぱい出してぇっ!ああーっ!イクぅーーっ!」
「お姉ちゃあん!亜子お姉ちゃあぁんっ!」
絶頂を迎える直前、二人は固く抱き合った。
「「あっ、ああああぁぁーっ!」」
ネギの肉棒から噴き出した精液が、続けさまに亜子の中に叩きつけられた。
それを自分の奥深いところで受け止めながら、亜子はこの上ない幸せに浸っていた…
「ネギ君、また、やろな?」「はい…」
何度も体を重ねた二人が、後始末をしながら、そんな事を話していると、亜子の携帯が鳴った。
「あ、おばちゃんからや」まだ直子のことを母と呼ぶことに違和感を感じる亜子が電話に出る。
『亜子ちゃん、これから、昨日の話の続きせえへん?』「え?昨日の?」
『そや、あの話した後、亜子ちゃん、なんか変やったからな。なんか気になって…何ともない?』
「…うん…大丈夫。人に聞かれたない話あるから、寮のウチの部屋まで来てくれへん?」
『ん、わかった。じゃ、また後でな』
電話を切った亜子が、ネギと視線を交わす。ネギはにっこり笑って頷いた。
その笑みは、亜子に安心感を与えるに十分なものであった。
寮の前まで迎えに出た亜子と共に部屋に入ってきた直子に、中で待っていたネギが声をかけた。
「直子さん、お待ちしてました」「あ、ネギ先生…昨日は、どうも」「あ、いえ、こちらこそ」
ネギと挨拶を交わす直子に、亜子が言う。
「おばちゃん、立ち話も何やから、座って、な?」「あ、うん」
机をはさんで、直子と姉弟が向かい合う形になった。亜子が緊張した顔で口火を切る。
「おばちゃん、昨日の話やけど…あれ、聞かんかったことにします」
「聞かんかったこと…?どして?」
「姉弟やったら、まずい理由ができたんです」
亜子がそういうと、直子は一瞬考え込むようなそぶりを見せた。二人の顔を交互に見る。
二人も、まっすぐに見返す。張りつめた空気が漂う。
やがて、二人に何があったのかを理解した直子が言った。何やら懐かしむような声である。
「そう…やっぱり二人ともあの人の子供やねんな…」
「「え…」」予想もしていなかった言葉に虚を衝かれた二人が同時に声を上げる。
「ど、どういう意味ですか?」「どゆこと?」二人して問う。
「ナギには愛人が何人も居るゆう話はしたけど、実はな、その愛人の一人な、ナギの姉やねん」
「「えっ…」」二人は絶句する。直子が言葉を続けた。
「その人の名前は、エステル・スプリングフィールド。正真正銘、ナギの実の姉や」
「エステル…伯母ちゃんが…?」
「そや。やっぱりネギ君は知っとったな。二人の間には子供も居る」
直子の口調が変わっている。ネギを亜子の担任としてではなく、愛する男の子供として見ている。
そのネギは、混乱していた。
メルディアナの職員であった伯母。そして六歳年上の、たまにしか会えなかった従姉。
その二人が、単なる伯母と従姉ではなかったなどとは、想像すらしていなかった。
同じ従姉でも、異母姉でもあると今言われた彼女より、上の伯母の娘であるネカネの方が彼にとっては姉と言って違和感がない。
(お父さんと…エステル伯母ちゃんが…)頭の中で、何かがぐるぐると回っているように感じる。